第3アリーナ第1更衣室
そこでは一夏とロランが作戦会議をしていた。
「ロラン、正直言うが今回は刃更と1対1でやり合いたいんだ。」
「ん?どうしてだ。2人で1人を集中的に倒すんじゃないのか?」
元々ロランは一夏と最初に作戦会議したときには1人ずつ倒すという作戦を立てていたのだ。
もし1対1で戦うとどちらかが負けたときに不利になることが高い為試合開始直後にどちらか片方を一撃で戦闘又は行動不能にさせることでもう1方に
集中砲火できるからだ。
しかし何故一夏は行き成り1対1で戦う方に変えたのには理由があるからだ。
「1つは個人的にあいつと戦いたいから、2つ目は俺はあの2人の戦闘パターンを
覚えているから対応しやすいがあっちはロランの機体がどういうタイプなのか?どういう戦術を使うのか判らないから対応が遅くなる。それにロランの武器は
簪と相性が悪いから対応されにくいって言うことだがどうだ?」
そう言われるならば確かにこっちのデータは表向きの物しか公表されていないから
奥の手も明かされていない為優位性はこっちにあると言うことだ。
「わかった。しかしそれでは彼と戦うとき彼女がどう出るのかわからないのだが?」
「いやロランは簪の相手をするだけでいいんだ。それ以外はあの方法でやる。」
「それじゃあ一夏・・・勝とう。」
「ああ!!」
そして時を同じくして
「それじゃあ簪、後は頼むぞ。」
「うんまかせて。」
刃更と簪が考えたのはある程度一夏達と同じ考えだが2人は
ある心配事を抱えていた。
「それにしてもロランの戦闘パターンって読みにくいな。」
「うん確かに、見た感じから言っても近遠どちらも対応できていたし
それに彼女はまだ奥の手を出していなかった。」
刃更と簪はロランの入学試験で行われるIS戦闘のデータを見たが彼女は第3世代兵装を使っていなかったためこれと言った印象がなかったのだ。
「ま、それは試合中にわからせるしかないか・・・頼みにしてるぜ相棒。」
「・・・うん!」
簪は力強く答えると彼らはアリーナにへと向かった。
同時に一夏達も出たことにより会場は大盛り上がりであった。
この日は武偵高も「アドシアード」と呼ばれる武偵高生徒による大会が開かれており
1般人も入場しているためか人数が多いのだ。
そして一夏と刃更が向かい合うと既にお互いの武器を見ると刃更は一夏の武器が今までと違う形状になっていたので聞いてみた。
「一夏それって新しい武器か?」
「それは初めてからのお楽しみだ。」
「ほう・・・楽しみだ。」
「簪、良い戦いになる事を期待しよう。」
「その言葉そっくりそのまま返す。」
そしてお互いの武器を構えてカウントが0になった時・・・
爆発音と剣劇の音が聞こえた。
相手が分からないというのが恐ろしい。