一夏の機体「黒式」は被弾箇所が少なくエネルギーもあまり消費してないこともあり整備もすぐに終わるのである。(なお整備士は男性にしている。)
その間一夏は火照った体を落ち着かせるため精神統一している中
刃更との戦いを考えていた。
「(今回刃更がどんな機体が出るかわからないがわかることは1つ。この戦いはセシリアの様にはうまくいかないっていう保証がないんだということだ。)」
一夏は刃更に教わっていた生徒会長「更識 楯無」を思い出していた。
「(生徒会長で国家代表生ともなれば刃更の強さはそれなりと
思ったほうが良いな。)」
そして機体の整備が終わったことが知らされた後一夏は「黒式」を纏いカタパルトに移動した。
一夏の顔はまるでこれからの戦いを楽しむかのような笑みを浮かべていた。
「織斑 一夏(黒式)出るぞ!!」
一夏は今度こそ戦いつくそうと誓いながら刃更のいる場所にへと向かった。
箒と唯依はこの戦いについて思うところがあった。
何か刃更と一夏は同じ敵であるセシリアを倒すという思いを持っていた者同士が戦うということに断腸の思いで見ていたのだ。
「唯依、一夏と刃更、どちらが勝つと思う?」
「順当にいけば一夏だと思うが戦い方によってはどうなるかわからないな。」
箒は唯依に聞くとどちらも胴出るかによると答えたのである。
一方他の席で見ていた楯無は今日の一夏の戦い方を見てこう思った。
「(今日の一夏君の戦い方を見て確信したわ。あの子は既に実戦経験があるみたいね。刃更君には悪いけどこれじゃ負ける確率が高いわね。)」
楯無は刃更が負ける事が確定しているのだがこうも考えた。
「(でも無様に負けたら承知しないわよー。)」と笑みを浮かべながら扇子を開くとそこに書かれていたのは「乾坤一擲」であった。
一夏と刃更が所定の場所についた後刃更は一夏にこう言った。
「一夏ありがとな、俺の機体が仕上がる時間を稼いでくれてたんだろ。」
「いいって刃更、それにあいつを一発蹴り倒してやったから満足してるよ。」
刃更が一夏に対してお礼を言うと一夏はセシリアをぶちのめしたことに満足してるといって喜んだ。
「でもそうなるとあいつは本気になるんだろうな。」
「ま、そうなってもお前が勝つほうが高いと思っているんだがな俺は。」
「おいおいそれってプレッシャーかけるなよな。緊張しそうだよ。
「緊張するんなら俺がほぐしてやるぞ刃更、但しその時はお前をぶっ飛ばすがな。」
一夏と刃更が端からすれば世間話しているように見えるが一夏が「無炎」を2つとも出すと刃更も「ブリュンヒルド」と「ダウンフォール」を出してお互いが持つ
武器を構えた。
-5-
-4-
-3-
-2-「織斑一夏」
-1-「東城 刃更」
-0-「「いざ尋常に勝負!!」」
それぞれの得物の内の剣が太陽に光に反射し、金属が当たる音がした。
次回こそ戦闘です。