そして運命はすぐそこまで迫っている。
2009年9月
ある朝京都の町から少し離れた山間に江戸時代のような日本家屋がある。
その家は門から察するに名家であるというのが分かる家である。
さらに庭を見ると手入れが行き届いておりその家の格がどれだけなのかが
見て取れる。
そしてこの家の一角には一人の少年がいた。
見た目から見るに中学生と見て取れるがしかしこの少年唯の少年ではないのです。
それは・・・「一夏ーー。そろそろ時間だよー。」と
どこからか女の子の声が聞こえた。
そしてこの少年こそこのお話の主役「織斑 一夏」なのでございます。
この少年、この家の子ではなく居候でありこの家の娘「篁 唯依」の同級生なのでございます。
そして一夏は目を覚めると朝の6時という時間。
普通はまだ眠る時間なのだがこの2人にはある日課があるのです。
一夏は寝間着の着物から道着に着替え竹刀と武具1式をもってこの家にある道場に向かったのです。
一夏が中に入ると既に先客がいました。
「よー一夏。よく眠れたか?」と聞いたのは少し茶色の入った髪色の青年
「篁 裕也」この度大学4年となり就職の内定が決まったのでございます。
そしてもう一人は「一夏遅いぞ!!もう準備し終わったぞ。」というのは黒髪を首元で揃えた少女は先程紹介した「篁 唯依」なのでございます。
一夏は言われるまま武具を用意した後面をつけ所定の位置に向かった。
「一夏。今日は私が勝つ。」
「その言葉バットで打ち返す。」と少しばかりの挑発の言い合いをした後裕也が
2人の間に入って旗を持ち…そして旗を振った。
「「ヤァーーー!!」」2人はその言葉と同時に試合を始めた。
これが篁家恒例なのである。
そしてそれが終わった後裕也は講義が午後の為もう一睡眠。
一夏と唯依はそれぞれ別々の場所でシャワーを浴びた後制服に着替えていつも食事する場所に集まった。
そこには裕也を除く全員が集まっていた。
「おはようございます。佑唯さん。ミラさん。」
「「おはよう一夏君。」」
一夏が挨拶したのはこの家の主「篁 佑唯」と「篁 ミラ・ブリッジス」という。
ちなみに母親がアメリカ人なためか裕也は背丈が、唯依は体つきと瞳の色を遺伝している。
彼らはそれぞれの場所について「「「「いただきます」」」」というのがこの家の当たり前である。
そして一夏がご飯を食べていると佑唯が一夏にこう言った。
「そういえばもうすぐモンドグロッゾだな。一夏君君のお姉さんがまた出るね。」
モンドグロッゾとは前回も説明したようにIS版のオリンピックであり一夏の姉
「織斑 千冬」はそこで総合優勝の称号「ブリュンヒルデ」を与えられている。
「今年も行かないのかい?」と聞くと一夏は「いえ、行かないって言っておきました。(またあんなことに会いたくないし。)」
それは嘗て第1回目の大会時に起きた誘拐事件(極秘であり依頼した議員は強制辞職と刑務所暮らし6年を言い渡された。)のことである。
そしたら唯依が「今年のモンドグロッゾはもっとややこしいことが起きそうだって学校の皆も言っていたよ。」といい「確かに今回の賞品は・・・人造トランスフォーマーのライセンス生産と製造工場の配置国が掛かっているからね。」
何でこんなことが出るのかというと1年前に世界中で電波ジャックによる外宇宙からやってきた金属生命体「トランスフォーマー」の1団「ディセプティコン」の指導者
「ザ・フォールン」によける暴露ととある青年の引き渡しを要求し逆らえば皆殺しという強迫を全世界に流したのだ。
それから数日がたったある日政府はアメリカ最大の兵器製造会社「スターク・インダストリーズ」の社長「トニー・スターク」と共にある会見を野外で行った。
そしてまず登場したのは炎を模したカラーのトラックが現われたと思ったらいきなりそれがロボットに変形したのだ。
報道陣が茫然するんかほかの車も変形し、人型になった。
彼らは惑星「サイバトロン」というところからやってきたが戦争で居住できなくなり彼らは地球を新たに居住し人類と平和的共存を願う「オートボット」という組織を作り人類と共にディセプティコンと戦っているのだが人類側はかつて倒した敵の体のデータを基に対ディセプティコン兵器を作るようにスタークに懇願し秘密裏に解析、彼らの体構造から第0世代トランスフォーマー「ジャイビス」を完成。
中東のヨルダンで起きた戦闘でも発揮し量産を支持するも各国の反論もあり
今回の優勝国にライセンス生産させるとスターク氏が宣言し世界中が躍起になった。
現在日本には今年から始まったIS学園があり各国は日本にだけは負けないと誓っている。
「まっ。どっちにしても関係があるのは自動車会社やロボット開発をする
専門研究所ってところだから家には関係ないね。」
そういいながら佑唯はお茶を飲み切った後白衣を着て仕事場へ向かった。
そして一夏たちも食べ終わった後学校へ自転車で向かった。
学校は町の中のため少し早めに出ないといけないのだ。
「なあ唯依。世界はこれからどうなるんだろうな?」
「一夏。そんなのは誰もわからないけどさ。それでも私たちはやれることをやるのが大切なんだと思うよ。」
その言葉に一夏は安心した。
そしてこの言葉は一夏にとって大切な言葉になるのは少し先のお話である。
この世界の人造トランスフォーマーは変形能力のみ再現しているため
「ロストエイジ」のようにトランスフォーマーの体を溶かしたりはしていません。