Angel Beats! 神のご褒美なんか糞喰らえ   作:朝日の男

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Vol.12 天使の仮面をつけた悪魔 -3

背中の痛みに耐えながら後ろを振り返るとそこにも天使が居た

おかしいおかしいおかしい!

ここににいる天使は今、ゆりと戦っている天使だけだったはず

なぜもう1人居るんだ!?

頭の中でエラーを起こしていると俺を刺した天使はクスクス笑っている

なにそれ怖い

 

天使?「クスクス、ねぇ痛い?」

音無「勿論、痛いに決まってるだろうが」

天使?「でしょうね。でも安心して急所は外してあるわ。内蔵を綺麗に避けるように刺したから」

音無「なに?」

 

私は最初に作られた分身体よ

本体の感情のダイレクトコピーにあたるわ

私はね結弦

我慢していたの

満喫した学園生活を送ることに

私と関わった人はみんな消えちゃうから

でも、そんな中 貴方は現れたわ

貴方はすごくこの世界を楽しく生き生きしていた

そして仲間達と遊んでも消えないその在り方

私は次第に貴方に惹かれていったわ

麻婆豆腐を口実に貴方といた時間はこの世界に来てからの中で一番楽しいと感じたの

そして魚釣りに誘ってくれた時、私の我慢は限界ギリギリだった

もっと貴方と居たいと思ってしまった

貴方を独り占めしたいと思った

だからあのピンク色の彼女が私の能力を見たいといったときに【ハーモニクス】を解除し忘れた時、私は欲望のままに行動したわ

私の分身

つまり分身の分身も意識を共有している

本体を誘拐する・・・私の中にある意識でもそんな過激な子が居たのは予想外だったけどね

まぁ、おかげでここまで誘い出せたし

 

音無「ま、まさか・・・」

天使01「えぇ、今回の一連の騒動は私の本体の潜在的欲求といったところでしょうね。さぁ付いて来て。本体の場所に案内するわ。あ、そのナイフは抜かないことをお勧めするわ」

音無「わかった」

 

その地点から暫く歩きもう1つのクレーターの中心部にかなではいた

 

音無「立華!」

天使01「おっと、動かないで。黒髭危機一髪になりたいかしら?」

 

駆け寄りたい衝動を抑える

 

天使01「あなたは知っているようね?もし、今の状態で『ハーモニクス』を起動させたらどうなるか」

音無「あぁ、立華の中に今までの冷酷な立華がいっぺんに入るんだ。肉体は持つだろうが精神はわからない」

天使01「正解。そこで1つ取引があるのだけど・・・私も消えたくないしね。付いてきて」

 

おとなしく付いて行くと地下ギルドから地上へと延びる隠された梯子の前まで来た

無言で昇る天使

俺はスカートの中を覗かないように俯いて昇る

 

天使01「クスクス、覗きたいなら覗いても良いわよ。スパッツを履いているから」

 

チッ、かなでと違いすぎる!

 

昇り終わり通路へと出た

そこから更に歩くと隠された『第二コンピューター室』の前まで来た

ためらいも無く開ける天使

そこに謎の男はいなかった

 

天使01「すごいでしょ?偶然見つけたのよ。おそらく前の生徒が作った秘密基地でしょうね」

 

あぁ、その通りだよかなで

 

天使01「此処のパソコンは外部とも繋がっているわ。此処から私の部屋のパソコンへアクセスして」

音無「俺はパソコンに慣れていないんだが?」

天使01「大丈夫よ、やり方は教える」

音無「お前がやったほうが速いんじゃないか?」

天使01「それは駄目よ。分身にはそういうところにはロックがかかっているの」

 

カタカタとキーボードと睨めっこし、かなでのパソコンへ侵入した

そこから【Angel Player】を起動させた

 

天使01「あら、追加プログラムをどっかの誰かが入れたみたいね。それを書き直し・新しく追加して」

音無「へいへい。どうすればいいんだ?」

天使01「〔『ハーモニクス』を解除する場合、もう一度『ハーモニクス』を起動させその分身体に分身させた意識を統合させる。その後、新プログラム『ペルデンドシ』を起動させる〕よ」

 

プログラムをいじり終わると天使01は満足した顔つきになった

 

天使01「それじゃあ、本体の所に戻りましょう」

 

その後は意識を失っているかなでを起こし『ハーモニクス』を起動してもらった

が、また気絶してしまった

もう1体、パジャマ姿の天使が出てきてそれから10秒後

その分身体が光りだした

 

天使01「ウックゥ」

音無「大丈夫か?!」

天使01「そう思うのなら抱きしめるぐらいして欲しいものね」

 

天使とはいえこんなにも苦しくもだえる女の子のお願いを聞けない俺じゃない

俺は天使を抱きしめた

 

to be continued ・・・ ?


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