スレイヤーズD×D   作:デンドロビウム

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仕事が忙しくて中々進まない。


若手悪魔の会合

 

 

次の日約束通りリアスと朝食を作りそれを食べた後グレモリーの敷地の観光をした。

 

その後列車に乗って魔王の領土へ移動した。

 

「ふ~ん、ここが魔王領ルシファードか。」

 

列車を降り周囲を観察する。

 

なかなか近代的な作りである。流石人間界を参考にして町を作っているだけはある。

 

私としては旧魔王が住んでいた旧首都だからもっと歴史のある作りなのかと思っていた。

 

「このまま地下鉄に乗り換えるんだ。このまま表を行くと騒ぎになるからね。」

 

祐斗がそう言い移動していると

 

「キャー!リアス姫さまぁぁぁぁ!」

 

ホームにいた悪魔の人たちがリアスに向かって歓声を上げていた。

 

「流石魔王の姫様ね~。既に有名って訳ね。」

 

「特に下級、中級悪魔から憧れの的ですわ。」

 

私の言葉に朱乃が答える。

 

「いっぱいの悪魔に注目されてますぅぅぅ。」

 

引き籠りにはこれは辛いわよね。

 

「困ったわね、騒ぎになる前に急いで地下の列車に乗りましょう。専用の列車は用意してるのよね?」

 

私たちに随伴しているSPみたいな人にリアスは聞く。

 

「はい、ついてきてください。」

 

そうしてSPについて地下鉄へ移動した。

 

 

 

地下鉄で移動した後に着いたのは都市で一番大きい建物の地下のホームだった。

 

そこからエレベーターに乗りリアスが

 

「何が起こっても平常心でいること。何を言われても手を出さないこと。上にいるのは将来の私たちのライバル達よ。無様は見せられない。」

 

とみんなに気合を入れなおした。

 

アーシアの頭を撫で落ち着かせる。

 

暫くエレベーターに乗りかなり上がった所で止まり扉が開く。

 

出たところは広いホールになっており使用人らしき人が待っていて

 

「ようこそグレモリー様。こちらへどうぞ。」

 

と会釈したあとに案内される。

 

進んだ通路の一角に複数の人影がおり

 

「サイラオーグ!」

 

とリアスがその人影の一人に声をかけた。

 

向こうも確認したらしくこちらへ近づいてくる。

 

同じ位の年だろうけど・・・こいつかなり強いわね。

 

黒髪短髪で体格がいい。悪魔にしては珍しい近接タイプなのね。

 

「久しぶりだな、リアス。」

 

そう言いリアスと握手を交わす。

 

「ええ、懐かしいわ。変わりないようで何よりよ。初めての者もいるわね。私の母方の従兄弟で───」

 

「サイラオーグ・バアル。思い出したわ、大王家の次期当主で若手No.1の実力者よね?私は兵藤里奈。リアスの兵士(ポーン)をしているわ。よろしく。」

 

リアスの言葉の途中で話し出した私の言葉にサイラオーグはニヤリと笑い

 

「最近話題の赤龍帝に知られているとは光栄だな。こちらこそよろしく頼む。」

 

そういって手を出してきたので握手する。

 

「里奈~・・・まったく。それで、こんな通路で何してたの?」

 

リアスは私を軽く見た後サイラオーグに聞く。

 

「ああ、くだらんから出てきただけだ。」

 

「・・・くだらない?他のメンバーも来ているの?」

 

「アガレスもアスタロトもすでに来ている。あげく、ゼファードルだ。着いた早々ゼファードルとアガレスがやり合い始めてな。」

 

言いながらうんざりした表情を見せる。まあ、わからんでもないけど。

 

ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!

 

建物が大きく揺れそれと同時に爆発音がする。

 

派手にやってるわね~。

 

「まったく、だから開始前の会合などいらんと進言したんだ。」

 

いいつつサイラオーグとリアスが同時に音のしたほうへ向かって行く。

 

二人の後を追い、着いた部屋は破壊されつくしていた。

 

辺りを見回し中央にはヤンキーみたいな格好の悪魔と魔物の集団と比較的普通の悪魔の集団が睨み合っていた。

 

あ、アスタロト陣営はちゃっかり隅に結界張って退避してる。

 

ゼロスは止める気・・・無いわよね〜。むしろ面白がっている可能性が高い。

 

向こうもこっちに気付いたようでニッコリ笑みを送ってくる。やっぱり楽しんでるな。

 

なんて見ていたら両者の戦いにサイラオーグが介入してゼファードルをぶっ飛ばしていた。噂以上かしら?若手No.1だけはある。

 

そこでゼファードルの取り巻きがサイラオーグを狙っているのを見つけ

 

烈閃槍(エルメキア・ランス)!」

 

一応唱えていた魔法を取り巻きに放つ。

 

「グハッ!」

 

警戒していなかったのか私の魔法をモロにくらいそのまま倒れる。

 

「貴様!」

 

私の攻撃に怒りを顕にこちらに向かって攻撃体制を取る取り巻き達。

 

「主を介抱しろ!まずはそれがお前達のすべき事だ!俺達に剣を向けてもお前達に得はない。───これから大事な行事が始まるんだ、まずは主を回復しろ!」

 

『──っ!!』

 

サイラオーグが叫び取り巻き達はゼファードルの元へ集まって行った。

 

「援護感謝する。兵藤里奈。」

 

サイラオーグは私の方に来てお礼を言ってくる。

 

「いえいえ〜、余計なお世話だったかと逆に気にしちゃった位だし。」

 

「ふはははは。まあ問題無かったかもしれんが助けてくれたのは確かだからな。特に戦闘だと絶対という事は無いからな。だからこその感謝だよ。」

 

「そういう事なら素直に受け取っておくわね。」

 

ふ〜ん。ただの戦闘狂ではなくて人格も出来てるわね。それに修羅場もかなり潜り抜けてるみたいね〜。若手No.1だからと慢心して無い所からも敵に回すと厄介な相手になるわね。

 

「スタッフを呼んで来い。広間が目茶苦茶すぎてこのままではリアス達と茶もできん。」

 

サイラオーグが眷属に指示する。

 

「リアス、それに里奈さん。」

 

「ソーナに匙も着いたのね。」

 

ソーナの眷属も着いたみたいだけど部屋の状態を見てみんな驚いている。

 

「兵藤、どうなってるんだ?」

 

「あ〜、部屋が直ってから話すわ。」

 

匙に返事をしてから部屋が直るまで暫く待つ事になった。

 

 

 

部屋が直りゼファードル以外のメンバーの若手の主が一つのテーブルに集まり挨拶をかわしている。

 

「グラシャラボラス家は先日御家騒動があってな、次期当主候補が不慮の事故死をとげ、ゼファードルが新たな次期当主候補となっている。」

 

あんなのが次期当主候補なんてグラシャラボラスって人材不足なのかしら?

 

「兵藤里奈。先程は助力助かった。改めて礼を言わせてもらおう。リアスは良い眷属に恵まれているな。」

 

と、サイラオーグから改めて礼を言われるが

 

「さっきも言ったけど気にしないで良いわ。そもそもこういう場でやり合い始めたゼファードルが悪いんだから。」

 

「里奈!」

 

リアスは私の言動を咎めるが

 

「いえ、挑発に乗った時点で私も同罪です。むしろ止めていただきサイラオーグと里奈さんには感謝してますわ。」

 

シーグヴァイラ・アガレスからお礼を言われるとはね。

 

「だから言ったでしょ?ゼファードルが悪いって。他は誰も悪くないわ。私が同じ立場だったらこんなんじゃすまなかったわよ。」

 

私の言葉に皆が笑う。

 

「ははは、そうだな。さっきの事はゼファードルが悪い事にして時間までゆっくり話そうか。眷属の皆も話に参加してほしい。我々だけじゃ固っ苦しい話にしかなりそうにないからな。」

 

サイラオーグが仕切り直す。

 

場の仕切りも上手いみたいね。王としての質も高いわね。

 

そらから暫く会合が始まるまで和やかに話をした。




亀更新にはなりますが出来るだけ更新出来るように頑張りますね~。

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