異世界はガウストとともに。   作:naogran

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ゲートを発動して、八重の故郷であるイーシェンに到着した冬夜達一行。

冬夜「で、リーンが行きたい古代遺跡って?」

リーン「場所は分からないの。ただニルヤの遺跡としか。」

八重「ニルヤ?うーん・・・父上なら知ってるやも知れませぬ。」

リーン「ならさっさと会いに行きましょう!」

八重「ちょ!リーン殿ー!」

無理矢理八重を引っ張って行く。

エルゼ「何であの子が仕切ってるのよ。」

冬夜「ほんとに自由な奴だな。」

雄也「丸で子供だな。」






森を抜けるとそこにあったのは。

八重「あれが拙者の故郷、オエドでござる!」

オエドの町があった。


9話「オエド、そして不死の宝玉。」

オエドの町に到着した一行は、町の中を歩く。

 

雄也「凄え。ガチの江戸時代の町だなぁ。」

 

ライザーク「和風な感じが良いな〜。」

 

冬夜「そうだ八重、イーシェンにも王様は居るの?」

 

八重「一応居るでござるが、実際は各地方をそれぞれの領主が治めているでござるよ。」

 

冬夜「成る程。」

 

リーン「ここの領主の名前は?」

 

八重「徳川家泰様でござる!」

 

冬夜・雄也「家泰!?」

 

冬夜(オエドにトクガワ・・・そんなとこまで似てるのか。)

 

雄也(ガチの江戸時代だな・・・しかも家泰って、家康(こっち)が正解だろ?)

 

八重「どうかしたでござるか?」

 

冬夜「いや、別に。」

 

雄也「何もねえよ。」

 

エルゼ「わぁー!何あれ?」

 

駕籠屋を見付けた。

 

雄也「駕籠屋か。」

 

リンゼ「何してるんでしょう?」

 

冬夜「駕籠屋だよ。お金を払ってあの籠に乗って目的地に連れてってもらうんだ。」

 

エルゼ「へぇ〜。」

 

ユミナ「冬夜さん、あそこの人木の靴を履いてますよ!?」

 

下駄を履いてる男性2人を見付けた。

 

冬夜「木の靴?あぁ下駄か。」

 

雄也「下駄だな。」

 

八重「冬夜殿、イーシェンの生まれでもないのに詳しいでござるな。」

 

冬夜「え?まぁ、まぁね。」

 

八重「それにしても何か変でござるな・・・?」

 

雄也「何が?」

 

 

 

 

 

 

一行は1つのお屋敷に到着した。

 

八重「誰か居るか!?」

 

???「はいただいま!」

 

そこに1人の女性が出て来た。

 

???「まぁ八重様!」

 

八重「綾音!久しいな!」

 

綾音「おかえりなさいまし!七重様!八重様がお戻りに!」

 

そこにもう1人の女性が出て来た。

 

八重「母上!」

 

七重「八重、よくぞ無事で・・・」

 

八重「母上・・・」

 

この女性は八重の母の『七重』。再会を喜んだ2人が抱き合う。綾音は涙を拭く。

 

七重「ん?八重、こちらの方達は?」

 

八重「拙者の仲間達でござる。大変世話になっているでござるよ。」

 

七重「まぁまぁそれはそれは。」

 

八重「時に母上、父上はどちらでござるか?城の方にでも?」

 

七重「・・・父上はこちらには居ません。殿、家泰様と共に合戦場へ向かいました。」

 

八重「合戦場へ!?相手は?」

 

綾音「武田です。数日前に突然進軍して来てそれを食い止める為、旦那様と重太郎様はカワゴエの砦に・・・」

 

八重「街の様子が可笑しかったのはそのせいでござったか・・・」

 

雄也(武田信玄か?)

 

リーン「それで戦況はどうなの?」

 

綾音「このままではカワゴエの砦が落とされるのも、時間の問題だと言う噂です・・・」

 

八重「では父上や兄上は・・・」

 

七重と綾音が黙り込んだ。

 

八重「そんな・・・」

 

雄也「こうしちゃ居られねえ!八重!」

 

八重「うん!冬夜殿!またリコールとやらで・・・」

 

冬夜「うん!行こう!」

 

八重「辱いでござる!」

 

リーン「まさか戦場に行く事になるなんてね。私も付き合うわ。遺跡はその後ね。」

 

ライザーク「お前どんだけ遺跡に行きてぇんだよ。」

 

冬夜「必ずご主人と八重のお兄さんを連れて帰って来ますからご心配なく。」

 

七重「あの・・・あなたは一体・・・」

 

冬夜「ああ、えっと・・・あははは。」

 

 

 

 

 

 

神社でお参り。

 

全員「えいえいおー!」

 

八重「ござる!」

 

全員「えいえいおー!」

 

八重「ござる!」

 

 

 

 

 

 

その後ゲートを使って、砦が見える丘まで来た。砦周辺に黒煙が蔓延していた。

 

雄也「砦が攻められてるな。」

 

ギアレットハンターで城周辺を探査する。

 

冬夜「お父さんの方はまだ分からないけど、お兄さんは無事みたいだよ。」

 

八重「良かったでござる・・・急ぎ助太刀せねば!」

 

リーン「待ちなさい。あの中に飛び込んで無事で居られると思ってるの?」

 

八重「しかし・・・リーン殿の背中の翅で飛んで行けないでござるか?」

 

リーン「無理よ。退化してしまってるから。ちょっと浮く程度しか出来ないわ。」

 

八重「そうでござるか・・・」

 

ライザーク(退化してんのかよ・・・)

 

雄也(最早飾りだな・・・)

 

冬夜「大丈夫。僕がロングセンスで1km先を確認してゲートで飛ぶ。それを繰り返せば・・・」

 

ユミナ「でしたら多少は安全ですかね・・・」

 

冬夜「まず僕と雄也で行くよ。砦の中には入れたら、ゲートをここと繋げるから待ってて。」

 

リーン「成る程ね。それが一番確実ね。」

 

冬夜「雄也、手伝ってくれる?」

 

雄也「ああ。何時でもOKだ。」

 

冬夜「じゃあ、行って来る!」

 

 

 

 

 

 

一方砦周辺には、赤い落ち武者の大群が迫って来てる。冬夜と雄也が茂みに隠れながら覗いてる。

 

冬夜「何だあれ?」

 

雄也「落ち武者みてえな。」

 

 

 

 

 

 

そして砦内では。

 

兵士「重太郎殿、やはり幾ら倒しても起き上がって来ます。抑え切れませぬ・・・」

 

重太郎「一体何なのだ、あの兵士たちは・・・」

 

兵士「面が壊れると止まるとの噂もありますが、まだ定かではなく・・・」

 

するとそこにゲートが現れた。冬夜と雄也が出て来た瞬間、重太郎が刀を持って構える。

 

雄也「おっと?」

 

重太郎「何者だ!?」

 

雄也「落ち着けって。俺達は怪しい奴だが敵じゃない。」

 

冬夜「そうです。僕達は敵じゃありません。あなたは八重のお兄さん、九重重太郎さんで間違いないですか?」

 

重太郎「確かに私は重太郎だが、何故八重を知っている?」

 

冬夜「僕は彼女の仲間で望月冬夜と言う者です。」

 

雄也「俺は伊狩雄也。八重の仲間の1人だ。」

 

重太郎「八重の仲間?」

 

冬夜「はい。それでお兄さんを助けに来たんです。彼女も近くに来ています。」

 

重太郎「八重が近くに・・・?」

 

刀を仕舞う。

 

重太郎「八重に会えるか?」

 

雄也「ああ。じゃあ冬夜、お客さんを呼んでくれ。」

 

冬夜「うん。ゲート!」

 

ゲートを展開する。八重が出て来た。

 

八重「兄上!」

 

重太郎「八重・・・!本当に八重か!?」

 

八重「はい!」

 

更にエルゼ達も出て来た。

 

重太郎「あの者達は一体・・・」

 

八重「拙者の仲間達でござるよ。皆頼りになる者達でござる!それよりも兄上、父上はご無事なのですか?」

 

重太郎「あぁ、無事だから安心しなさい。父上は今家泰様の警護をしている。」

 

八重「良かったでござる・・・」

 

全員が安堵の表情を浮かべた。すると冬夜が、周りに居る怪我を負った兵士達を見てスマホを取り出した。

 

冬夜「プログラム開始。発動条件画面でターゲットをタッチ。対象を補足。マルチプルにて同じターゲットを全て。プログラムを終了。」

 

怪我を負った兵士達の頭上に魔法陣が現れた。

 

冬夜「光よ来たれ、安らかな癒しキュアヒール!」

 

キュアヒールを発動すると、兵士達の怪我や痛みが一瞬にして治療された。

 

兵士A「何だ?痛みが引いた!」

 

兵士B「怪我も治ってるぞ!」

 

重太郎「い、今のは一体・・・」

 

八重「冬夜殿の回復魔法でござる!」

 

重太郎「魔法・・・」

 

雄也「所で、あの鬼の仮面を被った赤い奴らは何者なんだ?」

 

重太郎「分からない。彼奴らは既に死んでいるはずなのに・・・面を壊せば動きは止まるらしいのだが・・・」

 

リーン「アーティファクトかしらね?」

 

冬夜「アーティファクト?」

 

リーン「古代文明の遺産、強力な魔法の道具の事よ。あなたのそれもアーティファクトなんじゃないの?」

 

冬夜「ま、まぁ・・・」

 

雄也「まぁどの道あの落ち武者の大群は厄介だ。早く殲滅してやるか。」

 

重太郎「そんな事が出来るのか?」

 

雄也「ああ。冬夜、奴はどんだけ居るか調べてくれ。」

 

冬夜「うん。」

 

スマホで落ち武者の数を調べると、かなり複数居た。

 

冬夜「結構数居るなぁ・・・」

 

雄也「上等。準備体操するには丁度良い数だ。」

 

すると雄也が外に出た。

 

雄也「じゃあ行って来る!スピナー!」

 

スピナーを発動して、高速回転しながら落ち武者達の方へ向かった。

 

重太郎「何だ!?」

 

八重「雄也殿まさか・・・」

 

 

 

 

 

 

外では雄也が高速回転しながら落ち武者達の仮面を次々と壊す。ライザークも尾鰭を使って仮面を壊し続ける。

 

 

 

 

 

 

そして全て壊し終えた雄也が戻って来た。

 

雄也「お掃除完了!」

 

冬夜「ご苦労様。」

 

兵士達「おおおおおおお!!」

 

重太郎「今のは君がやったのか?」

 

雄也「まあな。」

 

エルゼ「何かもう・・・」

 

リンゼ「今更って気がします。」

 

八重「流石は冬夜殿と雄也殿でござる!」

 

 

 

 

 

 

冬夜「どーもどーもどーも!そうです!私が望月です!」

 

雄也「やっほー!俺が伊狩だぜー!宜しくちょー!」

 

 

 

 

 

 

そして家泰が居る塔に招かれた。

 

家泰「まずは此度の助太刀、心から御礼申し上げる。私が徳川家当主家泰である。」

 

ユミナ「いえ、どうかお気になさらぬように。」

 

重兵衛「それにしても八重がユミナ姫の護衛とは驚いたぞ、全く・・・」

 

八重「修行の成果でござる。」

 

家泰「して、そちらの我が砦を救っていただいた彼らは・・・」

 

ユミナ「この方は私の護衛の伊狩雄也さんと申します。」

 

雄也「伊狩雄也だ。宜しく。」

 

ユミナ「そしてこの方は望月冬夜さんと申しまして私の護衛・・・と言うか未来の旦那様です。」

 

冬夜「えっ!?」

 

ライザーク(おお、見事なカミングアウトだ。)

 

家泰・重兵衛「おおお!」

 

冬夜「いや、ちがっ・・・ちが・・・」

 

ユミナが冬夜に涙目を見せた。

 

冬夜「違うような、違くないような・・・微妙な所です・・・」

 

雄也(涙目見せやがって。あれ完全に脅しだろ。)

 

エルゼとリンゼと八重から邪悪なオーラが漂う。リーンは不敵な笑みを浮かべた。

 

ライザーク(新たな修羅場が・・・)

 

冬夜「それで武田軍ですが、あれで引き下がると思いますか?」

 

家泰「また体制を整え攻めて来るやも知れぬ。しかし此度の鬼面兵と言い突然の侵略と言い、やはり噂は本当なのだろうか・・・」

 

冬夜「噂?」

 

重兵衛「既に真玄殿は亡くなっていると言う噂だ。現在は闇の軍師山本完助が屍の軍を支配している。」

 

雄也(山本完助(山本勘助)・・・武田信玄の軍師と言われてる伝説の人物だな。)

 

リーン「死体を操る魔法、もしくはアーティファクト使いかもしれないわね。」

 

冬夜「兎に角その山本完助を捕らえてしまえば丸く収まりますかね?」

 

重兵衛「恐らく。しかし完助は本陣の館に籠っておりその場所も掴めておらぬのだよ。」

 

???「ではその案内、私が務めましょう。」

 

重「誰だ!?」

 

すると天井から、1人のくノ一の少女が降って来た。

 

雄也「誰だ?」

 

 

 

 

 

 

少女「徳川家泰様宛の密書をお持ち致しました。私は武田四天王が一人高坂政信様配下、椿と申します。」

 

家泰「高坂殿の?」

 

密書を拝見する。

 

家泰「どうやら噂は本当だったらしい。」

 

重兵衛「何ですと?」

 

家泰「武田四天王も高坂殿以外全て地下牢へ投獄されているようだ。何とか完助を止めて武田を救ってくれとある。」

 

椿「高坂様は完助に従う振りをして武田奪還を考えております。」

 

家泰「武田を助ける義理はない!だがこのままでは徳川はやられてしまうだろう・・・」

 

ユミナ「どうします?冬夜さん?」

 

冬夜「僕達に任せて下さい。」

 

椿「感謝します。」

 

家泰「しかしそこは敵陣の中枢だぞ?」

 

冬夜「確かにゲートを使っても早々に侵入がバレたら面倒か・・・なぁリーン、確か背中の翅を魔法で見えないようにしてるんだよね?それって・・・」

 

リーン「勿論全身を見えなくする事も可能よ。」

 

冬夜「よし、とは言えあまり大人数で潜入する訳にはいかないから、僕と雄也と椿さん、リーンの4人で行こう。ポーラはお留守番、良いだろリーン?」

 

リーン「ええ。ポーラはお留守番。」

 

ポーラは悔しくて泣いた。

 

冬夜「よしじゃあ早速・・・」

 

雄也「忍び開始!」

 

エルゼ「待て待て待て!こんな真昼間から忍び込むの?」

 

冬夜「あ、それもそうか。」

 

雄也「ああ確かに。」

 

八重「なら拙者は一旦家に帰りたいでござる。兄上と父上の無事を知らせねば。」

 

リンゼ「ライムさん達にも帰れないって伝えた方が良いのでは?」

 

ユミナ「今は砦の皆さんに食料を届ける事を優先しましょう。」

 

冬夜「・・・皆さんの仰る通りです・・・」

 

雄也「確かに・・・」

 

リーン「とても無数の敵を全滅させた有能な人間とは思えないわね。」

 

雄也「五月蝿え。」

 

重兵衛「ではそれまでに馬を用意しよう。」

 

冬夜「あぁいえその必要はありません。椿さん武田の本陣を思い浮かべてくれません?」

 

椿「何故です?」

 

冬夜「簡単に移動する為に記憶を読み取らせてもらいます。」

 

椿「分かりました。」

 

そして椿の両手を握って、顔を額に当てる。

 

冬夜「ん?」

 

横を見ると、エルゼ達が嫉妬してる。

 

雄也(どんだけ嫉妬してんだよ・・・)

 

 

 

 

 

 

八重「夜道に気を付けるでござるよー!」

 

エルゼ「ダーリン!頑張ってー!」

 

冬夜「ダーリンじゃないよ!」

 

雄也「怖えよ!」

 

 

 

 

 

 

夜になり、4人が敵陣が見える丘に到着した。

 

雄也「あれかぁ。如何にも何か禍々しい雰囲気を醸し出してるな。」

 

冬夜「リーン、透明化の魔法を頼む。」

 

リーン「透明化じゃなくて視覚の・・・まぁ良いわ。光よ歪め、屈曲の先導インビジブル。」

 

すると冬夜と雄也とリーンが消えた。

 

椿「消えた!?」

 

冬夜「僕にはリーンが見えてるけど・・・」

 

リーン「そうしないと不便でしょ?」

 

雄也「まあ確かにそうだな。」

 

椿「声は聞こえるんですね!」

 

冬夜「じゃあ後は、ゲート!」

 

ゲートに入ろうとしたが。

 

冬夜「あれ!?」

 

擦り抜けてしまった。雄也も入ろうとしたが、これも擦り抜けてしまった。

 

雄也「おい、これどうなっちまってんだ?」

 

リーン「結界ね。それがゲートの転移を阻んでいるんだわ。」

 

冬夜「結界!?」

 

雄也「まさかの無効化?」

 

椿「完助の手によるものでしょう。」

 

冬夜「もしかして透明化の魔法も無効化されるんじゃないか?」

 

リーン「大丈夫よ、無効化するのは敷地内を対象にした魔法だけだから。」

 

雄也「なら安心だな。」

 

椿「私なら怪しまれずに門を通れますが、破壊してきましょうか?」

 

リーン「止めときなさい。結界が破壊されれば警戒されるわ。」

 

椿「確かに。」

 

冬夜「じゃあこのまま椿さんに付いて行って門を開けてもらって中に入ろう。それで良いだろリー・・・ん?」

 

雄也「どした?ん?」

 

何故か椿の胸を見てるリーン。すると何かを企み、椿の胸をわしわしする。

 

椿「きゃーー!」

 

リーン「ちょっと冬夜!見えないからって何してるのよー!」

 

椿「冬夜さん!?」

 

雄也(濡れ衣!?)

 

冬夜「違うよ!リーンだから!僕はさっきから目の前に居るよ!」

 

椿「いやぁ・・・ちょっそんなに・・・」

 

リーン「意外とあるわね。着痩せするタイプ?これは中々・・・」

 

ライザーク(この小娘・・・)

 

リーン「えー冬夜、直に行けって?仕方無いわねこのスケベ。」

 

冬夜「言ってないよ!」

 

雄也「ええ加減にせえや!」

 

リーン「痛いっ!」

 

雄也の拳骨を喰らった。

 

冬夜「もう大丈夫ですから。叩いて言うことを聞かせますので。」

 

リーン「お尻を?」

 

冬夜「お前もう喋るな!」

 

雄也「黙ってろ小娘が!」

 

ライザーク「濡れ衣着させ女が!」

 

椿「冬夜さん、酷い・・・」

 

冬夜「え!?僕ですか!?ったくリーン作戦中に何やってるんだよ。って言うか大丈夫かよこの作戦・・・」

 

雄也「ってか問題あり過ぎ・・・」

 

 

 

 

 

 

リーンと椿がまたイチャイチャする。

 

冬夜「良いぞリーン、もっとやれ・・・」

 

ライザーク「見てらんねぇ・・・」

 

雄也「これ以上は野暮だ・・・」

 

 

 

 

 

 

地下にある牢獄。捕らえられてる『馬場』が居た。

 

馬場「誰だ?」

 

そこに冬夜達4人が姿を現した。

 

椿「馬場様、椿です。高坂様の命によって助けに参りました。」

 

馬場「高坂の?」

 

椿「この3人は徳川殿の客人で冬夜殿と雄也殿とリーン殿と仰る味方です。ご安心を。して、内藤さまと山縣さまはどちらに?」

 

馬場「奥の牢に居る。」

 

冬夜「奥の牢ですね、分かりました。モデリング!」

 

すると格子が人が通れるサイズに変わった。

 

馬場「随分と不思議な事が出来るんだな、小僧。」

 

冬夜「ええまあ。」

 

雄也(此奴が投獄されても意味無いな。)

 

牢から出て、内藤と山県を救いに行く。

 

内藤「おぉ馬場殿、お元気そうで何より。」

 

山県「何か面白そうな事になってるみたいだな、馬場殿。」

 

馬場「小僧、悪いが。」

 

冬夜「はい。」

 

モデリングで内藤と山県を解放した。

 

内藤「これからどうするおつもりか?」

 

冬夜「あなた達を館の外に逃がした後、僕らで山本完助を捕らえるつもりです。」

 

山県「おいおい、俺も連れてけよ。あの野郎には貸しがたんまりあるんだからよ。」

 

冬夜「別に良いですけど・・・それで完助は今何処に?」

 

椿「中廓の屋敷に居ると思われますが。」

 

ギアレットハンターで探査する。

 

雄也「ダメだ。探知出来ねえ。」

 

スマホで中廓を調べる。

 

冬夜「見付からないな・・・結界のせいか。リーン、どうやったら結界を壊せる?」

 

リーン「魔力を込めた護符があるはずよ。」

 

山県「お、その場所なら分かるぜ。序でにどっかで武器も手に入れよう。どうせこの後暴れんだろう?」

 

雄也「分かってんじゃねえか。じゃあ案内してくれ。」

 

山県「おう!」

 

 

 

 

 

 

護符がある場所へ到着。灯篭から毒々しいオーラが出てる。

 

リーン「間違いないわね。この灯篭自体が護符の1つよ。」

 

雄也「禍々しい・・・」

 

冬夜「じゃあ準備は良い?」

 

全員「うん!」

 

ガンブレードで灯篭を破壊した。そしてスマホを操作して、上空に無数の魔法陣を出現させた。

 

山県「おい、何だありゃ!?」

 

リーン「またあれをやるの?」

 

冬夜「転移してから囲まれたら厄介だからね。」

 

ライザーク「チートにも程があるだろ?」

 

冬夜「光よ穿て、輝く聖槍シャイニングジャベリン!」

 

シャイニングジャベリン全部が地上に落ちた。

 

馬場「今のは、全部お前の仕業か?」

 

冬夜「ええまあ。」

 

山県「おいおい、これは完助もやっちまったんじゃねえのか?」

 

冬夜「いや、倒したのは鬼面兵だけですから。」

 

雄也「成る程。高級料理は最後に残したか。」

 

 

 

 

 

 

全員がゲートを通って、完助が居る中廓へ移動した。

 

雄也「奴が完助か。」

 

山本「先程の攻撃、四天王の皆さんでしたか。一体どうやったのです?」

 

山県「てめぇに教える義理はねぇよ!さっさとくたばりな!」

 

剣を持って接近する。しかしそこに、1体の鬼が現れた。

 

山県「なっ!?」

 

鬼が剣を振り下ろすが、山県が剣で防いだ。

 

馬場「お館様っ!?」

 

 

 

 

 

リーン「お館?」

 

冬夜「馬場さん達の領主、つまり武田真玄だよ。」

 

雄也「今は完助の操り人形になってんのか。」

 

 

 

 

山県「完助め!お館様を!」

 

馬場「お館様どいてくれ!」

 

山本「無駄ですよ。それとも大切なお館様を攻撃しますか?」

 

馬場「このゲスめ!」

 

すると真玄が襲って来たが、馬場が間一髪避けた。

 

馬場「お止め下さい!お館様!」

 

 

 

 

リーン「冬夜どうするつもり?」

 

椿「あんなお姿・・・見ていられない・・・」

 

泣いてる椿を見る冬夜。

 

冬夜「雄也。」

 

雄也「ん?」

 

 

 

 

内藤「くっ・・・これじゃあどうしようも出来ない!」

 

完助「お館様に刃を向けられないのは分かってるんですよ!つまり私には・・・」

 

”パーン”

 

銃声と共に真玄が崩れた。

 

完助「なっ!?」

 

打ったのは雄也だった。

 

雄也「ふぃ〜。」

 

馬場「小僧・・・お前・・・」

 

雄也「俺は何の恩義も無えよ。」

 

内藤「そうでしょうけども・・・」

 

完助「ふははは!中々やるじゃないですか!しかし私にはまだこれがある!」

 

左目に着けてる眼帯を外す。左目が赤く光ってる。

 

完助「不死の宝玉がある限り私が死ぬ事はない!」

 

リーン「その宝玉の力で鬼面の兵士に不死の力を与えていたのね。」

 

完助「その通り。絶大な魔力と死の力を与えてくれる素晴らしい・・・」

 

雄也「やれ。」

 

冬夜「アポーツ!」

 

アポーツで宝玉を奪った。

 

完助「え?・・・貴様、何時の間に!?」

 

リーン「手癖が悪いのね。」

 

冬夜「こっちの方が手っ取り早いだろ?」

 

雄也「最早これコントだろ?」

 

リーン「はぁ、ダメねこれは。持ち主の心を濁らせる呪いが掛かってるわ。」

 

雄也「分かるもんだな。」

 

リーン「妖精族なもんでね。舐めないでよね?」

 

完助「そ、それを返せ!」

 

リーン「アーティファクトはとても貴重なものだけど、これは破壊した方が良いわね。」

 

完助「や、止めろーー!!」

 

リーン「嫌よ?」

 

雄也「ライザーク、壊せ。」

 

ライザーク「おっしゃ。」

 

リーンが宝玉を上に投げた。

 

ライザーク「ちょいさー!!」

 

それをライザークが尾鰭で強く叩いて砕いた。

 

完助「うぁぁああああああ!」

 

すると完助が一気に老化し、そのまま灰になって逝ってしまった。

 

雄也「あの世で反省文でも書いてるんだな。」

 

椿「お館様が!」

 

操られてた真玄が倒れて力尽きた。全員が黙祷する。

 

 

 

 

 

 

翌朝、操られてた兵士達が一斉に正気を取り戻した。

 

馬場「そうかニルヤの遺跡を探しているのか。確か海底にあるって話だな。」

 

冬夜「海底!?」

 

馬場「それに俺も近くの島まで行った事があるが、ここからだと大分遠いぞ。」

 

リーン「大丈夫よ。またリコールとゲートを使いましょう?」

 

冬夜「え?」

 

リーン「なぁに?おじ様とは嫌なの?」

 

 

 

 

 

 

馬場の両手を握って、額に顔を当てる。

 

 

 

 

 

 

その後戻って、再び旅立つ事に。

 

八重「では父上、母上、それに兄上と綾音も。行って参ります。」

 

重兵衛「気を付けてな。冬夜殿、雄也殿今回の御恩決して忘れはしませんぞ。」

 

冬夜「いえ、皆さんもお元気で。」

 

雄也「お体にお気を付けて。」

 

冬夜「ゲート!」

 

一行はゲートに入る。

 

 

 

 

 

 

そして目的地まで着いた。

 

エルゼ・リンゼ・ユミナ「わぁ〜!」

 

ライザーク「ウッヒョー!」

 

雄也「凄えー!冬夜!見ろよ!」

 

冬夜「ん?おおお!」

 

目の前に映ったのは、広い海だった。

 

「END」




         キャスト

      伊狩雄也:増田俊樹

      望月冬夜:福原かつみ
 エルゼ・シルエスカ:内田真礼
 リンゼ・シルエスカ:福緒唯
      九重八重;赤崎千夏
       ユミナ:高野麻里佳
        スゥ:山下七海
       リーン:上坂すみれ
        琥珀:甲斐田ゆき

     ライザーク:梅原裕一郎

      徳川家泰:玄田哲章
     九重重兵衛:黒田崇矢
      九重七重:大原さやか
     九重重太郎:井上雄貴
        綾音:小田切優衣
      山本完助:津田健次郎
        馬場:浜田賢二
        内藤:岸尾だいすけ
        山県:伊藤健太郎
         椿:小林ゆう
        兵士:ボルケーノ太田
           浦田わたる

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