魔法少女と記憶の管理人   作:四月一日 桜

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どうも、桜です。
今回無駄がとても多いですが、どうぞ。


非日常の中の日常

やぁみんな。最初から出番が貰えて喜んでいる幸人だ。

 

まあそんなことは置いておい、今はさっき英霊に攻撃をした少女を見ていた。

 

 

「クラスカード《ライダー》回収完了。」

 

彼女はそう言うとカードを手に取りこちらを見つめてくる

 

ちなみに、俺は顔がわからないように狐のお面を着けている

 

 

「………あなた、誰?」

 

「うーん、しがない元英霊ってとこかな?」

「?」

 

「じゃあ次はこちらから質問するけど………」

 

 

君は誰?と聞こうとしたが、

 

 

「オ〜ホッホッホッ〜〜!!」

 

不意に、そんな笑い声が聞こえた。

 

「このバカ笑いは…………」

 

 

どうやら、ツインテールの女性は誰なのか知っているようだ。

 

 

「無様ですわね〜。敵に恐れをなしてただ見ているだけとは、とんだ道化ですわね、遠坂凛!!」

 

「ルヴィア!……てか、あんた生きていたんだ。」

 

「ふん、当然ですわ、美遊、ご苦労様、まずは一枚いただきましたわ。」

 

「やかましい!不意打ちの癖にいい気になるんじゃないわよ!!」

 

 

みたところ、仲が悪いみたいだ、喧嘩を始めた。

 

 

〔やれやれー成長しませんね、この人たちは、〕

 

 

イリヤが持っていたステッキがそう言うと、世界が崩れ始めた。

 

「え、今度は何?」

 

〔カードを回収したので鏡面界が閉じようとしているんですね。とりあえず帰りましょうか。〕

 

「うん。」

 

〔ほら〜そこのおふたりさん、帰りますよ〜〕

 

 

しかし、ヒートアップしているせいか聞こえていないようだ。

 

 

「………サファイア。」

 

〔はい、マスター〕

〔半径6メートルで反射路形成。通常世界へ帰還します。〕

 

 

サファイアと呼ばれたステッキがそう詠唱すると魔方陣が輝き出し、

 

俺たちは元の世界に戻った。

 

 

「…………じゃあ、とりあえずあんたのことを教えてもらおうかしら」

 

「何故だ?」

 

「何故だ?じゃないわよ!!いきなり現れたと思ったら英霊と互角に戦ってるし。」

 

「それは本当ですの?遠坂凛?」

 

「ええ。あんたたちが来なかったらコイツが倒してたわよ。」

 

「そんな事が…………あなた、名前は?」

 

 

あ、やばい。名前考えてなかった。まあ東雲流使ったから前世の名前でいっか。

 

 

「俺の名前は東雲 幸人。元英霊だ。」

 

「「えっ?ユキト?」」

 

 

案の定イリヤが驚いている。何故かもう1人の娘も。

 

 

「ふーん…ってちょっと待ちなさい。『元』英霊ってどういうことよ?」

 

「どういうことって、そのままの通り英霊の生まれ変わりだが?」

 

「そんな当然みたいに言うんじゃないわよ。で?あんたの目的は?」

 

「それは話せないかな、まあそちらに協力はするつもりだ。」

 

さすがに記憶の事は話せないからな……

 

 

「っとそういえば。」

 

 

まだ記憶が戻っていないことに気付き黒髪の少女の方を向く。

 

 

「…な、なに?」

 

「さっきのカード貸してくれないか?」

 

「どうして?」

 

「ちょっとね。大丈夫、君たちに害はないよ。」

 

「………わかった。はい。」

 

「ありがと………ッ!!」

 

お礼を言いながら受け取ろうとした時、何かが流れ込んできた。

 

それは記憶。俺が英霊として聖杯戦争に参加していた時の一部。

 

その時も、俺は彼女、《ライダー》と戦っていた。

 

…………………………そうだ。

 

俺のマスターは○○ ○○だ。

 

 

「大丈夫?」

 

「ああ、問題ない。心配してくれてありがとう。」

 

 

そう言い、俺はカードを彼女に渡した。

 

 

「じゃあ、俺はこれで。」

 

そして帰ろうとした時、

 

 

「ちょ、ちょっと待ってください!」

 

「ん?」

 

 

イリヤに声をかけられる。

 

「あ、あのっ、さっきは助けてくれてありがとうございました。」

 

「ああそれね。いいよ、俺がやりたくてやったわけだし。」

 

 

そう言って俺は次こそこの場を去った。

 

 

〜少年帰宅中〜

 

朝、今日もイリヤに起こされ学校に。

 

 

「ふぁ〜〜〜あ」

 

「眠そうだな、イリヤ。」

 

「うん、昨日は少し夜更かししちゃって。」

 

「あんまし夜更かしするとセラに怒られるぞ」

 

「う〜それはやだなぁ。」

 

 

まあそう簡単に終わらないだろうしな。

 

 

「…あ、そうだ!ねぇユキ……」

 

「ん?どうした?」

 

 

不意にイリヤが俺を呼ぶ。心なしか目のハイライトが消えている。

 

……あれ、俺なんかしたっけ?

 

 

「昨日の用事って何だったの?」

 

「何って人に会いに行っていただけだけど。」

 

「その人って女の人?」

 

「ああ、そうだが?」

 

 

…………あれれぇ?おかしいなぁ。イリヤの周りが黒くなっているぞ〜

 

「その人の名前は?どこに住んでいるの?その人との関係は?」

 

「おいおい。そんな連続で聞くなよ。それにその人のことはあんまり知らないんだ。」

 

「本当に?じゃあなんで?」

 

「言い方が悪かったな。実はその人の経営しているカフェに行っていたんだ。」

 

「………なぁんだ〜心配して損したよ〜。そうだよね、ユキは私が大好きだもんね♪」

 

「……まあ確かにイリヤのことは(家族として)好きだな。」

 

「ふぇ!?」

 

 

なんかイリヤが固まってる。顔も赤くなっている。

 

 

「どうした、イリヤ?」

 

「〜〜〜〜ッ、な、なんでもないよ!さ、行こ!」

 

「お、おい!」

 

 

イリヤが急に俺の手を掴んで走り出す。そうしてそのまま俺たちは学校に行った。

 

〜少年少女登校中〜

 

 

無事?学校に着いた俺たちはそれぞれの席に着いた。

 

イリヤはいつものメンバーで話しをしているが、ちらちらとこっちを見てくる。

 

ちなみに俺の席はイリヤの斜め前だ。

 

もしかして、さっきのこと気にしてるのか?

 

俺がイリヤのことが(家族として)好きなのが、そんなにもおかしいのか?

 

え?お前鈍感だなって?………なんでや。

 

なんてことを考えていると、担任の藤村先生が教室に入ってきた。

 

先生の話によると転入生が来るらしい。

 

へぇ転入生か。随分と中途半端な時期にきたな。

 

「じゃあ、入ってきて!」

 

「…ん?」

 

先生がそう言い、入ってきたのは、

 

 

「美遊・エーデルフェルトです。」

 

 

昨日現れた少女美遊だった。

 

なるほど。だからこの時期なのか。

 

 

「美遊ちゃんはイリヤの後ろの席ね!」

 

「はい。」

 

先生の言葉に返事をすると美遊は突然のことに驚いているイリヤを無視して進もうとする。

 

が、しかし、美遊は俺の前で止まった。

 

 

「ん?何かあったか?」

 

「あなた…名前は?」

 

あれ?もしかしてバレた?

 

まあここで嘘はつけないし多分バレてないだろうし。

 

 

「俺は衛宮 幸人だ。よろしく、えと美遊さんでいいかな?」

 

「衛宮 幸人!?………本当に?」

 

俺の回答に目を見開く美遊。

 

まさか、俺のことを知っているのか?

 

「あ、ああ。そうだけど。」

 

「そ、そう。わかった。」

 

そして、美遊はそのまま自分の席に着いた。

あまりの出来事にイリヤ含めクラスメイト全員が目を白黒させている。

 

「じゃ、じゃあ、早速1時間目を始めよう!」

 

先生の言葉でやっとみんなが動き出す。

 

そうして始まる授業。

 

なにやら後ろから視線を感じるが、今は授業に集中しよう。

 

 

〜少年少女授業中〜

 

 

なんやかんやあって今は4時間目だ。

 

え?3時間目まではどうだった、て?………すごく、驚きました。

 

1時間目は特になにもなかったが、2時間目の算数の授業。

 

美遊が問題を解くように言われると、美遊は高校レベルの解き方を行った。

 

3時間目は図工の授業で人物画を描いた。

 

俺はとりあえずイリヤを描いたが、(この時イリヤは勝ち誇ったような顔をしていた。)

 

美遊は、なんでも、キュビズムというものを使い、ピカソのような絵を描いていた。

 

とまあそんなわけで4時間目は家庭科。

 

調理実習でハンバーグを作ることになった。

 

俺は料理が好きなので、朝から楽しみだった。

 

材料を見るにハンバーグ以外に作れそうなのでがんばろう。

 

そう思い料理をしていると、美遊の周りに人だかりが出来ていた。

 

俺も行ってみると、そこにはハンバーグはもちろんレストランに出てきそうな料理たちだった。

 

一目みて負けたと思った。

 

すると、美遊は俺の方にやってきて、

 

 

「………食べて。」

 

 

俺にハンバーグを食べさせてくれた。はい、あ〜んで。

 

もう一度言う、はい、あ〜んでだ。まさか、君たちのような非リアよりも早く体験するとは………

 

 

「どう?」

 

 

美遊が感想を求めてきた。ここは素直に行こう。

 

 

「ああ。すごく美味しいかったよ。レストランででてきてもおかしくないくらいだ」

 

「……そう。」

 

 

相変わらず美遊は無表情だが嬉しそうだ。

 

 

「そうだ、よかったら俺のハンバーグを食べてくれないか。美遊さんよりかはできは悪いけど。」

 

「うん、食べる。」

 

「了解。じゃあ………」

 

 

美遊が返事をするのを確認したら、そのまま

 

「えっ?」

 

「はい、あ〜ん。」

 

美遊に食べさせた。

 

突然のことで美遊も無表情を崩しほんのりと頬を赤らめながら食べた。

 

 

「どうだ?」

 

「う、うん。幸人のも美味しい。」

 

「そうか、よかった。あと、俺のことはユキでいいよ。みんなそう呼んでるし。」

 

「そう?なら私のことも美遊でいい。」

 

「わかった。改めてよろしく、美遊。」

 

「………うん、よろしく、ユキ。」

 

美遊が照れくさそうにして俺の名を呼ぶ。

 

「ふふっ」

 

その仕草に思わず微笑んでしまう」

 

「どうしたの?」

 

「ああいや、ただ、美遊が照れくさそうにしたときの顔はすごくかわいいなって。」

 

「っな!」「にゃっ!!」

 

 

俺の言葉に美遊とイリヤが反応する。

 

美遊はほんのりと赤かった頬が真っ赤になる。

 

その後、藤村先生(独身)が怒鳴ってこの場はさらにヒートアップしましたとさ。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

そして放課後、俺は、背中を丸めて歩くイリヤと一緒に帰っていた。

 

実は5時間目の短距離走でイリヤは美遊と走ったのだが結果はイリヤが負けてしまった。

 

今まで、イリヤは足の速さで負けたことがなかった。そのため、このことがショックみたいだ。

 

 

「そんな落ち込むなよ。」

 

「だってぇ〜〜」

 

 

………これは重症だな、

 

仕方ない、そう思い、

 

 

「ふぇっ?」

 

イリヤの頭を撫でた。

 

 

「イリヤはイリヤ、美遊は美遊なんだから、イリヤすごく頑張ってるよ。」

 

「……もう、弟のくせに生意気なんだから。」

 

 

イリヤは頬を赤らめながらも嬉しそうだった。

 

 

「よし、帰ろう!ユキ!!」

 

「っておい。」

 

 

イリヤはそう言うと腕を絡めてくる。

 

朝も恥ずかしかったけど、これはもっと恥ずかしい。

 

俺も自然と顔が赤くなる。

 

そうして帰ろうとした時、

 

プルルルル、プルルルル

 

俺の携帯電話がなる。

 

何事かと思い電話を繋げると、

 

 

『今夜のことで話があります。今からこちらに来てください。」

 

 

それだけ言われ、すぐに切られる。

 

 

「誰からだったの?」

 

「ちょっとな。悪いけど、今から行くところがあるんだ。」

 

 

そう言い、俺は絡められた腕を解きそのまま走り出す。

 

後ろからイリヤが何か言っているが、構わず走る。

 

 

 

 




どうでしたか?
次回はまた戦闘シーン。
幸人の技名考えないと。
では、また次回お会いしましょうさよなら。

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