カオス・ストラトス   作:caose

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 メガトロンの目的が分かるよ。


大帝の思惑

 さてと・・・一夏達が「シルバリオ・ゴスペル・ガルバトロン」を倒す数分前。

 ハワイのオワフ島にあるアメリカ軍基地ではダガーナイフをシンボルとする

対ディセプティコン特殊戦闘部隊「NEST」(現在は国連直轄多国籍特殊連合軍)が

戦術機「撃震」のアメリカ軍対応機「ファントムファイターmark2」と

「NEST」隊専用人造トランスフォーマー「装甲輸送車型機(クロスタイガー)」が

人型形態になってアメリカ軍新型戦艦「デリンジャー」の甲板や船着き場で

待機している中その上を大型輸送飛行機が5機近くとロールアウトされたばかりの

トランスフォーマー対応戦闘機「ジャック・スカイ」20機がその周りを

護衛するように守っているとその後ろで更に大型の輸送飛行機が存在した。

 その飛行機のお腹の部分が下に下がるとそこには2体のトランスフォーマーがいた。

 その2機はそれぞれ背部に大型のジェットエンジンが搭載されており1機は右腕に

大型のライフル、左腕には小型機関銃が搭載されておりもう1機は

右腕に大型ガトリング砲、左腕には小型のアンカーショットが搭載された同じ

ジェットエンジンを持つトランスフォーマーがいた。

 「着いて来いジャイビス。出動だ。」

 『了解しました。オプティマス・プライム』

 この2機はオプティマス・プライムと第0世代人造トランスフォーマー

「ジャイビス」である。

 そして2機がそれぞれ「デリンジャー」に向かって飛んだ。

 そして着陸するとジェット・パワーはそれぞれカタパルトにある換装装置に直すと

内部にあるものを見た。

 それは「シルバリオ・ゴスペル」が暴走した際の機材がそのままになっており周りには戦術機や軍の技術者、そして「KSI」の科学者と社長「ジョシュア・ジョイス」と

CIAの高官「ハロルド・スティンジャー」が戦術機の銃を突きつけられて

手を挙げていた。

 「オプティマス!!これを見てくれ!!」

 「NEST」現場指揮官であり国連軍准将として働いている「ウィリアム・レノックス」がオプティマス・プライムにあるものを見せた。

 隣の部屋から壁を破壊するとそこにあったのは・・・かつての戦友であり宿敵でもあったディセプティコンのボス「メガトロン」の頭部があった。

 「これは!!ラチェット!!」

 オプティマス・プライムは軍医「ラチェット」を呼んで頭部を調べるとある事を

報告した。

 「オプティマス、こいつの中に染色体情報と意識データが存在しない。

それに僅かだがスパークの反応があった。」

 それを聞いたオプティマス・プライムはジョシュア達を見て怒り心頭ながらも

こう聞いた。

 「お前達はここで何をしていた?・・・答えろ!!」

 その言葉に全員があっと驚いていた。(特に新人)

 大抵のオプティマス・プライムは誰にも優しく、厳しく教える教師のような

存在であり正義感あ不売れる存在であったのだがそれが怒るほどということに驚くと他の部屋から声が聞こえてきたのだ。

 「おおいオプティマス・プライム。いるなら出してくれ!このフランケンシュタインの箱から出してくれ!!」

 扉を開けるとそこには小さなトランスフォーマー「ブレインズ」が見慣れない何かを纏ってガラスケースの中に入っていた。

 「ブレインズ!!誰か出してやれ!!」

 兵士の1人がガラスケースを破壊してブレインズを積まぬように出すとブレインズを

部屋から出した後その兵士がブレインズを床に降ろした瞬間銃を構えた。

 すると他の兵士やオートボット達が武器を構えた瞬間レノックスとオプティマスが

制止させたあとレノックスがその兵士にこう言った。

 「やめろ・・・銃を下ろすんだ・・・下ろすんだジェームス・サヴォイ少佐!!」

 ジェームスはブレインズ目掛けて銃を構えながらこう言った。

 「俺の姉はシカゴでディセプティコンに殺された。俺はお前たちが憎い。だから聞きたいことがある。それが納得するものならば助ける。」

 「も・・・もしもしなかったら?」

 ブレインズは震えながら聞くとジェームスはこう言った。

 「お前の頭がザクロだと思え!!」

 「ひっ!!」

 ジェームスの大声にブレインズは震えあがるとオプティマスは優しく声を掛けた。

 「ブレインズ、ここで何があったのかを話してくれないか?」

 「わ、分かったよオプティマス。」

 一呼吸してブレインズは語った。

 「あのシカゴの後俺はKSIに捕らえられてセンチネルの頭を見せられた後あのスキンヘッドがこう言ったんだ。『こいつの脳内データから遺伝子情報を取り出してくれたら自由にしてやろう』って言って俺はやむなくそれに従ったんだがこいつ俺をタダ働きさせただけじゃなくて有給休暇も取らせなかったんだぜ信じられるか!!って・・・悪い悪い脱線しちまいそうだった。」

 その目線の先にはジェームスが銃のトリガーを弾きそうになったのだ。

 「センチネルは酷くってとてもじゃないが無理だって言ったら今度はメガトロンを持ってきやがってよ。あいつはまだ生きているって分かってそれであいつの頭を

俺に繫げやがったんだよ。そしたらあいつは自分の体を手に入れるために少しずつ

自分の染色体情報を『シルバリオ・ゴスペル』に取り込ませてたんだ。そいつら目が真っ赤でさ。俺のつんつんヘアに群がってたんだよ。」

 「何故それを黙ってた!!」

 突如ジョシュアが大声でそれを聞くとジェームスは屋根に向けて発砲した。

 「どわっ!!」

 ジョシュアは悲鳴を上げるとジェームスはこう言った。

 「黙ってろ。」

 「あ、はい。」

 ジョシュアはおとなしく聞いてブレインズは話を続けた。

 「メガトロンはISネットワークを使って解読するのを逆手にとってISを支配する気だったんだよ。新しい軍団を作って今度こそ人類を皆殺しにするためにさ。」

 その言葉に全員ゾッとした。

 ISを・・・然もオリジナルが支配された時量産型や戦術機、人造トランスフォーマーで対応できたとしても地球規模での『シカゴの惨劇』が予測されるからだ。

 「だが『シルバリオ・ゴスペル』はネットワークを切断したんだ。自分でな。

然もパイロットに異常が出ないように全部自分に流れるようにしたんだ。

泣ける話だぜ。自分よりも相棒を守るなんてさ。」

 ブレインズは鼻をすするような仕草をするとこう続けた。

 「あの時メガトロンと俺は繋がっていた状態でな。あいつがこう言っていたのを

聞いたんだ。」

 「何を聞いたんだ?」

 オプティマスはブレインズに聞いた。

 「『計画とは違うがまあ俺様の想定の範囲内だ。』ってよ。」

 オプティマスはそれを聞いた後空を見上げた。

 「何をしようとしてるんだ。メガトロン。」




 アメリカ軍戦術機「ファントムファイター」
 アメリカ軍版の「撃震」。
 性能は同じだが「NEST」用の機体には対トランスフォーマー用のサーモモニターと
小型のミサイルが両腕に内蔵されておりmark2ではスラスターを両肩に付けており
機動力の向上と武器の運搬を多くさせるという意味合いがある。
 
 トランスフォーマー用戦闘機「ジャック・スカイ」
 ディセプティコンがシカゴで使っていた戦闘機をベースに作った兵器。
 武装は本物よりもグレードダウンしているが現行の戦闘機よりも早い。
 
 トランスフォーマー用強化兵装「ジェット・パワー」
 オプティマス・プライムのジェット・パワーをベースにした兵装。
 オリジナルよりか武器は同じようにグレードダウンしているがその分を飛行時間に充てているためそれなりの距離は飛べる。
 
 「NEST」用人造トランスフォーマー「クロスタイガー」
 ベースはレッカーズにしておりビークルモードでも戦闘できるようにしている。
 両腕だけではなく全身にも幾つかの固定砲台が採用されており次期主力機では新たに追加された仲間「ハウンド」型の重装備型にしるプランが存在している。
 
 新型輸送飛行機
 ジェット・パワー用の飛行機であり内部には換装システムが採用されているため
内部での交換ができる。
 又カタパルトが存在するため従来よりも大型になっている。

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