ルーシア「怪我の方は明日には治りそうですわ。ただ意識が戻るかまでは・・・」
雄也「そうか。」
冬夜「うーん・・・変なトラウマとか植え付けられてなきゃ良いけど・・・」
雄也「ああ。それに傷と切断箇所を見た限り、あれは何者かに襲われた可能性がある。」
ルーシア「それと冬夜様。雄也様。これを。」
彼女は1枚のメダルを出した。
雄也「それは?」
ルーシア「あの子が首から掛けておりました。ひょっとしたら何か身元が分かる物かも知れません。」
雄也「見た事ないメダルだな。ありがとう。一応預かっておく。冬夜。」
冬夜「うん。」
メダルを冬夜が預かる。
後日。例の少女の意識が戻ったと報せが入った。
冬夜「目が覚めたって聞いたけど・・・」
雄也「容体は?」
少女「・・・あ・・・」
冬夜(髪の色・・・助けた時は真っ白だと思ってたけど、桜色なんだな。)
ライザーク「その様子だと、身体の再生は可能になったみたいだな。」
フローラ「あー・・・それが〜・・・ですの。」
雄也「ん?どした?」
フローラ「どうやら彼女・・・記憶を失っているようですの。」
冬夜「は?」
雄也「記憶喪失?まさか再生治療の後遺症で発生しちゃったとか・・・」
フローラ「そんな事はないですの!!頭の再生なら兎も角、手足の再生で記憶を無くすなんてないですの!!お疑いならマスターの股間のモノをちょん切って試してみると良いですの!!」
冬夜「怖いわ!!」
雄也「巫山戯んな!!」
冬夜「僕達に会ったのは覚えてる?」
少女は首肯した。
雄也「となると、記憶喪失の原因は襲われた時の事だと考えるのが妥当だ。名前分かるか?」
少女「・・・分からない。」
冬夜「何であんな怪我を?」
少女「・・・知らない。」
冬夜「このメダルに見覚えは?」
少女は首を横に振った。
冬夜「むぅ・・・」
雄也「迷宮入りになっちまった・・・」
冬夜「イーシェンの事や一般常識なんかの記憶や知識は残っているけど、自分に関する事の記憶はすっぽりと抜けている・・・と。」
雄也「その内思い出せるだろう。それまで待とう。」
冬夜「だね。」
少女「・・・あなた達は・・・?」
雄也・冬夜「ん?」
少女「・・・あなた達は誰?」
冬夜「ああ。僕は望月冬夜。ブリュンヒルド公国の国王をしている。」
雄也「俺は伊狩雄也。ブリュンヒルド公国の公爵だ。んで、こっちは俺の
ライザーク「宜しくな。」
少女「・・・王様・・・公爵・・・ここはそのブリュンヒルド?」
国王と公爵の言葉を聞いて少し”パァッ”となったが、すぐに”スン・・・”っと落ち込んだ。
冬夜「そう。イーシェンの山奥で倒れていた君を連れて来た。」
雄也「右腕と右足が切断されて、酷い怪我だったから。」
少女「どうやって・・・」
冬夜「転移魔法で。」
少女はまた”パァッ”っとなって、また”スン・・・”っとなった。
雄也(何かオモロい。)
冬夜「ゲート。」
ゲートで少女と共に城にある部屋へ転移させた。少女は理解出来ず周りをキョロキョロ見る。
雄也「一先ず、この部屋を自由に使ってくれ。」
冬夜「にしても名前が無いのは不便だな・・・何か仮の名前でも決める?」
少女「名前・・・何でも良い。王様と公爵が決めて。」
ライザーク「だったらさ、イーシェン寄りが良いかもな。」
冬夜「イーシェン寄りかぁ・・・んじゃ『桜』で。」
雄也「良いなそれ。」
少女「桜・・・」
雄也「君は綺麗な桜色の髪をしている。もし気に入らなかったら別の名前を考えるけど。」
桜「桜で良い。ありがとう。」
記憶喪失の少女は桜と名付けられた。元気になって一先ず安心。
ルーシア「それで、桜さんはまだ連勤棟に居るんですか?」
雄也「いや、今は城の客室に移してる。今は散歩してるかもな。」
ルーシア「1人にして大丈夫なんですか?」
冬夜「ボディーガードとして紅玉を着けて貰ってるから。」
雄也「クリスターも着いてるから心配するな。」
エルゼ「記憶を失くしているのに、随分呑気なものね。不安じゃないのかしら?」
雄也「多分、記憶を失くした事に対する感情が無いんじゃないのか?最初に会った時は既に名前を含む記憶を失くしてるし。それに、自分の記憶が失くなってたら悲しむはずなのに、彼女は冷静だった。」
ルーシア「確かに・・・そう言うものかも知れませんわね。」
エルゼ「じゃあ、私は騎士団の訓練場へ行って来るわ。」
ルーシア「私も、お料理の練習に。」
エルゼ「冬夜と雄也は?」
冬夜「う〜ん・・・今日は謁見の予定もないしなぁ。」
雄也「中庭で散歩でもするか。」
中庭へ行くと、透き通る歌声が聞こえた。
雄也・冬夜「ん?」
ライザーク「おい、あれ。」
その歌声の主は、桜だった。
冬夜「桜?」
桜「あ、王様。公爵様。」
冬夜「今の歌・・・綺麗な歌声でビックリしたよ。」
桜「そう?」
雄也「桜は歌が好きなのか?」
桜「よく分からない。けど好きだった気がする。」
雄也「歌が好き・・・僅かな情報が出たな。」
冬夜「・・・お、そうだ!」
城の一室にあるピアノを調律する。
冬夜「よし。」
調律したピアノを奏でる。
冬夜「何年振りだろう。」
雄也「お前ピアノ弾けるのか?」
冬夜「うん。久し振りだなぁ。子供の頃は上手く弾けなくて、よく練習したっけ。」
雄也「意外だなぁ。お前にピアノの才能があるなんて。」
”パチパチ”
演奏し終えると拍手の音が聞こえた。
冬夜「桜!」
部屋に桜が入って来ていた。
雄也「聴いてたのか。」
桜「見せたいものって、これ?」
雄也「ピアノだ。鍵盤を押すと音が出るんだ。お前、こう言う楽器も好きなんじゃないか?歌が好きだって言ってたし。」
桜「・・・もっと聴きたい。」
冬夜「え?」
桜「何か別の。」
冬夜「別の?」
桜「うん。」
冬夜「ん〜・・・お!」
ある曲を思い付き、演奏した。
冬夜(こんな感じだったかな?)
その曲に乗るように、桜が歌う。
雄也(やっぱり桜、歌が上手いな。)
演奏が終わると、拍手の音が聞こえた。
雄也・冬夜・桜「ん?」
たまたま見に来たエルゼ達の拍手だった。
リンゼ「凄いです!とっても綺麗なお声!」
八重「聞き惚れてしまったでござる!」
ライザーク「ありゃりゃ、ギャラリーが増えたな。」
ユミナ「桜さん!もっと歌ってくれませんか?」
ルーシア「名案ですわ!」
エルゼ「うん!私も聞きたい!」
桜「・・・・・」
冬夜「桜、どうする?」
雄也「歌ってくれるか?皆に。」
桜「うん。」
彼女は綺麗な歌を披露した。またギャラリーが増えた。
数日後。ギルドの受付嬢のプリムが城にやって来た。
プリム「カトブレパスと言う魔獣を知っていますか?」
冬夜「いや、聞いた事ありませんね。」
雄也「初めて聞く魔獣だな。どんな特徴があるんだ?」
カトブレパスの図鑑を開いた。
プリム「手強いですよ?口から草花を腐らす程の毒を吐くのですが、1番恐ろしいのはこの魔眼です。」
冬夜「魔眼?」
プリム「カトブレパスと目を合わせた者は、立ち所に足が動かなくなり、やがては全身が石と化すと言われています。」
雄也「石化の能力を持つ魔眼か。そいつがメリシア山脈に棲息し、魔眼の犠牲者が多発していると?」
プリム「はい・・・3パーティ。計13名の冒険者が石にされたとの情報が。」
冬夜「13人も!?」
プリム「このままでは被害が増える一方です。そこで、最高ランクの冒険者たる陛下と公爵様の力をお貸し頂きたいのです!」
雄也「それは構わないが。この話は、俺達以外の冒険者には話してるのか?」
プリム「いえ・・・正直他を頼ろうにも、陛下と公爵様の同ランクとの方などレスティア騎士王国の先王陛下ただお1人。流石にコキを終えた方には・・・」
雄也「レスティア・・・ヒルデガルドの祖父さんか。」
冬夜「そして、最高ランクの冒険者・・・」
プリム「陛下?公爵様?」
冬夜「え?あ、すみません。レスティアには知り合いが居るもので。」
雄也「じゃあ、俺達意外に討伐出来る冒険者は居ない。と言う事だな?」
プリム「はい・・・一国の王となられた陛下へ直接依頼を持って来るなど恐れ多い事なのですが・・・お願い出来ませんでしょうか?」
冬夜「・・・因みに、討伐報酬は如何程に?」
プリム「はい。近隣の町や村からの報酬金は、この額に。」
報酬金を記した依頼書を見せる。
雄也「フム。悪くない金額だ。」
冬夜「分かりました!この依頼受けましょう!」
プリム「宜しいんですか!?」
冬夜「はい。僕の無属性魔法のリカバリーがあれば、恐らく大丈夫でしょう。石にされた他の冒険者達も救えると思います。」
プリム「ありがとうございます!宜しくお願いします!」
カトブレパス討伐の依頼を受け付けた。
そして皆を招集し、依頼内容を話した。
雄也「と言う訳だ。」
リーン「成る程。報酬が良いから引き受けたのね?」
女性陣がジーッと雄也と冬夜を睨む。
冬夜「人聞きの悪い事を言うなよ!!」
雄也「金目当てで依頼受けたと思ったら間違いだぞ!!」
冬夜「そうだよ!これ以上犠牲者を増やす訳にはいかないだろ!?まぁ報酬は大事だよ?フレームギアを造るにもお金が掛かるし。」
雄也「生活費とか無くなったら大変だろ?」
リンゼ「カトブレパス・・・滅多に現れない魔獣ですね。」
リーン「そもそもカトブレパスは数が少ないのよ?つがいになるのも大変だからね。」
八重「え?何ででござるか?」
リーン「どちらも石化の魔眼だから、お互いがお互いを石化しないようにしなきゃいけないでしょ?」
雄也「同士でも石化するのか?」
リーン「えぇ。」
ルーシア「好きな人と見詰め合う事が出来ないって事ですわね・・・」
八重「可哀想でござる・・・」
ライザーク「魔獣に同情して泣いちゃったよ。」
泣いてる八重の頭を冬夜が優しく撫でた。
冬夜「って事だから、早速行って来るよ。」
雄也「早くても晩飯前には帰るから。」
ユミナ「え?皆付いて行きますよ?」
雄也・冬夜「え?何で?」
ユミナ「冬夜さんと雄也さんが居れば、石化の効果がありませんし。」
エルゼ「久し振りの魔獣討伐ね!」
リンゼ「カトブレパス見てみたいです!」
八重「腕が鳴るでござる!」
ルーシア「私もお役に立ちますわ!」
リーン「私はパス。」
雄也「・・・どうするよ?」
冬夜「どうするって・・・う〜ん・・・危険は無さそうだけど、まぁ良いか。」
皆でカトブレパスの討伐へ向かった。
カトブレパスが棲息しているメリシア山脈へは、庭園で向かう事に。冬夜はスマホでカトブレパスの数を確認している中。
雄也「八重。お前への土産だ。」
ミスリルの刀を八重に授けた。
八重「綺麗でござる・・・!」
雄也「透花。冬夜が名付けたんだ。」
八重「透花・・・」
雄也「それがあれば、カトブレパス討伐が楽になると思う。まぁ本来は対フレイズ用に作ったけどな。」
八重「雄也殿・・・本当にありがとうでござる!」
雄也「お礼なら、作ってくれた冬夜に言ってくれ。ん?」
エルゼ達4人は、八重の新しい武器を見て不貞腐れてる。
雄也「勿論皆のもあるぞ。だから不貞腐れるなよ。」
シェスカ「マスター。目的地に到着しました。」
雄也「来たか。冬夜!」
冬夜「お、いよいよか。」
メリシア山脈に降り、カトブレパスを捜索する。
冬夜「こっちだな。」
エルゼ「冬夜、雄也。先に石化した冒険者達を元に戻さなくて大丈夫なの?」
冬夜「うん。戦闘に巻き込むのもマズいからね。」
雄也「元に戻すのは、カトブレパスを倒した後だ。」
冬夜「ん?」
雄也「っ?」
気配を感じた2人が立ち止まり、茂みの音がした方へ顔を向けた。
魔獣カトブレパスを発見した。
冬夜「居た。」
雄也「アイツか。」
冬夜「予め、皆の婚約指輪にリカバリーを付与してある。もし石化しても冷静に。」
女性陣「うん。」
雄也「俺から仕掛ける。後に付いて来い。」
全員「うん。」
食事に夢中のカトブレパスに忍び寄る。しかしカトブレパスが気配を察知して雄也に目を向けた。
雄也「来た!!」
ライザーク「後ろがガラ空きだ!!!」
カトブレパスの後ろからライトニングシャワーを放射して顔を覆った。雄也がギアレットハンターの釣り糸でカトブレパスの胴体を縛った。
雄也「今だ皆!!!」
女性陣がミスリルの武器を構える。
冬夜「光よ放て!眩き閃光!フラッシュ!」
リンゼ「砂よ来れ!盲目の砂塵!ブラインドサンド!」
フラッシュとブラインドサンドがカトブレパスの目を潰した。
八重「やああぁぁぁぁぁ!!!」
エルゼ「たあぁぁぁぁぁ!!!」
八重のミスリルの刀の透花でカトブレパスの尻尾を切断し、エルゼのミスリルのガントレットでカトブレパスの胴体を殴った。カトブレパスが口から毒の煙を放射した。
雄也「毒の煙だ!皆下がれ!」
エルゼと八重が下がる。カトブレパスがバランスを崩し、リンゼに向かって倒れる。
リンゼ「あっ!!」
雄也「ルナフィン!!」
ルナフィン「任せて!!」
高速でリンゼを抱えて飛んだ。カトブレパスが倒れた。
ルナフィン「リンゼ、大丈夫?」
リンゼ「は、はい・・・でも、ちょっと怖かったです・・・」
ルナフィン「大丈夫だよ。僕達が付いてるから。危険な時は助けるから。」
リンゼ「ルナフィンさん・・・」
ゆっくり下りて、リンゼを降ろした。
雄也「この野郎!暴れるなよ!!」
暴れるカトブレパスを雄也が全力で引っ張る。
冬夜「ストレージ!」
ストレージから出したミスリルの剣を握り、カトブレパスに向かってジャンプした。カトブレパスが冬夜に目を向けた瞬間。
冬夜「グラビティ!!」
ミスリルの剣にグラビティを付与して振り下ろした。カトブレパスの首がミスリルの剣で切断された。
冬夜「ふぅ・・・やった!」
ユミナ「冬夜さん!足が!」
冬夜「え?うわっ!!」
さっきカトブレパスに目を向けられた事で足から徐々に石化される。
冬夜「リカバリー!!」
リカバリーで侵食する石化を停止させた。
雄也「冬夜、そのまま。」
ギアレットハンターで石化した冬夜の足を叩く。石が割れ、冬夜の裸足が見えた。
冬夜「しまった!靴下も一緒になってたのかよ。」
代わりの靴下と靴を履いた。
ユミナ「大丈夫でしたか?冬夜さん。」
冬夜「ああ。リカバリーを使っても、身体以外は元に戻らないみたいだ。」
雄也「ある意味厄介だな。」
ルーシア「キャアアーーーー!!!!」
冬夜「どうした!?」
突然ルーシアが悲鳴をあげた。
ルーシア「リ、リカバリー!!」
石化する足をリカバリーで停止させた。
雄也「ルー、大丈夫か?」
ルーシア「目が、目が合いましたわ!死んでいるのに・・・私が石化して・・・まが・・・魔眼が・・・!」
リンゼ「ルーさん。落ち着いて下さい。」
パニックになるルーシアをリンゼが落ち着かせた。
リンゼ「カトブレパスの魔眼は、死んでもしばらくその効果があるんです。」
エルゼ「もう石化は止まってる。大丈夫よ。」
冬夜「身体は元に戻ってるはずだよ。」
ルーシア「・・・・・」
雄也「コイツ、死んでも厄介だな。」
ルーシアは、石化した足をミスリルのダガーで叩く。
冬夜「代わりの靴はある?」
ルーシア「はい。指輪のストレージの中に・・・」
石化が解け、立ち上がった瞬間。
ルーシア「キャアアーーーーー!!!」
また悲鳴をあげ、座り込んだ。
冬夜「ん?」
ルーシア「と、冬夜様!雄也様!後ろを向いて下さい!」
冬夜「え?」
雄也「なぬ?」
ユミナ「と、冬夜さん!雄也さん!ルーさんの言う通りにして下さい!!」
エルゼが冬夜と雄也の顔を強引に後ろを向かせた。
冬夜「分かったよもう!」
雄也「もしやそう言う事!?」
冬夜(雄也、一体何なのコレ?)
雄也(気付かないのか?この鈍チン野郎め。)
八重「ルー殿まさか!」
ルーシア「その通りですわ・・・!」
エルゼ「嘘!パンツまで!?」
冬夜(パンツ!?)
雄也(あのヤギ野郎・・・ルーのパンツを石化させたのか・・・!)
冬夜(さっき落ちた石の欠片って・・・)
エルゼ「冬夜!」
冬夜「は、はい!!」
エルゼ「絶対後ろ振り向いちゃダメよ!」
リンゼ「ダメですからね!冬夜さん!」
冬夜「わ、分かってます!!」
雄也「それ以前に、俺達の後ろで女子だけの会話するんじゃねえよ・・・」
”ガサガサ”
雄也・冬夜「ん?」
茂みから、カトブレパスの別個対が現れた。
雄也・冬夜「ヤバい!!」
カトブレパスが2人を見て目を光らせた。2人の足が石化した。
雄也「こんなタイミングで!?」
冬夜「ああもう!折角履き替えたのに!!リカバリー!!」
リカバリーで自分と雄也の石化を停止させた。石化を砕くと裸足になってる。
雄也「おい皆急げ!!別個対が出たぞ!!」
女性陣「えええ!?」
ルーシア「ち、ちょっと待って下さいまし!まだスカートが!」
雄也「俺達がやる!皆はそこで待ってろ!」
冬夜「クソ・・・魔眼が邪魔で攻め込めない。あの目に目隠しが出来れば・・・あ!」
リンゼ「どうしました?」
冬夜「あるじゃん!視界を遮断する方法!」
女性陣「え!?」
冬夜「フライを探してる時、本で見付けたんだ!」
雄也「それってもしや!?」
冬夜「そう!モザイク!!」
モザイクでカトブレパスの両目を覆った。カトブレパスが暴れ狂う。
雄也「ルナフィン!!!」
ルナフィン「シャイニングムーン!!」
シャイニングムーンでカトブレパスの首を切断した。
討伐完了。
冬夜「ふぅ・・・流石に3匹目は出て来ないだろう。」
雄也「ルナフィン、ナイスだったぜ。」
ライザーク「流石だな。」
ルナフィン「僕の活躍、見てくれたかな?」
討伐を終え、受付嬢のプリムに報告した。
プリム「まさか2匹居るとは・・・こちらの調査不足で申し訳ありません。」
雄也「気にするなよ。お陰で2匹分の報酬が手に入ったし。」
プリム「ありがとうございます。」
エリゼ「じゃあ後は、石化した人達を治さないとね。」
石化された冒険者達を連れて帰ったのだ。
冬夜「そうだね。」
雄也「ん?おい冬夜ちょっと待っ!!」
冬夜「リカバリー!」
だが静止も虚しく、冬夜がリカバリーを発動した。冒険者達の石化が解けたが。
冬夜「あ・・・」
全員「うわあああーーーーーーー!!!!!」
カオスな状況に全員が悲鳴をあげた。
一方、レスティア騎士王国では。
ヒルデガルド「はぁ・・・」
冬夜から譲り受けたミスリルの剣を見て、ヒルデガルドがため息ついている。
???「鬱陶しいのう。」
ヒルデガルド「お祖父様・・・」
祖父のギャレン・コナス・レスティア。
ギャレン「全くお前は。ここの所ため息ついてばかりじゃな。」
ヒルデガルド「そ、そんな事はないと思います。」
ギャレン「まぁよい。それよりヒルダ。」
ヒルデガルド「はい。」
ギャレン「その透明な剣、ブリュンヒルドの公王は特殊な加工がないと作れないと言っておったのじゃな?」
ヒルデガルド「は、はい。そうですが・・・」
ギャレン「成る程。ブリュンヒルドの公王が何やら不思議な武器を多く所有していると言う噂は本当らしい。」
ヒルデガルド「え?」
ギャレン(人が乗り、操る巨人兵かぁ。はてさて、どんなものなのかのう。)
ヒルデガルド「お祖父様?」
ギャレンは、何を考えてるのか。
『END』
キャスト
伊狩雄也:増田俊樹
望月冬夜:福原かつみ
エルゼ・シルエスカ:内田真礼
リンゼ・シルエスカ:福緒唯
九重八重:赤崎千夏
リーン:上坂すみれ
ユミナ:高野麻里佳
ルーシア:高木美佑
ヒルデガルド:芹澤優
桜:久保田未夢
ライザーク:梅原裕一郎
ルナフィン:村瀬歩
フランシェスカ:大久保瑠美
ベルフローラ:金元寿子
プリム:荻野葉月
ギャレン:緒方賢一