カオス・ストラトス   作:caose

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 過去話


過去との話

刃更達がIS学園の寮に戻った後さてとと言って生徒会室の面々を見ていた。

 楯無を含めて全員が彼らについて聞きたいのであろうそして・・・

彼らとの関係性なども含まっていると思うと刃更は少し顔を俯かせていると澪が

こう言った。

 「刃更、私も聞きたい。あんたに何があったのか?そして何であいつらがアンタにあんなに敵視しているのかを。」

 それを聞いて暫く考えて・・・こう答えた。

 「分かった、喋る。だがこれを聞いて後悔しないことが条件です。」

 それでいいですかと聞いて全員が頷くとそれではと言って・・・昔話をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 東京の山中にあるどこかの集落

 今から5年前

 当時刃更は勇者の里において同い年・・・いや、当時の大人の中で

一般兵クラスと何ら変わらない程の実力を秘めており数年も経てば天界でも教会側にいたとしても最も実力のある存在となっていたであろう。

 その証拠にストラーダ猊下は何れは彼を弟子にしてやりたいと言うほどの

実力で同い年からしたら憧れの的であった。

 そんな中で幼馴染の中で最もよく遊んでいたのが柚希と・・・

高志と柚希の妹の胡桃であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「当時は冥界側の悪魔と戦争状態・・・いえ、紛争状態でした、あの戦いは

一部の前魔王派がサーゼクス魔王の政策に反対して勝手に人間界に

攻め込んできたんです。」

 「攻め込んだ理由って・・・何よ其れ?」

 澪がそう聞くと・・・万理亜がこう答えた。

 「確かですが当時はイーヴィルピースの乱使用に伴って他勢力と国際的問題が

多発してしまい弦神島内でしか発動できないイーヴィルピース規制法案が世界中に施行されるのが決まりそれに伴う反乱と聞いたことがあります。」

 「正解だ万理亜、それに加えてはぐれ悪魔の増大等で悪魔達からすれば

これ以上の種の増加が見込まれなくなり始めるのが恐ろしくなったんだろうな。

当時はシャルバ家の悪魔が筆頭になって他の純潔悪魔や名門悪魔の賛同者を募って総攻撃に踏み込んだがサーゼクス派の悪魔達がそいつらを討伐するんだが

取りこぼしがあって無理やりでも悪魔を増やそうとしていたので封じ込める必要があり当時の日本支部の勇者が名乗りを上げて討伐に向かったんです。」

 「それなら聞いたことがあるわ、私の父もそれに加わっていて戦闘記録等は

実家で保管されていて私が党首になった際に読んだことあるわ。」

 楯無がそう言えばと言ってそう答えると刃更はこう続けた。

 「そして紛争が小康状態になりその殆どが討伐されたことも相まって

天界の仲介の末和平交渉と弦神島の規約を全世界規模で実行するという書名に

サインすることになりましたがこれには両勢力の中には待ったを・・・紛争を

続けるべきだという勢力がいたんです。」

 「どうしてなの刃更?」

 「そうだよ~~、折角戦いが終わるんだからさ~~~。」

 簪と本音がそう言うと虚がもしかしてと言ってこう答えた。

 「反対していたのは恐らく戦っていた勢力の兵士クラスですか?」

 「そうです、各部隊の中には仲間を殺されたのに和平交渉なんてできないと

言って一部は命令を無視してでも続行しようとしたらしいですが最終的には

悪魔側は力づくで分からせてこっちでは兵士たちに対して色々と制約が

あったんです。もし勝手に何かしようとするものなら今後一切勇者と

名乗らせない事とこれを破れば違法として勇者を名乗れないという掟が

出来上がったのだがそれを破ってでもしようとした人がいたんです。」

 「・・・誰なのかしら刃更君?」

 楯無がそう聞くと刃更はこう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「『大場 清斗』、その人が発端です。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 再び5年前

 

 

 

 

 

 

 「何故です!和平交渉等向こうから攻めて来たのに何故ここで戦いを

止めるのです!!」

 『大場 清斗』が大声でそう言うと『富士』、『熊野』、熱田』はそれぞれこう答えた。

 「『清斗』よ、これは天界側の天使、それも上級天使達からのお達しじゃ。」

 『富士』がそう言うと『大場 清斗』はこう反論した。

 「現場の事など知らない上層部など聞かなくてよいではないですか!

我々の世界を守っているのに何故海の向こうにいる連中や教会なぞに」

 「いい加減にせんか『清斗』!もう決まったことなのだ!!」

 『熊野』がそう言うとですがと『清斗』は更に反論しようとするも『熱田』は『清斗』に向けてこう言った。

 「これ以上問答しようとするのなら貴様の勇者としての地位を全て奪う、

そうなりたいのか?」

 「・・・・ぐう!」

 『清斗』はそれを聞いて項垂れながら了承して去って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『清斗』が向かって行ったのは自身の家ではなく・・・とある邪精霊が

封印されている場所がありそこには白銀の剣があった。

 その名は・・・ブリュンヒルド

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あの悪魔共を殲滅しなければ我々はまた多くの仲間を失ってしまう・・・

悪魔共を殲滅させるためにはこいつを使うしかないのだ・・・

ブリュンヒルドよ・・・俺に力を寄こせ!!」

 そう言って『清斗』はブリュンヒルドを抜いて・・・全てが狂った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「?何だこれ??」

 「どうしたの刃更?」

 「いや・・・大丈夫だよ。」

 刃更は柚希の言葉を聞いてそう答えると其の儘友達と遊びを再開したのだ。

 そして其の儘・・・悪意が襲いかかった。




 続く。

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