カオス・ストラトス   作:caose

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 これで第4巻は終わり。


新たな始まりに向け。

 『ハハハハハ!成程ねえ。そんなことがあったのか』

 アザゼルは電話の向こうで笑いながらそう言った。

 何せ人違いから端を発した今回の戦闘に対して刃更はため息交じりでこう言った。

 「それでどうするんですか?完全に狙われていることが分かりましたし

下手したら」

 『ああ、それを考慮して迅の願いについては少し内容を変えようと思う』

 アザゼルはそう言うとこう続けた。

 『その巻き込まれた姉ちゃんと一緒にIS学園に行って匿まってもらう。』

 「はああ!!何言ってんだよアザゼルさん!?それだったら尚の事冥界経由で

そっちに言ってもらった方が」

 刃更がアザゼルに向かってそう抗議するとアザゼルは

何やら言いにくそうな声でこう言った。

 『そうしてえとこだけどよ。何せその子がなア。』

 「その子ってあの人か?」

 刃更はそう聞いて紅い髪の女性の方を見た。

 今は万理亜と澪が話し相手をしている女性の姿を見た。

 よく見たら何やら特殊な宝石が幾つか付けられていた。

 「なあ、もしかしたら彼女って」

 『それに丁度テストパイロットが欲しかったからな。あの子に専用機渡して

少しでも生存率上げさせねえとな。じゃあな』

 「お、おい!アザゼルさん!!」

 刃更は何か言いかけようとするもアザゼルから切られた。

 「何だよもう。」

 そう言いながら刃更は今後の事を考えた。

 「取敢えず楯無さんにも話して置かねえとな。」

 そう言いながら刃更は楯無にも話そうと電話をかけた。

 

 

 

 

 

 

 「全くなあ。」

 アザゼルは天井を見ながらぶつくさ言っていた。

 今回の下手人は既に刃更がテレポートさせて会社の地下室にぶち込んでいる。

 するとアザゼルは電話をかけてこう言った。

 「おお、俺だ。お前さんの・・・・見つかったゼ。」

 『‥‥!!』

 「俺は本人の意思を尊重させる。そっちに戻るも戻らざるも

あいつはそっちじゃあ肩見せまそうだしな。」

 『・・・・・』

 「取敢えず身柄は二人ともIS学園に送っとくから新しい戸籍とかよろしくな。」

 そう言ってアザゼルは電話を切るとこう言った。

 「全く。次から次へと問題ぶち込ませやがって。」

 そう言いながらアザゼルは天井を見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 それから3日後。

 

 

 

 

 

 

 

 「刃更・・・ここが」

 「そうだ、ここがIS学園だ。」

 刃更達はIS学園に来ていた。

 澪に至っては初めて目にするため目移りしていた。

 すると澪の後ろから・・・声が聞こえた。

 「おりゃ。」

 「うひゃアアアア!!」

 いきなり澪の後ろから胸を揉んできたのだ。

 「だ、誰ヨ一体!?」

 澪は胸を隠して刃更の背中の後ろに移動するとそこにいたのは・・・。

 「ほほう、この胸は正に山田先生並みね」

 「何やってんすか?楯無さん。」

 刃更は楯無に対して頭を抱えてそう言うと楯無はこう続けた。

 「いやあね、新しい人たちが来るから見に来たのよう。」

 そう言いながら楯無は扇子を開いた。

 達筆で『参上!!』と書かれていた。

 「誰ヨ刃更!?」

 澪が楯無に指さして聞くと刃更はこう答えた。

 「この人は『更識 楯無』さん。学園生徒の中で最強の生徒会長だ。」

 「いやあね、刃更君。学園ナンバー2と言ってほしいわね。」

 そう言うと今度は扇子の文字が『第2位』に変わっていた。

 すると楯無は澪と万理亜と女性の方を見てこう言った。

 「ようこそ、IS学園へ。私達は歓迎するわ」

 「それと刃更君。お客さんが機体をもって待ってるわよ。」

 「第1アリーナにいるから。」

 そう言って楯無は女性を連れて何処かにへと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 刃更達は機体があると言われる第1アリーナに向かうとそこにいたのは・・・。

 「む?刃更か」

 「『パラキエル』さん!!」

 大柄の目が細い男性がそこにいた。

 「もしかして機体を届けに!?」

 「ああ、それと彼女を鍛えるためにアザゼルから言われてな。」

 パラキエルはそう言いながら澪の方を見て言った。

 「君が『成瀬 澪』だな。」

 「ええ・・・貴方は?」

 澪はそう聞くとパラキエルは自己紹介した後にこう言った。

 「一つ言うがこれを持つという事は専用機乗りとしての責任として

最前線に出なければならないという決まりが出てくる。」

 其れでもかと聞くと澪はこう答えた。

 「・・・当たり前でしょ。それで力が付けれるのなら・・・!!」

 澪はそう言いながら手を強く握り締めているとパラキエルは「・・・そうか」と答える事しか出来なかった。

 そしてパラキエルは機体を見てこう言った。

 「一つ言うがこいつは未だコアが馴染むのに時間がかかる。」

 「だからそれまでの間は君の魔法を中心にあらゆる武術を仕込ませるが私は

刃更の様に甘くはないぞ。」

 良いなと言うと澪はこう答えた。

 「良いじゃない・・・むしろそれくらいやらないとあいつと戦えないわ!!」

 そう言うとパラキエルはこう言った。

 「それじゃあ早速鍛えるとする。万理亜君も付き合ってもらうぞ。」

 「はい!」

 そう言って二人はアリーナに向かった。

 その日一日は爆炎と轟音が響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 「それじゃあこれが書類だけど本当に良いんですね?」

 楯無は女性に向かってそう言うと女性は・・・こう答えた。

 「私は・・・何がしたいかわからないからここにいるしかないのよ。」

 そう言って女性は自身の名前を書いた。

 

 

 

 

 

 「うん。承認したわ。貴方は2学期から2組の実習生として就いてもらいます。」

 楯無は女性に向かってそう言うと女性はするりと立ち去った。

 すると楯無は女性の名前を見た後にそれらを消して新しく書き直した。

 「全く、刃更君の会社の社長からこれを渡されてなければ

これで採用してたわ。」

 そう言いながら楯無は女性が最初に書いた用紙をシュレッダーにかけた後に

新しい名前を見た。

 

 

 

 

 

 

 

 「『森暮 有栖』ねえ。」

 

 

 

 

 

 

 そう言いながら楯無は今後どうなるのかと思いながら天井を見るしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 新たに加えられた役者。

 さあ・・・彼らは何をなす?

 

 

 




 次回は人物紹介して終わりです。

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