冬夜「え?ここ!?デカ過ぎだろ、これは!」
驚いてる理由は、今後冬夜達が使うでかいお屋敷を見たからだった。
雄也「デケエなぁ・・・」
ライザーク「ああ、デカ過ぎて笑えねぇ・・・」
八重「これを爵位の代わりに貰ったでござるか?」
冬夜「辞退するなら公の場でって言うから授与式に出たんだけど・・・いきなり代わりに屋敷をって。」
爵位を辞めたと同時に、このお屋敷を貰ったのだった。
雄也「俺も聞いた瞬間びっくりしたぜ・・・」
リンゼ「最初からこっちが目的だったんじゃないでしょうか?」
エルゼ「ハメられたわね・・・」
冬夜「やっぱりそうかな・・・」
ユミナ「中々良い家ですね!」
雄也「お姫様が気に入ってるな。」
お屋敷のドアを冬夜と雄也が開ける。
全員「おおおおお!」
お屋敷の中はとても広かった。
雄也「広過ぎる・・・」
ライザーク「ああ、広過ぎて笑えねぇ・・・」
冬夜「こんな大きな家、掃除するだけでも大変だな。6人で暮らすには広過ぎる・・・」
すると冬夜と雄也を除いた女性達がビクッと反応した。
冬夜「え?何?」
八重「あの冬夜殿・・・拙者たちもここで暮らして良いんでござるか?」
冬夜「当然だろ?」
エルゼ「でもこの家って王様がくれた訳で・・・ユミナと一緒に暮らす為の家じゃないの?」
リンゼ「好きな人同士が一緒に暮らす為の家なら、私達が一緒に住むのはどうかと・・・」
冬夜「好きな人って、4人共同じくらい好きだし家族みたいに思ってるよ。だから何の問題も・・・リンゼ・・・?」
突然リンゼが赤面した。それに続いてエルゼと八重も赤面した。
冬夜「どうしたの皆?」
雄也(あらら、恋心が芽生えたようだな。)
エルゼ「わ、私2階見て来るわね!」
リンゼ「わ、私も屋根裏部屋の方見て来ます!」
八重「せ、拙者もキッチンが気になるでござる!」
3人がそれぞれの部屋へ足を運んだ。
冬夜「何だろう・・・?」
ライザーク(冬夜の野郎、鈍いな。)
雄也(ああ、鈍過ぎて笑えねぇ・・・)
その2人は冬夜が鈍感だと言う事に気付いてる。
ユミナ「成る程、4人共同じくらい好きで家族のようにですか・・・一歩前進でしょうか。私は冬夜さんのお嫁さんになって一緒に歩んで行きたいと思っています。独占するつもりはないのでこれはこれでありですね。」
抱いている琥珀をゆっくり降ろす。
ユミナ「ちょっと皆さんと話をして来ます。」
冬夜「え?何?どう言う事!?」
琥珀は冬夜の鈍さに気付いている。
冬夜「4人共大好きなんだけどなぁ・・・」
雄也・ライザーク(このハーレム野郎。)
エルゼ達はヒソヒソ話している。
その後冬夜と雄也と琥珀とライザークは、庭でのんびりしている。ライザークは噴水で遊んでいる。
琥珀「良い庭ですねー。」
冬夜「気に入った?」
琥珀「はいとても!」
ライザーク「いやぁ〜!噴水があれば毎日水遊びが出来るぞ〜!」
雄也「彼奴も気に入ったようだな。」
冬夜「雄也も気に入った?」
雄也「そうだな。俺達が住むには持って来いな屋敷だぜ。」
リンゼ「冬夜さん!」
そこに、エルゼ達が来た。
エルゼ「あの冬夜、本当に私達もここに住んで良いの?」
冬夜「うん勿論。」
リンゼ「後で出て行けとかないですよね?」
冬夜「言う訳ないよ。」
八重「ユミナ殿と同じ扱いをしてくれるのでござるか?」
冬夜「当然!」
ユミナ「では皆さんここに住むと言う事で。さっきの話は気持ちが固まってからと言う事にしましょう。」
エルゼ「ええ!」
リンゼ「はい!」
八重「分かったでござる!」
冬夜「さっきの話って何・・・?」
4人「秘密!」
冬夜「は、はい・・・!」
雄也「乙女には、言えない事情があるんだよ。」
冬夜「そ、そうなの?」
琥珀「どうやらこの家で一番立場が弱いのは主のようですね。」
ライザーク「だな。」
その後お屋敷の使用人達が到着した。
ライム「執事のライムと申します。お見知りおきを。彼女達はメイドギルドから派遣されて来た者達です。」
ラピス「ラピスと申します。」
セシル「セシルと申します。宜しくお願いします。」
ライム「この2人は屋敷の中の事。そちらの2人は警備を担当します。」
屋敷の中の事の男女2人と、警備の男2人を紹介した。
ユミナ「爺やは、お父様の世話係を長年務めて来たのですよ?」
冬夜「え?王様の?何でまたそんな人がうちなんかに?」
ライム「この度お役を息子に譲りまして。残りの人生、弟の命の恩人に仕えるのも悪くないと思いまして。」
冬夜「弟?」
雄也「あ。もしかして、レイムさんですか?」
ライム「はい。オルトリンデ公爵殿下に仕えております。」
冬夜「あぁ!スゥの所のレイムさんか!」
雄也「通りで似てると思ってたわ!」
ユミナ「冬夜さん、雄也さんいかがでしょう?」
冬夜「うん、ユミナの勧める人なら。じゃあ、お願いします。」
雄也「俺も構いません。精一杯頑張って下さい。」
ライム「ありがとうございます。それでは皆、すぐに仕事に取り掛かるように。」
使用人達「はい!」
それぞれの持ち場へ移動した。
冬夜「まさか王様のお世話係を雇う事になるとはな・・・」
ユミナ「それだけ冬夜さんを見込んだと言う事です。有能な執事が居てくれると本当に助かりますから。」
雄也「良かったな冬夜。お前国王陛下のお気に入りだぞ?」
冬夜「うんまあ・・・そうだね。」
ライム「旦那様、雄也様、オルトリンデ公爵殿下とスゥシィお嬢様がいらっしゃいました。」
雄也「公爵様とスゥが?」
スゥ「冬夜!雄也!会いに来たのじゃ!」
冬夜「可愛いのまた来た。」
雄也「久々に会えたな。」
バルコニーでティータイム。
スゥ「ユミナ姉様が冬夜と婚約するとはのぅ。びっくりしたぞ。」
冬夜「僕が一番びっくりしたんだよ?」
雄也「俺もだけど。」
アルフレッド「冬夜殿はスゥの婿にと考えていたのだがなぁ、ユミナも兄上も抜け目が無い。」
スゥ「そんな事を考えていたのか父上?まぁ冬夜なら妾も大歓迎じゃが!」
アルフレッド「じゃあユミナと一緒にスゥももらってくれんか、冬夜殿!」
雄也「荷が重過ぎる展開。」
冬夜「あんまり悪ノリしないで下さいよ・・・」
アルフレッド「まぁ、今日の所は引き下がろうか。」
冬夜「今日の所はって・・・」
雄也「また次もあるんですか?」
アルフレッド「実は君達に1つ頼みがあるのだがね・・・」
冬夜「何ですか?」
雄也「依頼ですか?」
アルフレッド「この度我が国はミスミド王国と同盟を結ぶ事が決定した。」
雄也「成功したんですね!」
アルフレッド「うむ。ついては国王同士の会談の席を設ける必要があるのだが・・・会談するにはどちらかの王都へ出向くのが一番なのだがそれは必ず危険が付きまとう。そこでだ。」
ユミナ「冬夜さんのゲートですね?」
アルフレッド「流石ユミナ、話が早い!」
冬夜「あの魔法は一度行った場所にしか移動出来ませんよ・・・まさか!」
雄也「もしかして・・・」
アルフレッド「そう。君達にミスミドに行ってもらいたい。」
冬夜「やっぱりか・・・」
雄也「レベルの高い依頼だな・・・」
その後ミスミド王国の者達が到着した。
雄也「多いなこれ!」
ライザーク「こんなにか!?」
ガルン「ミスミド兵士隊長ガルンです。」
リオン「ベルファスト王国第一騎士団所属のリオン・ブリッツです。」
オリガ「ミスミドの王都まで両国の兵士が共同で私達を護衛して下さいます。」
冬夜「宜しくお願いします。オリガさん達とご一緒させてもらって助かりました。」
オリガ「こちらも丁度帰国する時期でしたから。」
雄也「何たるグッドタイミング。」
アルマ「私も冬夜さん達と旅が出来て嬉しいです!」
早速地図でルートを決める。
ガルン「まずはベルファスト領内のカナンの町に向かい、ガウの大河を渡ってミスミドの領内に入ります。」
リオン「道中、我々がしっかりと護衛しますので!」
オリガ「頼りにしてますね、リオン殿。」
リオン「は、はい!」
ライザーク(おやおや?ここでも新たな恋が?)
そして冬夜達を乗せた馬車がミスミド王国へ赴く。
馬車の中で、八重が悩んでいた。
八重「う〜ん・・・・これでござる!」
カードを捲ると、ハートの4だった。神経衰弱をやっていた。
ユミナ「残念。正解はこれとこれです!」
アルマ「本当だ!」
八重「また負けたでござる・・・」
冬夜「八重、僕と替わろう。オリガさんと将棋でもしてみたら?」
八重「将棋なら銀月でドランド殿に仕込まれたでござる!」
冬夜「じゃあこっちは、別な物をやるか。」
琥珀は気持ち良さそうに寝ている。
雄也「ライザーク!怪しい奴が居たら知らせろよ!」
ライザーク「OKだ!」
雄也とライザークは、外に不審者が居ないか探査中。
オリガ「17連勝!」
八重「おいおい・・・」
それから時間が経って、夜になった。途中で休憩を挟む。冬夜が、長靴をはいた猫を語った。
冬夜「と言う訳で、長靴をはいた猫は貴族となり、幸せに暮らしましたとさ。」
アルマ「面白かったです!冬夜さん!」
レイン「っ!」
ライザーク「っ!?」
すると、レインとライザークが何かを感じ取った。
ガルン「どうした?」
レイン「何者かが複数近付いています。」
ライザーク「こっちも気配を感じたぞ。」
全員が警戒する。
ガルン「恐らく街道の盗賊でしょう。」
雄也「盗賊か。ライザーク、気配を消して調べてくれ。」
ライザーク「分かった。」
姿を消したライザークが調査へ向かった。雄也もギアレットハンターで、周囲をサーチする。
冬夜「えっと、盗賊・・・」
スマホで盗賊をサーチする。
冬夜「全部で28人だな。ちょっと試してみるか。エンチャント。マルチプル。」
スマホに魔法を掛けた。
冬夜「上手くいった。これでまとめてロック出来る。パラライズ!」
スマホの画面に表示されてるターゲットに全部タッチしてまた魔法を掛けた。
盗賊達「うっ!・・・おっ!・・・ああ!・・・はうっ!・・・あぁ〜!」
スマホにタッチされた盗賊の場所にパラライズが起こって、隠れてる盗賊達が麻痺した。1箇所だけメロメロになっていた。
ガルン「何だ!?」
冬夜「麻痺の魔法を使いました。動けなくなっていると思いますよ?」
雄也「えげつねぇ・・・」
ライザーク「おーい!盗賊達何かピクピクしてたぞ?」
冬夜「麻痺の魔法を使ったからね。」
ライザーク「スマホでか?」
冬夜「うん。」
ライザーク「チート過ぎる・・・」
その後盗賊達は一斉に確保された。
冬夜「此奴らどうします?」
リオン「警備兵を寄こすように馬で遣いをやりましょう。」
オリガ「リオン殿、お手数掛けます。」
リオン「こ、これが私の任務ですから!どうかお気になさらず。それでは早速部下に伝えて来ます!」
冬夜「ははーん。そう言う事ですか〜。」
雄也(他人の気持ちは分かるんだな此奴。)
エルゼ「青春ねー。」
八重「青春でござるなー。」
リンゼ「青春ですー。」
ユミナ「青春ですねー。」
冬夜「君ら何時の間に・・・」
八重「オリガ殿はリオン殿の気持ちに気付いているでござるかな?」
エルゼ「気付いていると思うわよ。どこかの誰かさんみたいに鈍くなさそうだし。」
4人は冬夜をジッと見る。
冬夜「え?何?」
リンゼ「鈍いのもそうですけど、冬夜さんは誰彼構わず優しくし過ぎです。」
ユミナ「あ、それは私も思いました。」
八重「思わせぶりな態度もどうかと思うのでござるよ。」
エルゼ「ちょっと分かってる!?そこに正座!」
冬夜「何で!?」
4人「いいから!」
冬夜「は・・・はい!」
何故か正座された冬夜。
雄也「ハーレムな野郎だな〜彼奴。」
ライザーク「でも早く自分の鈍さに気付けば良いんだが。」
その後途中にあるカナンの町で休憩する一行。冬夜と雄也は、ユミナとアルマと一緒に城下町を歩いてる。
ユミナ「あら?冬夜さんあれ。」
商店街でリオンを発見した。彼はブローチを選んでる。
雄也「あれリオンじゃね?」
冬夜「本当だ。リオンさん、お土産ですか?」
リオン「冬夜殿!?雄也殿!?あのその・・・母上に!そう母上にですね何か買っておこうかと思いまして・・・」
雄也「ほぉ〜?お袋さんへかぁ〜。良い親孝行だな。」
リオン「え、ええそうです!」
冬夜「へぇー。」
すると冬夜が何か閃いた。
冬夜「そうだアルマ1つ選んでよ。ベルファストの思い出にプレゼントするよ。」
アルマ「良いんですか!?じゃあ・・・」
どのブローチにするか選ぶ。
アルマ「じゃあこれ!」
ぶどうのブローチを胸に着ける。
冬夜「良く似合うよ。」
アルマ「えへへ、ありがとうございます。」
冬夜「じゃあこれを。」
店主「ありがとうございまーす!」
冬夜「オリガさんもこう言うブローチが好きなの?」
アルマ「えーっと・・・あ!お姉ちゃんはこのエリウスの花とか大好きでよく買ってます。」
エリウスの花のブローチを見付けた。
リオン「成る程。」
冬夜「じゃあリオンさん、僕たち先に戻りますので。」
リオン「あ、はい」
店を後にして移動する。後ろを見ると、リオンがエリウスの花のブローチを買っていた。
雄也(素早く買ったな隊長さんよ。)
ユミナ「お見事です。冬夜さん。」
冬夜「バレてたか。」
ユミナ「ただあそこで私にもプレゼントが欲しかった所ですけど。」
冬夜「す、すみません・・・」
ユミナ「まぁ、私は何れ左手の薬指に指輪をしていただければそれで満足ですから。」
冬夜「それはちょっと・・・」
その後皆でボートに乗った。冬夜がオールで手漕ぎ、ライザークが釣り糸に引っ掛かりながら引っ張ってる。
そして波止場に戻ってボートから降りた。冬夜がリンゼを背負っている。
リンゼ「すみません、冬夜さん・・・」
冬夜「船酔いなんてよくある事だから。」
雄也「克服すれば大丈夫だって。」
ライザーク「おい雄也・・・俺を釣り糸で引っ張らせんなよ・・・!」
雄也「いやぁ、ロープ的な物が無かったから代わりにと。」
オリガ「今日は休んで明日から出発と言う事にしましょうか。」
リンゼ「いえ、もう大丈夫です。船から降りたら楽になりました。」
冬夜がリンゼをゆっくり降ろす。
エルゼ「もっとおんぶしてもらってても良いのよリンゼ?」
リンゼ「お姉ちゃんはな、何を言っているのかな!いるのかな・・・」
冬夜「ずっとおんぶされてるの恥ずかしかった?」
リンゼ「あ、いえ、そう言う訳じゃ・・・」
八重「無駄でござるよ。」
ユミナ「それが冬夜さんですから。」
冬夜「え?何?」
すると冬夜が何かの気配を感じた。
冬夜「気のせいか。」
琥珀(いえ、確かに何者かがこちらの様子を伺っていました。今は完全に気配を消しております。)
雄也(俺も気配を感じたぞ。微かだけど。)
ライザーク(どうやら、また新しいお客さんが居るようだな。)
冬夜(一応注意はしておいた方が良いな・・・)
オリガ「準備が出来ましたよー!」
一行は馬車に乗り込む。オリガの後ろ髪にエリウスの花のブローチがあった。
冬夜・雄也「あ!」
ユミナ「あら!その髪飾り素敵ですね!」
オリガ「そうですか?ありがとうございます。」
ライザーク(リオンの奴、買ってすぐ贈ったな?)
ユミナ「よくお似合いです!私も意中の方からいただきたいものです。無論抱き締めてくれるとか態度で表してくれるのならそれに越した事はないと・・・」
雄也(何たるプレッシャー・・・)
冬夜「・・・さぁ出発しよっか!」
出発してから時間が経ち、夕方になった。雄也とライザークは探査中。
オリガ「日暮れまでにエルドの村に着くのは無理そうですね。」
冬夜「何処か野営の出来る場所・・・あるかな?」
オリガ「森の中には魔獣も出ますが、この人数なら大丈夫でしょう」
ユミナ「ちょっと怖いですね・・・」
冬夜「琥珀が居れば魔獣も近寄って来ないよ。」
ユミナ「ありがとう琥珀ちゃん。」
琥珀をもふもふするユミナ。
雄也「幸せ者が。」
外は夜になり、野宿する。冬夜がゲートを開いて、風呂上りのエルゼと八重を呼んだ。
エルゼ「あら?もう時間?」
八重「まだ髪が乾いていないでござるよ?」
冬夜「ほら、怪しまれないうちに戻るよ。」
エルゼ・八重「は〜い。」
2人を連れて戻ると、全員がざわついてる。
ユミナ「冬夜さん!」
冬夜「何があった?」
ユミナ「分かりません!急に森の動物たちが騒ぎ出して・・・」
雄也「ターゲットは何処だ?」
レイン「何か大きなものが来ます!・・・空だ!」
空を見ると、巨大な影が現れた。その正体は。
ガルン「竜だ!」
影の正体はドラゴンだった。
雄也「ドラゴン!?」
ガルン「まさかこんな所に!」
冬夜「どう言う事です!?」
オリガ「ドラゴンは普段この国の中央にある聖域で暮らしています。侵入者でも居なければそこから出て暴れる事はないのですが・・・」
ガルン「誰かが聖域に!?」
ライザーク「マジかよ・・・!」
オリガ「そうとは限りません。稀に若い竜が人里に現れ暴れる事もありますから。」
雄也「つまり、あのドラゴンは反抗期真っ只中か。」
スマホでドラゴンが向かってる方角を調べる。
冬夜「彼奴、エルドの村に真っ直ぐ向かってるぞ!」
オリガ「え!?」
ガルン「何だと!?」
冬夜「ユミナ、ここに残ってオリガさん達を頼む!」
ユミナ「はい!」
冬夜「エルドへ向かおう!」
エルドの村に到着すると、村が火の海と化してた。
雄也「遅かったか・・・」
ライザーク「おい!上を見ろ!」
上を見ると、ドラゴンが炎を放射している。
雄也「ライザーク!村の消火を頼む!」
ライザーク「分かった!」
エルドの村に向かうライザーク。ガルン達もライザークに続いてエルドの村へ向かう。
ガルン「村人の救出を優先させろ!」
ライザーク「ライトニングシャワー!!」
ライトニングシャワーで、火事を消火する。
冬夜「光よ穿て!輝く聖槍シャイニングジャベリン!」
シャイニングジャベリンを放ったが、ドラゴンはそれを避けて炎を放った。
冬夜「くっ!」
横にジャンプして避けた。
冬夜「琥珀!」
白帝に変身した琥珀に乗って颯爽と駆ける。
冬夜「リンゼ!」
リンゼ「はい!」
炎を避けながらリンゼも乗せる。後ろを見ると、ドラゴンが追って来てる。
冬夜「来るぞ!」
炎を避けながら逃げる。
冬夜「良いぞ!付いて来い!」
そしてそのまま森の真ん中の広い草原まで誘導した。
雄也「冬夜!リンゼ!」
そこに雄也とライザークと合流した。
冬夜「雄也!ライザーク!村は?」
雄也「消火完了した。ガルン達が逃げ遅れた村人達の捜索している。」
リンゼ「分かった。」
ライザーク「今はあのやんちゃ坊主のお説教をしねえとな。」
するとドラゴンが咆哮を上げた。
琥珀「貴様!我が主を侮辱するか!」
冬夜「琥珀、彼奴の言葉が分かるの!?」
琥珀「我が享楽を邪魔した小さき虫よ、その体を八つ裂きにして食らってくれる・・・などと申しております。人の言葉も話せぬハナタレ小僧が!」
冬夜「享楽・・・?随分自分勝手な奴のようだな!」
雄也「じゃあハンティングスタートするか!」
ライザーク「おう!」
雄也「冬夜!俺がギアレットハンターで彼奴の口に針を引っ掛ける!その間に攻撃を頼む!」
冬夜「分かった!リンゼ、僕が彼奴を叩き落す。そしたら翼をぶった斬れ!」
リンゼ「了解です!」
雄也「行くぜ!」
ギアレットハンターから釣り糸を射出し、釣り針をドラゴンの口に引っ掛ける。
雄也「掛かった!」
リールを回して引き寄せる。ドラゴンはそれを抵抗するように足掻く。
雄也「此奴!大人しくしたがれ!」
冬夜「マルチプル!光よ穿て!輝く聖槍シャイニングジャベリン!」
マルチプルで魔法陣を増やし、シャイニングジャベリンを一斉に放った。数本がドラゴンに刺さり、地上に落下した。
雄也「ナイス!」
リンゼ「水よ来たれ!清冽なる刀刃アクアカッター!」
アクアカッターで両方の翼を斬り裂いた。ドラゴンはもう飛べない。しかしリンゼの方に向いて炎を放とうとした。しかし冬夜がリンゼをお姫様抱っこした。
冬夜「ブースト!」
ブーストを発動して炎を避けた。
冬夜「危なかった!」
リンゼ「は、はい・・・」
ライザーク「おい!大丈夫か?」
冬夜「うん!大丈夫だよ!」
リンゼ「私も大丈夫です・・・」
ライザーク「よし!ライトニングシャワー!」
燃えてる炎にライトニングシャワーを放って消火した。雄也はリールを巻いてる。
雄也「此奴ビクともしねえ!ん!?」
そこに八重が現れた。刀でドラゴンの右目を斬り裂く。
エルゼ「ブースト!」
今度はエルゼが現れた。ブーストを発動して、ガントレットで腹部にパンチした。
エルゼ「いったー!硬過ぎるわよ彼奴!」
八重「再生しないだけマシでござるよ!」
するとドラゴンが起き上がって炎を放った。
エルゼ「え!?」
八重「退避でござる!」
すぐに避けた。雄也はまだリールを巻いてる。
雄也「しぶといな此奴!どんだけ元気なんだよ!」
冬夜「やあああああああ!!!」
大ジャンプした冬夜が剣を振り下ろすが、ドラゴンの硬さに負けて折れてしまった。
冬夜「くっ!」
落ちる冬夜を見たドラゴンが炎を放とうとした。
冬夜「マズイ!」
しかしその時。
何処からか矢が飛んで来て、ドラゴンの左目に刺さった。ドラゴンが失明した。
冬夜「ん?」
周りを見たが、矢を放った者は誰も居なかった。
雄也「くそ!いい加減暴れんなよ!」
冬夜「スリップ!」
スリップでドラゴンを滑らせた。
雄也「よっしゃ!このままハンティング!」
冬夜「八重、エルゼ時間を稼いでくれ。」
エルゼ・八重「うん!」
冬夜「リンゼは大きな氷の防御壁を僕の方に。琥珀はリンゼを守れ。ライザークはリンゼの魔法と合わせて!」
リンゼ「うん!」
ライザーク「おう!」
冬夜「雄也!時間を稼いでくれ!」
雄也「合点承知!」
作戦を開始する。
八重「こっちでござる!」
声がした方に向いて炎を放った。
雄也「こっち向け!」
リールを巻いて顔を無理矢理引っ張る。
ライザーク「ライトニングシャワー!」
リンゼ「氷よ来たれ!永遠の氷壁アイスウォール!」
ライトニングシャワーに魔法を掛けると、冬夜の目の前にアイスウォールが出来た。
冬夜「モデリング!」
アイスウォールを丸い鏡に変えた。
冬夜「マルチプル!光よ穿て!輝く聖槍シャイニングジャベリン!」
シャイニングジャベリンを一斉に放った。すると鏡に集結して、巨大なビームが放たれた。
冬夜「喰らえ!!」
するとシャイニングジャベリンを受け続けたドラゴンの体から炎が舞い上がった。ドラゴンが力尽きて倒れた。
雄也「キタキタキターーーー!!!釣ったらああああ!!!」
素早くリールを巻いて、ドラゴンを捕獲した。
雄也「ゲットイン!」
冬夜「やった!」
八重「やったでござるな冬夜殿!」
リンゼ「お見事です!」
琥珀「流石主!スカッとしました!」
冬夜「ふぅ・・・」
ライザーク「雄也、このドラゴンをどうする?」
雄也「リリース。」
ギアレットハンターからドラゴンをリリースした。ドラゴンは倒れてる。
雄也「流石に俺のコレクションにするのは無理があるからな。」
するとその時、別のドラゴンが上空に現れた。
冬夜「はっ!もう1匹!」
雄也「マジかよ!?」
冬夜と雄也とライザークがエルゼ達の前に立つ。しかし。
ドラゴン「我が同胞が迷惑を掛けたようだ。謝罪する。」
雄也「喋った!?」
冬夜「話せるのか!?」
赤龍「我は聖域を統べる赤龍、暴走した者を連れ戻しに来たのだが・・・」
琥珀「赤龍よ。蒼帝に言っておけ。自らの眷属くらいちゃんと教育しとけとな。」
赤龍「その気配、まさか白帝様か。通りで黒龍如きでは相手にも・・・」
琥珀「勘違いするでない。そやつを倒したのは我が主だ。恐れ多くもこの小僧は我が主を侮辱しおったのでな。当然の報いを。」
赤龍「何と!人間が白帝様の主ですと!?重ね重ねのご無礼、平にご容赦を。」
冬夜「ああ、まあ理由が分かったから良いよ。でも今回だけだよ?2度とこんな事が無いように若い奴らに言い聞かせてよね?」
赤龍「ハハー。必ず。」
ドラゴンを連れて聖域に戻って行った。
琥珀「全く迷惑な・・・これだから蒼帝は。」
すると琥珀が小動物に変身した。
雄也「疲れた〜。」
するとエルゼ達が座り込んだ。
冬夜「皆どうしたの?」
エルゼ「どうしたのって・・・」
リンゼ「冬夜さんと雄也さんは大丈夫だったんですか・・・?」
冬夜「全然、何とも。」
雄也「平気平気。」
八重「何か理不尽でござるよ・・・」
その後村に戻って、雄也とライザークと八重とエルゼが逃げ遅れた村人達の捜索をする。冬夜とユミナとオリガとアルマが救出した村人達の手当てをする。リオンとガルンは、瓦礫の中を隈なく捜索する。レインが怪我人を担架に乗せて運ぶ。
時間が過ぎて夜が明けた。あれから一睡もしてなかったエルゼとリンゼと八重は馬車の中で寝る。
冬夜「疲れた・・・」
ユミナ「冬夜さん毛布をどうぞ。」
冬夜「ありがとうユミナ・・・」
毛布をもらって寝る。
雄也「さてと、俺も寝るとするか・・・」
そして雄也は、馬車の上で寝る。
ライザーク「眠い・・・」
ギアレットハンターに入ってたライザークも寝る。
全員が寝始めて数時間後。冬夜が目を覚ました。目を開けると、ユミナの顔が映った。
ユミナ「お目覚めになりましたか?」
冬夜「ええ!?」
びっくりして起きた。
エルゼ「やっと起きた。」
リンゼ「よく眠っていましたね。」
八重「気持ちよさそうでござったな。」
既に起きてたエルゼ達がずっと見ていた。
冬夜「あの、何かありました?」
エルゼ・リンゼ・八重「別にー?」
雄也「ん?」
そこに雄也も起きた。
雄也「ふぁ〜・・・あ〜よく寝た〜。ん?」
右を見ると、冬夜がエルゼ達に囲まれてた。
ユミナ「はいはい、そこまでにしましょう。じゃんけんは神聖な勝負です。恨みっこ無しのはずですよ?」
エルゼ「分かってるわよ・・・」
リンゼ「うん・・・」
八重「仕方ないでござる・・・」
冬夜「何か勝負してたの?」
ユミナ「何でもないですわ。」
冬夜(琥珀、何かあったの?)
琥珀(何と言いますかその・・・女の戦いが?)
冬夜「んー?」
遠くから見てる雄也が微かに微笑んだ。
雄也「フッ、このハーレム野郎が。」
「END」
キャスト
伊狩雄也:増田俊樹
望月冬夜:福原かつみ
エルゼ・シルエスカ:内田真礼
リンゼ・シルエスカ:福緒唯
九重八重;赤崎千夏
ユミナ:高野麻里佳
スゥシィ:山下七海
琥珀:甲斐田ゆき
ライザーク:梅原裕一郎
アルフレッド:楠大典
オリガ:井上喜久子
アルマ:井上ほの花
ライム:西村知道
ラピス:茜屋日海夏
セシル:米澤円
リオン:斉藤壮馬
ガルン:村田太志
レイン:平山笑美
赤龍:柴田秀勝