Re:東方魔神録   作:アインスト

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更新遅れてすみません‥‥‥。

では、どうぞ。


3rd Mission "居候生活"

 

 

霊夢に居候させてもらってから早三日。

 

ある程度の家事は任されている。

 

家事をやり始めた当初、霊夢には驚かれた。

 

「あんた家事できたんだ」と。

 

流石にこの歳になって出来なかったら致命的だからな。

 

ある程度の事は出来るようになっておかないと。

 

 

 

「‥‥‥さて、と。起こしに行くか」

 

 

 

軽くそう呟き、まだ寝ている霊夢の部屋へ移動した。

 

襖をそっと開くと、やはりというか、未だに霊夢がスヤスヤと布団の上で寝息を立てていた。

 

やれやれと呟き、いきなり掛け布団をはぎ取る。

 

布団をはぎ取られた事に驚いたのか、霊夢は目を覚ます。

 

 

 

「‥‥‥ちょっと、もう少し起こし方ってのがあるんじゃない?」

 

「身体を揺すってもまったく起きないのは何処のどいつだ?えぇ?」

 

「う‥‥‥」

 

「とにかく、さっさと起きて顔洗え。朝飯も出来てるから」

 

「今日の朝御飯の献立は?」

 

「鮭の切り身の塩焼きと豆腐とわかめの味噌汁。あとは胡瓜の浅漬け」

 

「‥‥‥なんか健康的な献立ね」

 

「うっせぇ」

 

 

それから数分後、ある程度片付けたら飯を食い始める。

 

‥‥‥よし、まぁこんな所か。

 

味付けはちょうどいいんじゃないか?

 

 

「ん、美味しいじゃない」

 

「そりゃあな。キッチリ分量量って作ったし」

 

「別にキッチリじゃなくていいわよ。だいたい料理なんて目分量でやればなんとかなるし」

 

「あっそ。ほらこれも食え」

 

 

後ろの棚の下の引き戸を開き、小さめの壺を取り出してちゃぶ台の横に置く。

 

 

「何それ」

 

「ああこれか。針妙丸からもらったんだよ。"食べてみてよ、絶対美味しいから"ってな」

 

「ふーん、針妙丸がね‥‥‥ってあんたもうすっかり馴染んでいるじゃないのよ」

 

「適応力って知ってるか?」

 

「それくらい知ってるわよ。馬鹿にしないで」

 

 

流石は博麗の巫女って事か。

 

で、飯を食い終えた俺たちは食器を片付けて出かける準備をする。

 

 

「‥‥‥親父みたいにDevil May Cry幻想郷支店開くかな」

 

「あんた何言ってんのよ。とにかく早く準備して」

 

「わかったわかった。手早く済ますから、もう少し待てって」

 

 

親父の着ていたものによく似たコートを着る。

 

そして、腰のホルスターにブルーローズを差し込む。

 

 

「‥‥‥っと、準備できたぞ」

 

「じゃ、行きましょうか」

 

 

霊夢と一緒に人里へと出かける。

 

何をしに、だって?

 

そりゃ食料調達のためだろうが。

 

ある程度食料を調達したあと、人里の団子屋に寄りたいと霊夢が言った。

 

 

「しかしなんでいきなり団子屋に?」

 

「久しぶりに食べたくなったのよ。それぐらい普通わからない?」

 

「悪い、あいにく俺は悪魔を狩る事しか頭に無いからさ」

 

「だと思った。ちょうどいいわ、ここにいる間に人間としての感性を取り戻しときなさい。あ、おじさんみたらし団子一皿ちょうだい」

 

 

あいよ、と奥から聞こえる。

 

俺はどうしようか。

 

 

「なぁ、なんかオススメないのか?」

 

「無難にみたらし。絶対美味しいから」

 

「じゃあおっさん、俺にもみたらし団子一皿くれ」

 

 

それから数分後。

 

みたらし団子が二皿運ばれてきた。

 

なんとも美味そうな甘い匂いを漂わせている。

 

 

「あむっ‥‥‥んー、あまーい♡」

 

「そんなにか‥‥‥?じゃあ俺も」

 

 

団子を口に運び、咀嚼する。

 

すると、団子特有の甘さというか、それが口の中に広がって‥‥‥。

 

 

「‥‥‥美味い」

 

「でしょ?」

 

「あぁ、最高だ。ストロベリーサンデーには届かないけどな」

 

 

向こうにいた時を思い出した。

 

あー、ストロベリーサンデー食いてぇなぁ‥‥‥。

 

そんなこんなで小腹を埋めたあとは神社に戻った。

 

 

「アラン、お風呂沸かしておいて」

 

「はいはいわかったって」

 

 

神社の外に出て薪を手に取り、沸かすためのボイラーみたいな場所に行く。

 

ほら、自動じゃないから手作業なんだよ。

 

 

「‥‥‥よし、こんな所か。おーい、湯加減はどうだー?」

 

「ちょうどいい感じー。ありがとー」

 

 

気の抜けた声が風呂場から聞こえた。

 

そそくさと境内の中に戻り、俺も風呂に入るために軽く準備をしておく。

 

‥‥‥というか何故俺のボストンバッグが落ちてんだ。

 

確かに俺はしばらく家を出るから着替え程度は持ち出してはいるが‥‥‥。

 

と、そんな事を考えながら更衣室にたどり着き着替えをその場に置いておこうと乱雑に放り投げておく。

 

だがその時、どういう訳かいきなり風呂場と更衣室を仕切る襖が開かれ、タオル一枚を身体に巻いただけの姿で霊夢が出てきた。

 

 

 

「‥‥‥!!」

 

「あー‥‥‥悪」

 

「何見てんのよこの馬鹿ァー!!」

 

「ぶべらっ!?」

 

 

いってぇ。

 

何処から取り出したのか知らんが、お払い棒でぶっ叩かれた。

 

そういった一悶着あった後、さぁ寝るぞって所でひとしきり大きな地響きがした。

 

 

「うっせぇな‥‥‥何だ‥‥‥?」

 

「あら、目が覚めたの?」

 

「そりゃあんな地響きが聞こえりゃな」

 

「それもそうか‥‥‥」

 

 

地響きがした方向に視線を向けるとそこには湖の近くでいつの間にか不気味な程紅い屋敷が建っていた。

 

それもかなりの規模だ。

 

 

「‥‥‥ありゃ明日にでも調査すべきだな」

 

「‥‥‥ええそうね。私もちょうどそう思ったわ」

 

「明らかに何かしらいるのは確定してそうだがな」

 

「確かに。あんなに不気味な雰囲気かもし出している訳だしね」

 

 

という訳でまずは睡眠を取り、明日湖の近くに出現した屋敷の調査をする事にしたのだった。

 

 




設定その三。

《登場人物》
博麗 霊夢
・博麗神社の巫女。
・仕方なくアランを居候させている。
・人里の住人いわく、"幻想郷の中では多分一番強い"らしい。


《スキル》
エアハイク
・自分の足元に魔力の力場を作り、それを踏み台にしてもう一度飛ぶスキル。



いかがだったでしょうか?

楽しんでいただけたなら幸いです。

では、次回の更新でお会いしましょう。

感想、質問等いつでもお待ちしてます。

ではでは(´・ω・`)ノシ

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