カオス・ストラトス   作:caose

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 今回は「下町ロケット」と「アイアンマン」の人達が出ます。


閑話 小さな工場の革命 前編

 2010年2月某日  太平洋上空 「スターク・インダストリーズ」社長専用機

 その飛行機は外見もそうだが内部もまた最新の設備だけではなく酒類や食材を保管するだけではなくキッチンや巨大なテレビなどがあり飛行機用のいすだけではなくリラックス用のソファーなどがありまるで家の一部をそのまま飛行機に置いたような感じの飛行機である。

 そこにはキリッとした女性用のスーツを着た女性と少し離れた場所でワインを飲んでいるスキンヘッドの初老の男性、そして新聞紙を読みながら・・・日本酒(熱燗)をおちょこで飲んでいる30代のちょい悪オヤジ風の男性がそこにいた。

 彼が読んでいるのはドイツの革命事件から今日にかけての軍部の改革とISの代替えとなる新型パワードスーツと戦車に関する記事を読んでいた。

 「ペッパー。聞きたいんだがちょっといいか?」

 男がそういうと女性が立ち上がった。

 女性の名は「ペッパー・ポッツ」と言いそしてこの男あの人造トランスフォーマーを作った天才科学者「トニー・スターク」である。

 「はい社長。何でしょう?」

 「このドイツが作ったパワードスーツ(スレイブニル)に関する情報を後でジャイビスに送ってくれないか?彼を使ってくれても良い。調べてくれ。」

 「はい社長。それでは今日のスケジュールですが到着した後11時から記者会見、終わった後自動車会社の「東産」「今田」「四菱」との会食、それと新しい工場地の見学となります。」

 「すまないがそれに一つ追加でこの工場に行きたいんだが?」

 ペッパーの説明を聞いた後トニーはあるところのデータを彼女に送信した。

 それを見た彼女は目を大きく開けた後スキンヘッドの男性で彼の父親から会社を守りトニーの右腕としてサポートしている「オバディア・ステイン」にその映像を見せた後彼にこう言った。

 「おいおいトニー。正気か?この会社は確かに優秀だが我々の理想とする目標を達成するには規模が小さすぎるぞ。何故この会社なんだ?」

 「この会社が作っているペースメーカーの技術は我々が作っているトランスフォーマーの関節可動域を今の25%増やし今よりも変形によるタイムラグを30秒縮めさせることができる。」

 「何だって?」

 オバディアの質問に対して答えたトニーの言葉はとんでもないものであった。

 「いいか2人とも?僕たちが作っているのはただの兵器や家に飾る人形じゃない。芸術でもあり未来に残せる大切な作品なんだ。その作品の出来が良ければ良いほど誰もがそれを欲しがる。そして僕らはその金で祖国を守る剣を大量に作れるんだ。こんなにいいことはないだろ?それに責任はすべて僕が持つそれでいいだろう?」

 ペッパーとオバディアはトニーの言葉を聞いた後確かに良い商品とは

値段が高く付くがそれに見合う力があると言うものほど人はそれを欲しがるだろう。

 そしてそれを軍資金にして自分達の利益が増えるのならばなおさらだ。

 それにトニーは社運に賭けたものほど成功する確率が高いということもわかっているので彼らは諦めるような気持ちでこう言った。

 「わかったトニー。お前の好きにしろ。ただし責任はとれよ?ペッパーに頼んでアポを取らせよう。」

 「いやアポはとらないでくれ。こういうのはサプライズが受ける。」

 そういった彼の顔はまるでいたずら小僧のようにうきうきした顔だった。

 ペッパーは苦笑いをしながらその工場を見た。

 堀の深い顔をした男を中心に社員が集まってこういうテロップを書いていた。

 (夢を掴むものを作りたいなら我々下町工場連合の1つ「佃製作所」へ!!)

 (夢は君の手の中だ。)




 子供心を忘れないのは良いことだがちゃんとしないと痛い目見るよ。

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