さてさて先程の戦いが終わって数分後。
御剣重工地下研究所内部にある医療室
そこには1組の男女(1人は失神中)と男の子が一人おりました。
「千冬姉、大丈夫かな?」
「大丈夫だあの後の検査も異常なしと報告があるし医者の話によると緊張による反動だって言ったしな。」
男の子は、織斑 一夏
男のほうは、防人 衛
今回の試作機の実戦演習のため一夏は姉と、衛は隊長である坂口と一緒に来ていた。
そしてベッドの上で寝ているのは一夏の姉にして初代ブリュンヒルデ織斑 千冬であった。
なぜ彼女が寝てるのかというとさっきまで行われていた戦術機との戦闘で負け機体が強制解除を起こしそのまま地面に落ちるところをそのパイロットにお姫様抱っこされて救われたため緊張と恐怖による糸が切れただけではなくオーバーヒートとの相乗効果により失神したのだ。
そして現在に至る。
2人が付き添っていると扉から何か叩く音が聞こえた。
「えーと、ちょっといいか?」と男の人の声が聞こえたため2人がOKを出したところ入ってきたのは頭に包帯を巻いたあの戦術機に乗ったパイロットであった。
「えーと、どちら様でしょうか?」
「あー俺、龍浪 響っていうんだよろしくな。」といった瞬間一夏は内心びっくりした。
明らかに自分よりも年上だが姉よりも背が低い人があれほどの大立ち回りをしたというのに驚いたのだ。
「なんか失礼なワードが出てきたけどよ俺が今回ここに来たのは危うく死にかけそうになってしまったことを謝ろうと思ってな。」
一夏はなぜ謝るのかと思ったが本人は、「どんな理由があるにしろ危険なことになったからな人として当然なことをしているだけだよ。」といったことで納得した。
「まあ、まだ寝ているからまた・・・」
「う、うーーーん・・・」
「千冬姉、大丈夫!!」
「ア、あー一夏か・・・大丈夫だ。」
響は部屋から出ようとした瞬間千冬が目を覚ました後時間をおいてあの後のことを
話した。
「そーか・・私は負けたのか。」
「千冬姉、大丈夫?」
「何度も言っているが大丈夫だ。それになんだか心が
すっとした調子になった。・・・ありがとう助けてくれて。」
「別にいいって。」
千冬はこれまでの重石が外れたようにほっとした後響にお礼を言った。
その後響は千冬に手を差し伸べて「いい戦いだったぜ、またやろ。」と握手を求めた後千冬もそれに応じた。
しかしそのあと響の笑顔を見た後千冬の顔がほんのり赤くなっていたことは、響以外全員知っている。
「あれ、これって俺たちいないほうがよくね?」
「千冬姉、顔が赤くなっているなー風邪ひいたのかな?」
弱冠1名違うことを考えているが何はともあれ一応の解決はした。
そ、一応は。
千冬、響の笑顔で陥落
さすが2代目恋愛原子核