魔法少女リリカルなのはStrikerS ~ Remember my heart ~   作:アルフォンス

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Memory;12 コロナとルーテシアの決意

試合当日の朝、わたしは少し早く目が覚めてしまったので、デバイスになれるために練習をしていた。

 

せっかく、デバイスが良くても、使う人が活かしきれないんじゃ宝の持ち腐れだもんね。

 

練習も一段落して、ロッジに戻ろうとしたとき、ルーちゃんがパジャマ姿のまま背伸びをしていた。

 

 

 

「ルーちゃん、おはよ!!」

 

「おはよー、コロナ。ブランゼル、調子はどう?」

 

「うん、さっきも一緒に練習してたんだけど、すごくいい子!! 賢いし、わたしに合わせてくれるし」

 

 

フィルさんが考えてくれたわたしのデバイス『ブランゼル』

本当に、わたしの為に合わせて作ってくれたのがよく分かる。

 

 

「そっか。綺麗な名前ももらったんだから、ご主人様のために頑張るんだよ?」

 

《Yes.Maister》

 

 

 

わたしとルーちゃんは、朝ご飯を食べるために一緒にロッジに戻ることにした。

すると、ちょっと離れたところで―――――。

 

 

「はっ!! はぁぁぁぁ……」

 

 

フィルさんが、タンクトップとGパン姿で、朝から汗をいっぱいかいてトレーニングをしていた。

 

プリムを使っての、射撃練習、斬撃練習。

その後は、腕立て伏せを100回以上……。

 

 

「相変わらず……ストイックだね」

 

「うん……。朝ご飯を食べたら試合開始になるのにね」

 

 

 

しばらくの間、わたしとルーちゃんは、フィルさんのトレーニングに見惚れていた。

すると、向こうがわたし達に気がついて―――――。

 

 

「ん? よっ、こんな朝早くどうしたんだ二人とも?」

 

 

フィルさんがトレーニングを中断して、こっちにやってきた。

 

 

「おはようございます、フィルさん」

 

「おはよーフィルさん」

 

「おはよう、コロナ、ルーテシア。朝ご飯にはちょっと早い時間だぞ?」

 

 

フィルさんが持っていた腕時計で、時間を教えてくれた。

確かに朝ご飯には、まだ1時間くらい早かった。

 

 

「ちょっと早く目が覚めちゃったんで、ブランゼルと一緒に練習してたんです」

 

「……そっか。ルーテシアが一生懸命作ってくれたデバイスだもんな」

 

 

やっぱりフィルさんは、自分が関わったことは、一言も言ってくれない。

昔からそうだったけど、自分が頑張ってやったことを自慢したりする人じゃない。

 

 

 

「……フィルさん」

 

「ん? 何だ?」

 

 

だから、わたしからフィルさんにちゃんとお礼を言うんだ。

 

 

「ほんとは……フィルさんも、一緒に考えてくれたんですよね……。ルーちゃんと一緒に……」

 

 

すると、フィルさんが頭をポリポリとかきながら、照れくさそうにして―――――。

 

 

「……ルーテシア、お前だな。コロナに言ったのは……」

 

「あったり~♪」

 

「ったく……。基礎設計はお前が考えたんだから、俺の事なんて言わなくてもいいだろうに……」

 

 

フィルさんは、ふぅっとため息をつきながらそう答える。

 

 

「フィルさん、本当にありがとうございます。わたしのために、こんな素敵なデバイスを……」

 

「……まぁ、ばれてしまったんじゃ、もう隠しておいても仕方がないな。コロナ、一つだけ……言っておくことがある」

 

 

フィルさんは、しゃがんで、視線をわたしに合わせて、さっきまでとは違い、真剣な表情と目でわたしを見つめて―――――。

 

 

「デバイスも魔法も……使い方次第では、人を活かす相棒にもなれば、殺しの道具にもなる」

 

「……はい」

 

 

フィルさんの言うとおりだ―――――。

魔法もデバイスも、使い方次第で人を傷つける道具になってしまう。

 

 

 

「だから……ブランゼルを正しい使い方をするのも……コロナの心次第なんだ。それだけは……覚えていてくれ」

 

「―――――はい!!」

 

 

それでも、フィルさんはわたしを信じて、わたしのために、ルーちゃんと一緒にデバイスを考えてくれた。

そして、わたしを一人前としてみてくれたんだ――――。

 

 

「……コロナなら、間違った使い方をしないと信じてるから……な」

 

 

フィルさんは、わたしの肩に手を添えて、そう言ってくれた。

今のフィルさんの瞳は、本当に優しい目をしている。

 

 

「さてと、朝ご飯も支度しないとな……」

 

 

フィルさんは、スクッと立ち上がって、歩き出そうとしていた。

 

 

「……あ、あの……」

 

「ん? どうしたんだ?」

 

 

きっと今のわたしは、顔が火照って真っ赤になってる。

でも、フィルさんに、ちゃんとわたしの感謝の気持ちを伝えたいから―――――。

 

 

「ちょ、ちょっとだけ、かがんでくれませんか……」

 

「あ、ああ……良いけど?」

 

 

フィルさんは、わたしの背の高さに合わせて屈んでくれた。

 

そして―――――。

 

 

ちゅっ♪

 

 

「あらっ♪」

 

「なっ!?」

 

 

わたしは、ありったけの思いを込めて、フィルさんの左頬にキスをした。

 

 

「……これは、わたしのありったけの気持ちです」

 

「コロナ……」

 

 

勢いでやってしまったとはいえ、もう、わたしはフィルさんの顔をまともには見られないよ!!

 

 

「そ、それじゃ、失礼します!!」

 

 

わたしは恥ずかしくなってしまい、その場から走って離れた。

 

 

*    *    *

 

 

「フィルさん……」

 

「……何だ」

 

「顔……真っ赤ですよ」

 

「あたりまえだろうが……。コロナにいきなりあんな事されたんだからな……」

 

 

 

いきなり、コロナから頬にキスをされてしまい、フィルさんの頭の中はパニック状態になっているみたい。

でも、コロナも普段からは考えられないくらい大胆なことをするよね~。

 

 

 

「フィルさんって、自分の領域(テリトリー)にいない人には、全く反応示さないんだけど、なのはさん達や私達みたいに、大切な人たちって認識している女性に、本当に弱いですよね……」

 

「……ノーコメントだ」

 

「ふふっ、その反応で十分ですよ♪ でも、フィルさん、お礼を伝えたいのは、コロナだけじゃないんですよ」

 

「えっ……?」

 

 

ブランゼルを一緒に考えてくれたとき―――――。

フィルさんは、本当に一生懸命一緒に考えてくれた。私が基礎設計をして、それを何度もチェックを入れてくれて、足りない部品とかも、フィルさんが自費で作ってくれて、そう言ったことを全く自慢もしない……。

 

昔からそうだった―――――。

 

私をクアットロの洗脳から解き放ってくれたときも―――――。

 

六課で話しづらそうにしていたときも、フィルさんが間に入ってくれて仲間とのコミュニケーションを取りやすくしてくれたときも―――――。

 

そして今も―――――。

 

ママの養生のために、私がママと一緒にいられるように、ワザとカルナージに飛ばして、休職扱いにしてくれたことも―――――。

 

 

だから―――――。

 

 

ちゅっ♪

 

 

「な、ななな……」

 

 

私もありったけの感謝の気持ちを込めて、フィルさんの右頬にキスをする。

 

 

「えへへ♪ これは私からの感謝の気持ちだよ。本当はこれくらいじゃ、全然足りないんだけどね~」

 

「……充分すぎるお礼だっての」

 

 

フィルさんは、顔をさらに真っ赤にしてしまい、プイッと反対の方に向いてしまった。

でも、本当にフィルさんがフェイトさんの旦那さんじゃなかったら、間違いなくアタックしたんだけどな―――――。

 

それくらい、素敵な男性だって事なんだけど、本人は全く自覚無しだし。

 

 

 

「フィルさん、それじゃ私も先に行ってますね~!!」

 

 

試合じゃ、私はフィルさんと一緒のチームだ。

向こうは、キャロが必死でフェイトさんとコロナ達のサポートをしてくる。

 

だけど、サポート合戦だったら、絶対にキャロに負けるわけにはいかない!!

まして、今回はフィルさんの復帰戦なんだから―――――。

 

フィルさん―――――。

 

フィルさんのサポートは、私が全力でしますから、一緒に頑張りましょうね!!

 

 

 

*    *    *

 

 

 

試合開始 10分前

 

一旦全員集合し、まずは、準備運動と試合のルール説明をすることになった。

 

 

「はい、全員揃ったね」

 

「じゃ、試合プロデューサーのノーヴェさんから!!」

 

「あ、あたしですか?」

 

 

ノーヴェはちょっと照れくさそうな顔をしながら、試合の説明を始めた。

 

 

「えー……。ルールは昨日伝えたとおり、赤組と青組六人ずつのチームに分かれたフィールドマッチです。ライフポイントは、今回もDSAA公式試合用タグで管理します」

 

 

そう言ってノーヴェは、カウンターの付いたタグを取り出す。

 

 

「あとは皆さん、怪我のないよう正々堂々頑張りましょう」

 

『はーいっ』

 

 

そして、赤組、青組に別れて全員セットアップをし、最後の作戦会議を行う。

ちなみにそれぞれのライフポイントは―――――。

 

 

 

§TEAM RED                  

 

CG:ティアナ・ランスター:2500

GW:フェイト・T・グリード:2800

FA:ノーヴェ・ナカジマ:3000

FA:アインハルト・ストラトス:3000

FB:キャロ・ル・ルシエ:2200

WB:コロナ・ティミル:2500

 

 

 

§TEAM BLUE

 

CG:高町なのは:2500

CG:フィル・グリード:2500

FA:スバル・ナカジマ:3000

FA:高町ヴィヴィオ:3000

FB:ルーテシア・アルピーノ:2200

GW:リオ・ウェズリー:2800

 

 

 

「序盤は多分同ポジション同士の1on1」

 

「均衡が崩れるまでは、自分のマッチアップ相手に集中ね。でも、フィルだけはどういう動きするか分からないから、要マークだよ」

 

『おー!!』

 

 

向こうは、フェイトさんとティアナが、中心となって作戦会議をしてる見たいね。

フィルの動きをマークして、動きを呼んでいく作戦みたいね。

 

 

「向こうは前衛と中盤に突破力の高い子が揃ってる」

 

「序盤が守備を固めて、向こうの足を止めていくぞ」

 

『はいっ!!』

 

「ちょっと待ってくれ。外す物があるんだ……」

 

 

そう言って、フィルが上着とリストバンドを外すと、上着がガシャッと金属音をして、地面にめり込みコンクリートがひび割れてしまった。

 

 

「ちょ、ちょっとこの上着、持ってみて良いかな?」

 

「え、ええ……。どうぞ」

 

 

なのはさんが上着を持ってみると―――――。

 

 

「よっ……。って、も、持ち上がらない!?」

 

 

その後、なんとか持ち上げたが、重さに耐えきれず、なのはさんはすぐに地面に下ろしてしまった。

 

 

「フィル……。今までこんな重い上着とリストバンドを着けて訓練していたの……?」

 

「ええ……。半年間のブランクを少しでも埋めるために、ちょっときつめの訓練してたんです」

 

「……にしたって、合計30kg以上のおもりを付けて、平然としてられるなんて……超人だよ」

 

『えええええええええええ!!』

 

 

なのはさんの言葉に、青組のメンバーが全員驚きを隠せないでいた。

確かに人間一人を背負って、普段の生活をしてるなんてありえないものね。

 

 

そして、どうやら、お互いに作戦が決まったみたいね。

それでは、私も試合開始の銅鑼を鳴らしましょう。

 

 

「それではみんな元気に……」

 

「試合開始~!!」

 

 

 

*    *    *

 

 

 

「ウイングロードッ!!」

 

「エアライナーッ!!」

 

 

 

赤と水色の魔力で作られた道が、バトルフィールド全域に縦横無尽に展開され、そこを陸戦魔導師達は駆けあがる。

 

 

「行くよリオ!!」

 

「オッケーヴィヴィオ!!」

 

「コロナさん、リオさんの相手をお願いしても?」

 

「はい、お任せくださいッ!!」

 

 

 

アインハルトの相手は、ヴィヴィオ、コロナの相手はリオと、相手が決まると、散開し、それぞれのバトルフィールドに別れていった。

 

 

 

*    *    *

 

 

「フェイトか……」

 

「どうやら、私の相手はフィルみたいだね……」

 

「そのようだな……」

 

 

フィルとの一対一なんて、久し振りだけど、復帰したてだと油断してたら、速攻でやられる!!

 

青組の中でマークが外せないのは、なのはとフィル。

だったら、私がフィルを止めるまで!!

 

 

 

「久し振りだよな……」

 

《ええ……。久し振りだからと言って、すぐに落ちないでくださいよ》

 

「分かってるって、今日は全力で行くぞ!!」

 

《了解です!!》

 

 

 

 

*    *    *

 

 

「さて、FB(フルバック)として、どっちがチームをしっかり支えられるか?」

 

「負けないんだから!!」

 

 

ルーちゃんが、フィルさんの一緒のチームというのが、ちょっと悔しいけど、わたしも赤組のFBとして、チームを全力でサポートしてみせる。

 

絶対にルーちゃんには負けないんだから!!

 

 

 

*    *    *

 

 

 

(なのはさんに大きいのを撃たれたら、一撃で全滅の危険がある)

 

 

それに今回はなのはさんだけじゃない。

フィルにだってやられたら、やっぱり戦局大きく傾いてしまう。

 

それだけは避けなきゃならない!!

 

 

 

(ティアナの徹甲狙撃弾は、わたしのよりも速いし固い。撃たせたら味方もわたしも危ない)

 

(必勝の一撃は―――――)

 

((数の均衡が崩れた瞬間!!))

 

 

 

*    *    *

 

 

「「おおおおおっっ!!」」

 

 

あたしのリボルバーナックルと、ノーヴェのジェットエッジが互いに、シリンダーをフル回転させて激突し、赤と水色の魔力が火花を散らして、放電現象を起こす。

 

 

「さすがにやるねノーヴェ!!」

 

「ッたりめーよ!!」

 

 

あたしは一旦ノーヴェから離れ、後方のウイングロードに飛ぶ。

 

 

「仕事じゃともかく、格闘戦技(ストライクアーツ)じゃ……!!」

 

《Revolver spike.》

 

「とはいえ、あたしもおねーちゃんだから……!!」

 

《Caliber Shot.》

 

 

 

あたしは、ウイングロードを使い、加速を付けてノーヴェに向かっていく。

 

 

「負けないッッ!!」

 

「負けねーッッ!!」

 

 

今度は蹴り同士の激突。

意地と意地のぶつかり合い。あたしも一歩も引くわけにはいかない。

 

やっとフィルが現役復帰することになる最初の試合。

絶対に勝って一緒に喜びたいんだ!!

 

 

 

*    *    *

 

 

(立ち合うのはこれで3度目)

 

(格闘技では、まだまだアインハルトさんにはかなわないけど……。魔法もありなら!!)

 

(来る!!)

 

 

私はヴィヴィオさんの攻撃に備え、構えを取る。

正面から突っ込んでくるかと思いきや、フェイントで上空高く飛び上がり―――――。

 

 

「一閃必中!!」

 

 

左手に魔力球を作り出し、それを右の鋭い拳の振りで打ち出す!!

 

 

「ディバインバスター」

 

 

虹色の砲撃は、恐ろしい早さで向かってくるが、それを何とかかわすことが出来た。

だけど、完全にはかわしきれず、かすってしまう。

 

 

アインハルト DAMAGE 300 →LIFE 2700

 

 

(高速砲―――――!!)

 

(カスっただけでも上出来―――――!! まだまだここから!!)

 

「!?」

 

 

態勢が完全に整っていない隙を狙って、ヴィヴィオさんがバインドで動きを封じようとしてくる。

それでも、なんとか飛び上がって発動を回避する。

 

 

「は―――――っ!!」

 

 

ヴィヴィオさんの右足の蹴りが私を襲う。

ガードで受け止めるが、蹴りの威力が大きく僅かながらダメージ換算されてしまう。

 

 

アインハルト DAMAGE 100 →LIFE 2600

 

 

「あらっ!?」

 

 

私は足払いで、ヴィヴィオさんの体勢を崩し―――――。

 

 

「がはっ!!」

 

 

一撃をヴィヴィオさんの胸に叩き込んだ。

勢いで、地面に叩きつけることが出来、距離も取ることが出来た。

 

 

ヴィヴィオ DAMAGE 400 →LIFE 2600

 

 

なるほど……。

 

ヴィヴィオさんは魔法もまっすぐだ。

 

だけど、覇王流に生半可な射砲撃は通じない!!

 

 

 

(構えた―――――。アインハルトさんにも中距離(ミドルレンジ)が!?)

 

(でも、魔法の撃ち合いなら―――――!!)

 

「ソニックシューター!!」

 

 

 

ヴィヴィオさんの周りに、虹色のスフィアがいくつも展開される。

良いでしょう―――――。

 

 

「覇王流『旋衝破(せんしょうは)』」

 

 

あなたの攻撃、受けて立ちます―――――。

 

 

 

*    *    *

 

 

 

「くっ!?」

 

 

リオの魔力弾の嵐が、わたしを捉えようと、速いスピードで放たれる。

何とかかわすが、このままじゃいつか捉えられてしまう。

 

こうなったら―――――。

 

 

「おっ、追いかけっこはもう終わり?」

 

「跳んだりはねたりはちょっと苦手……。だから、ここで戦うよ」

 

「オッケー!!」

 

 

ここで、リオと正面から戦う!!

 

 

(コロナの魔法は個性的だし、後手に回ったらあたしがヤバイ。止まってくれたんなら先手必勝ッ!!)

 

 

リオがベルカ式の魔法陣を足下に展開し、炎と雷の魔力を出し構えを取る。

あっちもいよいよ本気になってきた。

 

でも、わたしだって―――――。

わたしはポケットから、水晶を取り出す。

 

このクリスタルは、わたしの魔法のためのコア。

 

 

(わたしは格闘技も魔法戦も、そんなに上手くないけど、ひとつだけ誇れる物があるんだ!!)

 

「行くよコロナッ!! 双龍円舞ッ!!」

 

 

 

炎と雷の龍がリオの手で作り出され、まるで龍が舞っているかのような美しさと激しさがある。

 

でもね―――――。

 

 

(昔、ヴィヴィオとフィルさんに褒めてもらって、嬉しくて、それからずっと練習してたこと)

 

「創成起動(クリエイション)―――――」

 

 

わたしはフィルさんが作ってくれたブランゼルに口づけをし―――――。

 

 

(端末(クリスタル)を核に魔力を込めて練った物質を……)

 

 

 

端末に反応し、地面が盛り上がり、やがてそれは―――――。

 

 

(望む形に変えて自在に操る)

 

 

巨大なゴーレムを作り出す。

 

 

(それがわたしのゴーレム創成(クリエイト)!!)

 

 

ブランゼルのお陰で、只のゴーレムじゃなく、鎧も纏った戦士として作り出すことが出来る。

今までは作ることは出来るが、こんなに早く作るのは、この子無しでは無理だった。

 

 

「行くよリオ!! 正々堂々!!」

 

「試合開始ッ!!」

 

 

リオ、今までのわたしと思ったら痛い目に遭うからね。

全力全開、本気の勝負だよ!!

皆様、現在自サイトのみで公開しています『とある休日シリーズ』になりますが、こちらでも見てみたいという方がいらっしゃいましたら、アンケートにお答えいただけたらと思います。

  • 見てみたいので公開してほしい
  • まあまあ興味がある
  • どちらでもいい
  • 興味がないので公開はしなくて良い

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