翌日の放課後、各々の能力確認の為にサーゼクスとアザゼルに頼んで作ってもらった訓練用のフィールドに来ていた。
「レーティングゲームの技術を応用して作られた専用のフィールドになります。」
グレイフィアがこのフィールドについて説明する。
「何しても簡単には壊れないのよね?」
「そうですが、あまり無茶なことはしないようにお願いします。わかってるわよね?里奈。」
グレイフィアとしてでは無く姉ちゃんとして威圧してくる。
「わかってるから、オーラ出すのやめて!」
「ルナさんが魔王の女王とはな〜。」
ちなみにガウリイも来ている。
「夫婦で二天龍というのも凄いと思いますが。」
そうなのだ、シャブラニグドゥを倒した後、ゼフィーリアに帰ったら、両親と姉ちゃんにガウリイと結婚させられたのだ。まあ、後悔はしてないけど。
「こちらでも結婚するのよね?」
「そ、それは、え〜と・・・まだ学生だから。」
別にガウリイと結婚するのは嫌じゃないんだけどね。
「でも見た目は前よりグボアッ!」
「あんたには、デリカシーって言葉は無いんか!」
私にドツかれもだえながらガウリイが
「すまん!悪かった!だから魔力籠めて殴るのやめてくれ!」
分かればよろしい。そろそろ本題に入らないと。
「それで、今と前の違いってどれ位なの?」
記憶を取り戻したみんなに聞く。
「私と朱乃は魔法は問題無いけど剣術と体術はきついわね。思い出した分前よりはマシ位かしら。」
魔法は知識があれば何とかなる部分が多いが剣術と体術は修行しないと身につかないわよね〜。経験とか勘が戻ってるかもしれないけれど体力的に厳しいわね。
「僕は魔力が減ってるね。剣術は戻った記憶の分上がってると思う。」
「私も魔力が少し減ってますね。ただ攻撃手段が増えたので前より色々出来ると思います。」
祐斗は予想通りね。オカ研だと小猫が一番レベルアップかしら?
「ガウリイは?」
「俺か?前より全体的に強くなってるな。それにアルビオンもいるし、魔力がとんでもなくある。」
「魔法使えるの!?」
「残念ながらそっちの才能は無くてな、何とか強化系の魔法が使える程度だ。」
なるほど〜。魔王の血族だから魔力はあるけど才能までは引き継がれなかったか。まあ、ガウリイが魔法使う場面は想像出来ないけれども。
「アーシアは回復と補助系の魔法が使えるようになった感じ?」
「そうですね、それとお願いがあるんですが。」
アーシアのお願いって珍しい。
「なに?お願いって。」
「私もリアス部長の眷属にしてもらえませんか?」
『!?』
アーシアの言葉を聞いてみんなが驚く。
「いいの?アーシア。」
リアスがアーシアに確認をとる。
「はい。私もみなさんと同じでシルフィールさんの記憶があって、これから一緒に戦うのであればわたしも眷属になった方が良いと思いますし、私は里奈お姉様に救ってもらいました。なので同じ時間を皆さんとも過ごしていきたいと考えてます。」
これは何を言っても引きそうにないわね〜。シルフィールの時も結構頑固な所あったものね〜。
「リアス、私達の負けみたいよ?」
「そうみたいね。」
そう言って駒を取り出しアーシアに渡す。
「それを受け入れたらもう引き返せないわよ?」
リアスが最終確認する。
「以前から考えていた事なので大丈夫です。」
そう言い駒を受け入れ、胸に吸い込まれていく。
「駒の残りってあと、いくつ?」
「騎士一個と戦車一個ね。」
あれ?
「僧侶もあと一個あるんじゃないの?」
「僧侶は元々一人いるんだけど力が強すぎて暴走しかねないから封印されてるのよ。」
「もしかして部室の奥の部屋の?」
「そうよ。」
頷くリアスに納得する。あの結界強力なのよね〜。
「あの結界って誰が張ったの?」
「お兄様やグレイフィアよ。」
なるほど~、魔王直々の結界じゃ強力なのは当然ね。
「一応夜にだけ解除されて旧校舎だけなら出歩くこともできるんだけど・・・。」
「もしかして引きこもり?」
「そうなるかしら・・・。過去に色々あったものだから。」
なるほどね~、それにしてもリアスって過去に何かしらある子が眷属になってるわね。
そういう引き合わせが強いのかしら?
「そ~いえばガウリイ?」
「なんだ?」
「今後どうするの?」
「アザゼルに話したんだが、サーゼクスと相談してなんとかするとか言ってたぜ?」
「その件についてなんだが」
ガウリイと話していると、声と共に魔法陣が展開し2人の男が現れた。
声の主はアザゼル、もう一人はサーゼクスだった。
アザゼルが続けて言う。
「とりあえず駒王学園に入学か教師として入ってもらおうと思ってる。」
「アザゼルウウウウウウウ!」
叫びながら放った私のパンチがアザゼルの顔面にヒットする。
ドガシャアアアアアア!
「ぎゃああああああ!何しやがる!里奈!」
「あんたねぇ!こっちの事情教えてるのにガウリイのこと黙ってたわよね?」
言いながらアザゼルに詰め寄る。
「いやいやいや!ルシファーの件もあるし!言えなかったんだって!」
「ほんとかしら~?心の中でニヤニヤ楽しんでたんじゃないの?」
「そそそそそ、そんな事はないぞ!里奈。」
あ、目そらした。
プチッ!
「
チュドオオオン!
「ぎゃああああああ!」
悪は滅びたわ。
「んで、ガウリイ?生徒としてか教師としてかどうするの?」
「人を魔法でぶっ飛ばしておいてさらっと会話してんじゃねええええ!」
ちぃ、生きてたか。
「なんか文句ある?」
「すいません!ないです!」
私の再びの威圧にアザゼルは引き下がる。
「はははははは、アザゼルも里奈さんにかかると形無しだな。」
サーゼクスが笑いながら言う。
「煩いサーゼクス!まぁ、今回の件は俺にも非はあるからな。」
あ、認めた。ふふふ、今回の件使ってまたなんかアイテムせしめよう。
「それでヴァーリ、どうするんだ?」
アザゼルがガウリイに聞く。そ~いえばこっちの名前ってヴァーリだったわね。
「里奈はどう思う?」
私に聞くんかい!
「ガウリイはどうしたいとかないの?」
「俺は里奈の近くにいられればそれでいいからな~。」
相変わらず人が赤面するような事をさらっと言うわね、まったく!
「くくく、里奈、顔赤いぞ?」
アザゼルが茶化してくる。
「う、うるさいわね!」
くそう、ガウリイめ!
「そ、それで?ガウリイって18なんだっけ?」
「ああ、今年18になったばかりだ。」
さっきの言葉に対して何も思ってないのか普通に答える。天然め~!
私の照れを返せ!!
「そうなると転入とかよりも教師としてのほうが自然かしらね~。」
この次期に3年生で編入っていうのもね。
「そう言われるとそうだな。」
「それならば学園には体育教師として赴任、オカルト研究部の顧問とするのがいいかもしれないね。」
サーゼクスも同意してくる。
「眷属の問題は?」
「流石に里奈の時のような裏技は使えませんので暫くはこのままということになります。」
「なるほどね、オッケー。それでいいわ。」
こうしてガウリイは駒王学園の体育教師になることになった。
転生したメンバーも揃ったし、ガウリイとまた生活できるのは嬉しいわね。
まぁ、みんなにはそんなこと照れくさくて言えないけれど。
アーシア眷属入り・・・してなかった。
ガウリイも考えたんですが二天龍が眷属って・・・と思い保留に。
あとはゼノヴィアの扱いも考えないとですね~。
イリナは原作と同じで天使化予定です。まだ先ですが・・・。
次回から新章突入!題名は未定です!
内容は停止教室のヴァンパイアベースになります。