Re:東方魔神録   作:アインスト

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9th mission "時の支配者を撃破せよ"

 

 

さて、ある程度進むとかなり広い部屋へ出た。

 

エントランスか。

 

 

 

「うひゃー‥‥‥こりゃ迷いそうだぜ‥‥‥」

 

「魔理沙、ウダウダ言っても仕方ないわ。アラン、何処から行く?」

 

「こういうのはだいたい真っ直ぐ行けばボスにたどり着くもんだ。行くぞ」

 

「それもそうね」

 

 

 

そう言って前に進もうとする。

 

だがその時、目の前にナイフが迫る。

 

 

 

 

「危ない!」

 

「shit!危ねぇな‥‥‥」

 

「あ、おい霊夢、アラン!前に誰かいるぞ!」

 

 

 

エントランスの先にある階段で待ち構えていたのは、ナイフを構えたメイド。

 

容姿は言わずもがな"瀟洒"。

 

そして、強者。

 

 

 

「これ以上進むようなら次は心臓を狙うわよ」

 

「それじゃああなたのご主人様に言ってくれない?"こんな不気味で趣味悪い霧を止めろ"って」

 

「それは出来ないわ」

 

「‥‥‥あっそ」

 

 

 

霊夢とメイドが会話している途中で弾丸を撃ち込む、いや撃ち込もうと"した"。

 

何故過去形か。

 

それは、瞬きをする間もなく俺の背後をメイドが取っていたからだ。

 

 

 

「‥‥‥テメェ、今何した」

 

「あなた達には一生わからないわ」

 

「‥‥‥霊夢、魔理沙」

 

「わかってる。倒すわ、あなたを」

 

「なら、名乗らせてもらうわ。私はここ紅魔館の主、レミリア スカーレット様のメイド、"十六夜 咲夜"。何も出来ぬまま倒してあげる」

 

「はぁ‥‥‥"博麗の巫女"、博麗 霊夢よ。逆に返り討ちにしてやるわ」

 

「"普通の魔法使い"、霧雨 魔理沙だ!行くぜ!」

 

「"しがないデビルハンター"、アラン。人間相手は気が引けるがやらせてもらうぞ!」

 

 

 

俺たちはその場から飛び退く。

 

俺たちが先程立っていた場所には無数のナイフが刺さっていた。

 

いったいどうやってあれほどのナイフを‥‥‥?

 

 

 

「遅い」

 

「おわっとぉ!?またかよ!?」

 

「落ち着きなさい魔理沙、相手の思うつぼよ!」

 

「わかってるって‥‥‥だけど相性が悪すぎるぜ、こいつ」

 

 

 

この時霊夢は思考を巡らせていた。

 

こういった状況に自分は万能に対応出来るがアランはまだスピードよりのパワーファイター。

 

だが一番相性が悪すぎるのは火力で押し切る魔理沙の方。

 

相手は恐らく瞬間移動か何かの"程度の能力"を持っていると霊夢は見た。

 

だが、瞬間移動するのならある程度動きに予測がつく。

 

それに対してあのメイドは全く予測がつかない。

 

攻撃をあてたかと思えばいつの間にか右側に回られ、かつナイフまでも仕掛けられている。

 

何か、何か手掛かりは無いものか。

 

 

 

 

─その時、霊夢は一つの仮説を立てた。

 

 

 

「‥‥‥まさか、"時間操作"」

 

「おいおい霊夢、冗談も休み休み言ってくれよ。時間を操作だなんてそんな事出来る訳が‥‥‥」

 

「魔理沙、忘れたの?ここは幻想郷。どんな能力があっても不思議じゃないのよ?」

 

「‥‥‥あ」

 

「なるほどな。それで霊夢、どうする?今回は俺たちが囮になるか?」

 

「それが一番妥当ね。お願い」

 

「任せろ」

 

 

 

行動開始。

 

まずはあのメイドの攻撃を回避する事に専念する。

 

 

 

「いったい何を考えているのか知らないけれど、今更見抜いた所で遅いわよ」

 

「確かにそうかもな。だが俺たちはお互いを信じてる。お前を倒すためにな」

 

「減らず口を!」

 

 

 

あれから数秒経っただろうか。

 

あるいは数分、数十分?

 

その時、あのメイドは飛び上がって無数のナイフを俺たちに浴びせる。

 

 

 

「shit、多すぎる!」

 

「霊夢、まだなのか!?」

 

 

 

ふと霊夢の方に目線をずらす。

 

すると、身体中にナイフが刺さってしまった霊夢が視界に入ってしまった。

 

 

 

「れ、霊夢っ!?」

 

「Damn it!!殺りやがったか!」

 

「これが博麗の巫女の実力‥‥‥案外手間がかからなかったわね」

 

 

 

そう、メイドが呟いた時だった。

 

ナイフが刺さった霊夢の身体が突如、バラバラと無数の札に変化した。

 

 

 

「なっ‥‥‥!!」

 

 

 

メイドが回避、着地したその時。

 

床にばらまかれた札が足を固定する。

 

 

 

「クッ‥‥‥このっ‥‥‥!!」

 

「アンタにはそれが特別な力なのかもしれない。でもね、幻想郷(ここ)じゃ不思議な事じゃないのよ。対策さえ立ててしまえば怖いものじゃない」

 

「博麗の‥‥‥!」

 

「終わりよ」

 

 

 

そう言って彼女の懐に飛び込み、至近距離で近接型"夢想封印"を放つ。

 

吹っ飛ばされたメイドは壁に衝突、そのまま床にへたりこみ気を失う。

 

 

 

「‥‥‥まったく、ヒヤヒヤさせるなよ霊夢ぅ‥‥‥」

 

「別にもういいでしょ?終わった事なんだし」

 

「ヒヤヒヤさせられる身にもなってくれよぅ‥‥‥」

 

「ま、何はともあれ終わったな。先に進むぞ」

 

 

 

─十六夜 咲夜、撃破。

 

 

情報『異変のメモ 其の参』

"戦っている時わかったんだが、ここは紅魔館というらしい。しかし時間操作か‥‥‥厄介な能力だったな。これ以上面倒なヤツが出てこなければ良いんだがな‥‥‥ああ、早く帰ってストロベリーサンデー食いたい"

 

 




この辺で設定を(;・ω・)

《登場人物》

十六夜 咲夜
・紅魔館のメイド長。
・レミリアとフランに仕えている。
・ただし忠誠心は鼻から出る(要は鼻血)


いかがだったでしょうか。
久しぶりの更新なのでかなり駆け足になってしまいましたが‥‥‥。

では次回の更新でお会いしましょう。

ではでは(´・ω・`)ノシ

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