P4μーPersona4 μ'sic All Nightー   作:りっつ

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#2 One day in the rain, one day in the shine.

「鳴上!」

俺は思わず電話をかけていた。

「陽介も見たか……」

俺は鳴上やりせとの再会が感慨深くて一人で夜中の十二時、何も映らないテレビ画面を見ていた、そしたらまさかだよ、『マヨナカテレビ』に再び人が映った。

それにその人というのが、

「昼間言ってた陽介の幼馴染、穂乃果ちゃんとことりちゃんということだな」

「センセイ!大変!」

クマが携帯を奪う。

「そのあのね、向こうの世界がいろいろてんわやんわなんだクマよ!」

「なるほど、テレビの中は穂乃果ちゃんたちが住む東京の形をしているわけだな」

「なんでわかるんだよ!」

「でも不思議なことに、入口広場はそのままっぽいクマ、その他は今日ヨースケが言ってた穂乃果ちゃんたちの街みたいなんだけどね、スカイツリーみたいなのも見えるし」

「ということは」

「助けに行けるクマ!」

テレビの中だということは、シャドウも居るってこと。早く助けに行かないと……

立て続けにメッセージが入る。

 

千枝:アレ、マヨナカテレビだよね…

☆彡ユッキー:でもクマさんが言うには

完二:助けに行けるんだよな

りせちー:助けにいこうよ!

白鐘:霧の仕組みも分かりません、すぐに行きましょう!テレビの中に!

 

「勿論、俺もだ。みんな揃ってテレビの中に入る、それがルールだろ?」

「みんな…」

俺は若干うるうる来てたと思う。距離が離れても、時間が経っても、友情は変わらない。ノーチェンジ。

「ありがとう、みんな!行くぜ!相棒」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ここは…?」

目を覚ました私が見たのは、とても禍々しい世界。

家には誰もいない。窓から外を見た。

赤と黒に染まる空に、不気味な私たちの街。

ここから出るより先に、ことりちゃんを見つけないと……

私はことりちゃんの家へ歩き出していた。

 

いつもより道が長い気がする。

「どうなってんだろう……」

夜道の不安とは違う、もっと圧迫された不安。

「あっ、ここ……」

いつの間にか神田明神に来ていた。

「大丈夫かな〜」

私は呟いた、そして、どこからともなく声が流れてきた

「私らしくないねぇ」

「だ、誰!?」

そこにいたのは、紛れもなく私だった。

でも、何かが違う。

「私は高坂穂乃果だよ」

「穂乃果、ほんとすごいよね。μ'sで真ん中で歌って、みんなの信頼を得て、まるでμ'sは穂乃果のモノみたい!」

「何よその言い方!」

「何よって……あなたは私だからこう思ってるんじゃないの?」

「ことりちゃんなんか穂乃果いなきゃなんにもできないよね……、だからこう、探してるんでしょ?ことりちゃんが心配なんじゃなくて、ヒーローになるためにさ!」

「やめてよ!あなたはいったい誰なの!」

「あんたは私、私はあんた」

こんなのが私なわけない……

「あんたなんか……、あんたなんか……」

やめろ、それ以上言うな―

聞き覚えのある声が響いた。でも走り出した言葉は止まらない。

「穂乃果じゃない!!!」

もう一人の私の高笑い、そこで私の意識は途切れた

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「これが、あの子のシャドウ……」

里中は声を漏らす。

右手に大きなラッパ、そして、今朝ホームページで見た音ノ木坂の制服に後頭部から9色の羽が生えている。

真ん中は、オレンジ。一番大きな羽だった。

「待ってろよ!今助けるからな」

「花村先輩!風が弱点だよ!」

「サンキューりせ!じゃあ行くぜ!」

「ペルソナァ!」

ガルダインを発動!クリティカルヒットじゃないけど、ふらふらと、シャドウは右にずれる。

「イザナギ!」

鳴上がシャドウの頭上に雷を落とす。さすがリーダー!

でも、その瞬間だった、シャドウからの反撃!

朱色の炎があたりを覆う!そして、一瞬怯んだ隙に、ラッパより放つ爆音に俺の身体は吹き飛ばされた。

「くそっ!大丈夫かみんな!」

「大丈夫!私に任せて!」

「僕達も行きますよ!」

「やってやるクマー!」

天城がメディアを発動!

クマのマハブフダインが辺りの焔を鎮めると、完二が直斗の手をとって地面を思い切り蹴ると、ペルソナもそれに応える。

「いけ!直斗!」

宙に登った二人、直人が空中からメギドラオンを発射した。

衝撃に包まれる境内、その真ん中に位置したシャドウに里中が思い切り蹴りを入れた。

だいぶダメージは与えたようだ、もう大丈夫か?

 

「何よあんた達、邪魔をしないで!」

シャドウの持つラッパが竹刀に変わる、大きく振り下ろされた剣は轟音と共に、空を斬り裂いた。

「穂乃果はμ's、μ'sは穂乃果、文句あるの?」

シャドウは見違えるほどの速さで動く。

どうする……?

やるっきゃない!

「マハガルダイン!」

もちろん、射程範囲外だ、そんなことはわかってる。

「天城!」

「うっ、うん!マハラギオン!」

空気はそして右回転に焼けゆく、シャドウも包囲された。

「先輩!あのシャドウは火炎に強いよ!」

「分かってるぜ!」

「えっ……?」

「里中!頼んだ!」

「うん、マハブフダイン!」

空気はそして左回転に凍りつく。その圧力差は猛烈な風となって吹き荒れる!

そして、風は一点に集中した!シャドウはそこに縛り付けられている。

「行くぜ!マハガルダイン!」

シャドウは叫び声を上げて、等身大の穂乃果ちゃんの姿をしたシャドウに戻っていった―

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ここは……?」

「大丈夫か、穂乃果ちゃん!」

「あっ、陽介くん!なんでここに!」

陽介くんだけじゃなくて、写真のみんなもそこにいた。

「ははっ、それは長くなるから置いといて」

「アレ、見ただろ?」

指さされた向こうには、もう一人の穂乃果。

思わず俯いてしまう。

「誰だってあんなもんだよ」

銀色の髪をした人が言ってくれた。

「そう、花村の時だってね〜」

短髪の女の子の言葉に、陽介くんが反応する。

「そ、それはいいだろ!てかなんで知ってんだよ!」

「認めたくない自分の一部、そんなのは誰にでもあるんじゃねぇのか?」

金髪のドクロの不良さん?が優しく言う。

「その通りだぜ穂乃果ちゃん。別に悪いことなんかじゃないさ」

陽介くんが続けた。うん、そうだよね。

私は『高坂穂乃果』に歩み寄った。

 

「君も私の中に居る。きっとそうなんだよね、いや、そうだよね。ちゃんと君と向き合うよ……!」

 

シャドウが消えていく。その表情は柔らかかった。そして上にひとつの光が。

 

「ペルソナだよ」

「ペルソナ?」

久慈川りせちゃんが説明してくれた。

「自分と向き合う強い心は力に変わる……、そういうことだよね、先輩!」

「あっああ、そういうこと」

「もしかして聞いてなかった!?ひどーい!」

私は、右手を掲げて、その光をぎゅっと受け入れた。

 

自分自身と向き合える強い心が"力"へと変わる…

穂乃果は、もう一人の自分…

困難へと立ち向かうための人格の鎧、

ペルソナ"カリオペイア"を手に入れた!

 

「これが、ペルソナ―」

そして、穂乃果は夢幻から我に返る。

「こ、ことりちゃんは!?」

「クマー?この霧はどうなってるんだ?」

「まだ霧は晴れそうにないクマよー」

着ぐるみが喋った……

「穂乃果ちゃん、ことりちゃんはまだ大丈夫クマよ、明日の東京は晴れ!ここの霧が晴れるまでは大丈夫クマ!」

「現実で雨が降り続いて、霧がかかる時、ここの霧は晴れるの、それまでは大丈夫だよ」

黒髪のお姉さんが言う。

「でもどうしましょう……穂乃果さんの街と僕達の街の距離は離れていますし……」

帽子をかぶった、女の子が呟いた。アレっ?でも直斗って男性名だよね……?

「ホノちゃんの街に出る出口はあるクマけどね……」

いつからホノちゃんになったんだろう……

「ベルベット・ルーム!」

陽介くんの相棒の突然の言葉にびっくりした。

すると、すぐそこに目の前に蒼く光る扉が…… 信じられない…

「ことりちゃんが行方不明になればμ'sのみんなも心配する、それに、俺たちは明日の昼まで神田に行けない。ホントだったらこのままことりちゃんを追いかけたいけど、穂乃果ちゃんも疲れてるだろうし、一旦立て直そう」

蒼い扉が静かに開く。すると中から、蒼く雅な女の人が出てきた。

「まったく……、今回は仕方ないですけど、ベルベットルームはビジネスホテルではないんですからね……」

その女の人は、優しげにこちらを覗いた。

「高坂穂乃果さん、ですね。マーガレットと申します。以後お見知り置きを……」

「マーガレットさん?」

「なんで穂乃果ちゃんのこと知ってるんですか?」

「μ'sのファンだからです」

「ぇぇえええええ!!あ、ありがとうございます!」

この魔法使いみたいな人にも私たちの音楽が届いていたなんて……

私は驚きと感動の間で揺れた。

「ベルベットルームはお客人の精神でその形を変える……なるほど、今はダンスフロアということですね」

「穂乃果さんの休息には不適かも知れませんが、文句はそこの銀髪に言ってください」

「は、はは……どうも……」

苦笑い……

「あっ、そういえばみんなの自己紹介がまだだったなじゃあ穂乃果ちゃん、ベルベットルームで自己紹介といこうぜ!」

私はみんなと一緒にベルベットルームと呼ばれる場所に入った。

扉は自然と閉まる。なんてスピリチュアルな光景……!




ペルソナ5やりたいです…
プレステ3も4もないんでキツいんですけどね…
P3D,P5D,PQ2出る前にはP5もエンジョイしたい!
あと、ラブライブの新アプリ発表、まじ凄かったです
えみつんが、えみつんが……!ってなってたw
μ'sが出てるのもめちゃめちゃ嬉しいし、なにより、μ's、AqoursとPDP、ラブライブファミリーが同い年とか感涙ものですよ!
スクフェスのスクールアイドル達もでるのかな…?
めっちゃ楽しみです!!

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