異世界はガウストとともに。   作:naogran

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30話「戦闘開始、そして上級種。」

冬夜「これを割れば『音』が鳴り響くって話だったよな。」

 

エンデから貰ったパネルを割った。音は鳴らない。

 

雄也「・・・何も起きないな。」

 

冬夜「あれ?」

 

マップを開くと、フレイズの大群が集まって来ている。

 

冬夜「あ。来てる来てる。効果はあったようだ。人間には聞き取れない音だったのかな。」

 

雄也「ん?スピードが違う奴が混ざってる。飛行系か。」

 

冬夜「フレームギアが飛べない以上、コイツらを片付けるのは僕達の役目だな。紅玉。飛行型のフレイズを叩いて来る。地上からは第一陣が15分後位にA地点にやって来るから。」

 

紅玉『承知しました。お気を付けて。』

 

雄也「ジャックビリー。レインと紅玉の援護を頼む。俺は冬夜と一緒に鳥野郎共を料理して来る。」

 

ジャックビリー「OK。任せとけ。」

 

雄也「んじゃ、焼き鳥にしてやりますかな。」

 

 

 

 

飛行型を倒した後。

 

冬夜「そろそろA地点で戦闘が始まるな。早い所B地点へ向かわないと。」

 

 

 

 

B地点。

 

冬夜「これからここへフレイズを呼び寄せる。各自散開、戦闘に備えよ。」

 

琥珀『御意!』

 

八重『分かったでござる!任されよ!』

 

雄也「ルナフィン、頼むぞ。」

 

ルナフィン「任せてね!」

 

冬夜がパネルを割る。

 

雄也「フレイズの数は?」

 

冬夜「現在12017体。ん?エンデの奴1人で1000体も倒したのか。」

 

 

 

 

C地点。

 

冬夜「A地点では既に戦闘開始。B地点でもすぐに開始する。ここへも残りを呼び寄せるぞ。」

 

珊瑚『御意!』

 

黒曜『了解よ〜ん!』

 

雄也「クリスター、援護を頼むぞ。」

 

クリスター『必ず。』

 

パネルを割る。

 

雄也「どうだ?」

 

冬夜「うーん・・・綺麗に三分割とはいかなかったな。フレイズの分散具合はA地点に5割、B地点に3割、C地点に2割といった所か。」

 

雄也「このままだとレイン達の負担が多いな。」

 

冬夜「モニカ。ブリュンヒルド騎士団から20機をA地点へと送る。後ろの方へ送るけど、既にあちらは戦闘を開始しているので気を付けて。」

 

モニカ「へっ!腕が鳴るぜ!大丈夫だマスター!やってくれ!」

 

冬夜「ゲート!」

 

ゲートで20機を派遣した。

 

ジャックビリー『おい雄也!レグルスの15番機が大破した!戦線離脱したぞ!』

 

雄也「何だと!?すぐ行く!」

 

 

 

 

大破した15番機へ急行する。

 

ロゼッタ『マスター!レグルス15番機戦線復帰出来るであります!』

 

冬夜「操縦者の状態は?」

 

ロゼッタ『問題なし。本人もやれると申しているであります。』

 

冬夜「分かった。転送陣で待機させといてくれ。」

 

雄也「俺達はC地点へ向かう!」

 

ライザーク「数が少ない所から片付けてやる!」

 

 

 

 

C地点でフレイズ達を片付ける。

 

ルナフィン『雄也!ラミッシュの11号機が大破されたよ!』

 

雄也「B地点か!大忙しな仕事だなぁ!」

 

 

 

 

大破した11号機へ向かった。

 

雄也「残りの数は9243か。徐々に減ってる。」

 

冬夜「でも、ここからが正念場だな。」

 

次々と雑魚を倒して行く。

 

 

 

 

雄也「皆疲弊しているみたいだ。」

 

冬夜「うん。敵の数はもう5000を切ったが、こちらも色々と限界が近い。」

 

ライザーク「ん?おいアレ!」

 

雄也・冬夜「ん!?」

 

ドラグーンを駆るエンデが合流した。

 

雄也「エンデか!」

 

冬夜「まだ戦ってくれてたんだな。無双状態だ。」

 

エンデ「やあ冬夜。雄也。そろそr僕はお暇しようと思うんだけど良いかな?」

 

雄也「おいおい、もうちーっと手伝ってくれよ。報酬は弾んでやるから。」

 

エンデ「気持ちは受け取っておくよ。実はちょっと事情があってね。時間的に無理なんだよ。その代わり忠告を1つ。」

 

冬夜「忠告?」

 

ライザーク「何かあるのか?」

 

エンデ「上級種が丁度ここから北西の方に大体5分後に出現する。皆を一旦下げた方が良いよ。」

 

冬夜「なッ・・・!?」

 

雄也「上級種だと!?」

 

エンデ「多分、これだけの数が決壊を抜けたせいで一時的に綻びが大きくなったんだと思う。恐らくここから1体だけ抜けた後に綻びも元の大きさに戻るだろうから、その後はそんなに心配しないでも大丈夫だと思うけど。ま、兎に角気を付けて。じゃね。」

 

瞬間移動でエンデが姿を消した。

 

冬夜「あ、おい!」

 

雄也「エンデの話が本当なら、迅速に動くしかない!」

 

冬夜「そうだな!琥珀!北西に居る全員をそこから退避させろ!!上級種が5分後に出現するらしい!急げ!」

 

琥珀『ッ!?わ、分かりました!!』

 

雄也「残りのフレイズは2517匹・・・ちくしょう!こんな時に!」

 

すると空が割れ、背中に無数の結晶が生えた上級種が現れた。

 

冬夜「デカ過ぎるだろ・・・オイ・・・」

 

雄也「あれが上級種・・・!」

 

すると上級種が口を大きく開いた。

 

冬夜「ハッ!琥珀!!アイツの口の前面に居る皆を退避させろ!!」

 

琥珀『え?』

 

冬夜「ダメだ間に合わない!!ゲート!!」

 

ゲートで全員を退避させた。

 

 

 

 

上級種の口から巨大なビームが発射された。地面が抉られてる。

 

 

 

 

冬夜「これが上位種・・・」

 

雄也「こりゃあ、一筋縄じゃいかねえぞ・・・」

 

冬夜『ブリュンヒルド公王から操縦者全員に告ぐ!上級種フレイズの前面には立つな!!常に真横か背後に回れ!!』

 

雄也「奴はうどの大木。スピードは遅い。」

 

ライザーク「なら避けるのに苦労はないな。」

 

だが上級種フレイズの尻尾から無数の結晶体が発射され、雄也達に降り注ぐ。

 

冬夜「シールド!!」

 

雄也「モノリスアイ!!」

 

シールドとモノリスアイで結晶体を防いだ。

 

冬夜「勘弁してくれよ・・・!クラスター爆弾かっての・・・!」

 

雄也「尻尾を斬り落としても、再生する可能性があるな。」

 

すると上級種フレイズが口を開いた。

 

雄也「また来るぞ!!」

 

冬夜「各自散開!!退避しろ!!」

 

口からビームが再び放射された。そのビームは山を消し飛んだ。

 

冬夜「山が消えた・・・」

 

ライザーク「おっかねぇ野郎だ・・・」

 

雄也「こちらに被害はない。けどどうする?」

 

冬夜「どうやって倒す・・・どうやって・・・核は3つ!フレイズである以上、あれを破壊すれば勝てるとは思う!」

 

雄也「よし!ライザーク、例のアレ行くぜ!!」

 

ライザーク「アレか!よし!バッチ来い!!」

 

雄也「マグネライズ!!」

 

ギアレットハンターのライザークのガウストギアのリングをグランドリングに替えて装填しリールを回す。

 

ライザーク「ウオオオォォーーーーーー!!!!!」

 

グランドフォームへ強化した。

 

ライザーク「行くぜ!!!」

 

 

 

 

上級種フレイズの背中に乗って、核を破壊する為胴体を削るが。

 

冬夜「くっ・・・!深過ぎる!なッ!!」

 

上級種フレイズの結晶体が冬夜を飛ばした。

 

ライザーク「おりゃああああ!!!」

 

パンチで胴体を破壊しようとするが。

 

ライザーク「コイツ、かなり硬ェ!!」

 

再び結晶体が降り注ぐ。

 

ライザーク「させるか!!グランドシャワー!!」

 

水と土を合わせたグランドシャワーが結晶体全てを粉砕した。

 

ライザーク「あの結晶体、凄え厄介だな。」

 

雄也「ああ。まるで流星雨だ。他の皆は盾で防御するだけで精一杯だ。」

 

冬夜「ただこの攻撃が、敵味方無差別に仕掛けられているのは唯一の救いだな。この辺りのフレイズの大半はやられた。」

 

雄也「けど、奴を倒すにはどうやれば・・・」

 

冬夜「・・・待てよ・・・」

 

雄也「どうした?」

 

冬夜「各機に通達!3分だけ時間を稼いで欲しい!気を引くだけでいい!フレイズの欠片にターゲットロック!トランスファー!」

 

フレイズの欠片全てにトランスファーした。

 

冬夜(あの上級種よりも硬く、強固なものに。)

 

ライザーク「冬夜どうしたんだ?」

 

雄也「何か閃いたんだろう。」

 

冬夜「各機散開!!上級種から距離を取れ!!」

 

すると、上級種フレイズの頭上に無数の魔法陣が出現した。

 

冬夜「喰らえ!!メテオレイン+グラビティ!!」

 

無数のフレイズの欠片が降り注ぎ、上級種フレイズの胴体が割れた。

 

雄也「今だ!!再生する前に3つの核を全て叩け!!」

 

フレームギアに乗った兵士達が、上級種フレイズの3つの核全てを砕いた。核を砕かれた上級種フレイズが崩れた。

 

冬夜「何とかなったか・・・」

 

雄也「しぶとい奴だった。八重、ノルン。ここの掃討を頼む。俺達は一旦本陣にに戻ってから他地点に向かう。」

 

八重「分かったでござる。」

 

ノルン「了解。」

 

 

 

 

 

 

本陣に戻った。

 

リンゼ「冬夜さん!雄也さん!大丈夫ですか!?」

 

冬夜「ああ・・・一応大丈夫。魔力をかなり使ってしまって、物凄く疲れてはいるけどね。」

 

雄也「しばらくしたら回復するから安心しろ。」

 

エルゼ『冬夜?聞こえる?』

 

冬夜「エルゼ!?どうかしたのか!?」

 

エルゼ『こっちの見える限りのフレイズを掃討したんだけど・・・まだこの辺りに残ってる?』

 

冬夜「え?ああ、ちょっと待って。」

 

マップを開いてフレイズの残党の数を調べる。

 

冬夜「大丈夫。もうそこにフレイズは居ない。本陣へ帰還させるから皆にそう伝えて。」

 

エルゼ『分かったわ。』

 

雄也「全員に通達する。作戦完了だ。フレイズの全滅を確認した。今から全員を本陣に帰還させる。皆、ご苦労だった。」

 

フレイズの全滅が確認され、ブリュンヒルド公国に勝鬨が上がった。

 

冬夜「疲れた・・・」

 

雄也「まだ事後処理が残ってる。」

 

冬夜「そうだね。倒したフレイズの回収。皆の各国への帰還、フレームギアのバビロンへの転移・・・ここらは僕と雄也じゃないと出来ないからな。」

 

ライザーク「そう言や、ユーロンはどうなったんだ?」

 

雄也「そうだな。一応確認するか。」

 

ギアレットハンターでユーロンを調べる。だが。

 

雄也「あれ?可笑しい。首都が表示されない。冬夜の方は?」

 

冬夜「・・・あれ?僕のスマホにも表示されてない。この辺りにあるはずなの・・・に・・・」

 

雄也「まさか、滅ぼされたのか・・・?」

 

 

 

 

 

 

1ヶ月後。雄也と冬夜は庭園に居た。

 

被害状況は、大破したフレームギアが36機。軽傷者24人。重傷者4人。死者0人。自軍に死人が出なかったのは幸い。ユーロンは、上級種による荷電粒子砲で首都は壊滅。数多くの町や村が地図上から抹消された。

 

冬夜(もうちょっと上手く立ち回れていたらな・・・)

 

琥珀『主。宜しいですか?主に面会を求めて他国の使者が来ているそうです。レスティア騎士王国と言う国だそうですが。少々お待ち下さいと伝えると、騎士団の訓練を見たいと仰られまして・・・』

 

冬夜(流石は騎士王国の使者。)

 

『END』




         キャスト

      伊狩雄也:増田俊樹

      望月冬夜:福原かつみ
 エルゼ:シルエスカ:内田真礼
 リンゼ・シルエスカ:福緒唯
      九重八重:赤崎千夏
        琥珀:甲斐田ゆき
        黒曜:二又一成
        珊瑚:松井菜桜子

     ライザーク:梅原裕一郎
     ルナフィン:村瀬歩
     クリスター:石上静香
   ジャックビリー:橘龍丸

    ハイロゼッタ:朝日奈丸佳
    フレドモニカ:花井美春
       ノルン;伊波杏樹

       エンデ:内田雄馬

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