魔法先生ネギま!クロスオーバー嘘予告集   作:カゲシン

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魔法先生ネギま!×バジリスク 〜甲賀忍法帖〜

憎しみ合う者達がいた

 

「がっ、はぁ……」

 

骸は野に朽ち

 

「や、夜叉丸殿……」

 

御霊は血に染み

 

「夜叉丸、殿……」

 

絆は刃に分かたれた

 

「蛍火よ……忍びの争いは修羅の地獄ぞ」

 

闇についてし真心は哭く

 

愛する者よ、死に候え

 

 

 

 

 

(ああ、夜叉丸、殿、暖こう、ございます……)

 

そう、この物語は、本来なら絆を分かたれ死に候えた一人の少女

 

(見え……まする、手を取ってくださる夜叉丸殿、の御姿が……我儘が叶うならもう少し、もう少し近くまで来てその御声も、蛍火に聞かせてください、ませ……)

 

伊賀鍔隠れ十人衆が一人、蛍火

 

(あっ、夜叉丸殿、何処へ……何処へ行かれるのです?おやめ、ください……蛍火を、蛍火を……)

 

彼女の、本来ならありえない『もしも』の物語

 

(また一人に……しないでくださいませ!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(背が……冷とうございます、夜叉丸殿)

 

「――――だこれは!?おい、お――――――丸!いな――――か!?」

 

(もう、下まで……落ちたので、ございましょう、か……)

 

「如何され――――――、―――ター?」

 

(声?朧様とも、朱絹殿とも、違う……)

 

「これは一体――――、見――――ぬ方が突――――、怪我もかな――――――いです」

 

「知らん!――はただ、魔――――――復具合を試そう――、――法陣から召―――――を……」

 

(極楽でも、地獄でも……ない?)

 

彼女を救ったのは、一人の少女

 

蛍火が来たのは、争忍の刻より500年近く先の未来だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「麻帆良学園……でございますか?タカミチ様」

 

「ああ、君は徳川の世……僕らでいうところの過去の時代からやって来た人間だ」

 

常識も、勝手も、通用しない未知の世界

 

そこに蛍火は飛び込んだ

 

「あても無し、は当然か」

 

「退院後暫くは、私達の家にお越しください。傷が癒えるのに時間がかかるのもそうですが、今後のことを検討する必要があるでしょう」

 

「まあ想定外ではあったが、私にも呼び出した責任というものがあるしな。感謝しろよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……とまあ、その義手についての説明はこんなところネ」

 

「……」

 

「彼女から突然『両手分の義手を用意しろ』言われた時は何事か思たが、なるほどこういう事情だたカ」

 

そして愛する者だけでなく、両腕をも奪われた蛍火

 

「今日はサイズ……寸法を測てもうおしまい、調整した物を後日改めて渡しに伺うヨ」

 

「……すみません」

 

「突然のことで辛いかもしれないネ、けど……」

 

「いえ、私の里の者でも腕や足の一本、それに……」

 

死から免れた今、背けられない現実として直面する

 

「……もっと酷い者すら、敵方にいるのを見てきましたから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、あの、この服装は……」

 

「なんだ?折角手伝いついでに未来の世のお洒落を体験させてやろうというのに、その不満そうな顔は」

 

「いえ、その、丈が……ここまで短いとその、膝や腿まで……スースーして」

 

「そのうち慣れる、いいからそこの先輩に色々教えてもらえ。義手の訓練にもなるだろ」

 

「こちらです、蛍火さん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………おい、まさか私らが家を空けてる間、ずっとしてたんじゃないだろうな?」

 

「そう……です……少しでも、刀や手裏剣が元のように使えるように……しなくては、なりませんから……」

 

「蛍火さん、お気持ちは分かりますがそんなに無理をされると……それに、その……」

 

「無理して倒れられるとこっちが迷惑なんだ。それにその腕では、どのみち元には戻らん。諦めろ」

 

「……いいえ、なりません!私はなんとしても元の世に戻って、夜叉丸殿の敵を!」

 

(…………こりゃ、爺に相談してみるしかないか)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私がこの地で学問を……ですか?」

 

「そうだ。昔の世では得られん知を得る、悪い話じゃないだろう」

 

直面し抗う蛍火に現れた、新たな道

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「学園長から、事情は伺っています。よろしくお願いしますね、蛍火さん」

 

「いえ、そんな……こちらの世では、貴方様の方が先人ですゆえ」

 

「では早速、教室に案内しますね」

 

暫く続いた、病院と居候先の家屋の往復

 

そこから世界を広げ、蛍火は新たな道に足を踏み込んだ

 

そこもまた未知の空間

 

「では、転校生を紹介します」

 

「伊賀蛍火、と申します。どうぞみなさん、よろしくお願いいたします」

 

「おおー!可愛いー!」

 

「お人形さんみたいですー!」

 

年の近い31人の少女が出迎える、麻帆良学園中等部3―A

 

「では蛍火さんはそこの、右奥の席を使ってください」

 

「承知いたしました」

 

蛍火は、忘れられぬ多くの者と出会った

 

「昼休み、紹介記事書くからインタビュー付き合ってね、私報道部なんだ」

 

「はい、では後程…………!?」

 

「如何されたでござるか?」

 

             出会った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「蛍火ちゃんって、綺麗な声だよね。もし良かったら、演劇部に顔出してみない?これ、今練習してる舞台の台本なんだけど……」

 

「……ロミオと、ジュリエット?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おお!新しいメンバーの誕生アルな!」

 

「え、いやお待ちください。私は……」

 

「追加戦士、バカパープルですね」

 

「おおっ!追加戦士とかなんかより本物っぽい!」

 

「でござるな」

 

(っ……)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おおおっ!蛍火ちゃんすごい!」

 

「いえ、そんなことは……」

 

「ありゃりゃ、あっという間に追い抜かれちゃった……こりゃ陸上部としてお恥ずかしい」

 

「運動は得意な辺り、やっぱりバカレンンジャーの素質が――」

 

「ですから!そのバカレンジャーというのはおやめください!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「敵は物の怪、その上多数。そして援軍は私達四人だけ、か」

 

「来てもらってあれでござるが、大丈夫でござるか蛍火殿?」

 

「っ、御自分の心配をしたらどうです?私は、決してやられませぬ」

 

「さあ、強い奴とドンドン戦うアルよーー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「蛍火さんには、私の計画を手伝てもらいたいネ」

 

「は?」

 

そして、時は来た

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「蛍火さんは、それでいいのカ?」

 

「……おっしゃる意味が、よくわかりません」

 

「未来の世に生き、時を超えられる私は知ってるネ。そして、あなたも薄々感づいている筈ヨ」

 

「……」

 

「彼女は、貴方の仇敵の血を……性は変わっているが、如月を血を引く者ヨ」

 

「!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここは、私にやらせてください」

 

「いいだろう、私は逃げた三人を追うことにしよう。任せたぞ」

 

「はい」

 

「何故でござる!蛍火殿!」

 

「何故?」

 

たった一つの切っ掛け

 

それは麻帆良の一学生となりつつあった少女を再度、

 

「……伊賀と甲賀、両一族が徳川の命により殺し合った戦いを、甲賀のお前は知っているか?」

 

「っ!」

 

復讐に駆る忍びへと戻した

 

 

 

 

 

♪主題歌:甲賀忍法帖♪

(歌:沢城みゆき&白石涼子)

 

 

 

 

 

「わかるか?夜叉丸殿を討ったあいつが、夜叉丸殿の姿と声で私を謀っていたと気付いた時の私の気持ちが!」

 

「だがそれと、今刃を向けるお主の意志は違うでござろう!」

 

「違わぬ!」

 

 

 

 

 

「くっ、四つ身分身……朧十字!」

 

「胡蝶の、舞!」

 

 

 

 

 

未来の世でも、彼女は血に染み、絆を分かつのか

 

 

 

 

 

「長瀬、楓えええええぇぇっ!」

 

「蛍火、殿っ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~バジリスク麻帆良外伝 蛍火(けいか)忍法帖~

 

 201✗年、公開未定!

 




こんな感じで、かるーくうすーく、あっさり風味な嘘予告を書きます。

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