冬夜「ん〜・・・うん!やっぱりコレはいるな!」
雄也「イイなコレ!オリジナルのフレームギアを設定出来るなんて!」
スマホとギアレットハンターでオリジナルのフレームギアをカスタマイズ出来る。
冬夜「モニカー!ナイトバロンに追加して欲しいデザインがあるんだけど!」
雄也「俺のハンターも頼む!」
モニカ「オウ!任せとけ!ちょちょいっとやってやるぜ!」
ブリュンヒルド公国。桜が黒曜と珊瑚と散歩していると。
黒曜「あら〜主だわぁ。」
桜「・・・王様。公爵。」
雄也「よう桜。気持ちの良い散歩日和だな。」
冬夜「こんな所で何してるの?」
黒曜「何時ものようにこの子のお散歩にお供してたんだけど、帰ろうとしたら、この子が急に立ち止まっちゃったのよぅ。」
桜「あれ・・・」
彼女が見てるのは、オーク族のザムザが人間と楽しく仕事をしている光景だった。
桜「彼は魔族・・・なのに誰も気にしてない。珍しい。」
冬夜「ああ、そう言う事か。」
雄也「この国はな差別がないんだ。魔族も人間も皆平等に暮らしてる。」
ライザーク「それにウチの騎士団にも彼を含めて5人程の魔族が配属してるからな。」
桜「・・・この国は変わっている。王様と公爵からして変わっているけれど。でも、とても良い国。国の皆が助け合って生きている。」
冬夜「自分自身を褒められた訳じゃないけど、何か嬉しいよ。」
雄也「まぁ実際ここは小さい国だし。互いに助け合わなければやっていけないし。」
すると、琥珀から通信が入った。
琥珀『主。城の方に客が来ているのですが・・・そのう・・・主の姉だと申すお方で。』
冬夜『はあ?』
雄也『冬夜の姉?』
冬夜(僕には姉どころか、兄弟姉妹自体居ないぞ?)
雄也『琥珀。冬夜の姉ってどんな姿だ?』
琥珀『はあ。桃色の髪をした、主より5歳歳上に見える・・・ちょ!な、何を!?』
???『なになに?琥珀ちゃん何してるのよ。あ、念話してるのよ?』
雄也・冬夜『!?』
???『私にも冬夜君と雄也君と話させるのよ。もしもーし、聞こえますかーなのよー。』
冬夜「その声は・・・!」
雄也「まさか・・・!」
冬夜の姉と名乗る人物と対面した。
花恋「冬夜君の姉のー望月花恋なのよー。」
恋愛神本人であった。
リンゼ「花恋さんですか。」
冬夜「・・・何であなたがここに居るんです!恋愛神様!」
花恋「違うのよ。花恋なのよ。あ、お姉ちゃんでも良いのよ?って言うかお姉ちゃんって呼ぶのよ。久し振りに会えてお姉ちゃん嬉しいのよ!ぎゅーっなのよー!」
冬夜「うわっぷ!?」
突然抱き付かれた。女性陣はほっこりしてる。
リンゼ「仲良しですね。」
エルゼ「何か事情があって離れ離れになっていたのかしら?」
八重「感動の再会って奴でござるな・・・」
雄也(姉と弟の久し振りの再会と思われてるな?)
ユミナ「ではお義姉様、私達はこれで。今日の晩餐は盛大に致しますので、期待して下さいね。」
花恋「あらー。それは楽しみなのよ。」
女性陣が部屋を出た。
今ここには雄也と冬夜と花恋もとい恋愛神の3人になった。
雄也「久し振りだな恋愛神。」
ライザーク「ご健勝で何よりだな。」
恋愛神「雄也君、ライザーク久し振りなのよー。」
冬夜「で?一体どう言う事なんですか!何であなたが地上に降りて来てるんです!?」
恋愛神「降りて来たらいけなかった?のよ?」
雄也「降りて来るのは別に問題ない。いや降りて来た理由が分からん。」
冬夜「って言うか何で僕の姉とか・・・」
恋愛神「あ、それは思い付きなのよ!」
冬夜(苦手なタイプだ!)
雄也「それで、何で降りて来たか教えてくれるか?わざわざ下界で散歩日和を満喫とか?」
恋愛神「そうじゃないのよ。んーとね、捕獲なのよ。」
雄也・ライザーク「捕獲?」
恋愛神「私達下級神より更に下・・・従属神って言われてるんだけど、その従属神がこの世界に逃げて来ちゃってるのよ。それを捕まえに来たのよ。」
雄也「従属神?」
冬夜「逃げたって、何か神界で犯罪でもしでかしたんですか?そいつ。」
恋愛神「何も。」
雄也「理由分からず仕舞い?」
恋愛神「だから分からないのよ。何でこの世界に降りてしまったのか。降りるだけならそこまで問題にする事もないのよ。ただ、従属神の力を使って、この世界に干渉する事は許されないのよ。それを心配してるのよ。」
ライザーク「そう言うアンタも充分干渉してんじゃねえのか?」
恋愛神「私達は良いのよ。例えるなら、ちゃんと免許証を持ったドライバーなのよ。」
雄也「何故自動車教習所?」
恋愛神「でも従属神は仮免どころか、教習所から教官もなしに公道に飛び出した子供ドライバーなのよ。かなり危険なのよ。」
冬夜「じゃあさっさとそいつを捕まえて下さい。面倒な事になる前に。」
雄也「早く捕まえてイチから自動車の運転の仕方教えちゃってくれ。」
恋愛神「そうするつもりだったのよ。でもこの世界に降りて来たら、そいつの『神気』を全く感じられなかったのよ。恐らくこの世界の何かに変質して存在してるのよ。」
雄也・冬夜・ライザーク「変質?」
恋愛神「人とか動物、あるいは神器とか御神木そう言ったものに変化してこの世界に紛れているのよ。こうなると、それを解除しない限り感知出来ないのよ。」
冬夜「面倒な事に既になってる・・・」
雄也「もう完全に盗難車で爆走しまくってる状態か。」
ライザーク「そいつを見付けるにはどうすれば良いんだ?」
恋愛神「従属神が一定以上の神力を使えば、世界の何処に居たって分かるのよ。後は私達の神力をぶつければ変質家も解けるのよ。」
冬夜「私達?まさか他の下級神とかも降りて来てるんですか・・・?」
恋愛神「何を言ってるのよ?冬夜君の事に決まってるのよ。あなた魔力に混じって神力も出してるのよ。大体それを辿って来たらここに着いたのよ?」
冬夜「はあ!?」
雄也「あの神さん、前に冬夜に身体の変化って言ってたな。伏線回収したな。」
冬夜「でも自覚ないけど・・・」
恋愛神「兎に角、向こうが動かないとこちらも動けないのよ。と言う訳で、ここでしばらくお世話になるのよ。」
冬夜「え!?ここでですか!?」
恋愛神「姉が弟と暮らすのは何の問題もないのよ?」
冬夜「いや姉って・・・思い付きで言い出したって恋愛神様がさっき・・・」
恋愛神「お姉ちゃんなのよ。そう呼ぶのよ。」
冬夜「いや、だけどですね・・・」
恋愛神「言わないと、私に恋愛相談した時の事をユミナちゃん達に一部始終話すのよ?」
冬夜「ソレハ御勘弁ヲオ姉チャン。」
雄也・ライザーク「斜め上の脅し・・・」
”コンコン”
冬夜「ん?はい。」
ノックした人物を招いた。メイドのラピスだった。
ラピス「宜しいでしょうか?陛下。公爵様。」
雄也「ラピスか。どうしたんだ?」
ラピス「1時間程前に、陛下と公爵様の面会を求めてレスティア騎士王国から使者が来ております。」
冬夜「レスティア騎士王国?」
雄也「ああ、フレイズの襲撃に遭ったあの国か。それで、使者は何処に居るんだ?」
ラピス「それが、陛下が居ないので少々お待ち下さいと伝えると、騎士団の訓練を見たいと仰られまして。」
冬夜「へぇ〜。流石は騎士王国。他国の騎士も気になるんだな。」
恋愛神「気になるのは騎士だけじゃないのよ?」
雄也「どう言う意味だ?」
恋愛神「フフ〜ン♪」
雄也「何だその不敵な笑みは?」
恋愛神「秘密なのよ〜ん。」
騎士団の練兵場。
冬夜「ヒルデガルド姫!!」
雄也「あれま久し振り!!」
使者の正体は、ヒルデガルドだった。
ヒルデガルド「お久し振りです陛下!公爵様!」
冬夜「あ、はい。久し振りですね。」
雄也「どうしてここに?アンタが使者なのか?」
ヒルデガルド「私は付き添いで・・・」
雄也「付き添い?誰の?」
???「ワシじゃよ。」
そこに、ヒルデガルドの祖父のギャレンが現れた。
ギャレン「お初にお目に掛かる。ワシはギャレン・ユナス・レスティア。レスティア騎士王国の先王にして、公王陛下と公爵と同じ最高ランクの冒険者じゃよ。」
冬夜「これはどうも。ブリュンヒルド公王、望月冬夜です。」
雄也「ブリュンヒルド公爵の伊狩雄也だ。」
ギャレン「先日は結構な物を頂き感謝していますのよ。お礼も兼ねて、ブリュンヒルドに物見遺産に参ろうかと思いましてな。」
冬夜「それはそれは。あまり見物する所はないかもですが、寛いで頂ければ何よりです。」
握手しようと手を伸ばしたが、ギャレンが手を引いた。
冬夜「え?」
ギャレン「ムニュ。」
ラピス「キャア!?」
雄也「ラピスさんを触ったな?」
ギャレン「スマンスマン。何時もの癖での。」
ライザーク(もしやエロジジイか?)
雄也(かもな。)
ギャレン「中々鍛えられた尻じゃな。お嬢さん多分メイドではないね?」
ヒルデガルド「お祖父様!!」
ギャレン「え?」
ヒルデガルド「ここはレスティアではないのですから、自重して下さいとあれ程!!」
ギャレン「あっはははははは!」
ヒルデガルド「すみません!これはその・・・お祖父様の発作のようなものでして・・・!」
雄也「それはそれは。難儀な事で。」
冬夜(けど、このお爺さん只者じゃないな。ラピスさんは元諜報機関の一員。そう簡単に背後を取らせたりはしないんだけど・・・流石は最高ランクの冒険者と言う事か。いや、ただのエロジジイかも知れないけど。)
ギャレン「冬夜殿。雄也殿。」
雄也・冬夜「ん?」
ギャレン「先程の・・・物見遺産の話だが。人が乗り操る古代文明時代の遺産。巨人兵のアーティファクト。そんな物がブリュンヒルドに存在すると小耳に挟んだ。」
雄也「成る程。本命はそっちって訳か。これは実際を見せた方が話が早そうだ。」
フレームギア・シュバリエを起動した。
雄也「コイツはフレームギア。フレイズに対抗する為の切り札だ。」
ヒルデガルド「フレイズ・・・あの水晶の魔物ですね?」
冬夜「うん。ストレージ!」
ストレージから無線機を出した。
冬夜「モニカ。一通り動いて見せてくれ。」
モニカ『了解だぜ!マスター!』
シュバリエに搭乗済みのモニカがシュバリエを動かした。剣を振り、ジャンプし、巨岩をパンチで粉砕した。
ヒルデガルド「す、凄い・・・!」
ギャレン「このフレームギアとやらは現在何機程所有を?」
雄也「コイツを含めて数十機だな。」
ギャレン「それだけの兵力を持って、お2人は何をなさるつもりかな?」
冬夜「フレイズは、嘗て存在していた古代文明を滅ぼしました。」
雄也「その惨劇が、今再び起こりうる可能性が出て来たんだ。後々、フレイズ達の大襲来が起こるかも知れない。奴らに蹂躙されない為に、その対抗手段となるフレームギアを蘇らせた。」
冬夜「勿論他国を侵略するつもりはありません。巨獣の討伐や、山崩れなどのの災害に対してであれば、同盟を結んでいる各国に貸し出しする事もありますが。」
ギャレン「仮にだが、我らレスティアも貴国らとの同盟を結べば、コイツを貸して貰えたりはするのだろうか?」
雄也「勿論。条件として、戦争や侵略に対する使用は厳禁としてだが。」
ギャレン「ふむ・・・今回ブリュンヒルドにやって来た目的の1つは、貴国との友好関係を結びたいとの事じゃ。同盟に加入するのは国王である倅に聞かんといかんが、まず反対はするまい。」
冬夜「こちらとしては喜ばしい事ですが。他の国との協議してからになりますね。」
ギャレン「ホッホッホ。」
2人はようやく握手を交わした。
ヒルデガルド「あの!」
雄也・冬夜・ギャレン「ん・」
ヒルデガルド「次は、私のお願いをお聞き下さいますでしょうか?陛下。」
冬夜「お願いって?」
ヒルデガルド「この国で1番の剣士と戦わせて欲しいのです!!」
一方桜は、木陰で眠っていた。
リーン「桜。」
桜「ん?」
リーンがやって来て、弁当が入ったバケットを見せた。
練兵場。八重とヒルデガルドとの模擬戦が始まっていた。
雄也「凄いな。あの2人互角だ。」
ライザーク「流石剣技に長けた2人だ。お?」
八重の木刀がヒルデガルドの頭に、ヒルデガルドの木刀が八重の首に止まった。
冬夜「それまで!!」
ヒルデガルド「楽しい試合でした。陛下は素晴らしい騎士をお持ちなのですね。」
八重「拙者は騎士団の者ではないのでござる。冬夜殿の許嫁でござるよ。」
ヒルデガルド「許嫁・・・?」
雄也「要は婚約者。冬夜とのね。」
ヒルデガルド「こ、婚約者・・・が・・・おられた・・・のですね・・・?」
冬夜「え?ええまあ、そうですね。」
雄也「それに、ユエル王妃のご懐妊の事もあってな。ユミナとルーとの婚約は公になってないけど。」
ヒルデガルド「ユミナ・・・?ルー・・・?」
八重「ベルファストとレグルスの姫でござるよ。」
ライザーク「2人も冬夜の婚約者だぞ?」
ヒルデガルド「はいい・・・!?3人の婚約者が・・・!?」
八重「正確には6人も居るでござる。」
ヒルデガルド「6!?私は・・・どうすれば・・・予想外に・・・まだ・・・」
恋愛神「そこで!お姉ちゃんの登場なのよ〜!」
冬夜「ビックリした!?」
雄也「神出鬼没か!アンタは!」
恋愛神「そこのあなた!恋をしてるのね!」
ヒルデガルド「ええ!?な、何の事でしょうか!?ここ、恋とかしょんな事!!」
雄也「分かり易い動揺。」
恋愛神「そしてあなたの片想いの相手は冬夜君なのね!!」
ヒルデガルド「ひゃあーーーー!!そんな、そんな事はあああああ!!」
冬夜「え?僕ら2回しか会ってないのに。」
雄也「一目惚れ的なアレか?」
恋愛神「冬夜君は相変わらずモテモテなのよ〜!お姉ちゃんも鼻が高いのよ〜!」
八重「ヒルダ殿は冬夜殿が好きなのでござるな?」
ヒルデガルド「え!?いえ!あの!それはですね!・・・八重さんと言う婚約者が居るとは思わなかったもので!何と言うか・・・その・・・すみません・・・迷惑ですよね・・・?」
八重「なんの!拙者もヒルダ殿と同じ立場だった頃もあるので。気持ちはよく分かるでござる。」
ヒルデガルド「え・・・?」
八重「冬夜殿が最初ユミナ殿と婚約した時、拙者はただの仲間でしかなかった。自分の気持ちを伝える事もなく、胸の奥に閉まっていただけ。けれど、冬夜殿とユミナ殿はそんな拙者を受け入れたでござるよ。」
ヒルデガルド「そうだったんですか・・・」
八重「だからヒルダ殿も同じく。冬夜殿の婚約者になれば良いのでござるよ!」
冬夜・ヒルデガルド「はい!?」
雄也・ライザーク「何で!?」
恋愛神「うんうん!」
ヒルデガルド「あ、あの!私!・・・なります!!7人目になります!!」
冬夜「え!?」
雄也「なっちゃったよ!?」
恋愛神「盛り上がって来たのよ〜〜〜!!」
八重「うん!では後で他の皆も紹介するでござる!」
ヒルデガルド「はい!ありがとう八重さん!」
冬夜「いやいや!そんな簡単には!!」
雄也「もう婚約者の輪に入っちゃったよ!!」
ギャレン「話は聞かせて貰った。」
冬夜「え?」
ギャレン「だがその結婚、そんなに許す訳にはいかぬ。」
ヒルデガルド「お祖父様!?」
ギャレン「騎士王国の姫が嫁ぐからには、それなりの覚悟を示して貰おう。」
冬夜「え!?もしかして、この流れ・・・」
雄也「嫁を欲しくばワシを倒してみよ!って事じゃね?」
ギャレン「ワシと勝負じゃ!」
冬夜(雄也のビンゴ・・・!)
ギャレン「見事ワシを倒してみせよ!ヒルダ!」
冬夜「え?」
雄也「ほえ?」
ヒルデガルド「はい!お祖父様!」
戦う相手は、孫娘のヒルデガルドだった。
冬夜「え?あれ?」
決闘の前。雄也はライザークと共にブリュンヒルド公国を散歩している。
ライザーク「あの爺さん、本当なら冬夜に決闘を申し込むのが普通だってのに。まさか自分の孫に決闘を申し込むとは予想外だったぜ。」
雄也「今頃、ヒルデガルドはユミナ達に誘われて嫁会議やってる頃だろう。」
ライザーク「恐らく、冬夜の婚約に反対する子は居ないだろう。」
雄也「それな。お、そろそろ時間だ。行くぞライザーク。」
ライザーク「おう。」
練兵場。ギャレンとヒルデガルドの決闘が繰り広げられた。
ギャレン「どうした!お前の公王陛下への想いはそんなものか!!」
ヒルデガルド「いえ!こんなものでは・・・ありません!!」
八重「強いでござるな!騎士の剣でありながら、荒々しい実戦の激しさを感じるでござる!」
エルゼ「でも堪えてるじゃない?」
ルーシア「それは完全に防御に徹しているからですわ。ですが、この状態からでは勝てません。やがては崩され、倒されるでしょう。」
雄也「あの爺さん、隙すら見せないな。」
冬夜「隙を見せれば、1発逆転狙えるか?」
ルーシア「でも、先王陛下が隙なんて作れるでしょうか?幾ら格下で孫娘が相手と言っても・・・」
冬夜「作るんじゃない。作らせるのさ。」
ルーシア「え?」
冬夜「僕がね。」
エルゼ・リンゼ・八重・スゥ「え?」
雄也「どうするんだ?」
ギャレン「とわーっ!!」
ヒルデガルド「ああっ!!」
力に押され、ヒルデガルドが倒れた。
ギャレン「とおーっ!!」
木刀を振り下ろすギャレン。
冬夜「ミラージュ!!」
スマホでミラージュを発動した。
ギャレン「んお!?」
ヒルデガルドの後ろに、ナイスバディな女性の幻影が出現していた。
ギャレン「ぬおおおお!?ぬへへ!」
ヒルデガルド「はっ!!やあっ!!」
隙を見たヒルデガルドが、ギャレンの腹部に木刀を叩き込んだ。
ギャレン「ぐふぅうううう!」
ヒルデガルドの1撃で、ギャレンが倒れた。
冬夜「よし!」
ユミナ「冬夜さん。」
冬夜「何?」
ユミナ「ヒルダさんの背後に一瞬だけ見えた、ヒモのような水着を着た女性は誰です?」
冬夜「え?・・・・」
スマホの女性の画像を隠した。婚約者達から睨まれてる。
雄也「またやっちまったな。」
ヒルデガルド「勝ったー!勝ちましたよー!冬夜様ー!私やりましたー!」
冬夜「あ、うん!」
雄也「おい話逸らすな。」
ヒルデガルド「これで私も、冬夜様と添い遂げる事が出来ます!」
ギャレン「己の・・・未熟さを痛感したのう。」
冬夜「キュアヒール。」
キュアヒールでギャレンの痛みを癒した。
ギャレン「じゃが負けは負け。お前の覚悟、とくと見定めた。結婚を許そう!今よりお前はレスティアではなく、ブリュンヒルドの騎士となれ!」
ヒルデガルド「お祖父様・・・」
ギャレン「冬夜殿。剣しか振るえぬ孫娘ですが、末長く宜しくお願い致します。」
冬夜「分かりました。ご安心を!」
ギャレン「んでじゃな。さっきの水着の娘さんは何処の誰かのう?もう1度あの・・・もう1度あの姿をこの目に焼き付けたいんじゃが・・・」
ヒルデガルド「水着?」
雄也「こっちの話だ。気にするな。」
ヒルデガルド「はあ。」
冬夜「あ、あの!?先王陛下!?ここでは何ですので!失礼宜しいでしょうか?」
急いでギャレンを連れて練兵場を後にした。
ヒルデガルド「雄也殿、一体何の話ですか?」
雄也「だからこっちの話だっての。」
八重「あーも容易く隙を作るってのは・・・」
エルゼ「男ってのは・・・」
リンゼ「イラッとするね、お姉ちゃん・・・」
ルーシア「随分と胸が大きかったですわね・・・」
ユミナ「冬夜さんは、ああ言う水が好みなんでしょうか・・・」
雄也「あはは。あっちでは嫉妬会議が始まってる。まぁ、俺は小さい方が好みだけど。」
ルーシア「雄也様?どう言う意味ですか」
雄也「睨むなよ。」
ブリュンヒルド公国で嫁会議。
ヒルデガルド「改めて。これから宜しくお願い致します!」
冬夜の婚約者となったヒルデガルドに、エルゼ達が拍手した。
ヒルデガルド「それでその、新入りとして色々と皆様にお話を聞かせて貰いたいのですが。」
エルゼ「良いわよ。何?」
ヒルデガルド「冬夜様のご両親はどう言ったお方なのでしょう?婚約者となったからには、私もご挨拶を。」
エルゼ「あー。それね。実は私達も会った事がないのよ。」
リンゼ「冬夜さんは、あまりご自分の話をしたがらないのです。」
ユミナ「そう言えば、雄也さんもあまり自分の事を教えてくれてませんし。」
ヒルデガルド「何か、ご家庭に問題があるのでしょうか?」
恋愛神「別に〜、そう言う訳じゃないのよ〜。」
婚約者達「花恋お姉様!?」
恋愛神「ちょーっとだけ複雑で、あなた達に説明するのが難しいってだけ。その内話してくれるはずだから、今は待ってあげてなのよ。」
ヒルデガルド「はあ・・・」
恋愛神「好きな人の事は何でも知りたい!恋する乙女のその気持ちはムチャクチャ分かるのよ〜!そ・こ・で!可愛い義妹達に、お姉ちゃんが冬夜君の㊙︎情報を教えてあげるのよ〜!」
リンゼ「ど、どう言った情報なのでしょう・・・?」
全員が耳を傾ける。
恋愛神「フフ〜ン♪ズバリ!少年の幼少期に於ける初恋!なのよ〜!」
ヒルデガルド「は、初恋!?」
ユミナ「冬夜さんのですか!?」
恋愛神「聞きたい?」
婚約者達「是非!!」
琥珀(っ!これは、主に伝えねばマズい気が!主!主!・・・あれ?繋がらない?)
冬夜に通信するが、何故か繋がらない。
琥珀(何故・・・?ハッ!!)
恋愛神「ウフッ♪」
こっちを見た恋愛神がウインクした。
琥珀(・・・そう言う事ですか。)
恋愛神の魔法で通信が妨害されているのだ。
琥珀(主よ。力及ばぬ自分をお許し下さい。寝る。)
恋愛神「力がムンムンに漲ってきたのよ〜!流石今季1番の恋愛パワースポット!まだまだ楽しめそうなのよ〜!」
一方冬夜は部屋で。
冬夜「は・・・は・・・ブエックション!!」
噂されくしゃみしていた。
桜「王様、風邪?」
雄也「薬飲むか?」
冬夜「いや、何て言うかコレはそっち系じゃなくて・・・多分・・・」
桜「多分?」
冬夜「ん〜?」
『END』
キャスト
伊狩雄也:増田俊樹
望月冬夜:福原かつみ
エルゼ・シルエスカ:内田真礼
リンゼ・シルエスカ:福緒唯
九重八重:赤崎千夏
スゥシィ:山下七海
リーン:上坂すみれ
ユミナ:高野麻里佳
ルーシア:高木美佑
ヒルデガルド:芹澤優
桜:久保田未夢
琥珀:甲斐田ゆき
ライザーク:梅原裕一郎
フレドモニカ:花井美春
望月花恋/恋愛神:堀江由衣
ラピス:茜屋日海夏
ギャレン:緒方賢一