カオス・ストラトス   作:caose

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 始まります。


第2ラウンド

「高志!」

 刃更は高志の大声を聞いてどうしたんだと思っていると高志は大声でこう続けた。

 「それがどうしたんだよ!今まで俺達は今日と言う日まで特訓してきたんだ!!

勇者としての使命を全うしてそして何よりも俺の目の前に刃更がいるのに何でここで終わらせなきゃいけねえんだよ!?」

 高志はそう言って白虎を構えていると斯波は高志に対してため息交じりで

こう言った。

 「全く、君は如何やら自分の言っていることが勇者一族の立場を

危うくさせることがわからないのかな?」

 「うるせえ!俺はここであいつを倒さなきゃ前に行けねえんだ!!俺達が死ぬ気で修行してきたのにここで全部無駄にさせねえ!?」

 立ち向かう奴は全て敵だと言うその言葉に斯波は高志に向けて腰に差してある剣を抜こうとすると刃更が前に出てこう言った。

 「待ってください斯波さん、ここは俺にやらせてくれませんか?」

 「刃更君、これはもう勇者同士での問題なんだ。もう勇者の一族ではない

君が出る幕はない。」

 そう言うといえと刃更はこう続けた。

 「あいつは俺が狙い何です、そして何よりも俺はあいつの幼馴染です。

だからこそ・・・決着を付けなきゃいけないんんです。」

 そう言って日本の剣を構えると一夏が前に出てこう続けた。

 「俺からもお願いします!」

 「一夏・・・」

 「俺はあいつが何を背負っているのかは分かりませんが一つだけ言えます、

あいつは今自分の過去と向き合おうとしています。ですので・・・あいつの

思うとおりにさせてくださいお願いします!」

 一夏がそう言って頭を下げると箒たちも続けてこう続けた。

 「私からもお願いします!2人の戦いを見守ってください!!」

 「私からもお願いします!刃更の戦いの邪魔はさせないで下さい!!」

 「私からもお願いするわ、彼は私と簪ちゃんの仲を取り持ってくれました。

今彼とあの男の人との関係を清算させなきゃいけないから今はお互いの好きに

させてください!」

 それを聞いても斯波はう~~んと言っている中2人に対して・・・

再び結界が張られたのだ。

 「これは?」

 斯波は何だと思っていると・・・森暮がこう言った。

 「生憎だけど結界が張ってもらったわ、今必要なのは彼らとの決着よ。

それに・・・私は関係ない第3者としての行動よ。」

 「全く、どいつもこいつも自分勝手だよねえ。ま、こういう任務を

受け入れた時点で自分勝手だよねえ。」

 そう言っていると腰に差してある抜きかけた剣を収めると・・・こう言った。

 「それじゃあこの戦いを見守ってもらうよ、だけど今彼は西に向いてある。

この戦いは厳しくなるだろうねえ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「どうやら俺達とは戦う運命のようだな。」

 「ああ、俺達との因縁に・・・けりつけようぜ。」

 「ああ、そしてお前を倒して・・・あの女を殺す!」

 そう言った瞬間に互いに・・・攻撃を再開した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「うおらああああああ!」

 「うおおおおおおおおおおおおお!」

 刃更と高志の戦いは熾烈を極めていた、白虎は風と氷における攻撃を

主立っていたが刃更はそれを白竜・ファブニールを展開した刃更は空高く飛んで

攻撃をワールド・ゲートで防御しつつ近づきつつあった。

 元々刃更は神速クラスの剣術使い、手数の速さは元から有利であったが

堕天使側に着いてからはコカビエル・パラキエルとの修行を経てその力は

更に増していた。

 その苛烈な攻撃に高志は追い詰められていた。

 「くう!」

 白虎は自動防御能力を有しており半自動的に行動できるのだ、そして其の儘

刃更の攻撃に高志自身が反応できなくなり風の障壁を展開した瞬間に・・・

風の障壁が消えた。

 「な・・・この距離でバニシング・シフトだと!?」

 高志はそれを見て畜生と思っていた、何せ白虎は自分を守るために自分を

必要としないという矛盾した白虎の意思に高志はふざけるなとこう思っていた。

 「(ふざけるな!ふざけるな!!ふざけんじゃねえ!?俺はこの5年間毎日槍を振っていた、この日の為に・・・止まった時間を動かすために・・・

そして俺は・・・俺は・・・!!)」

 そう思って思い出したのは・・・刃更と迅が出て行ったあの日。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「刃更!刃更!!待てよ!?どこ行くんだよ!」

 高志はそう言って刃更と迅に向かうも迅は高志に向かってこう言った。

 「御免な、俺達は長老たちの命令でここから出て行かなきゃいけねえんだ。」

 「けど!あれは刃更がいたから」

 「だけどだ、俺達はこうしなきゃ里が成り立たねえんだよ。」

 迅は高志に向けてそう言うと其の儘立ち去ろうとすると高志は刃更に向けて

こう言った。

 「なあ刃更!お前はこれで良いのかよ!!この里を救ったお前はこれで!?」

 そう言うと刃更の眼を見て・・・あ・・・と高志は呟いた。

 暗く・・・壊れかけた瞳が。

 そしてその儘迅と共に去る刃更を見て・・・こう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「俺は・・・俺達はこの先・・・どうしたら良いんだよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「くそがああああああああああああ!」

 高志は大声でそう言いながら更に力を強めると・・・声が聞こえた。

 ーーニクメ。

 「俺は憎い!俺達を置いて行ったあいつを!!」

 ーー憎いのか?刃更が??

 「ああ憎い!俺はこいつが・・・俺達がどう思いながらこの5年間を

過ごしていたのかを思い出させるために!!」

 ーーならば力をやろう、俺を受け入れて奴を殺そうぞ。

 「ああそうだ!あいつを倒して俺は・・・俺は!・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あいつの罪を思い出させてやるんだーーーー!!」

 そう言った瞬間に高志のオーラが黒くなって白虎を包み込んでいくと

黒いオーラが高志を包み込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「何だ・・・あれは?」

 ーー刃更、気を付けろ。

 「お前!何だよあいつは!?」

 ーー奴から・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・ファントムの気配を感じた。

 「ファントムだと!?」

 刃更はそれを聞いてまじかよと思っていると黒いオーラが砕け始めて

現れたのは・・・白色の虎であった。

 虎の頭

 胴体は氷の様なクリスタルで覆われ

 両腕は大型のクロー

 背面部には翼が

 そして脚部はまるで人間の顔が幾つも付いている様な状態であった。

 「あれが・・・ファントムかよ・・・!」

 ーー気を付けろ刃更、あれは・・・最早化け物だ。

 ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!




 悪夢は時を経て・・・再び刃更に襲い掛かる。

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