異世界はガウストとともに。   作:naogran

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遺跡にある謎の広場から庭園に転送された冬夜と雄也とライザークと黒曜と珊瑚。そこで出会ったのはフランシェスカと言う謎の少女であった。

冬夜「何で下穿いてないんですか・・・?」

雄也「何かの嫌がらせか・・・?」

フランシェスカ「何でと言われましても・・・義務?」

冬夜「えっとフランシェスカだっけ?」

シェスカ「はい、シェスカとお呼び下さい。」

冬夜「取り敢えず何か穿いて来てくれるかな?その、目のやり場に困るんで・・・」

雄也「話難いからな・・・」

シェスカ「パンツは穿いてますが。」

冬夜「そうじゃなくてさ!」

ライザーク「そっちかよ!」

冬夜「落ち着け、落ち着け・・・あれは水着・・・あれは水着・・・チラッ。」

水着と思い込んで見るが。

冬夜「パンツだよ!紛う事なくパンツだよ!」

雄也「お前何想像してたんだよ。」

シェスカ「今チラ見しましたね?」

冬夜「すいません!」

雄也「すまん!謝る!」

シェスカ「まぁ、そこまで言うのなら穿きますが。」

スカートを懐から出した。

雄也「あるんかい!!」

冬夜「持ってんのなら最初から穿けよー!」

スカートを穿くシェスカ。2人は後ろを向く。

シェスカ「何もしないんですか?」

冬夜「しない、しないからさっさと穿きなさい。」

シェスカ「ちょっとだけなら触っても良いですよ?」

雄也「早く穿け!この破廉恥小娘が!」


11話「ぱんつ、そして空中庭園。」

冬夜「えっと、聞きたい事が沢山あるんだけど良いかな?」

 

シェスカ「えぇ、どうぞ。」

 

冬夜「まずここは一体何処なんだ?」

 

シェスカ「空中に浮くバビロンの庭園です。」

 

雄也「空中庭園?」

 

シェスカ「付いて来て下さい。」

 

雄也「お、おい。」

 

階段を上がって3階に来た。

 

冬夜「成る程。で、ここは何の為の施設?」

 

シェスカ「博士が趣味で作られた庭園です。」

 

冬夜「博士って?」

 

シェスカ「レジーナ・バビロン博士です。私達の創造主です。」

 

冬夜「創造主?」

 

珊瑚「主、この者は人間ではありませぬ。命の流れが感じられません。」

 

シェスカ「私はこの庭園の管理端末として博士に作られました。今から5092年前の事です。」

 

雄也「そんな昔から!?」

 

冬夜「じゃあシェスカは機械なのか?」

 

シェスカ「全てが機械ではありません。魔法で作られた生体部品なども使われているので。魔法生命体と機械の融合体、とでも申しましょうか。」

 

冬夜「へぇ・・・普通の女の子にしか見えないけど。」

 

シェスカ「子供は出来ませんが、行為そのものは出来ますよ。」

 

冬夜「聞いてませんから!ちょっ!スカート捲らない!」

 

シェスカ「新品ですのに・・・」

 

冬夜「だから聞いてないから!」

 

シェスカ「必要なら何時でもお申し付け下さい。」

 

雄也「バカ!」

 

黒曜「何かよく分からない子ねぇ。」

 

冬夜「僕もそう思う・・・」

 

雄也「俺も。」

 

冬夜「それにしても5000年以上か・・・シェスカもだけどこの空中庭園自体も劣化して壊れたりしなかったのか?」

 

シェスカ「至る所を魔法で強化してますから。私も非常時以外は待機状態で庭園の管理はオートにしたままでした」

 

冬夜「え?じゃあ今って・・・」

 

シェスカ「非常時と言えば非常時ですね。やっと現れたお客様ですから。そう言えばお名前は?」

 

冬夜「あぁ、冬夜。望月冬夜だよ。」

 

雄也「俺は伊狩雄也。雄也で構わない。」

 

シェスカ「冬夜様、雄也様、あなたは適合者として相応しいと認められました。これより機体No.23個体名フランシェスカはあなたに譲渡されます。末永く宜しくお願い致します。」

 

冬夜「適合者・・・?」

 

雄也「何か譲渡された・・・?」

 

シェスカ「あの魔法陣を起動する事の出来る者は、博士と同じ全属性を持つ者だけなのです。」

 

冬夜「居たんだ・・・全属性持ちが5000年以上前に。」

 

シェスカ「博士はこの転送陣を抜けて来た適合者に私達を譲渡する事を決めていました。それが5070年前の事です。」

 

冬夜「適合者ってのは全属性持ちの事だったのか・・・」

 

シェスカ「ん?違いますよ?」

 

雄也「何?」

 

 

 

 

 

 

シェスカ「冬夜様と雄也様は私のパンツを見ても、逆に隠すように言われましたから適合者として認めました。」

 

 

 

 

 

 

冬夜・雄也「そっちかよ!何の適合者だよ!」

 

シェスカ「大事な事ですよ?もし冬夜様と雄也様が欲情に任せて私に襲い掛かって来たとしたら地上に放り投げていました。」

 

雄也「死ぬわ普通・・・バンジージャンプで命綱無しで飛んでるのと同じぐらい死ぬわ・・・」

 

シェスカ「また何もせずにパンツ姿のまま放置されていたら、それも不適合者として丁重に地上へとお帰り願ったでしょう。」

 

冬夜「え、マジで?あのパンツ丸出しにそんな深い意味があったの?」

 

シェスカ「他人を思いやる優しさ、それが無ければ私達を任せられないと博士はこのような方法を考えられたのでしょう。」

 

冬夜「何だろう・・・意味は分かるんだけど、可笑しいよねその博士?」

 

シェスカ「否定はしません。」

 

雄也「否定しろよ・・・」

 

シェスカ「博士は最終的には各自の判断に任せると言ってました。私はご主人様にするなら女に慣れた妙に優しすぎるフェミニスト気取りよりもチラ見しながらも自生し、興味が無いようなフリをするむっつりの方が無難だと思います。」

 

冬夜「むっつりって何だ失礼な!ってか無難ってのも引っ掛かるなぁ!」

 

シェスカ「そう言う訳で、私はあなた達の所有物になりました。これから宜しくお願いします、マスター。」

 

冬夜「はぁ・・・何だろう物凄い厄介事に巻き込まれた気がする・・・」

 

雄也「じゃあシェスカ、俺から質問良いか?」

 

シェスカ「何でしょう?」

 

雄也「さっきから聞こえてるこの唸り声は何だ?」

 

庭園内に謎の唸り声が響いてる。

 

シェスカ「その事ですか。この庭園に巨大な使い魔が存在してます。博士が所有してる巨大な使い魔です。」

 

雄也「巨大な使い魔?何処に居るんだ?」

 

シェスカ「地面の中に居ますよ。」

 

雄也「地面の中だと?冬夜、ホバーボート出してくれ。」

 

冬夜「うん。」

 

魔法でホバースノボーを出した。雄也がホバーボートに乗って、地面を調べに行く。

 

雄也「ん?」

 

地面の断面にくっ付いてる岩が動いてた。

 

雄也「何だあれ?ライザーク、あれ削ってくれるか?」

 

ライザーク「おう。」

 

動いてる岩を削る。雄也もギアレットハンターの釣り糸で岩を退かす。

 

雄也・ライザーク「こ、これは・・・!!」

 

断面から顔が出て雄也とライザークがびっくりした。その顔の正体は。

 

 

 

 

 

 

雄也・ライザーク「バクキャノンドラン!?」

 

 

 

 

 

 

何と巨大戦艦型ガウストのバクキャノンドランだった。

 

雄也「マジかよ・・・何時の間に此奴がこの異世界に来ちまったんだ・・・?」

 

ライザーク「あの神が何か仕出かしたんじゃねえのか?」

 

雄也「神さんかよ・・・けどほんま実際見るとデケェなやっぱ。ゲットするの苦労しそうだな。」

 

ライザーク「多分ゲットするのに何ヶ月か掛かると思うぞ?」

 

雄也「善は急げ!ハンティング開始!」

 

ライザーク「やるんかい!」

 

 

 

 

 

 

シェスカ「はい皆さんご一緒に、ぱん、つー、まる・・・」

 

冬夜「わあぁぁ!」

 

シェスカ「おや?」

 

 

 

 

 

 

一方その頃エルゼ達は、海で遊んでた。

 

リンゼ「あ、蟹!」

 

八重「捕まえるでござる!」

 

蟹を発見して捕まえようとしたが、足が滑ってシャルロッテにぶつかってしまった。シャルロッテはぶつかって尻餅付いた。その瞬間、波飛沫が上から降って来た。

 

リンゼ「大丈夫ですか?」

 

八重「スマンでござる!」

 

シャルロッテ「冷たいです・・・」

 

すると胸の谷間から蟹が出て来た。

 

リンゼ「あっ!」

 

八重「こんな所に居たでござるか!」

 

エルゼ「何であんな所に・・・」

 

ユミナ「普通入りませんよね?」

 

八重「拙者も昼間、胸の所に砂がいっぱい入ったでござるよ。」

 

リンゼ「私も海藻とか小魚とか・・・」

 

八重「もっとギュッと締め付けて、隙間をなくさないとダメでござるな。」

 

ユミナ「何の話をしているのでしょう?」

 

エルゼ「私達には関係のない話よ。」

 

リーン「全く意味が分からないわ。シャルロッテ、片付けなきゃいけない仕事が残ってるって言ってなかった?」

 

シャルロッテ「そうでした!すみません、お先に失礼します!」

 

リーン「全く。」

 

リンゼ「海に入ってから大分経つけど、冬夜さん雄也さん大丈夫かな・・・?」

 

リーン「上がって来ない所を見ると、上手くいってるんじゃない?」

 

ユミナ「あの、この遺跡には何があるのです?」

 

リーン「さぁ?何もないかもしれないわね。」

 

八重「そんなあやふやな話だったんでござるか?」

 

エルゼ「それでよくこんなとこまで連れて来たわね。」

 

リーン「だって面白そうじゃない?」

 

するとそこにゲートが現れ、冬夜が顔を出した。

 

冬夜「お待たせ。」

 

 

 

 

 

 

リーン「さぁ、行きましょう。」

 

エルゼ・リンゼ・ユミナ・八重「それー!」

 

 

 

 

 

 

空中庭園を案内する。

 

エルゼ「何ここ?」

 

リンゼ「空の上ですか?」

 

八重「またとんでもない物を見つけたでござるなぁ。」

 

ユミナ「素敵な庭園です!」

 

リーン「へぇ、古代文明パルテノの遺産と言った所かしら。」

 

冬夜「古代文明パルテノ?」

 

リーン「様々な魔法を生み出し、それによる魔法道具アーティファクトを作り出した超文明。この庭園もアーティファクトね。所で、そこに居るのは誰?あなたの新しい女?」

 

冬夜「ちょっ!何でそうなるんだよ!」

 

リンゼ「冬夜さん・・・?」

 

怒ってるリンゼ。

 

冬夜「違うから!」

 

リーン「必死な所が怪しいわね。」

 

冬夜「だから違うって!この子はフランシェスカ。この庭園の管理者だよ。」

 

リーン「この庭園の持ち主ってこと?」

 

シェスカ「いえ、このバビロンの庭園は既に私のマスターである冬夜様と雄也様に譲渡されています。」

 

ユミナ「マスターって何です?」

 

シェスカ「愛しの旦那様、と言う意味です。」

 

冬夜「嘘教えんな!主人とか頭領って意味だろ!」

 

リンゼ「主人・・・?冬夜さんどう言う事です?」

 

怒りが上昇中。

 

冬夜「あれ?何で責められてるの僕・・・」

 

シェスカ「冬夜様にパンツを見られ身も心も捧げる事になりました。故に私のご主人様、マスターです。」

 

エルゼ達に衝撃は走った。

 

冬夜「おーい!説明不足でしょーが!」

 

エルゼ「パンツ?私達が来る前に何してたのよ?」

 

冬夜「してない!何もしてない!誤解だって!」

 

リンゼ「冬夜さん、正座!」

 

冬夜「はい!」

 

激怒してるリンゼに言われて正座した。

 

リンゼ「以前私達のを見たにも関わらずまたですか!?そんなにパンツが好きですか!?」

 

冬夜「いや、前は事故で見えてしまったと言うか・・・」

 

リンゼ「今回は自分の意思で見た、と?」

 

冬夜「いやいや!意思も何もあんなの防ぎようが・・・」

 

リンゼ「何ですか!?海で見せた水着姿じゃ満足出来ませんでしたか!?結構見てましたよね?私達の。」

 

冬夜「いやあれは・・・その・・・」

 

リンゼ「私も頑張ってお姉ちゃんとお揃いのビキニにしたんですがダメでしたか!?やっぱり水着と下着は違いますか、そうですかー!」

 

冬夜「えーっと・・・」

 

リーン「この流れだと私もパンツを見せた方が良いのかしら?」

 

冬夜「ごめん、ちょっと黙ってて。」

 

するとリンゼが冬夜の顔を持って自分に向けさせた。

 

リンゼ「冬夜さん!今は私と話しているんです!」

 

冬夜「は、はい・・・」

 

リーン「何でこんなに怒られているのか分からないって顔してるわね。」

 

冬夜「え?」

 

リーン「まぁそこら辺にしときなさいな。それ以上責めるならあなたもきちんと彼との立場をハッキリさせないとダメよ?少なくともそこのお姫様と同じ場所に立たないとね。」

 

リンゼ「・・・は、はい・・・」

 

リーン「あなた達もね。」

 

八重「拙者達は別に・・・」

 

エルゼ「そ、そうよ・・・」

 

リーン「それで、雄也は何処かしら?」

 

エルゼ「そうだわ。雄也は何処?」

 

冬夜「え?」

 

すると庭園が振動した。

 

全員「わああ!」

 

冬夜「な、何!?」

 

???「ヒャッホーーーー!!!!!」

 

すると天井からガラスが割れて、誰かが落ちて着地した。

 

 

 

 

 

 

冬夜「雄也!?」

 

 

 

 

 

 

雄也「いやぁ〜やっとゲットしたぜ〜!」

 

横にライザークが落ちて来た。かなりボロボロになってる。

 

ライザーク「ど、どんだけ強いんだよお前・・・・」

 

エルゼ「雄也、今まで何処行ってたの?」

 

雄也「実はな、この庭園の地面に巨大な使い魔が居てな。そいつを捕まえに行ったんだ。」

 

八重「巨大な使い魔を?」

 

雄也「実行してから約2時間。やっとゲット出来たんだ。これで俺のコレクションが増えたな〜。」

 

ユミナ「では雄也さんも来た所ですし、皆さん、ここは冬夜さんと雄也さんとリーンさんに任せて少しこの庭園をお散歩しませんか?」

 

全員「散歩?」

 

 

 

 

 

 

リーンを除いた女性陣達は庭園内を散歩する。

 

リンゼ「私達も一緒に話を聞いておいた方が良かったのかなぁ・・・」

 

ユミナ「大丈夫ですよ。リーンさんに任せておけば。」

 

エルゼ「それが逆に心配なのよね。」

 

八重「そうでござるなぁ・・・冬夜殿も人が良いでござるから・・・」

 

リンゼ「冬夜さんは皆に優しいですから・・・」

 

ユミナ「さて皆さん、少し話をしませんか?お屋敷への引っ越しの日に私が提案した事覚えていますよね?」

 

 

 

 

 

 

時は遡り、国王からお屋敷をプレゼントされた当日。

 

ユミナ「皆さん、雄也さんをどう思いますか?」

 

エルゼ「雄也はそうね・・・ちょっと軽い男って言うか。」

 

リンゼ「少し荒っぽい男ですね。」

 

八重「でも、頼りになる男でござるな。」

 

ユミナ「そうですか。では単刀直入に聞きます。皆さん冬夜さんが好きですよね?」

 

すると3人が赤面した。

 

エルゼ「わ、私は別に冬夜の事なんか好きじゃないわよ!ほ、ほら冬夜ってなんか頼りないしお人好しじゃない?まぁそれが優しくって良い所だと思うけど・・・じゃなくて!」

 

ユミナ「でも冬夜さんに買ってもらった服を何時も嬉しそうに眺めてますよね?」

 

エルゼ「うっ・・・」

 

ユミナ「リンゼさんもこの間、冬夜さんをそれとなく付けてましたよね?」

 

リンゼ「え?あ、あれはその・・・何処に行くのかなって気になって・・・エッチなお店とかに行くんじゃないかと思ったらつい・・・」

 

ユミナ「八重さんも。」

 

八重「拙者は何も・・・」

 

ユミナ「そうですか?怪我したら必ず冬夜さんに直してもらってますよね?リンゼさんも回復魔法が使えるのに。」

 

八重「い、いやそれは・・・」

 

ユミナ「私はそれを不快に思っているのではありません。寧ろ喜ばしく思っています。冬夜さんを心から信じ支えてくれる仲間が雄也さん含めて4人もいらっしゃるのですから。」

 

エルゼ「変わってるわね。嫌がる所じゃないの?」

 

ユミナ「そうですか?断言しますが冬夜さんは近い内に何か大きな事を成し遂げると思います。そんな人を私1人が独占する方が不自然です。私1人では支えられられないことも沢山ありますから。独り占めしたい、そんな詰まらない理由であの人を縛りたくはありませんし。なので・・・」

 

 

 

 

 

 

「皆さんで冬夜さんのお嫁さんになりませんか?」

 

 

 

 

 

 

3人「え?」

 

エルゼ「い、いきなりそんな事を言われても・・・」

 

リンゼ「えっと、その・・・」

 

八重「ん、んー・・・」

 

ユミナ「では皆さんの気持ちが固まるまでこの話は保留といたしましょうか。」

 

 

 

 

 

 

そして現在に戻る。

 

リンゼ「えっと・・・その・・・」

 

八重「忘れた訳ではないでござるが・・・」

 

ユミナ「どうでしょう?そろそろ気持ちは固まりましたか?」

 

3人が物理的に固まった。

 

ユミナ「あの日から更に冬夜さんを意識するようになりましたよね?リンゼさん、冬夜さんと一緒に居るとずっとドキドキしていませんか?」

 

リンゼ「は、はい・・・」

 

ユミナ「エルゼさんの視線は何時も冬夜さんを追い掛けていますよね?」

 

エルゼ「そんな事は・・・あるけど・・・」

 

ユミナ「八重さんも冬夜さんの前だと緊張していますよ?」

 

八重「何で分かったでござるか!?」

 

ユミナ「気付いていないのは冬夜さんくらいです。」

 

冬夜は恋には鈍感である。

 

ユミナ「私は皆さんと共に冬夜さんを支えていきたいと思っています。だから改めて提案します。全員で冬夜さんのお嫁さんになりましょう!」

 

3人が”ボーーッ”と頭が噴火した。

 

リンゼ「お嫁さんって事は結婚するって言う事で・・・!嬉しいけど、嬉しいけど!」

 

エルゼ「お嫁さんって言っても正直そこまで決めるにはいきなり過ぎるし、まだ心の準備が・・・って言うかどうしたら良いのか!?」

 

八重「拙者がと、冬夜殿の妻になると言う事でござって・・・冬夜様が旦那様・・・旦那様って・・・!」

 

3人がパニック困惑中。

 

ユミナ「まだもう少し時間が必要ですかね・・・」

 

 

 

 

 

 

一方その頃冬夜と雄也とリーンとシェスカはと言うと。

 

冬夜「で、リーンの手に入れようとしていた物はここにあったの?」

 

リーン「さぁ?私は古代魔法を幾つか発見出来たら良いなって思ってたんだけど、それ以上の物がね。」

 

冬夜「まぁそうだね・・・」

 

リーン「5000年も保たれている庭、萎れる事のない草花、古代魔法のオンパレードね。」

 

冬夜「ここを作ったレジーナ・バビロンって人は間違いなく天才だっただろうな。」

 

雄也「まぁ自分の作り出した小娘にパンツ丸出しを強制する変態ドクターだけどな。なぁシェスカ、この庭園には使い魔のバグキャノンドラン以外にも何かあんのか?」

 

シェスカ「いえ、何も。他のと違って単なる素敵なお庭でございます。財宝も無ければこれと言った兵器もございません。」

 

冬夜「いや、まぁこの庭園の存在自体が財宝みたいなもんだけどね。」

 

シェスカ「気に入っていただいてありがとうございます。このバビロンの庭園は嫁入り道具として私と一緒にマスターに貰っていただければと。」

 

冬夜「いらないから、そんな嫁入り道具・・・」

 

雄也「俺もいらねえ。」

 

リーン「ねぇシェスカ、あなたさっき「他のと違って単なる庭園」って言ったわよね?」

 

シェスカ「はい。ここの他に幾つかのエリアが私の姉妹によって制御・管理されて空を漂っております。全て合わせてバビロンなのです。」

 

冬夜「何ですと!?」

 

リーン「つまりあなた達の生みの親、レジーナ・バビロン博士が5000年以上も前に作った空中に浮かぶ島が今はバラバラになって世界中の空に漂っていると言うの?」

 

シェスカ「左様でございます。」

 

冬夜「スケールが大き過ぎて今一ピンと来ないんだけど・・・」

 

雄也「壮大な事・・・」

 

ユミナ「そんなものが空に浮かんでいたら騒ぎになりそうなものですけど。」

 

女性陣達が戻って来た。

 

雄也「おかえり。」

 

冬夜「エルゼ、リンゼ、八重どうしたの?顔が赤いよ?」

 

エルゼ「大丈夫よ・・・」

 

リンゼ「何もない、です・・・」

 

八重「気のせいでござる・・・」

 

冬夜「そう?」

 

ライザーク(彼奴の事を考えてたんだな?)

 

シェスカ「バビロンには外部からの視認を妨げる魔法障壁が張られています。地上から確認する事はほぼ不可能です。」

 

冬夜「一体幾つあるんだ?浮島って。」

 

シェスカ「私の庭園、その他に図書館・研究所・格納庫・塔・城壁・工房・錬金塔・蔵と、当時は9つありましたが現在幾つ残っているのかは分かりません。」

 

リーン「ふーん、私としてはその図書館に惹かれるわ。古代文明の様々な知識が詰まってそうじゃないの。」

 

冬夜「ここの博士の図書館だぞ。山のようなエロ本コレクションとかじゃないのか?」

 

雄也「そうかもな。」

 

八重「えろほんこれくしょん?」

 

冬夜「気にしないで!知らなくて良い言葉だから!」

 

八重「わ、分かったでござる・・・」

 

リーン「他の浮島と連絡は取れないの?」

 

シェスカ「他の島とは現在リンクが断たれていますので連絡は取れません。」

 

リーン「今の所他の施設を見付ける方法はないって事ね。」

 

リンゼ「冬夜さんのスマートフォンでも見付けられないです?」

 

冬夜「あ、その手があったか!良い考えだよリンゼ。」

 

リンゼ「はぅ!は、はい・・・」

 

冬夜「サーチ、バビロン。・・・やっぱ無理か・・・」

 

雄也「ギアレットハンターでも無理だな。特定出来ねえ。」

 

ユミナ「これだけ長い間漂流していて他の方達に遭遇した事はなかったのですか?」

 

シェスカ「2度ばかりあります。3208年前と985年前に。」

 

雄也「細かいな。」

 

シェスカ「1度目の遭遇は図書館で、2度目は蔵でした。」

 

リーン「結局、他のバビロンを見付けるにはそれぞれの転送陣を探すしかないのね。」

 

冬夜「因みに他の転送陣は何処にあるか分かる?」

 

シェスカ「分かりません。」

 

エルゼ「そもそも何でこんな形に分散してるのよ・・・」

 

シェスカ「さぁ?博士に聞いた事もなかったので。」

 

冬夜「単なる嫌がらせだったりして。」

 

エルゼ「ま、まさかー・・・」

 

雄也「おいエルゼどうした?赤面して。何かあったのか?」

 

エルゼ「な、何でもないから!」

 

雄也(分かりやす・・・)

 

リーン「んで、この子これからどうするの?」

 

冬夜「どうするって言ってもな・・・シェスカはどうしたい?」

 

シェスカ「私はマスターと共にいたいと思います。おはようからおやすみまで。お風呂からベットの中まで。」

 

雄也「おいおい・・・」

 

リンゼ「お風呂からベットの中まで・・・」

 

雄也「此奴は勝手に言ってるだけだから気にすんなよ。」

 

冬夜「はぁ・・・やっぱりこのままなかった事にして立ち去るのが正解じゃなかろうか・・・あ、その前にここから離れるのはマズいんじゃないのか?管理人不在じゃ何かあったら困るだろ?」

 

雄也「それもそうだな!」

 

シェスカ「何かあったらすぐに分かりますし、私にはここへの転移能力があります。管理はオートで十分ですから問題ありません。」

 

冬夜「あぁ、そうなの・・・もう引き取るしかないのか・・・」

 

シェスカ「つきましては、庭園へのマスター登録を済ませていただきたく・・・」

 

冬夜「登録?どうするのさ?」

 

シェスカ「ちょっと失礼しますね。」

 

雄也「ちょ?俺?」

 

シェスカが雄也の顔に両手を当てて、自分に向かせた。そして。

 

 

 

 

 

 

雄也「っ!?」

 

キスされた。

 

 

 

 

 

 

全員「ええええええ!?」

 

雄也(おい!!何やってんだお前!!離れろこら!!)

 

そしてキスを終えた。

 

雄也「おうぇぇぇぇぇ・・・・・・」

 

キスされた雄也が吐いた。

 

エルゼ「雄也大丈夫!?」

 

リンゼ「雄也さん!」

 

八重「雄也殿!」

 

雄也「くそ・・・・・!登録方法がキスだなんて・・・・・」

 

ユミナ「大丈夫ですか?」

 

背中を摩る。

 

雄也「さ、サンキューユミナ。それと、俺を心配してる暇はあるか?後ろ。」

 

4人「え?」

 

後ろを見ると、冬夜がシェスカにキスされていた。

 

4人「あああああああ!!!」

 

シェスカ「登録完了、マスターの遺伝子を記憶しました。これより庭園の所有権は望月冬夜と伊狩雄也に譲渡されます。」

 

ユミナ「ちょっと何してるんですか!?いきなりキ、キスするとか!私だってまだなのに!私だってまだなのにぃ~!」

 

シェスカ「遺伝子採取にはこれが一番効率が良いと思いましたので。私には子供は出来ませんがもう1つの方法は色々と問題がありそうでしたし・・・」

 

ユミナ「こ、子供・・・」

 

冬夜「ま、マズい・・・」

 

遂にリンゼの怒りが頂点に達した。

 

リンゼ「冬夜さん?」

 

冬夜「は、はい!」

 

また説教されると思ったが、リンゼから衝撃の言葉が。

 

 

 

 

 

 

リンゼ「私は冬夜さんが好き、です・・・」

 

冬夜「え?」

 

そして冬夜にキスをした。

 

エルゼ・八重・ユミナ「あぁぁぁああああああ!」

 

雄也「躊躇いもなくやりやがった・・・」

 

ライザーク「この先が思いやられそうだ・・・」

 

「END」




         キャスト

      伊狩雄也:増田俊樹

      望月冬夜:福原かつみ
 エルゼ・シルエスカ:内田真礼
 リンゼ・シルエスカ:福緒唯
      九重八重;赤崎千夏
       ユミナ:高野麻里佳
       リーン:上坂すみれ

     ライザーク:梅原裕一郎

        黒曜:二又一成
        珊瑚:松井菜桜子
    シャルロッテ:桑原由気

   フランシェスカ:大久保瑠美

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