スレイヤーズD×D   作:デンドロビウム

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スレイヤーズの新作が楽しみですね。少しずつ情報出てきてますね。


ミカエルと朱乃の気持ち

 

 

あれから数日。私はとある神社に来ていた。

 

ギャスパーはあれからなんとか学園に通い出し小猫がサポートしながらなんとか生活している。

 

ちなみに制服は女子用で、男とわかっても皆は暖かく迎え入れてくれたみたい。

 

曰く男女共に意見は一致していて

 

守ってあげたい男の娘

 

らしい。ノリがいいというかなんというか。

 

おかげでギャスパーもクラスに少しづつ馴染んできているみたい。

 

さてさて私はというと───お!

 

「朱乃!」

 

「待っていましたわ、里奈さん。」

 

神社の階段の上で待っていたのは巫女服に見を包んだ朱乃だった。

 

「リアスのほうはいいの?」

 

「ええ、大体のことは終わってますし後は細かい調整だけですから。それにこちらの方が今は重要ですので。」

 

朱乃の目線の先には───

 

まさか!

 

「お待ちしていました、今代の赤龍帝兵藤里奈さん。私はミカエル、天使の長をしております。」

 

想像以上の大物が待っていた。

 

 

 

それから本殿の中に入りとある部屋に案内された。

 

「これって、聖剣よね。」

 

部屋の中央には一本の剣が浮いていた。

 

「そうです。これはゲオルギウス────(セント)ジョージといえば分かりやすいでしょうか、彼の持っていた剣。龍殺し(ドラゴン・スレイヤー)の聖剣『アスカロン』です。」

 

聖剣だと結構有名な剣ね。龍殺し(ドラゴン・スレイヤー)だけあってさっきから悪寒が止まらない。

 

「特殊儀礼の術式を施してあるので悪魔であるあなたでもドラゴンの力があれば扱えますよ。ブーステッド・ギアに同調させる感じでしょうか。」

 

なるほど。

 

「でも何で私に?」

 

「今回の会談は三大勢力が手を取り合う良い機会だと考えているのですよ。神も魔王も滅び、堕天使───アザゼルも戦争する気は無いと言っています。このままお互い争っていれば遠からず三大勢力は滅ぶ。他の神話からも攻め込んでくるかもしれません。その剣はこちらから悪魔側へのプレゼントです。堕天使側にも贈り物をしてます。我々も悪魔側から噂の聖魔剣を数本いただきました。こちら側もありがたい限りなのですよ。」

 

この辺の話しはアザゼルも言っていたわね。

 

ミカエルは続ける。

 

「それで、何故里奈さんに?と思うでしょうが、過去に一度だけ三大勢力が手を取り合った事がありました。」

 

ふ〜ん、だってさドライグ。

 

『・・・・・・。』

 

「想像の通りだと思います。まあ、願掛けみたいな感じです。あの時の様に三大勢力が再び手を取り合えるようにと。」

 

なるほどね〜。

 

「じゃあ、遠慮なく。」

 

そう言って私はアスカロンを掴み同調してみる。

 

調整してるだけあって直ぐに私の魔力と馴染んだ。

 

「これって、ガウ・・・ヴァーリでも使えるってことよね?」

 

「ええ。今代の白龍皇ですね。赤龍帝と共に居ると聞いて驚きましたが、その感じだと本当みたいですね。」

 

「今回は戦いとか起きないから大丈夫よ。」

 

私の言葉にミカエルは微笑んで

 

「では、私は時間なのでこの辺で。」

 

私はふと思いついた事がありきいてみることにした。

 

「ああ、ちょっとお願いあるんだけど。」

 

「すいません、時間が無いので会談の後でもいいですか?」

 

「ええ、急ぎじゃないからいいわよ。」

 

「それでは、失礼します。」

 

そう言って光に包まれ帰って行った。

 

 

 

「朱乃はここで剣の調整してたの?」

 

「ええ。術式変更のお手伝いをしてました。」

 

女王(クイーン)ともなると大変ね。」

 

まあ、朱乃だから頼まれた部分もあるんだろうけど。

 

「里奈さん、ちょっとお聞きしてもいいですか?」

 

「なに?改まって。」

 

「転生前と今の記憶ってどう折り合いつけてますか?」

 

いきなり凄いのがきたわね。

 

ちょっと考えて答える。

 

「折り合いって言われると・・・つけてないわね。私の場合だとリアスや朱乃みたいに時間が開いてた訳じゃないしね。そもそも私は今とこれからが大事だと思ってるからね〜。そりゃ、過去から反省したり学んだ事も多いけど過去を気にし過ぎてると前に進めなくなっちゃうじゃない?」

 

「そうですね・・・。」

 

落ち込んだ表情で返事をしてくる。

 

ふ〜ん、そういう事か。

 

「リアスやルークに負い目感じてる?」

 

「それは!───そうですね。前世でルークに、ここでもリアスに救われましたもの。」

 

「気にするなってのは難しそうね〜。まあ、リアスとしてもルークとしてもあの子は気にしてないと思うけど、そうね〜、気になるならあなたの抱えてる問題を解決してみれば?」

 

「里奈さんはご存知でしたね。」

 

「まあ、アザゼルから聞いただけだけどね。」

 

「今は理屈では理解しています。ですが・・・。」

 

感情が追いつかないと。

 

「そうね〜。リアスもリアスとしてではなく、ルークとしてならそこら辺は充分分かってると思うわよ。ただリアスとしてだとみんな幸せになって欲しいっていう想いがあるから、なんとか解決して欲しいとも思ってるでしょうね。」

 

「ルークとしてというのは?」

 

「今ならいいかしら?ルークの最期は知ってるわね?」

 

「はい。話だけは。」

 

「あの時ね、ミリーナの死がきっかけでシャブラニグドゥが目覚めたんだけど最期まで心はルークのままだったのよ。彼自身物凄く葛藤してたと思うわ。それで選んだのが私達に止めてもらう事だった。」

 

「それは・・・。」

 

「あの時ね、評議会の人やアサシンを殺してもミリーナが戻らない事は理解していた。それでも感情の暴走は止められなかった。だから感情のせいでどうしようもないっていうのは理解してると思うわよ。それでも家族同士で憎んだままっていうのは寂しいわね。なんてゴメンね偉そうな事言っちゃって。」

 

「いえ、聞いたのは私ですから。」

 

何かきっかけがあれば解決出来そうな気もするんだけどこれ以上首突っ込む訳にもいかないしね。

 

「さて、私はそろそろ帰るわね。」

 

そう言って私は部屋を出た。

 

 

 

本殿から出た私は入り口にいたリアスに声を掛ける

 

「リ〜アス。」

 

「里奈。」

 

「ごめんね〜、話しちゃった。」

 

「かまわないわ。いずれは知られたかもしれないし。」

 

そう言ったリアスの表情は───大丈夫そうね。

 

「朱乃の問題は朱乃にしか解決できないわ。だから私は見守るしか出来ないわ。里奈の話で少しでも好転してくれればいいけれど。」

 

「そうね〜。何かきっかけがあればいいんだけどね。」

 

「ふふ、相変わらず里奈はお人好しね。自分の事もあるのに。」

 

「そういうんじゃないけど・・・せっかく生まれ変わってみんな集まれたんだから楽しく幸せに生きたいじゃない?」

 

リアスは可笑しそうに笑い

 

「それをお人好しって言うんじゃないかしら?」

 

くっ、そうなのかもしれないけど。

 

「まったく〜、朱乃のフォローお願いね。」

 

「まかされたわ。まぁ朱乃なら大丈夫だと思うけど。」

 

この2人の信頼関係はちょっと羨ましいわね。

 

そうして私は神社を後にした。




さてさてこのあたりからオリジナルの展開です。

会談の内容も変わります。

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