殲滅の時   作:黒夢

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一四話 撤退

 

 轟雷が地上を嘗め回した。

 天から落ちるでもなく、突如として地上に華開いた雷の蕾は一切合財を閃光の腕で包み込む。それは決して安らぎの抱擁ではない。次に訪れる拒絶の衝撃が、それを如実に物語っていた。吹き荒れる暴風は周辺の木々を根こそぎ薙ぎ倒し、迸る紫電は次々に触れるモノを燃やしていく。荒れ狂った蹂躙の爪牙は暫らくの時を置いて、ようやく落ち着きを見せ始めた。

 

「――あ、ぐ」 

 

 不意に。呻き声が、パチパチと焼け付く木々の残骸の合間から弱々しく漏れた。

 ネギだ。意識が朦朧としているのか、伸ばされた手は何かを求めるかのように虚空を彷徨っていた。矮小な体躯に被さる細木が胸を圧迫しているせいか、何処か呼吸が心許無い。

 

「い、いったい何が……」

 

 半ば無意識に呟いたネギは、とりあえず息苦しさの原因の排除に掛かった。

 生命の危機だからか。ネギは普段よりも格段に高い錬度で肉体強化を成功させる。

 邪魔な細木を乱雑に押し退け、覚束無い足取りで立ち上がった。

 

「あ……」

 

 けれど。ネギの意思とは裏腹に膝は折れ、剥き出しになった地面に倒れ込む。

 三半規管を激しく揺さぶられた為だろうか。身体は言う事を聞かず、碌に動かす事すら出来ない。それでも現状に戸惑うだけではなく、必死に現状を把握しようと努める姿勢は、師の教えによるものだろう。

 

(確か楓さんに敵の爆撃から助けられて、茶々丸さんの怪我を心配していたら……)

 

 ネギは慌てず、衝撃で散り散りになった記憶を一つずつ確実に縫合していく。

 襲い来る爆撃から楓の多重影分身によって助けられたこと。

 一先ず合流した茶々丸の両腕が酷く損傷していて心配したこと。

 刹那の忠告に従って粉塵が晴れるまで警戒に徹するようにしたこと。

 そこまで思い出した処で、ネギはハッと意識を完全に覚醒させた。

 

「そうだ! みんなはっ!?」

 

 ふらつく体に鞭を入れて何とか立ち上がり、周囲を見渡す。

 ネギは息を呑んだ。視界に広がる景色は、従来の桜通りから様変わりしていた。

 等間隔で植えられていた桜の木は粗方へし折れ、唯の火種へと変貌している。歩道に敷き詰められていた赤茶色の煉瓦は僅かに散点するだけで、どうやら粉々に砕けたか、遠くに吹き飛ばされてしまったらしい。何より。肌を乱雑に撫で上げる、この帯電した大気は如何なる事か。

 全身に静電気を纏っているかのような感覚にネギは肌が粟立つのを自覚するが、別段、不快だと思わなかった。先天的に風と雷の精霊との親和性が高いネギにとって、この程度は少々の違和感を覚える程度に過ぎない。

 問題は、周辺一帯を意気揚々と駆け回る精霊の数。これだけの精霊が活性化する程の何かが起きた。唯でさえ血色の失せたネギの相貌は、見る見るうちに蒼白さを増していき――見慣れた少女が倒れている事に気付くと、それはより顕著になった。

 

「アスナさん!?」

 

 それまでの懸念など、一瞬で吹き飛んだ。

 即座に駆け寄ったネギは細心の注意を払いながら明日菜を抱き起こす。念の為に全身を観察するが、特に目立った外傷は見当たらない。どうやら気絶しているだけのようだ。その事実に、ネギは心底から安堵の吐息を漏らした。

 考えてみれば、障壁を展開しているネギですら意識が遠のき掛ける衝撃波だったのだ。常人より遥かに頑丈な明日菜と言えども耐え切れるものではなかったのだろう。と。其処にネギにとっては聞き慣れた声が届く。

 

「どうやら無事のようでござるな」

「二人とも外的損傷は見られません。明日菜さんは先程の衝撃波のショックで一時的に気絶しているだけのようです」

 

 声の方にネギが振り仰ぐと、何時の間にか楓と茶々丸が傍らに佇んでいた。

 茶々丸の手にはカモが握られている。ピクピクと痙攣しているが、命に別状は無さそうだ。

 楓は僅かに覗かせた瞳に安堵の色彩を宿した。茶々丸の無機質な瞳も何処か険が解れたように見える。ネギも二人と一匹の無事を確認して気が削がれたのか、張り詰めていた表情が年相応に和らぐ。しかし、現状を思い返すと直ぐに引き締め直した。

 

「あの、いったい何が起こったんですか?」

 

 訳も分からず吹き飛ばされたネギとしては、まず其処をハッキリさせておきたい。

 けれど、問われた楓は口元を引き結び、何処か困惑を滲ませる。

 

「拙者にもわからんでござるよ。直前に巻き起こった膨大な気の奔流からして、恐らく刹那が何らかの技を使ったようでござるが……」

「はい。データから判断しますと、気に雷の属性を付与して放つ大規模殲滅剣技のようです」

 

 刹那の用いる剣術は古来より京を護り、妖魔を降す神鳴流だ。

 気の運用を前提とする秘剣ならば、上級魔法に劣らぬ破壊力を誇る奥義があっても何ら不思議ではない。それより問題は別にある。

 

「あの……もし本当に刹那さんがやったとしたら、なんで僕達を巻き込みかねない技を使ったんでしょうか?」

 

 ネギは戸惑いを隠し切れず、幾分か硬い声音を出すが、楓と茶々丸は直ぐに答えを返せなかった。何せ事前の打ち合わせでは大規模な技を用いる案は無く、小技で持久戦に持ち込む方針であったのだ。人一倍真面目な刹那が、それを自ら破り、尚且つ仲間すら危険に晒すとは二人――特に付き合いの長い楓には考えられなかった。

 

(焦りからか、それとも……)

 

 焦燥に駆られて軽率な行動に出たのなら、まだ良いと楓は人知れず思った。

 それならば自分達が叱責して、フォローすれば持ち直せる。けれど、もし。もしも思い描く限り最悪の覚悟を刹那が決めて、行動したとすれば不味い。

 ――そういう領域に引き摺り込まれたら、本業の化物に勝てる訳がないのだから。

 楓は厳しく表情を引き締めて彼方へと向き直る。つられるようにネギと茶々丸も其方を見やった。其処は未だに濛々と砂煙が立ち込める、放たれた大技の起点。

 

「……ぁ」

 

 ネギは、胸で心臓がドクンと大きく脈動するのを実感した。

 気付いたのだ。何時まで経っても刹那が現れないことに。ネギは愕然とした。朦朧とした意識から立ち直ってなどいなかった。こんな重要な事に気づけなかった自身を責めて、同時に刹那の事で意識が一杯になる。胸の鼓動は脈動を早め、早鐘のようにネギの気を急かした。

 

「茶々丸さん。アスナさんをお願いします」

「わかりました」

 

 ネギは急かす心に抗いながら明日菜を茶々丸に託すと、一歩、砂煙に向けて足を踏み出した。その瞬間。見計らったかのように一陣の風が吹いた。風は砂煙を薄め、その奥に佇む二人の人影を月明かりが投影する。

 

「刹那、さん?」

 

 背中から生えた大きな翼のシルエットは、以前に修学旅行で見た刹那の姿と一致する。刀を振り切った状態で静止する刹那のシルエット。その足元に片膝をつく大柄な人影のシルエット。明確な決着の姿にネギの不安は払拭され、徐々に安堵と歓喜の渦が胸中を渦巻いていく。

 良かった。ネギは心よりそう思った。刹那が無事で本当に良かったと。

 

 

 

 ――――そう、思っていた。

 

 

 

 ズルリと。そのシルエットがズれるまでは。

 

「え?」

 

 まるで古びたフィルム映画を観ているような感覚であった。

 コマ送りのようにシルエットはズれ始め、ドチャッと。

 水を含んだ布巾を落としたかのような音が周辺に拡散する。

 呆然と。唖然と。愕然と。

 ネギと。楓と。茶々丸は。

 その現実を視認して、その音質を聞き届けた。

 

「――あ」

 

 ネギの喉が震えた。ブルブルと。フルフルと。声にならずに震えていた。

 見たい。見たくない。見たい。見たくない。見たい。見たくない。

 脳が警鐘を鳴らす。砂煙の向こう側を見なければ。砂煙の向こう側を見てはいけない。けれど世界はネギに躊躇の時間すら与えない。当たり前のように、より強い風が砂煙を完全に払った。其処に広がる光景は。

 

「あ、あ……」

 

 ネギの心を打ち砕くには、十分に過ぎる有り様だった。

 

「せ、つな……?」

 

 年齢には不釣合いな修羅場を潜り抜けた経験のある楓とて、一瞬、思考が滞った。

 刀を振り下ろした刹那。その立ち姿は先刻と変わらない。

 脚があって、胴があって、頭があって、腕があって、刀があって。

 ――けれど確かに欠けている。

 桜咲刹那。異形の鳥を、その身に宿す少女。

 その彼女を構成する根幹の部位が。

 友達が綺麗だと褒めてくれたソレが。

 純白の双翼が。

 

 

 ――根元から、切り落とされていた。

 

 

 ダクダクと背中から溢れる鮮血は、地に堕ちた翼を朱に染めていく。

 赤々と。黒々と。刹那の生命の通貨で染められていた。

 

「っっっ!!」

 

 瞬間。忍にあるまじき激情が楓を突き動かした。

 神速の瞬動を以って蹲るアンデルセンを思い切り蹴り飛ばす。焦げ付いた臭いを全身から発するアンデルセンは、何ら抵抗もせずに瓦礫の山へと突っ込んだ。次いで、楓は立ち尽くす刹那を慎重に抱き締める。既に意識は失われ、僅かに開かれた瞳には生命の色彩が欠如していた。

 だが、楓には分かった。鼓動が胸を通して伝わってくる。

 刹那は、まだ生きている。

 楓は即座に影分身を三体生み出すと一体に刹那を預け、残りの二体に双翼を回収させる。此処から程近い場所。有事の際に設置した拠点には、治癒役として木乃香が詰めている。木乃香の持つアーティフィクトなら刹那を助ける事もできるハズだ。ならば、後は時間との勝負。最大の密度で生み出された影分身は、すぐさま夜の闇へと消えていった。

 

「……頼むでござるよ、木乃香殿」

 

 親友の痛ましい姿に木乃香が動揺すれば刹那の処置が遅れてしまうかもしれない。

 しかし、楓の知る木乃香は強い人間だ。決して感情に流され、最悪の事態を招くような人物ではない。楓は木乃香を信頼している。逆に言えば、信頼する事しかできない。その事実が、楓の心に暗い影を残した。

 その時。瓦礫の山が崩れ、のっそりとした動作でアンデルセンが這い出てきた。

 流石に神鳴流の奥義の直撃は堪えたのだろう。全身は酷い火傷によって焼け爛れ、顔立ちすら判然としない。再生の許容量を超えた為か治癒は遅く、完治には程遠い有り様だった。それでも口元に浮かぶのは、間違いなく嘲笑。

 

 

 ――これが闘争の結果だ。そう訴えかける意思が、狂気と共に齎される。

 

 

 再び激情に駆られ掛けた楓は、しかし直前で何とか怒りを呑み込む。

 今は怒りに任せて突き進む時ではなく、冷静に戦況を見極める事が肝要だと必死に己を戒めた。

 

(戦況は最悪でござるな。刹那は抜け、拙者は先程の影分身に気の半分以上を費やした。茶々丸殿も明日菜殿を安全な場所に連れて行かねば自由に動けないでござろう。ネギ坊主も……アレを見た後では厳しいか)

 

 確かにアンデルセンにも大ダメージを与えたが、これまでの様子を見る限り楽観視はできない。根本的に何かが違う相手の事だ。また何か仕掛けてくる可能性は否定できず、嫌でも慎重になるしかなかった。何より現状、戦力に数えられるのは楓一人。

 最悪。その結論に誤りは無かった。

 

(とにかく、明日菜殿を避難させなければ。いや、いっそネギ坊主に任せて一緒に)

 

 ふと。アンデルセンから決して視線を逸らさず、思考を巡らせていた楓は気付く。

 隣から、異様な気配が立ち上っていることに。

 

「ネギ坊主……?」

 

 何時の間に近づいたのだろう。俯いたネギは、無言で楓の側に佇んでいた。

 

「……っ!!」

 

 ツゥと。冷や汗が楓の頬を伝う。如何にアンデルセンに意識の大半を割いていたとはいえ、周囲の警戒を怠っていた訳ではない。にも関わらずネギの接近を許した。その事実は、ほんの少しだけ楓の心に波風を立てた。

 

「う、あ」

 

 声が聞こえる。何かを耐え忍ぶかのような呻き声が、俯いたネギから漏れ出る。

 ネギの放つ異様な雰囲気を、かつて楓は遠目からであるが、見た事があった。

 そう。アレは麻帆良学園に紳士然とした侵入者が入り込んだ際に――

 記憶を反芻する楓。けれど事態は停滞なく進む。クルクルと空廻る時計のように。

 

「うわああああああああああああああああああああっっ!!!!」

 

 ネギの発した悲痛な咆哮。それに呼応してネギの体内を膨大な魔力が巡回する。

 魔力の暴走(オーバードライブ)。体躯に眠る膨大な魔力を強引に開放する自爆技の一種だ。

 未だ扱い切れぬ魔力の奔流はネギから理性を削ぎ落とし、一心に一つの事柄だけを胸中で繰り返させる。

 

 ――許さない。許さない。僕の生徒を傷つけた人を、絶対に許さない!!

 

 ネギは殺意すら秘めた壮絶な瞳でアンデルセンを睨み付けた。

 それに対して。アンデルセンは焼け焦げた喉で、けれど確かに笑って見せる。

 

「いかん!? ネギ坊主!!」

 

 咄嗟にネギを制止しようと楓は動くが、僅かに遅い。

 ネギは溢れる魔力に身を任せて特攻すべく、膝を屈め――パチンと。

 何処からか響いた軽快な音が、衝撃波を伴ってネギの躰を吹き飛ばした。出鼻を挫かれたネギだが、咄嗟に防御したのだろう。意にも介さず、即座に体勢を持ち直して再び突撃の構えを見せる。

 けれど、今度は楓の制止が間に合った。瞬動を以ってネギの背後を取った楓は首筋に手刀を落とす。

 

「あ……」

 

 ネギは脅威の技巧で鮮やかに意識を刈り取られ、そのまま楓の胸元に崩れ落ちた。

 ふぅと一息を吐いた楓は大切そうにネギを抱き留め、告げる。

 

「些か乱暴でござるが、助かったでござるよ」

「気にする必要はない。無謀な同僚を諌めるのも仕事の内だ」

 

 暗がりから堂々たる足取りで現れた男は、タバコの煙を燻らせながらそう嘯いた。

 厳つい顔立ちにサングラス。隙無くスーツで身を包んだ風貌にダンディな雰囲気。

 何処と無く危険な臭いが薫る男の名は神多羅木。れっきとした麻帆良学園の魔法先生である。

 

「ところで、何故ここに? 先生方は麻帆良周辺の警戒にあたっていると、刹那から聞いていたのでござるが……」

「その必要も無くなった。私はメッセンジャーとして学園長に派遣されたに過ぎん」

「メッセンジャー? それはどういう……」

「説明は後だ。ともかく、今は事態の収拾を優先させる」

 

 神多羅木は楓の疑問を切り捨てるとアンデルセンに向き直り、厳然と告げる。

 

「『聖堂騎士』アンデルセン。戦闘は此処までだ。貴様には直ちに麻帆良から撤収してもらう」

 

 その言葉に楓と茶々丸は驚くが、当のアンデルセンは七割ほど再生した貌を不快そうに歪めた。 未だ完治しきっていない喉からは酷く聞き取り難い声が吐き出される。

 

「このほれが、いはんをかるかみのせんへいたるこのほれが、しめひをははさずひくほのかよ。

《この俺が、異端を狩る神の尖兵たるこの俺が、使命を果たさず退くものかよ》」

「貴様の上司の命令だとしてもか?」

 

 ピクリと。アンデルセンの眉尻が僅かに動いた。

 神多羅木は肺一杯にタバコの煙を吸い込み、ゆっくりと吐き出しながら述べる。

 

「俺も詳細は知らされていないが、学園長の下へイスカリオテ機関とHELLSINGから連絡が入ったらしい。両機関は派遣した者の即時撤退を通告する為に麻帆良学園を経由する判断を下した。その伝言だが――」

 

 

 ――『亡霊が動いた』それだけだ。

 

 

 伝えるべき事は伝えたと神多羅木は黙り込む。

 傍から聞いていた楓と茶々丸は意図の読めない伝言に考えを巡らせた。

 けれどアンデルセンには万の言葉よりも精確に意味が伝わったのだろう。

 瞳を限界まで見開き、体が不自然に大きく震えている。

 

「――ふは」

 

 不意にアンデルセンは呼気を荒く吐き出した。

 

「ふ、ふふふ、ふははははあははははははあはあはははあああははあっ!!」

 

 唐突に歪な笑い声を夜空に響かせるアンデルセンは実に楽しげだ。

 愉快で愉快で仕方が無い。そんな風に笑い続ける。

 

「ほうか、つひに、つひにはひまるのか! われらのせひせんがはひまるのか!?

《そうか! ついに、ついに始まるのか! 我らの聖戦が始まるのか!?》」

 

 狂ったようにアンデルセンは天に向かって喝采を挙げる。

 ただただ純粋な神の奴隷。その有り様を楓は、そして茶々丸ですら気持ち悪いと思った。神多羅木は何も言わない。そのサングラスに隠された瞳は、どのような感情をアンデルセンに向けているのだろうか。

 一頻り笑った後、アンデルセンは三人に背を向けた。

 既に戦意は感じられない。唯の大きくて広い背中だ。

 

「ほまえたひはあとまわひだ。やつらをはたづけたら、すふにもどってふる

《お前達は後回しだ。奴らを片付けたら、直ぐに戻ってくる》」

 

 アンデルセンは悠然と歩き出す。次の戦場へと。一心不乱に進撃する。

 

「――ああ、それと」

 

 不意に。アンデルセンは立ち止まると肩越しに楓を見やった。

 幾分か再生が進んだ風貌には穏やかな微笑みが浮かんでいる。

 慈愛に溢れる神父。今のアンデルセンを形容するなら、正にソレだった。

 

「あの双子の少女達に伝えてください。貴女方に主の祝福があらんことを、と」

 

 その言葉を最後にアンデルセンは麻帆良から去る。

 去り際の宣言とは裏腹に。彼は今後二度と、この地を踏む事は無かった――

 

 

 


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