今回でバーサーカー戦終了です。
あっさりとしていますが、どうぞ。
「やぁぁあ!!!」
セイバーがバーサーカーと正面から戦っている。
バーサーカーの背面には美遊が、セイバーの後方には幸人がそれぞれ構えている。
「はぁあ!!」
美遊も後ろから攻撃を加える。しかし、
「っ!」
その攻撃はバーサーカーへは届かず、弾かれてしまう。
大英雄、ヘラクレスの生前に成し遂げた偉業を宝具としたもので、その能力は三つ。
一つ目は、特定ランク以下の攻撃の無力化。
二つ目は、自動蘇生と蘇生魔術の重ねがけ。ヘラクレスは代替生命を11個ストックしているため、十二回殺さねばならない。
そして三つ目は、一度受けたダメージへの耐性付与。
これらの能力を持っている彼を倒すのは、難しいだろう。
実際、あれから5分が経過したが、未だ削った命は四つである。
宝具は使っていないが、セイバーと美遊の攻撃はほとんど無力化されるだろう。
「避けろ!」
幸人が二人に叫ぶと、ファイブセブンの銃口をバーサーカーへ向ける。
「東雲流妖術、黒薔薇!」
打ち出された弾丸が、バーサーカーへ迫る。
「■■■■!!」
もちろん、バーサーカーは弾丸を砕くが、
「■■■■!?」
その瞬間、花弁が展開し、バーサーカーの左半身を包み、消し去る。
「これで五つ目……」
しかし、すぐさまバーサーカーは蘇生し、ターゲットを幸人へと向ける。
「■■■■ーーー!!」
その巨体に似合わぬ速度で幸人へ近づき、攻撃をする。
「東雲流居合術其の二、影縫い!!」
幸人はファイブセブンをしまうと、結月を握り、術を行う。
すると、バーサーカーの攻撃は空を切り、幸人はバーサーカーの背後に回り込み、斬りこむ。
「■■■■ー!?」
刀身を、妖力にて強化されているため、バーサーカーの肉を削ぎ落とし、命を奪う。
「「はぁぁぁあ!!!」」
バーサーカーへ致命的なダメージが入り、セイバーと美遊もここぞとばかりに攻撃するが、
「■■■■!!!」
「「「ッく!!」」」
バーサーカーの蘇生が、二人の追撃よりも早く終わり、幸人もろとも薙ぎ払う。
「あと2分か………やるしかないな。」
体制を立て直し、再び妖力を込めて走る。
「我が仰ぐは満開の桜、咲かせ、奥義、千本桜!!!!」
セイバー戦にて使用した千本桜を使い、一つ命を奪い、後方に下がる。
千本桜は生命エネルギーも吸収できるため、今の結月にはバーサーカーの命が丸々一個ある状態だ。
「東雲流抜刀術、其の四、千変万化!!!」
バーサーカーの懐に潜り込むと、幸人は、結月でバーサーカーを切り刻む。
これで、今まで削った命は全部で八つ。あと四つだ。
しかし、10分経ってしまい、幸人の世界が崩壊してしまう。
三人とも、消耗が激しく、これ以上の戦闘は難しい。
「■■■■!!!」
そんな三人に慈悲を与えるような思考は、バーサーカーにはない。
蘇生を終えると、襲いかかってくる。
「まずいっ!」
二人を守るように、幸人はバーサーカーに立ち向かおうとするが、動けない。
バーサーカーは三人の目の前で得物を振りかぶるが、
「■■■■!?」
突然の後ろからの攻撃を喰らい、動きがとまってしまう。
「やった……効いたよ、凛さん、ルヴィアさん!!!」
イリヤだ。イリヤがバーサーカーへ攻撃を行ったのだ。
イリヤは美遊の方へ行くと、何かを伝えている。
「セイバー…手を。」
「どうかしましたか、黒?」
その隙に、幸人はセイバーの手を握り、自分の残った魔力を全て送る。
「二人の手助けをしてくれ。」
「……分かりました。」
返事をすると、セイバーは二人の方へ歩く。
いつの間にか、イリヤも、
そして、
「
三人の聖剣から放たれた光は、一つに束ねられ、バーサーカーの体を貫く。
「■■■■……」
今の攻撃で命が尽き、バーサーカーは、その身を崩し、カードへと変化した。
どうでしたか?
次回は、無印編最終話ですね。
では、さようなら。