ここはどこかにある場所でとある全世界指名手配犯である篠ノ之 束が一夏の戦闘が始まると聞きその映像をハッキングしてリアルタイムで見ていた。
「ぐふふふ。いっ君と黒式のお披露目と聞けば束さんが見ないわけないでしょう。」
この女いったいどうやって聞いたのかわからない人である。
「おやおや?あれがいっ君の相手かな?なんだか弱そ。」
失礼だと思うがこの本人お手製のISの相手となると千冬クラスでないと無理じゃねと言うのが本人の思いであるがある言葉でその笑顔が消える。
『あら、逃げずに来ましたわね。それにしてもなんてダサい色かしらそれを作った人間の顔を拝んでみたいですわ。』
「あ”?(今なんつったこいつ?束さんのISがダサい?)」
すると束はキーボードを高速で打ち送信すると黒い笑みを浮かべてこう言った。
「さーてと、どうやって潰そうかな。イ・ギ・リ・ス?」
この時いろんな意味で国の危機を招いていたセシリアであった。
「お別れですわ!!」
セシリアがレーザーライフルを打つ瞬間一夏が持っていた「無炎」が
ブルー・ティアーズの左肩に掠る形で当たった。
「な!!」
当たったと同時に一夏は既に弾道予測をしていたため回避した。
「お別れならもう少し粘ってみたらどうだ?」
一夏はセシリアに挑発するように言うとセシリアの顔が真っ赤に染まりこう言った。
「その言葉、そのままお返ししますわイエローモンキーが!!私、セシリア・オルコットとブルー・ティアーズの奏でる円舞曲【ワルツ】で踊り狂わせますわ!!!」
とんでもない暴言を吐いた後セシリアはレーザーライフルを乱射した。
そしてアリーナのモニタールームでは織斑 千冬と山田 真耶が
その様子を見ていた。
「オルコットさん。あなた自分が何言っているのかわかってるんでしょうか?」
山田先生は呆れながら言うと千冬がこう言った。
「あいつは自分が選ばれた人間と思っているんだろう。だからああ言えるんだろ。」
すると山田先生はこう続けた。
「それでも物事には限界がありますよ!!私がどれだけ時間を割いて指導したのか
わかりませんよ。」
山田先生は泣くような感じで言うと千冬は山田先生の肩に手を置いてこう言った。
「真耶。今度どこかに行かないか?奢るぞ?」
「織斑先生~~~(´;ω;`)」
千冬はしがみ付いてきた真耶の頭を撫でながら試合を見てこう思った。
「(勝てよ。一夏!!)」
「はーはー。27分。よく耐えますわね。」
「いやお前そんな状況で言っても説得力0だぞ。」
セシリアと一夏の戦いは30分近く経っているが両者の実力差が伺えるほどである。
セシリアは既に疲れで全身で息をするかのように対し一夏はまだまだ余力を残した感じである。
客席にいる箒と唯依もセシリアと一夏の実力差を感じ取っており箒はこう言った。
「強いな一夏は・・・あの代表候補生に大したダメージを受けずに入るとは。」
「当たり前だぞ箒。一夏の実力は既に代表候補生でも上位にいるぐらいの実力だといっていたぞ。」
「いやそれどころか国家代表生クラスじゃないのか?あの千冬さん相手に半分以上もシールドエネルギーを削れるからな。」
唯依は一夏の実力について説明すると箒はさらに上じゃないかとツッコミをした。
「それに彼はまだ第3世代技術を出してませんしね。」
すると近くから赤い蝶タイを付けた褐色の肌と緑色の髪をした少女が近づいてきた。
「あなたは・・・」
箒が聞くと彼女はこういった。
「初めまして、私はヴィシュヌ・イサ・ギャラクシー。唯依さんと同じ3組でクラス代表をすることになりました。」
そう言って彼女は唯依の隣に座った。
「しかしまだセシリアもまだ第3世代技術を出してないからまだわからないぞ。」
箒はセシリアがまだ奥の手を持っているというとヴィシュヌは
首を横に振ってこう答えた。
「確かにそうですがセシリアの場合は使ったとしてもそれを十全には使えるには集中力を必要とするため現在の状態ですと5割使えれば上等でしょう。既にセシリアは
彼の術中に嵌っているのです。」
ヴィシュヌの答えに箒はこうつぶやいた。
「一夏お前そこまで考えて・・・」
箒は一夏の戦いっぷりを見て自分の弱さを見つめた後首を振って斬り捨てた。
「(そうだ弱ければ強くなればいいじゃないか!!私には共に高みを目指す親友が、目標がいるんだ!!ここから頑張ればいいんだ。)」
箒はそう思いながら一夏の戦いを見つめなおした。
一夏は機体にあるデータから現在の時間を見ると今28分に入ったところでありもう少し様子見しようと決めた。
一方セシリアは予定よりもひどい状況に怒りを覚えていた。
「(何でこうもうまくいきませんの!予定よりも相手のダメージが小さいのに
こちらは・・・)」
--シールド残量53%
--実態ダメージ中破
各パーツの中にはアラームが鳴りやまないものもありこのままでは敗北は間違いないであろうと思いセシリアは機体に命令を出した。
すると肩のアンロックユニットが4つに分かれた。
「これが私の機体〈ブルー・ティアーズ〉の
第3世代技術≪ビット≫〔ブルー・ティアーズ〕、あなたを終わらす武器ですわ!!」
「機体名と一緒ってめんどくせ!?」
セシリアがビットを出すと一夏はツッコミを入れた。
するとビットが一夏を包囲するように攻撃するのだが一夏は能力を使って回避した。
「なっ、後ろからの攻撃を回避した!!ですがそれもまぐれ。
2度目はなくってよ。」
だがいくら攻撃しても一夏に決定打を受けることもなく只々時間だけが過ぎていく。 暫くするとアリーナのモニタールームから通信が来た。
『織斑!!』
「!!千冬姉!?」
『織斑先生だ!!たった今刃更の機体の1次移行が終わったと連絡が来た!暴れてこい一夏!!!』
「了解!!!」
すると一夏は後方にあるビットの1基を振り向きもせずに堕とした。
「なっ!?」
セシリアはいきなりのことで驚愕すると一夏は更に背部アンロックユニットからセシリアと同じ4基の浮遊物体が出てきた。
「あなたもビットを持ってって言ってもそれでは回避できなくて・・・」
セシリアが言い終わる前に一夏はビット4基を率いれて初めて前に出た。
さらに一夏はもう一つの「無炎」を左手にコールするとそれをブレードモードにしたあと「電羽」に指示を出した後2基は他のビットを落としに行った。
「!!ブルー・ティアーズ!!」
セシリアは子機に指令を出そうとするとその瞬間に2基の「電羽」が
レーザーを発射し、撃墜した後一夏の後ろで攻撃しようとした最後の1基を2基同時で攻撃をして堕とした。
「へ?」
ものの1瞬ですべての子機が堕とされ茫然としたところを接近のアラームが鳴いていたので前を見ると何処にもいないので上を見ると両方ともブレードモードにした「無炎」でセシリアの頭上に攻撃しようとした。
しかしセシリアは笑うのが見えた。
「かかりましたわね。ブルー・テアーズは6基ありまして・・・」
「知ってるよ。」
すると後ろから4条もの光がセシリアの背後を打った。
「!!??」
セシリアが何事だと後ろを向こうとすると一夏が目の前に現れこう言った。
「・・・おせーよ。」
一夏の「無炎」の袈裟切りと同時に1回転して彼女の頭に踵落としを行った。
「ふぎゃ!!」
女性らしからぬ声を上げて落ちていくセシリアが最後に見たのは・・・
「(そ、そんな馬鹿な・・・ビットを・・・8基も?)」
一夏の周りに集まる8基のビットだった。
そして置いたところに砂ぼこりが舞い収まるとそこには・・・白目を剥いたセシリアがいた。
『勝者!!織斑 一夏!!』
そして空にいるのは黒い羽根を纏った一夏であった。
黒式「経験が違うんだよ!!経験がよ!!!」
ブルー・ティアーズ「次こそ勝つ・・・」