異世界はガウストとともに。   作:naogran

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昨夜、暴れた蒼龍の退治に成功した冬夜達。村人達が蒼龍の牙を斧で取る。

リオン「たった5人で竜を仕留め、その上住民全員に回復魔法まで掛けて・・・驚きを通り越して呆れてしまいます。」

ガルン「しかも売れば大金貨10枚は下らない竜の素材を、全て村の復興の為に渡してしまうとは・・・」

リオン「器の大きい人ですね。頭が下がります。」

ガルン「一体何者なんです?」

リオン「さぁ・・・私にも分かりません。」

冬夜に対して疑問を抱き始めた。


7話「獣人の国、そして監視者。」

ソルム「村長のソルムと申します。この度は村を襲った竜を倒していただき、その上村の復興に多大なる援助までありがとうございました。」

 

冬夜「いやそんな。当たり前の事ですよ。」

 

雄也「そうそう。当たり前の事をしただけだから俺達は。」

 

すると村人が冬夜と雄也に牙を差し出した。

 

冬夜「それは?」

 

ソルム「あの竜から取った牙の1本です。是非お持ち下さい。」

 

冬夜「え、でも・・・」

 

ソルム「何でも武器を損傷したとか。この牙があれば新しい武器の素材にする事も売って新品の武器を買う事も出来ましょう。」

 

冬夜「そう言う事なら有難くいただきます。」

 

雄也「良いね〜。エルゼ達の武器の修理に最適なアイテムだぜこれ。」

 

冬夜「確かにそうだね。(意外と軽い・・・)」

 

ソルム「後これをお返しします。」

 

懐から黒いナイフを出した。

 

冬夜「え?」

 

ソルム「竜の目に刺さっていた物ですが、冬夜殿の物では?」

 

冬夜(あの時の・・・)

 

 

 

 

 

 

その後再出発する。エルゼ達はぐっすり寝ている。琥珀はユミナの枕にされてる。雄也とライザークは周囲を探査する。冬夜はナイフをジッと見てる。

 

冬夜(琥珀あの時、僕ら以外に誰か居たのか?)

 

琥珀(はい。確かに林の木の上に気配を感じました。恐らくは2人。村人の誰かかと思ったのですが・・・)

 

冬夜(雄也、誰か居たの知らない?)

 

雄也(いや、誰も居なかったぞ?)

 

ライザーク(俺も見てないぞ?)

 

冬夜(そうか・・・ん?)

 

すると1つの塔が見えた。

 

冬夜「あ、あれがミスミドの王都ベルジュ。」

 

遂にミスミド王都のベルジュに到着したのだった。

 

ライザーク「あれがミスミド王都かぁ〜!」

 

雄也「見た感じ、インド感が漂ってるな〜。」

 

 

 

 

 

 

ベルジュの宮殿に入る。国王陛下の『ジャムカ』に向かって膝を付く。

 

オリガ「国王陛下。オリガ・ストランド、ベルファスト王国より帰還してございます。」

 

ジャムカ「うむ。大義であった。ガルン、そしてベルファストの騎士殿、オリガの護衛を無事果たしてくれた事嬉しく思う。」

 

リオン・ガルン「ははっ!」

 

ジャムカ「そなた達がベルファスト王の王からの使いの者だな。何でも旅の途中エルド村を襲った竜を倒したとか。それは事実か?」

 

ユミナ「はい、その通りでございます。こちらにいる5名で村を襲った黒龍を退治しました。」

 

ジャムカ「そなたは?」

 

ユミナ「申し遅れました。ベルファスト王国国王トリストウィン・エルネス・ベルファストが娘ユミナ・エルネア・ベルファストでございます。」

 

ジャムカ「何と!ベルファストの姫君が何故我が国に?」

 

ユミナ「ミスミドとの同盟はそれだけ重要と言う事ですわ。」

 

懐から1通の手紙を出した。

 

ユミナ「これは父上からの親書でございます。どうかご確認を。」

 

手紙を受け取った。

 

ジャムカ「成る程。前向きに考え近い内に答えを出そう。それまでは我が宮殿でお過ごし下され。竜を討った勇者達か。はははは!久し振りに血が滾るな!どうだ冬夜とやら。1つワシと立ち会わんか?」

 

冬夜「へ?」

 

雄也「何だ何だ?」

 

 

 

 

 

 

ジャムカ「ふんっ!」

 

冬夜「あははは、あんな腕見た事ない・・・」

 

 

 

 

 

 

宮殿内の闘技場に移動した。ジャムカ国王は準備運動して張り切ってる。

 

グラーツ「冬夜殿、獣王陛下は強い者を見ると立ち会わずにいられん気性でなな。正直我らも困っている。」

 

冬夜「はぁ。」

 

すると冬夜の両肩に手を置いて、顔に怒りマークを出した。

 

グラーツ「ここは1つガツンと痛い目に!全力でやって下され!」

 

冬夜(いやいやいや!あなた方の王様でしょうが!)

 

 

 

 

 

 

ジャムカと冬夜が木剣を持つ。

 

使用人「勝負はどちらかが致命傷になる打撃を受けるかあるいは自ら負けを認めるまで。魔法の使用も可。ただし本体への直接的な攻撃魔法の使用は禁止。双方よろしいか?」

 

ジャムカ「ほほほ!手加減は無用!実践と思ってあらゆる手を使いワシに勝って見せるが良い!」

 

冬夜「はぁ。」

 

雄也「冬夜〜!負けたら釣り針の刑な〜。」

 

冬夜「ええ!?何その刑!」

 

使用人「では始め!」

 

冬夜「スリップ!」

 

ジャムカ「どわああああ!」

 

始まったと同時にスリップを発動し、ジャムカを転ばせた。そして剣先をジャムカに向ける。

 

冬夜「はい。決着ですね。」

 

雄也「見事な不意打ち。」

 

ライザーク「容赦無えな冬夜は。」

 

ジャムカ「ちょっと待った!何だ今のは!」

 

冬夜「僕の無属性魔法スリップです。攻撃魔法以外ならありとの事でしたので。」

 

ジャムカ「ほう・・・いやいやいや!勝負とかそれ以前の問題だろ!もう1回だ!今度はその魔法無しで!」

 

冬夜「えぇ・・・」

 

雄也「子供かよ・・・」

 

ライザーク「この国大丈夫か・・・?」

 

 

 

 

 

 

仕方無く2回戦。

 

ジャムカ「あの魔法は禁止だからな!」

 

冬夜「了解です。」

 

使用人「始め!」

 

開始と同時にジャムカが急接近して木剣を駆使する。冬夜が木剣で防ぐ。

 

 

 

八重「肉弾戦ではジャムカ王に分があるでござる。」

 

雄也「中々の強者だな。」

 

リンゼ「でも魔法なら・・・」

 

 

 

冬夜「盲目の砂塵ブラインドサンド!」

 

ジャムカ「遅い!」

 

魔法発動直前に突進された。

 

冬夜「マルチプル!」

 

両足の横に魔法陣を展開した。ジャムカが距離を取る。

 

 

 

エルゼ「今の魔法はブラフね。」

 

リンゼ「ええ・・・」

 

ライザーク「成る程。騙し技か。」

 

八重「やるでござるな冬夜殿。」

 

 

 

冬夜「ブースト!」

 

ブーストを発動して急接近する。しかし。

 

ジャムカ「アクセル!」

 

アクセルを発動して、冬夜の攻撃を避けた。

 

冬夜「なっ!」

 

すると気配を感じ、ジャムカの攻撃を間一髪避けた

 

ジャムカ「ほう、今のを避けるか。やるな冬夜とやら。」

 

 

 

八重「速い!」

 

エルゼ「何今の!?」

 

リンゼ「無属性魔法!?」

 

 

 

冬夜「今のひょっとして無属性魔法ですか?」

 

ジャムカ「そうよ。ワシの無属性魔法アクセルだ。」

 

冬夜「どう言った魔法なんですか?」

 

ジャムカ「何。体の素早さを上げる魔法だ。バカみたいに魔力を食うから常時発動は出来ないがな。」

 

冬夜「成る程。良い魔法をお持ちですね。」

 

ジャムカ「だろ?」

 

冬夜「なので有難く使わせてもらいます!アクセル!」

 

こっちもアクセルを発動して姿を消した。

 

ジャムカ「なっ!?お前、今の・・・!」

 

後ろに冬夜が現れた。

 

冬夜「コントロールが意外と難しいですね。でも次は当てますよ!アクセル!」

 

ジャムカ「アクセル!」

 

両者がアクセルを発動した。目にも見えない速さで戦う。

 

 

 

エルゼ「一体どうなってるの・・・?」

 

八重「見えないでござる・・・」

 

ギアレットハンターで2人が戦ってる様子を見る。

 

雄也「凄えな2人。くっきり見える。(丸でクロックアップだな。)」

 

 

 

ジャムカ「中々やるな。だがパワーではワシの方が・・・!」

 

冬夜「ですよね・・・!だからスピードで勝負します!アクセル!ブースト!」

 

アクセルとブーストを同時発動した。

 

ジャムカ「っ!?アクセル!」

 

すると再び姿が消え、目にも見えない速さで戦う。

 

 

 

雄也「お!」

 

 

 

そして2人が姿を見せた。冬夜の木剣の剣先がジャムカの顔に向いてる。

 

冬夜「チェックメイト!」

 

ジャムカ「その言葉の意味はよく分からんが、ワシの負けのようだな。」

 

使用人「勝者!望月冬夜殿!」

 

全員が拍手する。

 

エルゼ「無属性魔法を重ね掛けするなんて。」

 

ジャムカ「まさかお前もアクセルの使い手とはな。ワシは少々思い上がってたようだ。戒めなければならんな。」

 

冬夜「まぁ・・・あははは。」

 

雄也(真似して発動しただけだけどな。)

 

 

 

 

 

 

その日の夜の宮殿。エントランスで食事をする。

 

雄也「美味えな。まさかバイキング式とはな。」

 

ライザーク『高級エサ美味えな〜。』

 

リオン「冬夜殿。似合ってますね、その衣装。」

 

そこにリオンが歩み寄って来た。

 

冬夜「はぁ。」

 

リオン「所でその・・・オリガ殿は何処ですかね?」

 

冬夜「僕は見てませんけど・・・」

 

リオン「雄也殿、・・・オリガ殿は何処ですか?」

 

雄也「オリガ大使?いや、俺も見てねえけど。」

 

すると周りが何かを見た。アラビアンな衣装を着てるエルゼ達を見ていた。オリガも衣装を着ている。リオンがオリガに見惚れてる。

 

冬夜(良い感じだな。)

 

ジャムカ「冬夜殿、雄也殿。合ってるじゃないか。ミスミドの貴族と言われても可笑しくないぞ?」

 

冬夜「そうですかね・・・?」

 

雄也「お褒めに預かり光栄ですね。」

 

ユミナ「似合ってますよ冬夜さん、雄也さん。素敵です。」

 

エルゼ「うん!バッチリじゃない!」

 

リンゼ「何時もと違う魅力があります!」

 

八重「格好良いでござるよ冬夜殿!雄也殿!」

 

冬夜「皆も良く似合ってるよ。」

 

雄也「いやぁ〜。綺麗なお嬢ちゃん達に囲まれるなんて俺達幸せだね〜。」

 

冬夜「写真撮って良いかな?」

 

懐からスマホを取り出して撮った。(フラッシュON)。

 

雄也「おい然り気無くフラッシュのまま撮んなよ。」

 

冬夜「ごめんごめん。」

 

ジャムカ「今のは?」

 

冬夜「すみません、これも僕の無属性魔法でして・・・その場面の映像を記録して保存する物なんですよ。」

 

ジャムカ「ほう!一瞬で絵を描く魔法か。これは取り出したり出来るのか?」

 

冬夜「出来ますよ。紙とか転写出来る物があれば。」

 

紙をテーブルの上に置いた。

 

冬夜「ドローイング!」

 

すると先程スマホで撮った写真が一瞬にして写し出された。

 

ジャムカ「おお!これは凄いな!冬夜殿!ワシも描いてもらえるか!?」

 

冬夜「良いですよ。」

 

 

 

 

 

 

エルゼ達とジャムカの画像を数枚写す。

 

冬夜「可愛い!可愛い!可愛い!筋肉!可愛い!可愛い!可愛い!筋肉・・・」

 

 

 

 

 

 

その後廊下にあるソファに座る。

 

冬夜「はぁ・・・疲れたー。」

 

雄也「お疲れちゃん。なあ冬夜、俺にも無属性魔法が使えるのか?」

 

冬夜「え?」

 

雄也「俺、このギアレットハンターしか武器が無いんだよね〜。俺にも無属性魔法が使えるように設定してくれるか?」

 

冬夜「う〜ん・・・それはちょっと難しいかな?」

 

雄也「あ〜、やっぱ万能な能力を持ったお前でもそれは不可能か。」

 

冬夜「でも、無属性魔法を使えるようにしたいなら僕も手伝うよ。」

 

雄也「本当か!?助かる!」

 

すると謎の黒い影が横を通った。

 

冬夜「え?」

 

雄也「ほえ?」

 

その影の正体が明かされた。

 

冬夜・雄也「ん?」

 

 

 

 

 

 

その正体は、クマのぬいぐるみだった。そのクマは冬夜と雄也を手招きする。

 

冬夜・雄也「え?僕?(え?俺?)」

 

 

 

 

 

 

クマのぬいぐるみに案内された場所はとある1室。そこに、1人の少女が座っていた。

 

少女「あら?奇妙なお客さんを連れて来たわねポーラ。それであなた達はどなたかしら?」

 

冬夜「僕は冬夜、望月冬夜。名前が冬夜ね。」

 

雄也「俺は伊狩雄也。雄也で構わない。」

 

少女「成る程。話題の竜殺しね。」

 

雄也「竜殺し・・・?まあ確かに違ってねえけど。」

 

冬夜「君は?」

 

少女「あらごめんなさい。私は妖精族の長リーンよ。こっちの子はポーラ。」

 

クマのぬいぐるみの名前はポーラ。

 

リーン「こう見えても私はあなた達よりずっと年上よ。」

 

冬夜「年上!?ってどれくらい?」

 

リーン「どれくらいかしら?600は確実に超えていると思うけど・・・」

 

冬夜・雄也「600!?」

 

リーン「面倒だから612歳って事にしておいて?」

 

雄也「何だその後付け設定。」

 

冬夜「と、所でそのポーラなんだけど召喚獣なの?」

 

リーン「違うわよ。正真正銘クマのぬいぐるみ。」

 

雄也「マジのぬいぐるみかよ。」

 

リーン「動いているのは、私の無属性魔法プログラムが働いているからよ。」

 

冬夜「プログラム?」

 

リーン「無属性魔法プログラムは、無機質な物にある程度の命令を入力して動かす事が出来る魔法よ。プログラム開始。移動。発動条件人が腰掛けた時。プログラム終了。」

 

椅子にプログラムを掛けて、その椅子に腰掛けると動いた。

 

雄也「へぇ〜。」

 

リーン「うわっ。」

 

止まった瞬間ガタッと少し傾いた。

 

リーン「距離の指定を忘れたわね。まぁこうやって魔法による命令を組み込む事が出来るのよ。」

 

雄也「便利な無属性魔法だなぁ。」

 

冬夜「それってポーラに飛べって命令を組み込めば飛ぶ事が出来るの?」

 

リーン「そこまで自由自在に動ける程の力はないわ。プログラムで出来るのは簡単な動きくらいだから。でも鳥の模型の羽を動かして飛ばせるとかなら出来るわよ。」

 

雄也「成る程。」

 

冬夜「ちょっと僕もやってみよ。」

 

リーン「え?」

 

雄也(またか。)

 

冬夜「プログラム開始。移動後方へ2m。発動条件人が腰掛けた時。プログラム終了。」

 

椅子にプログラムを入れた。椅子に腰掛けると、椅子が後方に移動した。

 

冬夜「おお!」

 

リーン「あなた今何やったの?」

 

冬夜「何ってプログラム・・・?」

 

リーン「・・・あなたの魔法の才能は素晴らしいわ。無属性以外ではどの属性を使えるの?」

 

冬夜「全属性使えるけど。」

 

リーン「もう驚かないわ。」

 

雄也「逆に呆れたか。」

 

リーン「決めたわ。あなた私の弟子になりなさい。」

 

冬夜「え?」

 

リーン「くすっ。冗談よ。嫌がってるのを無理矢理ってのは趣味じゃないわ。でも気が変わったら・・・」

 

冬夜「ごめんなさい!」

 

雄也(即効断った。)

 

リーン「・・・では、あなた私の弟子になりなさい?」

 

雄也「NO!」

 

 

 

 

 

 

冬夜「逃げるんだよぅ!」

 

雄也「逃走中!」

 

リーン「逃がさないんだから・・・」

 

 

 

 

 

 

その後部屋のベッドに寝転ぶ。

 

琥珀「主?お疲れのご様子ですが。」

 

冬夜「何か、今日は色々あったから・・・そうだ!さっきのプログラムを使えば!」

 

琥珀「?」

 

 

 

 

 

 

その頃別の部屋では、雄也がベッドに座ってる。

 

ライザーク「しかしあの小娘、色々手強そうだな。」

 

雄也「お前見てたのかよ。まあでも手強そうなのは確かだな。」

 

 

 

 

 

 

翌朝、冬夜と雄也が外に出ると。

 

ユミナ「あら、お出掛けですか?」

 

雄也「ようリンゼにユミナ。」

 

冬夜「2人も?」

 

リンゼ「朝食を済ませたので2人で中庭を散歩でもしようと。」

 

冬夜「仲良いね。エルゼと八重は?」

 

リンゼ「ミスミド兵の皆さんと合同訓練する為に闘技場へ。」

 

雄也「訓練かぁ。」

 

ユミナ「所で冬夜さんと雄也さんは何を?」

 

冬夜「ちょっと買い物にね。」

 

 

 

 

 

 

そして何故かリンゼとユミナも付いて来た。

 

ユミナ「きゃっきゃ。」

 

リンゼ「うふふ。」

 

冬夜「僕と雄也の買い物・・・」

 

雄也「はぁ・・・」

 

 

 

 

 

 

その後買い物を済ませて、ゲートを展開させて東の森へ移動した。

 

リンゼ「水よ来たれ、清冽なる刀刃アクアカッター!」

 

切り株の上に置いてある竜の牙を5等分切断した。

 

リンゼ「これくらいで良いですか?」

 

冬夜「うん、ありがとう。」

 

ユミナ「何を作るんですか?」

 

冬夜「新しい武器を作ろうと思ってね。」

 

ユミナ「新しい武器?」

 

冬夜「モデリング。」

 

こうして出来た武器は。

 

雄也「ガンブレードか!」

 

冬夜「うん!良い感じ!次は弾丸だな。」

 

黒い石と黒の絵の具を置いた。

 

冬夜「モデリング!」

 

すると24発の弾丸に変わった。

 

雄也「弾丸まで作りやがった・・・」

 

冬夜「エンチャント、アポーツ。プログラム開始。発動条件所有者によるリロードの発言、発動内容高速にて空薬莢を排出、アポーツによる半径1m以内からの弾丸引き寄せにより空いている弾倉に再装填。プログラム終了。」

 

そしてガンブレードを持って、木に向かってトリガーを引いた。弾丸が発射した。リンゼとユミナと琥珀が耳を塞いだ。

 

冬夜「外れた・・・?」

 

雄也「それ、ライフリング無えぞ。」

 

冬夜「本当だ。モデリング。」

 

銃口内にライフリングが出来た。そして再びトリガーを引くと、弾丸が木に命中した。

 

雄也「今度は成功だな。」

 

冬夜「うん。」

 

残弾を全て打つ。

 

冬夜「リロード!」

 

するとリボルバーが自動で弾丸をリロードした。

 

リンゼ「完成ですか?」

 

冬夜「うん、まぁね。これは銃って言ってね遠距離攻撃の武器なんだ。」

 

ライザーク「万能なアイテムをゲット出来たな。」

 

ユミナ「冬夜さん!その銃って私にもいただけないでしょうか!?」

 

リンゼ「私も欲しいです!」

 

冬夜「え?じゃあ取り敢えず、この中から好きなデザインのを選んで。」

 

スマホを使って、好きなデザインを選ばせた。

 

そして2人は銃をゲットした。

 

雄也「彼奴ら、銃が気に入ったようだな。」

 

冬夜「そうだね。・・・プログラム開始。発動条件所有者のブレードモード・ガンモードの発言。発動内容モデリングによる刀身部分の短剣から長剣、長剣から短剣への高速変形。プログラム終了。雄也、試しに使ってみて?」

 

雄也「俺が?良いぜ。」

 

ガンブレードを持つ。

 

冬夜「それでブレードモードって発してみて?」

 

雄也「ああ。ブレードモード!」

 

するとガンブレードの短剣が長剣へ変形した。

 

雄也「うっひょー!ガンモード!」

 

今度は長剣から短剣へ変形した。

 

雄也「万能過ぎ!」

 

ユミナ「凄いですね!剣にも銃にもなるなんて!」

 

冬夜「獣王陛下との戦いで魔法が使えない場合の対処も考える事にしたんだ。」

 

リンゼ「それでこの武器の名は何と?」

 

冬夜「そうだなぁ・・・ブリュンヒルドとかにしとこうかな。」

 

雄也「何だそのネーミング?」

 

 

 

 

 

 

その日の夕方。冬夜と雄也とリンゼとユミナと琥珀が城下町を歩いてる。

 

冬夜「思ったより時間掛かっちゃったね。」

 

ユミナ「ちょっとお腹空きましたね。」

 

雄也「腹減った〜。」

 

冬夜「何か食べて行こうか。」

 

ユミナ「良いですね!この国の郷土料理を食べてみたいです!」

 

リンゼ「確かカラエと言う料理が有名です。」

 

雄也(カレーみたいな名前だな。)

 

リンゼ「あのお店で食べられそうですよ?」

 

冬夜「良いね!」

 

琥珀(主、雄也殿、ライザーク殿。)

 

ライザーク(どうした?)

 

琥珀(何者かがこちらを監視しております。)

 

冬夜(よし、ちょっと挨拶に行ってみるか。何処に居るか分かる?)

 

琥珀(主から見て右手、一番高い建物の上です。)

 

高い塔の上を見ると、謎の黒い2人組が居た。

 

冬夜「ちょっと先に行ってて。すぐ合流するから。」

 

ユミナ「どちらへ?」

 

冬夜「ちょっと野暮用でね。」

 

雄也「俺ちょっとトイレ。じゃあ後でな。」

 

走って何処かへ向かった。

 

冬夜(琥珀は2人を守って。)

 

琥珀(お気を付けて。)

 

冬夜「アクセル!」

 

アクセルを発動して姿を消した。

 

雄也(んじゃ俺も。)

 

ギアレットハンターから釣り糸を射出し、建物の壁に引っ掛けて、リールを回して何処かへ行った。

 

 

 

 

 

 

そして塔の上では、謎の2人組が居た。後ろから冬夜が現れた。

 

冬夜「やぁ。」

 

驚いた2人が距離を取った。

 

冬夜「えーっと話は分かるかな?君達は何者か・・・」

 

すると1人が閃光弾を下に投げた。冬夜が目を塞いだ。閃光が収まると、2人組の姿は無かった。スマホで確認すると、何処かへ移動してる。

 

冬夜「アクセル!ブースト!」

 

アクセルとブーストを同時発動した。

 

 

 

 

 

 

その頃謎の2人組は何処かへ逃げる途中だった。そして人気の無い場所に逃げ込んだ。しかし後ろに冬夜が居た。

 

2人「っ!?」

 

驚いて逃げようとした時、釣り糸が迫って来た。2人は釣り糸を避けた。

 

雄也「おいおい、敵前逃亡とは卑怯過ぎるね〜。ここは1つデートでもするか?」

 

ライザーク「素敵なルームサービス付きのホテルで1泊過ごすか?」

 

2人は再び閃光弾を取り出したが、冬夜がガンブレードで弾丸を打った。

 

雄也「おい冬夜、あれ確実に死んだんじゃね?」

 

冬夜「安心して雄也。あれはゴム弾だから怪我はないよ。」

 

雄也「何時の間に。」

 

こうして2人組は確保された。雄也のギアレットハンターの釣り糸で2人を縛る。

 

雄也「これで逃げ道は失ったな。」

 

冬夜「で、君達は何者?何で僕らを監視していた?・・・武器を隠してないか調べさせてもらうよ。」

 

胸を触った瞬間。

 

???「きゃっ!」

 

冬夜「え!?この感触は・・・」

 

雄也「お前、顔隠してないで正体を見せろ!」

 

無理矢理仮面を外した。その正体は。

 

 

 

 

 

 

冬夜「ラピス、さん?」

 

何とメイドのラピスだった。

 

雄也「じゃあこっちは。」

 

もう1人の仮面を外した。

 

雄也「やっぱりセシルさんだったか。」

 

もう1人の正体はメイドのセシルだった。

 

 

 

 

 

 

ラピス「我々はエスピオン。ベルファスト国王陛下の直属の諜報員です。」

 

冬夜「国王陛下の?」

 

ラピス「はい。今は王女様の身辺警護を命じられています。」

 

冬夜「つまり陰からユミナを守っていた訳か。」

 

ラピス「その通りです。」

 

冬夜「あ!ひょっとしてこのナイフも?」

 

蒼龍の目に刺さったナイフを出した。

 

ラピス「それはセシルです。彼女は投げナイフの達人ですので。」

 

セシル「えへへへ。それ程でもないですよ〜。」

 

雄也「成る程。あのドラゴンの目にナイフを刺したのは、遠くから警護していたセシルさんだったって訳か。」

 

冬夜「ってかずっと付いて来たの?ベルファストから。」

 

ラピス「それが任務ですから。」

 

冬夜「とすると執事のライムさんもグルか・・・」

 

セシル「そうですよー。」

 

ライザーク「本当大丈夫かベルファスト王国は?」

 

冬夜「それでこれからどうするんですか?」

 

ラピス「今まで通り陰からユミナ様をお守りします。なので私たちの正体はユミナ様にはどうかご内密に・・・」

 

冬夜「やっぱりバレるとマズイんだ。」

 

ラピス「はい。」

 

セシル「バレると、国王様が姫様に怒られてしまうんですよ。」

 

ラピス「国の一大事です。」

 

冬夜(そんなに・・・?)

 

雄也「分かった。2人の存在は機密にしておく。ユミナの警護を宜しくな。」

 

ラピス「ありがとうございます。」

 

そして2人を解放した。2人は再び警護の任務に当たった。

 

 

 

 

 

 

その後カラエの店に戻って来た。

 

冬夜「お待たせ。」

 

雄也「悪いな。待たせちゃって。」

 

ユミナ「冬夜さんにはカツカラエ、雄也さんにはビーフカラエと言うのを頼んでおきました。」

 

冬夜「これは?」

 

リンゼ「上にかけ得られているソースをカラエと呼ぶらしいです。」

 

冬夜(完全にカレーだな。)

 

雄也(ガチのカレーだな。)

 

早速カラエを試食するリンゼとユミナ。すると2人に刺激が走った。立ち上がって水を飲む。

 

ユミナ「しゅごい味でしたー・・・」

 

リンゼ「舌がピリピリします・・・」

 

雄也「激辛を頼んだようだな。じゃあ食うか。」

 

ビーフカラエを食べる。

 

雄也「おお!美味え!」

 

冬夜「美味しいの?」

 

雄也「ああ。俺辛いの好きだからめっちゃ美味え。」

 

冬夜「そうなんだ。ん?」

 

建物の屋上から覗いてるラピスとセシルを発見した。ラピスとセシルは離れて姿を消した。

 

ユミナ「ん?どうかされましたか・・・?」

 

冬夜「いや、何でも無い。」

 

カツカラエを食べる。すると冬夜の顔が真っ赤になり。

 

冬夜「辛ぁぁああああ!」

 

 

 

 

 

 

翌日のミスミド王都の宮殿。

 

冬夜「ゲート。」

 

鏡にゲートの魔法を掛けた。するとゲートからトリストウィン国王とアルフレッド公爵が出て来た。

 

ジャムカ「ようこそミスミドへ。ベルファスト王よ。」

 

トリストウィン「お招き感謝する。ミスミド王。」

 

 

 

 

 

 

一方その頃リーンは。

 

リーン「ポーラの連れて来た子達、望月冬夜と伊狩雄也と言ったかしら。」

 

ポーラが頷く。

 

リーン「ベルファストには弟子のシャルロッテも居るし、近い内に会いに行かないとね。」

 

「END」




         キャスト

      伊狩雄也:増田俊樹

      望月冬夜:福原かつみ
 エルゼ・シルエスカ:内田真礼
 リンゼ・シルエスカ:福緒唯
      九重八重;赤崎千夏
       ユミナ:高野麻里佳
       リーン:上坂すみれ
        琥珀:甲斐田ゆき

     ライザーク:梅原裕一郎

   トリストウィン:中田譲二
       オリガ:井上喜久子
       ラピス:茜屋日海夏
       セシル:米澤円
       リオン:斉藤壮馬
       ガルン:村田太志
      ジャムカ:稲田徹
      グラーツ:川津泰彦
       ソルム:小田柿悠太

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