異世界はガウストとともに。   作:naogran

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庭園。

リーン「目指すはミスミドの南!大樹海を越えた先にある灼熱の国!サンドラ王国!その南東にあるラビ砂漠!昔、砂漠の中に6つの魔石が埋め込まれた石柱があったそうよ!今は砂漠に飲み込まれて砂の下らしいけど!」

冬夜「ふーん。良かったね。」

雄也「大手柄だな。」

リーン「何よ。その全く興味なさそうなリアクション。まさか適当にちょちょいと見に行ってサクッと帰ろうとか思ってるんじゃないでしょうね?」

冬夜「何故分かった!?」

雄也「俺らの心を読むな。」

リーン「嫌らしい下着を。」

冬夜「分かってるって!」

雄也「何時にもましてご機嫌だなお前!」

エルゼ「下着?」

八重「何の話でござるか?」

冬夜「何でもない!」

雄也「あまり詮索するな!」

リーン「図書館だと良いんだけどね。」

冬夜(そこまでして手に入れなくていい。とは思うのだが、気になるのはフレイズによる古代王国の滅亡って奴だ。考え過ぎなら問題ないけど・・・いざと言う時になったらバビロンの力が必要になる事もありうる。その時になって後悔するのはごめんだからなぁ・・・)

琥珀「主!あれをご覧下さい!」

冬夜「ん?」




ラビ砂漠に青色のフレイズが飛んでいる。




冬夜「フレイズ!?」

雄也「この砂漠に!?」




フレイズが進む先には、数人の遭難者が。遭難者達はフレイズから逃げるように走ってる。




雄也「遭難者か?」

ライザーク「見た所、子供が多いな。」

リーン「どうする?」

冬夜「放って置く訳にはいかないだろ。」

雄也「ライザーク!俺達も!」

ライザーク「おう!」


15話「砂漠の遭難者、そして『工房』。」

フレイズが、遭難者達に青色の結晶を飛ばした。

 

男「クッ!!」

 

結晶が直撃されそうになった瞬間。

 

ライザーク「ライトニングシャワー!!!」

 

駆け付けたライザークのライトニングシャワーが結晶を粉砕した。

 

ライザーク「アンタ達!大丈夫か!?」

 

リンゼ「今の内にこっちへ!」

 

 

 

 

急いで遭難者を岩の陰へ隠れさせる。

 

エルゼ「ここに隠れていてね。」

 

女「き、君は?」

 

 

 

 

八重「冬夜殿!拙者をゲートで奴の頭上に!」

 

冬夜「分かった!」

 

雄也「ルナフィン!八重と一緒に!」

 

ルナフィン「任せて!」

 

ゲートを潜り、八重がフレイズの頭上に降り立つ。その横にルナフィンが着いた。

 

八重「覚悟ーーーーーー!!!!!」

 

ルナフィン「シャイニングムーン!!!」

 

フレイズの刀とシャイニングムーンがフレイズを斬り裂こうとしたが、フレイズの胴体は硬い。

 

八重「クッ!ダメでござるか・・・!」

 

するとフレイズが体を揺らして八重を振り落とした。

 

八重「うわあ!!」

 

冬夜「八重!!」

 

ルナフィン「八重!!」

 

落ちる八重をルナフィンが受け止めた。

 

ルナフィン「大丈夫?」

 

八重「ルナフィン殿。助かったでござる。」

 

フレイズの顔に魔力が集まる。

 

冬夜「皆!散開して!!」

 

フレイズからビームが放たれた。

 

雄也「ほいっと!」

 

全員が散開して避けた。

 

雄也「うっへぇ〜、おっかねえオモチャだぜあの野郎。」

 

???「誰かと思ったら冬夜と雄也かい?」

 

冬夜「え?」

 

雄也「ん?その声・・・」

 

聞き覚えのある声がした。その人物は・・・

 

 

 

 

 

 

以前ベルファストで出会った謎の少年エンデだった。

 

 

 

 

 

 

冬夜「エンデ!!」

 

雄也「あれま久し振り!!」

 

エンデ「だね。久し振り。」

 

ライザーク「お前どうしてここに?」

 

エンデ「まぁ。ちょっとフレイズの気配がしたから来てみたら、まさか2人に会えるなんてね。」

 

冬夜「お前、フレイズの事を知っているのか?」

 

エンデ「知ってるよ。それにしても、中級種までこっちに来てるとはね。」

 

 

エンデ「知ってるよ?まあ色々あってね。それにしても『中級種』までこっちに来てるとはね。『世界の結界』とやらももう限界みたいだな。」

 

雄也(中級種?世界の結界?)

 

エンデ「まっ、ちょっと待ってて。まずアレを片付けるからさ。」

 

するとエンデが一瞬にして消えた。

 

冬夜「あ!」

 

雄也「消えた!?いや、瞬間移動か!?」

 

 

 

 

 

 

フレイズの上にエンデが立っている。

 

エンデ「よっと。」

 

足でフレイズを軽く踏み付けると、フレイズがいとも簡単に砕け始めた。

 

 

 

 

 

 

冬夜「何だ・・・!?」

 

雄也「砕けた・・・!?あんな軽く・・・!?」

 

砕けたフレイズの2つの核を拾ったエンデが、核同士をぶつけて破壊した。

 

冬夜「・・・一体何をしたんだ?」

 

エンデ「何も?彼奴と同じ固有振動を魔法で叩き付けて破壊しただけだけど。」

 

雄也「なぁエンデ。お前が言ってた世界の結界って何だ?」

 

エンデ「この世界に異物が入って来ないようにする網のようなものだよ。だけど、綻びがあるみたいでね。此奴もそこから抜けて来た奴だろう。ただ目的を果たす為に動いているに過ぎない下っ端だけどね。」

 

冬夜「目的?」

 

エンデ「眠れるフレイズの『王』を捜す事さ。僕と同じ目的だよ。」

 

雄也(此奴、一体何を言ってるんだ・・・?)

 

エンデ「そろそろ行かないと。じゃあ冬夜、雄也、また会えると良いな。」

 

冬夜「ちょ・・・!」

 

雄也「おい待て・・・!」

 

一瞬にしてエンデがその場から瞬間移動して消えた。

 

冬夜「フレイズの王・・・?」

 

 

 

 

 

 

フレイズ撃破後。ストレージとモデリングで容れ物を作り、そこに水を注いだ。その水をコップに入れ遭難者達に飲ませた。

 

女「生き返った・・・冬夜殿。雄也殿。感謝する。お陰で助かった。私はレベッカ。冒険者だ。」

 

冬夜「冒険者?」

 

ライザーク「冒険者にしては違和感あるな。皆軽装な格好をしてる。」

 

レベッカ「彼女達は冒険者ではない。」

 

ライザーク「え?じゃあ・・・」

 

雄也「ライザーク、あの子達の首を見ろ。」

 

ライザーク「首?」

 

少女達の首を見ると、首輪があった。

 

ライザーク「首輪?」

 

雄也「なぁアンタ、この子達はまさか。」

 

レベッカ「そうだ。彼女達は奴隷だ。私達が奴隷商人から奪って来た。」

 

雄也「あの首輪は、隷属の?」

 

レベッカ「そうだ。隷属化の首輪だ。」

 

冬夜「隷属化の首輪?」

 

レベッカ「1度着けられたら最後・・・物扱いされても決して逆らえず、無理に外そうとすると激痛が走り、最悪死に至る魔道具だよ。」

 

冬夜「悪趣味だなぁ・・・」

 

ライザーク「酷え話だな・・・」

 

レベッカ「ああ。本当に酷い話だ。外せるのは首輪を付けた本人だけなんだが・・・その本人は既に死んでしまっている。」

 

ルナフィン「じゃあ外す事は不可能って事なんだね。」

 

レベッカ「ああ。事情を聞いた我々は、彼女達の国外逃亡を手伝う事にしたんだ。」

 

ローガン「どっかであの首輪を外す手段を見付けれねぇかと思ってな。まぁ、情けねえ事に遭難した挙句、さっきの魔獣に襲われちまったって訳だが。」

 

雄也「だそうだが。冬夜。」

 

冬夜「うん。その首輪、外せるかも知れない。」

 

レベッカ「何!?」

 

ウィル「え!?」

 

奴隷少女のウェンディを助けたいウィルの願いを聞き受けた2人が頷く。

 

雄也「冬夜、頼む。」

 

冬夜「うん。アポーツ!」

 

アポーツを使い、隷属化の首輪を取り外した。

 

ウィル「く、首輪が取れてる!」

 

雄也「余裕だったな。」

 

 

 

 

 

 

他の奴隷少女達の首輪をアポーツで引き寄せて外してあげた。

 

 

 

 

 

 

雄也「隷属化の首輪、全く、虫唾が走るオモチャだぜ・・・」

 

冬夜「これからどうするんですか?」

 

レベッカ「首輪から解放されても、登録が抹消された訳ではないからな。サンドラに居ては面倒な事になるだろう。やはり他の国へ連れて行こうと思っているが・・・」

 

ユミナ「でしたら、ベルファストへいらっしゃいますか?」

 

レベッカ「は?」

 

ローガン「誰だ?」

 

ユミナ「初めまして。ベルファスト王国国王トリストウィン・エルネス・ベルファストが娘、ユミナ・エルネア・ベルファストでございます。」

 

レベッカ・ローガン・ウィル「え!?」

 

ユミナ「皆さんの事情は全て聞いておりました。我が国はあなた達を受け入れる事が出来ますが、如何致しますか?」

 

魔眼でレベッカ達を見る。見終わった後、冬夜と雄也とライザークを見て頷いた。

 

冬夜(魔眼を使ってくれたんだな。)

 

雄也(悪人じゃないと判断したな。)

 

ライザーク(一安心かな?)

 

レベッカ「あ、あの!よ、宜しくお願い致します!」

 

ユミナ「では皆さんをベルファストへ。冬夜さん、お願いします。」

 

 

 

 

 

 

ゲートで皆をベルファストへ招き入れた。

 

 

 

 

 

 

一段落し、庭園へ戻る。

 

雄也「レベッカ達は一応俺達の家に入れている。身の振り方は後で教えておく。」

 

冬夜「さぁ!じゃあ遺跡へと進もうか。」

 

リーン「その前に。」

 

冬夜「ん?」

 

雄也「何だ?腹減ってんの?」

 

リーン「違うわよ。さっきのあの子、何なの?どう言う関係?」

 

冬夜「え?あ、ああ・・・ですよねぇ。」

 

雄也「アイツはエンデ。冬夜が婚約指輪を買いに行った時にたまたま知り合ってね。」

 

冬夜「前は使えたって言う不思議な硬貨で買い物しようとしてたんだけど。」

 

雄也「店主に拒否されちゃってな。そこで冬夜が奢ってくれたんだ。金がねえと困るって言うから、仕事の為にギルド登録を手伝ったんだ。」

 

 

 

 

エンデ『お陰で登録出来たよ!ありがとう2人共!また何処かで会えたら良いな!』

 

 

 

 

冬夜「でもまさかあんな砂漠のど真ん中で出会うとは思ってみなかったよ。」

 

雄也「それに、彼奴から譲り受けたこの硬貨が気になる一方だし。」

 

エンデが持っていた不思議な硬貨をポケットから出した。

 

シェスカ「今でもこちらの通貨が使われているのですか?」

 

雄也「シェスカ?お前この金知ってるのか?」

 

シェスカ「驚きですね。それはパルテノ銀貨。5284年前に初めて鋳造された物です。」

 

冬夜「え!?」

 

ユミナ「とてもそんな長い年月が経っているようには見えないですね!」

 

雄也「言われてみると、今の通貨って言っても違和感無いし。」

 

リーン「5000年前の通貨を持ち、私達が歯が立たなかった怪物を1撃で倒した。更にその怪物の事にも詳しく、この暑さの中マフラーをしている。怪しさ大爆発ね。」

 

ライザーク「いやマフラーも疑問に入んの?」

 

冬夜「まあ怪しい事には変わりないね。」

 

雄也(エンデ、お前は一体何者なんだ?)

 

エルゼ「ねぇ。あの水晶の魔物、フレイズって言ったかしら?結局あれって何なの?」

 

雄也「え、えっと・・・」

 

ユミナ「冬夜さん。雄也さん。何か知ってますね?」

 

雄也「魔眼使ってやがる・・・!」

 

冬夜「じ、実は前に博士のメッセージを貰ったんだ・・・この庭園やシェスカを作ったレジーナ・バビロン博士の・・・」

 

雄也「博士はな、未来を覗く道具を使って過去から俺達の生活を視ていてな。」

 

冬夜「けど、ある日突然何処からともなく現れたフレイズによって博士の居たパルテノは崩壊。」

 

雄也「そのまま、世界はフレイズの手によって滅亡の道を辿ってしまうって博士が予測してたみたいなんだ。だが世界は何故か滅亡しなかった。理由は不明だが、ある時を境にフレイズ達は世界から消えてしまった。今のが俺達が知っている隠し事の全貌だ。」

 

リーン「何よそれ・・・!?何でそんな大事な事を黙ってたのよ!」

 

冬夜「あ、いや・・・その内話そうとは思ってはいたんだけど・・・」

 

雄也「本当にすまん・・・」

 

リーン「幾万ものフレイズの侵攻・・・それが古代文明滅亡の原因だったのね。でも、5000年前にはそんなに沢山居たと言うのに・・・今は目撃情報は殆どない。そして今になって現れ始めた。一体どう言う事なのかしら・・・?」

 

雄也「エンデが言ってた。この世界に遺物がお邪魔しないようにする結界に綻びが入ってる。そこからあのフレイズが遊びに来たんじゃないかって。」

 

冬夜「シェスカ。5000年前の人類はフレイズと戦ってはいなかったのか?」

 

シェスカ「いえ。かなり戦況は悪かったのですが、戦ってはいました。博士も、対フレイズ決戦用兵器を開発してはいたのですが、完成した時には、既にフレイズは生き残らず居なくなっていました。」

 

冬夜「決戦兵器?」

 

雄也「何だそれは?」

 

シェスカ「博士が生み出した、搭乗用人型戦闘兵器。『フレームギア』です。」

 

冬夜「搭乗用人型戦闘兵器!?」

 

雄也「何だ・・・この男心を揺さぶるような兵器は・・・!!」

 

エルゼ「それってその後どうなったの?」

 

リーン「確かバビロンの『格納庫』に保管されていたかと。」

 

冬夜「って事は、今向かっている遺跡の転送先が格納庫なら、それを手に入れる事が出来るのか!?」

 

シェスカ「はい。」

 

冬夜「え、いや、ちょっと・・・いや!かなりワクワクして来たぞ!」

 

雄也「あ〜・・・早く見たいと思ってる気持ちが昂ってる・・・!!」

 

シェスカ「マスター。目的地に到着しました。」

 

雄也「お!来たか!」

 

ライザーク「テンション高いなお前ら。」

 

冬夜「ん?何もないぞ?」

 

目的地がモニターに映っているが、何も無かった。

 

 

 

 

 

 

目的地に到着した。

 

雄也「やはり砂の中に埋葬されてるかもな。」

 

リーン「風よ渦巻け!嵐の旋風!サイクロンストーム!」

 

風魔法で砂を吹き飛ばすとそこにあったのは・・・巨大なドームだった。

 

冬夜「こんな所にあったのか。」

 

雄也「入口がないぞ?」

 

冬夜「どうやって開けるんだ?」

 

ドームに手を触れると、冬夜が引っ張られ始めた。

 

冬夜「うお!?」

 

ユミナ「冬夜さん!?」

 

冬夜がドームの中へ入って行く。

 

雄也「俺が行く!」

 

続いて雄也もドームの中へ。

 

 

 

 

 

 

ドームの中に、転送陣があった。

 

雄也「あれか。」

 

冬夜「ゲート!」

 

ゲートを発動するが、何も起きない。

 

冬夜「あれ?発動しない?」

 

雄也「どうやらここは、魔法が使えないようになってるって訳か。」

 

琥珀『大丈夫ですか!?主!?』

 

冬夜『琥珀か?あぁ、大丈夫。何ともない。中に転送陣があった。ちょっと行ってみるから心配ないって皆に伝えといて。』

 

琥珀『分かりました!お気を付けて!』

 

転送陣の真ん中に立つ。

 

冬夜「転送陣で移動しなきゃ外へ出られないか。」

 

雄也「じゃあ、さっさと出ようぜ。」

 

意識を集中する。周囲の柱が輝き、冬夜を何処かへ転送した。

 

冬夜「よし。格納庫だと良いな。」

 

 

 

 

 

 

転送された場所は、庭園だった。冬夜がテレパシーで雄也に通信する。

 

冬夜『雄也。聞こえる?』

 

雄也『おう冬夜。すぐ行くから待っとれよ。』

 

そこに雄也も転送された。

 

雄也「庭園か?」

 

2人が庭園を歩いていると。

 

???「そこで止まるであります!!」

 

1人の少女が立ち塞がった。

 

雄也「お前は?」

 

ハイロゼッタ「ようこそ!バビロンの工房へ!小生はここを管理する端末・ハイロゼッタであります!ロゼッタとお呼び下さるとありがたくあります。」

 

管理端末少女のハイロゼッタ。通称ロゼッタ。

 

冬夜「工房かぁ・・・」

 

雄也「残念。」

 

ロゼッタ「ここから先は『工房』の中枢であります!現在『適合者』以外は立ち入る事を禁じられているのであります!」

 

冬夜「一応シェスカからは『適合者』と認められたんだけど・・・」

 

雄也「右に同じく。」

 

ロゼッタ「シェスカ・・・フランシェスカでありますか?成る程。既に庭園を手に入れているのでありますね?それならば話が早い!適合者の資格があるか否か、小生も試させて貰うでありますよ!」

 

冬夜「試す・・・?一体何を・・・」

 

雄也「まさか・・・接吻か・・・?」

 

 

 

 

 

 

ロゼッタ「そこから1歩も動かずに小生のパンツの色を当てるであります!!」

 

雄也・冬夜「アホかァーーーーーーーー!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

冬夜「マジで何考えてんの!?あの博士!!」

 

雄也「あのエロ博士め!!女の癖に!!」

 

ロゼッタ「おおっと!言ったでありましょ?動いてはいけませんよ?」

 

冬夜「じゃあ何だ!?スカート捲りをしろってのか!?」

 

雄也「俺達にエロ行為をさせる気か!アホかお前!」

 

ロゼッタ「その場から動かずに出来るのであれば、それもまた良しであります!ただし!答えるのは1回のみ!制限時間は5分!」

 

冬夜「何でそんなにノリノリなんだよ!!」

 

ロゼッタ「さぁ、何色でありますか?」

 

雄也「悩んでる時間はない!ライザーク!」

 

ライザーク「やり方は汚いが、今回ばかりはやらせて貰う!ライトニングシャワー!!!」

 

ライトニングシャワーでロゼッタのスカートを濡らそうとしたが、スカートは濡れてない。

 

ライザーク「嘘やろ!?」

 

雄也「何!?」

 

ロゼッタ「このスカートは風魔法や水魔法を受け付けないでありますよ。」

 

雄也「そう簡単にいかないか・・・クリスター!」

 

クリスター「はい!ダイナフレア!!」

 

ダイナフレアでスカートを燃やそうとしたが、炎が一瞬で消えた。

 

クリスター「どうやら炎も効かないみたいですね・・・」

 

ロゼッタ「水と同じく。炎も受け付けないのであります。」

 

冬夜「何なの!?その最強スカート!」

 

雄也「これが本当の鉄壁スカートってか!?」

 

冬夜「調子に乗るなよ・・・僕達を本気にさせたらパンツ位何時でも覗けるんだからな・・・!・・・っていやいや、僕は何を?」

 

雄也「声に出てたぞ。」

 

冬夜「ロングセンス!」

 

ロングセンスでスカートの中を透視した。だが、それを見た冬夜が一瞬で崩れ落ちて鼻血を出した。

 

雄也「冬夜!?どうした!?」

 

ロゼッタ「さあ何色でありますか!?」

 

冬夜「・・・・無色・・・・透明・・・・」

 

雄也「はぁ!?おいライザーク!鏡を使え!」

 

ハンティングナビライザーで罠用の鏡を開発し、ライザークに渡した。

 

ライザーク「え?こうか?」

 

鏡をロゼッタのスカートの下に投げた。鏡でロゼッタのスカートの中を覗かせる。

 

雄也「ブフッ!?」

 

スカートの中を見た雄也も鼻血を出して崩れた。

 

雄也「・・・無色透明・・・・これじゃノーパン・・・・・」

 

ロゼッタ「正解であります!あなた達を適合者と認め、今現在より機体ナンバー27個体名『ハイロゼッタ』はあなたに譲渡されたであります!マスター、大丈夫でありますか?」

 

冬夜「あ、ああ・・・」

 

雄也「大丈夫だ・・・問題ない・・・」

 

ロゼッタ「そうでありますか。では、続きまして。」

 

冬夜「へ?」

 

するとロゼッタが、冬夜に接吻した。

 

雄也「やっぱりか・・・」

 

同じく雄也にも接吻した。

 

ロゼッタ「登録完了。遺伝子を記録したであります。これより工房の所有権はマスターに移譲されたであります。」

 

 

 

 

 

 

雄也「ああもう・・・最悪だ・・・」

 

ロゼッタ「ウフッ♪」

 

 

 

 

 

 

巨大な立方体の前に着いた。

 

ロゼッタ「本当にもう大丈夫でありますか?」

 

冬夜「ああ・・・」

 

雄也「大丈夫・・・」

 

ロゼッタ「では、工房をご案内するであります!」

 

雄也「案内するって、このデカい豆腐は何だ?」

 

ロゼッタが四角の壁に触れると、立方体が開いた。

 

雄也「おぉ。」

 

 

 

 

立方体の奥へ進む。

 

冬夜「ひょっとしてこの建物って、小さな立方体の集合体なのか?!」

 

 

 

 

 

 

白い空間に着いた。

 

雄也「何だここ?」

 

ロゼッタ「ここが工房であります!」

 

工房に着いたが、中は蛻の殻。

 

ライザーク「おい、何もねえぞ?」

 

クリスター「蛻の殻ですね。」

 

するとロゼッタが床に手を触れた。床から工作台が出現した。

 

ロゼッタ「思い描いたありとあらゆる工作道具を生み出し、工作台を作り、製作のサポートを行う万能工場でありますよ!」

 

冬夜「成る程。この建物自体を形成している極少のブロックを操作して、ありとあらゆる工具や道具にする事が出来るのか。」

 

ロゼッタ「工房を操作する事が出来るのは、小生とマスター達だけであります。また、基になるオリジナルの製品があれば複製を作る事も可能であります!ただし構築する素材が揃っていればでありますが。」

 

雄也「素材は無限じゃないんだな。」

 

冬夜「物を作るのなら『モデリング』があるから、あまり必要性は感じなかったけど・・・作った物を量産する事が出来るのなら話は別だな。これを複製出来るか?」

 

ガンブレードを出した。

 

冬夜「素材は、ミスリルで。」

 

ロゼッタ「勿論であります!」

 

工作台にガンブレードとミスリルの欠片を置いた。

 

ロゼッタ「スキャン!」

 

まずはガンブレードを工作台に置いてスキャンした。

 

ロゼッタ「コピー!」

 

シャッターが閉じ、ミスリルの欠片で作られたガンブレードが完成した。

 

冬夜「早い!」

 

雄也「おぉ!複製出来た!」

 

ロゼッタ「またこのように。」

 

シャッターが閉じ、ミスリルのガンブレードがモニターに映し出された。

 

ロゼッタ「デザインなどを自由に変化させる事も可能であります。」

 

ガンブレードの刃をタッチで伸ばした。そのデザイン通りのミスリルのガンブレードが完成した。

 

雄也「おぉ凄え!」

 

冬夜「ブレードモード!・・・あ、プログラムまではコピー出来てないのか。まぁそれはプログラムし直せば良いか。」

 

ロゼッタ「コピーの際に個数も念じておけば、後は自動で生産し続けるであります。」

 

冬夜「成る程。便利だし、稼げるな!」

 

雄也「こうなると、工房って言うより生産工場に近いな。」

 

クリスター「ロゼッタ殿。シェスカ殿が仰っていたフレイズに対抗する為に開発された決戦兵器があると。」

 

ロゼッタ「フレームギアでありますな?確かにあれはここで造られた物であります。小生も博士の手伝いをしておりました。」

 

冬夜「やっぱりか!(工房で開発され、完成した後に格納庫に仕舞い込まれたのか・・・そのまま置いておけばいいものを・・・)」

 

ライザーク「ならロゼッタもフレームギアを造れるってのか?」

 

ロゼッタ「小生には無理であります。」

 

ライザーク「マジ?」

 

ロゼッタ「マジであります。現在造れるのは精々装備類とかでありますな。設計図もないでありますし。まぁ、『蔵』にあるかも知れませんが。」

 

冬夜「そうか・・・なら格納庫を見付けるか、蔵を見付けてロゼッタに造って貰うか・・・どっちにしろ現時点ではどうしようもないか。取り敢えず皆を呼ぶか。シェスカもロゼッタと会いたいだろうし。」

 

ロゼッタ「はい楽しみであります!」

 

雄也「んじゃ皆を招集〜!」

 

 

 

 

 

 

彼女達を工房へ連れて来た。

 

リーン「工房かぁ・・・・」

 

ロゼッタ「何だかイラっとするであります。単独では意味がない庭園よりは遥かに役に立つであります。」

 

シェスカ「おっと。心の安らぎ癒しの空間、ヒーリングガーデンである我が庭園こそマスターの心の支え。勘違いも甚だしい。」

 

雄也「睨むな睨むな。それで、庭園と工房を合流させるのか?」

 

シェスカ「はい。所有権がマスターに譲渡された以上その方が良いかと。」

 

ロゼッタ「障壁レベルを下げたので、庭園とのリンクが可能になったであります。ここからでも庭園を操作出来るであります。」

 

シェスカ「如何致しますか?マスター。」

 

冬夜「庭園はベルファストへと帰還させてくれ。工房もベルファストへ向けて出発。」

 

雄也「ドッキングはその後で行ってくれ。」

 

シェスカ・ロゼッタ「ドッキング・・・」

 

雄也「ん?俺何か言ったか?」

 

シェスカ・ロゼッタ「何かやらしい・・・」

 

雄也「いいからさっさとやれやこのエロ端末共め!!」

 

 

 

 

 

 

ベルファスト王国・冬夜の館。

 

レベッカ「申し訳ありません!!」

 

帰った途端、レベッカ達が雄也と冬夜に土下座した。

 

レベッカ「王女様の婚約者とは知らず!何卒ご容赦頂きたく・・・!!」

 

冬夜「ちょ!止めて止めて!仰々しい!」

 

雄也「俺なんてまだ独身だぞ!?」

 

レベッカ「いえ!いえ!いえ!セシル殿に聞きました!どんなに冬夜殿と雄也殿が素晴らしい方か!」

 

雄也「セシルさん・・・余計な事を・・・」

 

セシルはテヘペロした。

 

冬夜「兎に角あんまり気にしないで下さい。」

 

雄也「頭を上げてくれ。俺達は貴族じゃねえし。無理して敬語とか使わないでくれ。」

 

レベッカ「そうか。ではそうさせて貰うか。」

 

ローガン「おいおい、良いのかよ?」

 

レベッカ「本人がそう言ってくれてるんだ。構わんだろう?」

 

ライザーク「それで、これからアンタ達はどうするんだ?3人はギルドで働けば食って行けると思えるが。」

 

レベッカ「彼女達の事だな。」

 

 

 

 

庭で遊ぶ少女達を見る。琥珀と黒曜と珊瑚とルナフィンとガルフレイムも遊んであげてる。

 

 

 

 

レベッカ「特別な技術を持ってる訳でもないし、戦闘なども出来る訳がない。何かこの都で仕事を見付けるまで置いてやってはくれないだろうか?」

 

冬夜「まあ、それは良いんですけどね。」

 

雄也「検討をしてみる。」

 

冬夜「仕事かぁ・・・(工房で何かを量産とか?いや、工房の事は秘密にしておきたいし。交易をするならその道のプロに頼んだ方が良い。)」

 

雄也(あの子達に仕事を与えるとなると・・・レストランの給仕だと、変な輩に絡まれる可能性が高い。)

 

冬夜「さて、どうするかね・・・」

 

少女達に仕事が見付かるのか。

 

『END』




         キャスト

      伊狩雄也:増田俊樹

      望月冬夜:福原かつみ
 エルゼ・シルエスカ:内田真礼
 リンゼ・シルエスカ:福緒唯
      九重八重;赤崎千夏
       ユミナ:高野麻里佳
        琥珀:甲斐田ゆき

     ライザーク:梅原裕一郎
     ルナフィン:村瀬歩
     クリスター:石上静香

   フランシェスカ:大久保瑠美
    ハイロゼッタ:朝日奈丸佳

      レベッカ:ブリトカットセーラ恵美
      ローガン:駒田航
       ウィル:田中あいみ

       エンデ:内田雄馬

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