カオス・ストラトス   作:caose

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 闘いが終わった。


闘いが終わり

『ぎゃあああああああああああああああ!』

 コールド・タイガーは断末魔の如き悲鳴を上げて大爆発した。

 「「高志!!」」

 柚希と胡桃はその爆発音にまさかと思って言った瞬間に巨大な竜巻が

突如として・・・吹き飛んだのだ。

 『!?』

 一体何でと思いながらも柚希と胡桃はその中央に行ってその目で見たのは・・・

辛い真実であった。

 「う・・・嘘。」

 「高・・・志。」

 2人が目にしたのは変身している一夏と刃更、そして・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ボロボロになって体が今にも崩れそうになっている高志であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「高志兄ーーーー!!」

 胡桃は大声で向かおうとすると高志は胡桃に向かって・・・大声でこう言った。

 「来るな!」

 「!!」

 それを聞いて胡桃が立ち止まると高志は一夏と刃更に向けて・・・こう言った。

 「・・・殺せ。」

 「「・・・・・」」

 「お前なら分かるだろ刃更、俺はもうすぐ・・・死ぬ。」

 「「!!」」

 それを聞いて柚希と胡桃は何言ってるんだと思っているが高志はこう続けた。

 「俺は化け物に成り下がった、勇者であることを捨ててお前に勝ちたい・・・

殺したいって言う衝動にかられ本能の儘安易に力に手を出した。それならまだ・・勇者としていられるうちに俺を・・・殺してくれ!」

 頼むと言うが刃更はそれに対して・・・こう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「俺は・・・お前を殺すことは出来ない。」

 「!」

 それを聞いて高志は今更何をと思って睨むと目にしたのは・・・

悲し気な表情をする刃更を見ると刃更はこう続けた。

 「俺はもうこれ以上幼馴染を殺したくねえ、あの時俺が力を使ったことで

皆を・・・お前の母親を俺は」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「本当は・・・全部分かってた。」

 「・・・・・」

 「あの時お前がああしなかったら皆が死んでたことも、大人たちが自分の

力の無さを見て見ぬふりしてお前に責任を押し付けてたことも内心知ってた。

胡桃も多分気づいてた、けど・・・あの時お前が勇者の里から出て行って

俺達はどうすれば良いか分からずにただ鍛えて何時の間にかお前を恨んで・・・

いや、逆恨みも大概だな。俺達は何かお前に対してぶつけなきゃ

強く成れなかった、だからこそここまで来れたが・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・やっぱ強ええなあ本当に。」

 「!!」

 高志が最後に笑みを浮かべるのを見て刃更は目を見開くが高志はまるで・・・

憑き物が落ちたような表情でこう言った。

 「・・・そろそろ時間だな。」

 そう言うとぐずぐずと体が崩れ始めていくのが見えた。

 すると刃更は高志に向けてこう言った。

 「なあ高志。」

 「?」

 「俺達は・・・友達だったか?」

 意味深な表情でそう聞くが高志は・・・口元を緩ませて笑顔でこう言った。

 「ああ・・・俺達は友達だ。」

 そう言うと高志は柚希と胡桃を見てこう言った。

 「柚希、お前は何時も俺達が暴走しそうだった時よく止めてくれたな。」

 ありがとうと言うと柚希は泣きながらも・・・笑顔でこう言った。

 「うん・・・本当に大変だった。」

 「だけどもう終わりだ、これからは自分の為に考えろ。」

 「うん・・・そうする。」

 そして高志は胡桃に目を向けるとこう言った。

 「胡桃、これは俺が招いた結果だ、だから刃更を恨むなよ。」

 「高志兄・・・・。」

 「全くお前は・・・よく泣くよな。」

 ( ̄∇ ̄;)ハッハッハと笑うのを見て胡桃は慌てて涙をぬぐっていると

高志は・・・胡桃の頭を撫でてこう言った。

 「まあ、お前は年下だから甘えて泣けよ。そん位は許せれるだろ?」

 「何時も何時も・・・子供みたいに・・・!」

 それを聞いた高志は笑みを浮かべていると刃更に向けて・・・こう言った。

 「じゃあな・・・刃更。」

 逝ってくると言って拳を前に出すと刃更も拳を前に出して・・・こう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ああ、じゃあな・・・高志。」

 そして互いにこんと拳を合わせると同時に高志は・・・消えていった。

 「高志・・・!」

 「高志兄・・・!」

 柚希と胡桃は互いに泣くと刃更は・・・空を眺めてこう呟いた。

 「逝ってくるって・・・全くあいつは本当に・・・何でこういう時だけは

速いんだよ・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・あの・・・バカ野郎。」

 そう言った刃更の目から一筋の光が零れ堕ちるのが・・・見えたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして場所は変わって勇者の里では3人の老人・・・長老たちが囲炉裏の周りで話し合い・・・いや、今回の事について言い合いが起きていた。

 「高志の奴め!白虎を暴走させおって!!」

 「このままでは儂らは教会や天界から目を付けられる!前の事もそうだったが

今度は殺される!!」

 「すぐにこの事についてストラーダ猊下に報告するぞ!うまく行けば儂らを

匿ってくれるかもしれん!!」

 そう言って勇者の里の長老3人は互いに保身を言いながらバタバタと

準備していた。

 元々四聖獣を基にした武器を造る際に四聖獣本体を入れなければいけないのだがそのためには中国に行かなければいかずその中国の勇者の里も同じように

造っているがためにそれ以上の性能を出すために無理やり悪霊や中級精霊を

突っ込んでしまい穢れを生み出してしまったのだ。

 これがばれれば自分達はお終いだと思って直ぐに逃亡の準備をしていると・・・電話が鳴ったのだ。

 「「「!?」」」

 3人はそれを聞いてまさかと思って電話にかかった。

 「ストラーダ猊下でしょうか!?実は折り入って相談したいことが」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『主からの思し召しで貴方方を里ごと消すように言われましたので・・・

さよなら。』

 「待て!お前は一体誰・・・・!!」

 突如とした声に誰だと思っていると長老たちが突如として苦しみだしたのだ。

 一体何でと思って見て見ると目にしたのは・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・龍の羽と悪魔・堕天使の羽を1対ずつ出しているシスターが

にこやかに立っているのが見えた。

 「何故・・・ここに・・・いや・・・他の・・・・勇者h」

 そう言いかけて等々死んでしまうとシスター・・・アーシア・アルジェントは

にこやかにこう言った。

 「ああ、これで私は更に主に近づけられました。勇者の里は滅ぼせましたし

本当に嬉しいです♪」

 ルンルンと歩くアーシアの足元には・・・既にこと切れた勇者の

成れの果てたちが無造作に地面に捨て置かれていた。

 「さあ、ココを去りますよ。私達にはまだまだやらなければいけない事が

あるのですから。」

 『御意。』

 それを聞いて赤いローブを身に纏った人影が姿を消すとアーシアは飛翔して飛び去って行った。

 その後警察が魔力を感知したことにより向かって見るとそこには

大量の死体が横たわっているのを見つけて勇者の里は・・・閉鎖されたのだ。




 そしてその後。

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