「行くぞ」
「せいぜい逃げ回るといいわ、人間」
「ただの人間じゃあないんだがな‥‥‥!」
光線が走る。
スレスレで避けて銃弾を撃ち込むが、どうやら何かに弾かれているようだ。
やはりダメか。
なら近づけば‥‥‥いや、だが近づくには少し骨が折れるな。
「‥‥‥やるわね、人間にしては」
「そいつはどうも!」
「でも、その程度の銃弾じゃ私を撃てないわよ」
「‥‥‥クソッ」
撃ち貫く、って事か。
どうすればいい‥‥‥?
俺に、何が出来る?
‥‥‥この腕なら、出来る事はあるか?
ふと上を見上げると掴めそうな柱がいくつかある。
あれを使ってなんとか近づけば‥‥‥。
「‥‥‥あれか」
「何か糸口でも見つけたの?」
「まぁな。霊夢‥‥‥悪いんだが」
「囮になれ、そういう事?」
「まぁ、そういう事だ。頼めるか?」
「じゃあアンタの得意料理一週間振る舞って頂戴」
「いいぜ、終わったらな」
「じゃ、そういう事で。魔理沙、アンタも手伝いなさい」
「わ、わかったぜ霊夢」
霊夢が陰陽玉を用いて攻撃を開始。
同時に魔理沙も自慢の箒に乗って撹乱する。
そして、俺はあの天井から伸びた柱に向かって腕を伸ばした。
するとどういう訳かあの時見えた不透明な巨腕が柱まで伸びていき、掴んだ。
掴んだ瞬間一気に引っ張られ、柱の近くまで近づいた。
‥‥‥もう一回!
もう一度腕を伸ばし、また別の柱の近くまで近づく。
「何をしようとしているのか知った事ではないけれど‥‥‥少々やかましいわね」
「ほらほらどうしたぁ!守ってばかりじゃ私には勝てないぜ!」
「‥‥‥いいわ。貴女に本当の"魔法"を教えてあげる」
直後魔理沙の周囲に複数の魔方陣が現れ、エネルギーが集束していく。
霊夢も巻き込みながら。
「‥‥‥火符"アグニシャイン"」
「うわっ、とぉ!?あぶねっ、焼ける焼ける!!」
「ちょっと魔理沙、私も巻き込まないでよ!」
「わ、悪い霊夢!」
「‥‥‥意外としぶといのね。なら、これで終わりにしてあげるわ」
「また来る!?」
さらに魔方陣が複数現れ、先程よりも魔力集束が速い。
明らかにヤバいヤツだ、と本能で感じ取れる。
「無謀に挑んだ事を後悔するといいわ。日符"ロイヤルフレア"」
「どわぁーっ!?」
「なんて威力‥‥‥!」
ごう、と風が唸るような音と共に爆発が起きる。
流石の威力で身体が吹っ飛ばされる霊夢と魔理沙。
だが、これで終わりじゃない。
「‥‥‥?一人、いない?逃げた?」
「ウォォォォォォォォォォォォ!!」
「ッ!?」
パチュリーが上を見上げたそこには、レッドクイーンを振りかぶったアランがいた。
そして。
「take!」
「う、」
振りかぶったレッドクイーンを振り下ろし、パチュリーに斬りつける。
一撃で仕留められる程の威力で。
「this!!」
「がはっ‥‥‥!?」
斬りつけられたパチュリーは吹っ飛ばされながら床に倒れ伏す。
「‥‥‥ま、こんなもんだろ」
「おっそいわよアラン、危なかったじゃない」
「悪い悪い。少し遅れた」
「さて、と。パチュリーって言ったっけ?ここの主が何処にいるか、洗いざらい吐いてもらうわよ」
パチュリー ノーレッジ、撃破。
情報『異変のメモ其の弐』
"話を聞いた所だとやっぱりっつーかなんつーか、主はこの館の最深部?だか部屋にいるらしい。さっさと早い所この異変とやらを解決したいもんだ。‥‥‥早く帰ってストロベリーサンデー食いてぇ"
記録者 アラン
彼等が最深部を目指して図書館から去った後。
「‥‥‥こあ、いる?」
「はい、ここにいますよ」
「それならちょうどいいわ‥‥‥こあ、命令よ。彼を‥‥‥アランを見張って。とても、嫌な予感がするの」
「わかりましたっ、お任せくださいパチュリー様っ!」
「お願いね‥‥‥私は少し、休むわ‥‥‥」
パチュリーが椅子に座り、眠ったと同時に悪魔のような羽が生えた赤髪の少女は何処かへ消えていた。
ここで設定をば。
《登場人物》
小悪魔
・パチュリーの忠実な下僕。
・下僕、という形だが扱い方は普通に人らしく接されており、友好的な性格。
・意外と天然。
いかがだったでしょうか?
戦闘描写ってかなり難しいですね‥‥‥
(´・ω・`)
上手くなれるように精進せねば。
‥‥‥雪はねめんどくさい(;・ω・)
では、次回の更新でお会いしましょう。
感想、質問等いつでもお待ちしてます。
ではでは(´・ω・`)ノシ