「それじゃあ後は二人のお母さんなんだけど・・・どうしたんだよ二人とも?」
刃更はそう言いながら澪と妹でもある銀髪の少女『成瀬 万理亜』の紹介を終えてそう言うと二人は頭が点になっていた。
すると迅がこう告げた。
「ああ、そういや言ってなかったな。」
そう言うと迅はこう言った。
「彼女らの母親なんだが・・・今は仕事の都合で海外に行ってるんだよ。」
「・・・・はああ!?」
刃更はそれを聞いて驚いていたと同時に耳打ちした。
「(どういうことだよ親父!再婚相手が海外にいるって普通姉だろうが!?)」
然も今回は如何やら向こうらしいので何かが可笑しいと思った刃更は
問い詰めようとすると迅はこう言った。
「(それなんだがどうもこの子達・・・可愛いだろ?)」
「(今それ聞くのかよ!!・・・まあ可愛いけど)」
「(だろう?それなのかどうも不審者に襲われかけたらしくてな。万理亜ちゃんに至っては少し前から不登校になっているらしいんだ。)」
「(それはまた・・・)」
警察はどうせ民事不介入とかほざいて動かないと思っており刃更はマジかよと
思っていると迅は更にこう言った。
「(因みにこの子達にあった時も変な奴らに絡まれてテな。それで)」
「一時的に保護しつつ家族としてやってられるかって親父ちょっと待てよ?学校はどうするんだよ??それに家は!?)」
そんな名目である以上本来刃更は彼女たちを守るために家にいるべきであるのだが刃更はIS学園の生徒で取り合えず1週間は外出できるようにしているが
それ以降は刃更は学園に戻らなければならないためどうするんだよと思っていると迅は・・・爆弾を言い放った。
「(ああ、そこはアザゼルから何とか言って貰ってな。それ以降は弦神島にある
アイツの会社の社営住宅に入れてくれるようにしてもらったよ。)」
まさかの自分が所属している会社ですら知っていることであった。
「(それで・・・どうするんだよ?)」
刃更がそう聞くと迅はこう言った。
「(まあ、取敢えずは1週間は様子見でってことでな)」
悪いなと言って刃更はある事を考えて・・こう言った。
「分かったよ親父。・・・何とかするよ。」
そう言って刃更は先に出てるよと言って外に出てある所に電話を入れた。
そこは・・。
『おお、刃更?何だよ今日は。』
「アザゼルさん。ちょっと聞きたいことがあって。」
そう言うとアザゼルは少し間を置いて・・・こう言った。
『もしかして・・・あの娘っ子達の事か?』
「ああ、ちょっと気になる事があってな。」
そう聞くと刃更はこう続けた。
「親父がアンタに部屋を貸してくれと頼んだよな。」
『まあな。ここなら例えストーカー野郎でも易々と入れはしねえだろ?』
「其れって例えば・・・アンタら関係とかでも?」
『・・・。』
アザゼルはそれを聞いて黙っていると刃更はこう続けた。
「アンタは確かに良い人だ。俺や親父を支援してくれただけじゃねえ、
この力のコントロールについても教えてくれたんだ。」
「だけど・・・アンタがそんな簡単に他人に迄優しくするような
慈善家じゃねえって事も知ってる。」
「俺と親父を匿ったのは・・・あの里とバックにいる三大勢力の1角に
一定の牽制をするため。」
「俺を会社のテストパイロットにしたのは会社の利益と俺の力を
引き出させるため。」
「そして何よりあいつらをそっちに連れて行くって言う事は・・・本土や学園島じゃあ対応しづれえ奴がいるからじゃねえだろうな?」
そう聞いて暫くすると・・・アザゼルはこう言った。
『全く、ここまで分かっちまうとなるとIS学園は策謀渦巻いてんのかねえ?』
アザゼルは何時もの口調であるが・・・真剣な声色でそう言った。
そしてこう続けた。
『正解だ。あの子達はちょっとこちら側の厄介な理由を持った子達でな。
迅に頼まれて保護することになったよ。』
「そうか」
『それにしても迅の野郎。『あいつら俺を催眠でこの話を
持ち掛けることが出来た!な~~んて顔してるもんだから笑わない様にするのに
一苦労だったぜ!!』って笑いながら言ってたぜ。』
「親父・・・。」
刃更は迅の行動を聞いて呆気にとられているとアザゼルはこう続けた。
『それじゃ、1週間の間よろしく頼むぜ・・・お兄ちゃん。』
「凄く寒気がするんで止めてください。」
そう言うと刃更とアザゼルは電話を切った。
「全く、少しは成長したもんだぜあいつはよ。」
アザゼルはそう言いながら今後の事を考えていた。
「全く、こっちは同盟に勤しみ、冥界じゃあアスガルドのロキがやってきて
兄弟げんかしたと思ったらまさかあんな試合結果になるとはな。」
そう言いながらアザゼルはある設計データを見ていた。
「もうすぐ出来上がるこいつのテストパイロットは誰にしようかな?」
そう言いながらアザゼルはもう一つの心配事を考えていた。
「全くよ。魔王の家族は問題てんこ盛りってかよ?」
たくもうと言いながらアザゼルはもう一つある資料を読んでいた。
「一体どこに雲隠れしてんだか」
そう言いながら空を見上げていた。
その資料の写真に写っているのは・・・紅い髪をした少女であった。
次回は起床です。