箒が嫌な顔をする中束は千冬に抱き着いてきた。
「ちーちゃん考えたら5年ぶりじゃん!!久しぶりに一緒にご飯食べてお風呂入ってそれからぐふっふっふふふふふ・・・。」
束が欲望を全開する中千冬は束から離れた後束にこう聞いた。
「それで束、篠ノ之を連れてきたが何をする気?」
千冬は束に対して警戒心を持ちながら話すと束は箒に紙風呂敷をリボンで包んだものを出した。
「はい箒ちゃん。誕生日プレゼント。」
「え、覚えてたんですか?」
「そーだよー。この日の為に束さんは腕によりをかけて作ったんだから。
開けてみて。」
「姉さん。」
箒は束の言葉に驚いたのだ。
自分の家族を引き裂いた人間がその家族にプレゼントを与えるという何とも
アンマッチなことをしてるなと思うが箒は千冬から許可をもらってその中身を見ようとする間周りでは何か口々にこう言った。
「え、篠ノ之さんの誕生日って今日だったの?」
「あ、やばい私買ってないよ。」
「あ、じゃあ今度皆で買おうよ。ケーキと一緒にさ。」
それぞれが誕生日の打ち合わせをしている間に箒が袋から出したものを見て・・・
表情が凍り付いた。
「どう気に入った?」
「ね、姉さん・・・何ですかこれはーーー!!!」
「え、気に入らなかった?束さん特製ISスーツ。」
「こ、こんな破廉恥なもの着れるかーーー!!!」
そのISスーツは1言で言うと・・・エロいのだ。
色は全体的に白く一夏のISスーツと同じなのだが薄くて体のラインが見えやすくなっておりしかも胸の谷間を強調するように切れ込みが入っていたため
煽情的なデザインなのだ。
すると千冬が箒に対してこう言った。
「篠ノ之・・・着て見ろ。」
「織斑先生!!」
箒は反論しようとすると束がこう言った。
「じゃあ束さんが脱がしてあげようか?(*´Д`)」
「自分で着ます!!」
束が鼻息荒ぎながら近づくと箒は逃げるように更衣室にへと向かった。
そして数分後・・・
箒が着替え終わったので来たのだが何とも言い難い光景だった。
胸の谷間を隠そうとすると腕を回すので余計に強調され前かがみになっているさまは何とも言い難い物だった。
そしてその恰好のまま来ると一夏を見た瞬間顔を赤くしてこう言った。
「一夏!!見るなーーー!!!」
「おおすまん!!」
だが今の光景は脳内にしっかり記憶してしまったのだ。
「箒ちゃん。そのISスーツはね、防刃・防弾・防火に優れているだけじゃなくてねどんな環境にも対応できるようになってるんだよ。然も防弾に至っちゃあマシンガンだって跳ね返すほどだし、素肌の部分はISフィールドを形成して防弾できるっていう優れモノだよ。さらにさらにこれはフリーサイズだから交換の必要は零なのだ!!!」
束が説明した後空から何か音がするので全員が上を向くとそこには大型のドローンらしきものが見えた。
「そしてもう一つ!!これが目玉なのだ!!」
そしてドローンが下りるとその上に6角形の鋼鉄の箱があった。
そしてそれが開いた瞬間そこにあったのは・・・紅いISだった。
「これこそ箒ちゃんのために開発した第3世代機『緋燕』だよ!!」
そのISは腰にIS用の日本刀が1本と左腕に小型ガトリングが1門ある程度で見た感じ
高機動型である感じである。
「ちょ、ちょっと待ってください姉さん!!私は候補生でもテストパイロットじゃないんですよ!!そんな人間が専用機を貰っても宝の持ち腐れですよ!!」
箒は自身がまだ持てる段階じゃないことと心の中では他の一般生との軋轢が嫌だという理由があるのだがそれぞれこう言った。
「え、でも篠ノ之さん。結構頑張ってるよね。」
「うんうん座学でも実習でも結構頑張ってるし。」
そしてマシュもこう言った。
「それに此間のタッグマッチでは苦手な重火器に慣れようと一生懸命努力してたことも知ってますし私は異常なしです。」
それぞれ箒が頑張っているところを見ていたことそして唯依の方を向くと笑って親指を出したので箒は束に向かってこう言った。
「では姉さん。『緋燕』確かに受け取ります。」
「うんわかったよ箒ちゃん。さあさあ乗って。フィッティングとパーソナライズをちゃっちゃと終わらすからね。」
箒は「緋燕」に乗ると束は立体ディスプレイとキーボードを出すととんでもない速さでそれを終え、「緋燕」も箒の体格に合うようになった。
「それじゃあ箒ちゃん。少し飛んでみてねーー。」
そう言われると箒の「緋燕」は物凄い速さで飛んだ。
「おわっ!?」
箒が驚くと束は箒に「緋え燕」についての説明をした。
「箒ちゃんよく聞いてね。その機体は高機動型で日本刀の「影雲」とガトリング砲があるくらいだけどその機体は束さんが作った新機能が入っているよー。」
そして束は一呼吸してこう言った。
「その名も『無段階移行〈シームレス・シフト〉』って言ってね経験値が溜まるとそれなりの武器を作ってくれるんだよ。ま、今は基本装備だけだけどね。」
「それともう一つあるんだけど・・・これにはある条件がいるから箒ちゃんよく聞いてね。」
「は、はい。」
箒は束が真剣な顔をして言うので緊張した面持ちで聞くと束はカメラモードにしてこう言った。
「正義はわが身に纏う・・・ジャスティス!!!」
額に指でVの字2つ指先に合わせるようにしたポーズをした。
「「「「「えっ?????」」」」」
流石に全員が呆れたように言うと箒は顔を真っ赤にするも束の顔つきを見てやることにした。
「正義はわが身に纏う・・・ジャスティス!!!」
然し・・・なにも起こらなかった。
「「「「「あれ?????」」」」」
箒は束の方を見ると束は後ろを向て腹を抱えて地面を叩いていた。
そして千冬がそれを見ると束の顔は・・・笑っていたのだ。
それを知った箒は束に騙されたと悟り・・・ガトリング砲を束に向けた。
「待て待て箒!!」
すると追加兵装を付けた一夏が箒を羽交い絞めにして止めた。
「ええい放せ一夏!!あの乳牛は私が葬ってやる!!」
「駄目だって!!他の奴がいるって!」
「箒ちゃん。」
すると束が箒に向かってこう言った。
「この学校の中で一番の乳牛は箒ちゃんだよ。」
そして1時の静寂の後・・・箒は更に怒った。
「むぎーーーー!!!!!!」
「何火に油を注いでんですか束さーーーん!!!」
暫くして追いついた後・・・千冬によってたん瘤が出来た頭で箒にこう言った。
「機体のデータコントロールの中に『チェンジ』っていう文字があるからそれを押すだけでいいよ。」
箒は疑いながらもそれを押すと機体のバックパックから大型の翼が出ると頭部にヘルメットのような物が出てきたのだ。
すると更に速いスピードが出たのだ。
その光景を見ていた千冬は束にこう聞いた。
「珍しくな束、お前ならもう少しぶっ飛んだものにするかと思うがな。」
「にゃはははは束さんもそうしようかなあと思ったんだけど今の箒ちゃんは力よりも大切なものを理解しているからねー。それに余計な軋轢を生まないように努力してる箒ちゃんを見てるとあれがちょうどいいかなあって思うんだ。」
「そうか・・・(変わったなお前も)。」
千冬は束のある意味での成長を心の底から喜んでいた。
プレゼントがISって・・・すごくね?