カオス・ストラトス   作:caose

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 それはいづれは語られる物語の一ページ。


魔と魔の出会い。

 「成程な。」

 刃更は現在正座させて話している澪と万理亜を見ながらそう言った。

 そして澪を見てこう聞いた。

 「お前が魔王の娘・・・然も先代のなあ。」

 そう言うと万理亜はこう言った。

 「今の魔王様も先代同様に穏健派の思想でありましてその・・・。」

 「ああ、そこら辺はアザゼルさんから聞いてるよ。」

 序に天使もなと言って黙らせた。

 そして刃更はこう続けた。

 「だけどこいつはそれを受け継いでいることは知らずに去年まで育ってそして」

 澪はそれを聞いて・・・魔力が沸き上がってきた。

 するとそれと同時に周りの物がポルターガイストの様に動き始めた。

 すると刃更は澪を見てこう言った。

 「感情に流されるな。魔は自分の心その物だ。落ち着いて自分を見出して・・・」

 そうだと言っていると澪の魔力が・・・安定してきた。

 それを見ていた万理亜はこう聞いた。

 「凄いですね刃更さん。澪様を落ち着かせると同時に魔力を抑えるなんて。」

 そう聞くと刃更は少し言いづらそうにこう言った。

 「ああ・・・前に少し・・・な。」

 そういう中で刃更はある人を思い出した。

 嘗て里から救い出してくれた・・・あの魔法使いを。

 

 

 

 

 

 

 『良いか刃更。貴様の中にいるその絶望の塊、それを希望に変えよ。摩ればお前も俺と同じ・・・・《魔法使い》になれるはずだ。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あのう・・・刃更さん?」

 「ああ、すまん!」

 刃更は万理亜に向けてそう言うと刃更はこう続けた。

 「そして恐らくだがアザゼルさん経由でお前らの事を知った親父が偶然を装って助けた・・・って言った方が正しいだろうな。」

 刃更はそう言うとこう聞いた。

 「それでお前ら何だがどうする?俺はIS学園に戻る時にはお前らは『弦神島』に行っている頃だろうと思うが下手人がお前らを飛行機毎堕としかねないと

考えるとなア。」

 刃更はどうしたもんかと考えている中で・・・何かに気づいた。

 「「「!!!!」」」

 それは刃更だけではなく澪と万理亜も感じた。

 「今の分かるか!?」

 「ええ!」

 「誰か・・・悪魔に襲われてます!!」

 

 

 

 

 

 

 

 少し離れた高台の公園にて。

 

 

 

 「はああ・・・はああ・・・はああ・・・!!」

 その公園には一人の女性とそれを追いかける数人の・・・いや・・・

数体のナニカがそこにいた。

 「ソコダゾ!!」

 「!!」

 女性はその声を聴いて走り出した。

 澪と同じく紅い髪を腰に迄伸ばしたロングの女性。

 服から見ても分かるくらいにスタイルの良さが伺える。

 「ああもう!!」

 女性はそう言いながらもとうとう・・・公園の崖のすぐ近くまでに

追い込まれた。

 「・・・くう!」

 女性はそれを見て苦々しい顔をしている中で・・・鎌を持ったナニカが

2体の生き物・・・『マンティコア』にこう指示をした。

 『ソイツヲコロセ!!』

 『ギャウおオオォォォォ!!』

 そしてマンティコアが咆哮を上げながら突撃した。

 「(私はここで・・・終わるの?・・・・けどこれで全てから・・・

解放されるのなら。)」

 女性はそう思いながら目を瞑っていると・・・何かが聞こえた。

 「堕ちなさい!!」

 そう言いながらマンティコアの上から・・・雷が落ちた。

 『ギャウワアア!!』

 片割れのマンティコアはそれを喰らって絶命するとそれを見た

マンティコアは何事だと思って上空を見たのが・・・最後であった。

 「遅いですよ。」

 万理亜はそう言いながらマンティコアの頭部目掛けて拳で殴った。

 『!!!』

 するとそれを諸に喰らったマンティコアは声も出ずに絶命した。

 『イッタイナニガ!?』

 鎌を持ったナニカがそう言うと上空から来る何かを見て・・・マサカと言う前に上空にいる・・・刃更はこう言った。

 「おせえよ。」

 そう言いながら刃更は『白竜・ファフニール』の銃『ダウンフォール』で

鎌を持ったナニカを・・・氷結させた。

 「死んだの?」

 澪がそう聞くと刃更はまさかと言ってこう続けた。

 「凍らせただけだよ。アザゼルさんに伝えて氷を解かせるさ。」

 そう言うと刃更はポカーンとしている女性を見てこう言った。

 「大丈夫か?」

 「え・・・・ええ。」

 女性はそう言うと万理亜はその女性の髪を見てこう言った。

 「恐らく髪の色で澪様と間違えたのでしょうね。」

 「全く。人違いで殺そうとするなんて最低ね。ご丁寧に人払いの結界を

張ってたから質が悪いわ。」 

 澪はそう言うと刃更はこう言った。

 「取敢えず家に連れてって手当てしたいけどアンタ名前は?」

 「え・・・ええと・・・・」

 女性はそれを聞いて何やら言いづらそうな表情をしていると刃更はこう言った。

 「ま、いっか。取り合えず連れて行こうぜ。」

 刃更の言葉を聞いてそうですねと万理亜は言って澪はマンティコアを魔法で

焼き払ってから退散した。

 然し刃更達は知らなかった。

 彼女が何者であるのか。

 そして彼女が何処から来たのかを・・・。

 

 

 

 

 

 公園の茂みの中にある生徒手帳があった。

 然しそれは女性が・・・焼いた奴であった。

 僅かに燃え残っていた生徒手帳には学校の名前が書かれていた。

 その学校の名は・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 『絃神島 彩海学園高等部』と言う・・・文字が。




 次回は今後について。

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