その夜IS学園から少し離れた街にて・・・戦闘が起きていた。
「敵を確認!はぐれ悪魔『シーゲット』、現在○○地区を南南西にかけて逃走中。既に超偵が対処に当たっている、結界班は範囲を拡大・・・ちょっとマテ!
反応が・・・消えた。」
はぐれ悪魔逮捕の為に出動していた武偵局職員からの知らせから僅か1分足らずで終わったことに一体何でだと思いながら調査の為ISで探索している中で
インスタント呪符でテレポートした一団がいると一人がこう言った。
「全くさ、ここは学園島に近いんだからそっちに任せなよ。」
「バカ言うな、無駄に犠牲増やす気はないんだよ『斯波』さん。里は既に
判断を下しているんだよ。・・・目標は成瀬 澪、監視対象から消滅対象に
引き上げた今俺達が動いて損は無い。」
そう言って澪が映った写真データを見てぎりりと・・・歯ぎしり鳴らしているが
『斯波』と呼ばれた青年はけどさと言ってこう続けた。
「けど本当に上・・・天界はこれを承知したの?爺様たちは刃更と迅さんの事で
前科持ち」
『斯波』がそう言いかけると刃更と同い年位の・・・青年が槍を『斯波』の
首元に槍の切っ先を向けると憎悪の声色でこう言った。
「俺の・・・目の前で・・・あいつの名前を言うな・・・!!」
「ハイハイ、『高志』の言う通りって言うか『胡桃』ちゃんはどう思う?」
『斯波』が『胡桃』と呼ばれる青紫色の髪をポニーテールにした少女が
こう言った。
「・・・いいえ、それが私たちの使命なんです。」
「2人共表情が硬いよって言うかばさ・・・ああもう彼とは幼馴染ッて言うのは色々と因縁あると思うけど一応は忠告するよ、僕はお目付け役だけど
弦神条約に違反しないようにね。もう既に弦神条約は実行されてるんだからあまり色々と問題起こさないでよね。」
そう言いながら頭を掻いているが2人とあと一人の事を考えて『斯波』は
こう思っていた。
「(全く、これは完全に聞く気ないな。長たちもまた『高志』に
とんでもない武器を渡してくれるよ、天界での技術提供で造られた『あれ』を
実践テストも兼ねて使わすなんて・・・万が一に備えてこっちも連絡して
確認しないとこれが天界にばれたら良くても上層部の一刷だろうな。
刃更と迅さんの1件は事後報告で天界と教会からはしこたま注意されて
爺様達は大人しくしているけどこれももし・・・違反だったら条約違反で
最悪勇者の日本支部はお取り潰しで教会の監視下の下だろうな、只でさえ
今の刃更と迅さんは堕天使サイドだしターゲットの成瀬 澪ももう一人と同じ。
堕天使には既に連絡済みで向こうも了承しているって聞くけど何とかしてあっちと連絡して本気で確認しないと・・・大変だなお目付け役。)」
とほほと思いながら空を眺めていた、憎らしいくらい綺麗な月と星の光に少々・・・怒りたいほどに。
そして週末の土曜日
刃更達は生徒会と共にキャノンボール・ファスト会場である競技場に着いた。
ここは嘗てはライブ会場としても使える物でありあるアイドルが
コンサート会場として使ったらしいが・・・余りにも広すぎるため
普通のドーム会場ならば満員になるであろうがここは広すぎるがために
半分程度しか席が埋まらずに赤っ恥を掻いたと言う伝説があった。
「へえ、広いわねえ。」
「本当ですねえ、これ程でしたら・・・色々と楽しめそうですねえ。」
真理亜がそう言いながら周りを見渡していると刃更はそれでと聞いて
こう続けた。
「俺達はここでどうやって飛ぶんですか?」
そう聞くと楯無はこう答えた。
「簡単よ、ここのサーキット場をそうね・・・一年生で専用機持ちだから
8周飛行するわ。二年生は12周、3年生は6周よ。」
「何で3年生は周回が少ないんですか?」
同じで言いでしょうと聞くと楯無はそれはねと言ってこう続けた。
「違うわよ、三年生はこの時期になると進路は決まってるし
パイロット科の人達は全員が候補生または国家代表生が決まっていてね。所属先も決まっているからね、これは一年生にとって最初の貴方達の今までの功績を
外界の人達に見せてもらえるチャンスなのよ。企業や学園島の関係者以外にね。」
楯無の言葉を聞いて成程なと思っていた、自分たちのこれまでの実力を
一般の人たちに見せれることが出来るという事で張り切れるんだなあと
思っていると楯無はさてと言ってこう続けた。
「皆はこれから先ずは各国の企業の技術者の待合室に国旗を模した看板を
付けてもらうわ、澪ちゃんと真理亜ちゃんは私と一緒に手伝ってもらうわ。
刃更君は本音と一緒に管理している人たちにトラックが入れるように辺りの
交通網のチェック、簪ちゃんは虚ちゃんと一緒に警備班に聞いて
当日の警備員のチェックに・・・万が一ディセプティコンが来た時に備えて
トランスフォーマー部隊の調整に今年は刃更君と一夏君がいるから
女性権利主張団体にこの前の連中の襲来も想定して戦術機部隊を増員させるように進言して、駄目でも警察を使ってでも増員させるのよ。」
『ハイ!(は~~い)』
楯無の言葉に本音だけ間延びした返事であったが全員返事してそれぞれの準備に入った。
次回は多分戦闘。