1時間目が終わり一夏と刃更のいる教室の周りにはIS学園の殆どの全校生徒が集結しており同じクラスの生徒も遠巻きで見ておりお互い探りを入れるか入れないかの駆け引きをしていてその光景はまるで動物園のパンダと同じ光景なのだが違うのは・・・
刃更がグロッキーしていることだろう。(一夏もこの環境で少し参っている。)
まあグロっている原因は授業で着いていくのがやっとである事だが。
そもそもISの基礎知識は全員中学校で受けているのが多いため少しずつやっていた一夏とは違って期間が少なかったということもあるのだが・・・
「おい、大丈夫か?」
「?あ?」
グロっている刃更の目の前に隣にいた一夏が声をかけてきたのだ。
「・・・大丈夫だ。しかしみんなよくこれが分かるなー。
織斑だっけ?お前もすげーよ。」
「いや俺はお前よりも早く勉強していたからな。
たった数日で分かった東城のほうだよ。」
何お互い褒めあってんのと思うが初体面の社交辞令としてはこれが一番だろう。
「なーお互い苗字はやめて名前にしないか?
お互い3年間同じ釜で飯を食う中だしよ。」
「確かになこれから同じ悩みを抱える者同士にな。俺の事は一夏って呼んでくれ。」
「なら俺のことは刃更って呼んでくれ。」
そしてお互い握手を交わすと何やら黄色い悲鳴が聞こえた。
「ねえねえ2人が手を握っているよ。」
「これは次の同人誌のネタになるわー。」
「一*刃?刃*一?」
耳にしたくないものがあるが取り敢えずお互いを再確認すると
「あ、そーだ。幼馴染がここにいるんだ・・・『すいませんちょっと』
もう一人も来るから少し待ってくれ。」
すると一夏は黒髪ポニーテールの少女をそして教室の外から同じく黒髪のショートカットの少女が現われた。
「刃更、紹介するぜ。今連れてきたのが俺の小学校の時の幼馴染の〈篠ノ之 箒〉で俺が通っていたっ道場の娘さんだ。んでこっちが俺がお世話になっている〈篁技研〉の娘さんで〈篁 唯依〉って言うんだ。」
「篠ノ之 箒だ。苗字ではなく名前で接してほしい。」
「篁 唯依だ。私も同じように頼む。」
「俺も刃更でいいぜ。」
一夏は刃更に箒と唯依を紹介し、お互い親睦を深めていると
「ちょっとよろしくて。」
「「「「はっ?」」」」
そこには金髪ロールと言う典型的な貴族みたいな感じな格好をした少女がいた。
「まあなんですのそのお返事は?私に話しかけられることがどれだけ栄光である事かをわからないんですか?このイギリスの代表候補性にして入試主席である〈セシリア・オルコット〉に対して。」
「「「「(知るか。)」」」」
一夏達は心の中でこのようにハモッテいた。
日本やアメリカでは見かけなくなったが他国の中にはISが使えるだけでこのように偉ぶる女性たちが存在しているのだ。(戦術機が輸入されそれも消え始めているが。)
「まあ私は優秀ですからあなたのような人間にも優しく教えてあげますわよ何せ私は入試で唯一教官を倒したトップエリートですから。」
「「「「(そんな優しさいらねえ)」」」」
すると刃更が何かを思い出してこう言った。
「なあ入試ってIS動かして戦うやつだろ?」
「そうですよ。」
「俺倒したぞ。」
「「「「は・・・?」」」」
刃更の言葉に一同茫然とした。
IS学園の実技教師は各国の代表生又は候補生であるのでそれを倒せるとなるとその実力は確かなものである。
「まあ、いきなり突っ込んできて壁に激と・・・」
刃更が言い終わる前にセシリアは刃更に詰め寄ってこういった。
「い、一体どうやって倒したのですか?いえその前に私だけだと聞きましたが?」
「女子だけって意味じゃね?」
セシリアの言葉に対し一夏が代弁して答えた。
「な、何ですって!!!」
「お、おい落ち着けよ。」
「これが落ち着いてーーー」
すると2時間目のチャイムが鳴ったのでセシリアは刃更に対してこう言った。
「またあとできますわ!!逃げないでくださいましね!!!」
「「「「(もう来るな)!!!!」」」」
セシリアの言葉に全員が同じ答えだった。
「それじゃ私はこれで。一夏、箒、刃更また昼休みに。」
「「おおまたな。」
「ああまた。」
唯依は一夏達に別れを告げ自分の教室に戻った。
すると一夏は席に戻る際刃更にこう聞いた。
「相手誰なんだ?」
「山田先生。」
「ああね。」
何故だか目の前の先生を見て納得してしまった。
わからないのは当の本人だけ。
知って損する情報っていらないな。
特に興味のない人の愚痴とか。