~ side 祐斗 ~
僕達は里奈さんから離れバルパーに向かう。
それにしても記憶が二つあるのは不思議な感じだ。
里奈さん以外はおそらく人格ベースは今の方が強いみたいだけど里奈さんはそのままみたいだ。
転生する前に
曰く『リナさんは今のまま何とか転生出来るようにしますが他の方々は多分制限かちょっとした不具合が出るかもしれません。ただ、特典はつける事が出来るので今よりは能力高く出来ると思いますよ。』
特典は僕は
記憶が蘇ったおかげでみんなの戦闘経験値と扱える魔法の種類は増えた。これだけでも戦力の大幅なアップになると思う。
なんて考えてる場合じゃないね。
僕は呪文を唱えながらバルパーに向かう。
「永久と無限をたゆたいし 全ての心の源よ 盟約の言葉によりて 我に集いて力となれ!」
力ある言葉を解き放つ!
「
バルパーに向かって影が突き進む。
「ふん、
バルパーの唱えた魔法でこっちの魔法を打ち消される。だが、
「
小猫ちゃんの魔法がバルパーに向かう。
「くっ!」
ギリギリでかわした所にゼノヴィアが迫る。
「はあっ!」
ズバッ!
「ぐああああああ!」
バルパーの左肩を切り裂いた。
そして僕も光の剣(仮)から聖魔剣の刃を出しで切りかかる。
それはバックステップでかわされる。
「いけぇ!」
ドシュ!
振り下ろした勢いで刃の部分を飛ばす。
「うぐああああああ!」
これには対応し切れなかったのかバルパーの脇腹を貫いた。
「くっ、これ程やるとは。仕方無い、本気で行こうか。」
そう言って懐から取り出した何かを飲み込む。その瞬間バルパーの体が膨れ上がり力も増大する。
「この姿は好みじゃないが仕方あるまい。貴様らにやられるわけにはいかんのでな。」
そう言ったバルパーの姿は筋肉が肥大し左肩の傷も消え大きさも3メートル位の大きさになっていた。
「行くよ!二人とも!」
そう言って3人同時に仕掛ける。
僕は再び刃を出しゼノヴィアと共に斬りかかる。
「ふん!とまってみえるわ!」
瞬間僕の視界から消え、咄嗟に横に逃げる。
その直後、今僕の居た所をバルパーの腕が通過していた。
早い!僕の目でもギリギリ見える程度なんて!
今のは前世の経験のおかげだろうか、なんとかかわせたがそうそうかわせるものではない。
その後もお互い決定力に欠け一進一退の攻防が続く。
このままじゃまずい!時間が無いっていうのに!
焦る僕の視界にあるものが目に入った。おそらく今の僕ならいけるはずだ!
僕は
ゼノヴィアも小猫ちゃんも僕の考えに気付いたのかバルパーにラッシュをかけてくれる。
そして僕は
「力を貸してくれ!エクスカリバー!」
「なんだと!」
瞬間僕は加速する。
「おおおおおおおおおお!」
ズバババババババ!
加速した僕を追い切れなかったのかバルパーは僕の剣に切り刻まれた。
「ば、ばかな。」
バルパーはそのまま倒れ動かなくなった。
みんなのくれた新しい力のおかげで勝てたよ。
~ side out ~
私達はガーヴと対峙していた。
「ガーヴ!まさか私と戦う為にここまでしたんじゃないでしょ~ね?」
「そうだ!と、言いたい所だがそれだけじゃなくてな。これはコカビエルとしての意思でもあるんだよ。それはな、再び戦争を起こす事だ!一度は振り上げた手を降ろしてもう戦争はしないだと!たかが神と魔王が滅びただけで戦争をする意味がない?じゃあなんで俺達は対立している!俺は気に入らないんだよ!」
「神も滅んでいる?」
あ~みんな知らないんだっけ。しまったな~。
「ああ、そう言えば秘匿事項だったっけか?ま、俺には関係ないからいいか。戦争を起こす為にわざわざエクスカリバー盗み出したってのに出てきたのは下っ端のエクソシストと2人の聖剣使いだ、それならと思ってこの町を破壊してさらに魔王の妹であるグレモリーとシトリーを殺せば魔王が出て来るだろうと思ってな。」
「そんな理由で戦争を?くっだらないわね、これならアザゼルのやってる研究の方が万倍マシよね。」
「ふざけるな!あんな何になるかわからん
戦闘狂か!こいつ。転生した影響かしら?前より好戦的になってない?
「まあいい、さっさとはじめようぜ!リナ・インバースと赤龍帝が合わさったその力見せてもらおうじゃねぇか!」
「仕方無い。いくわよ、リアス、朱乃!」
「ええ!」
「はい!」
そうして私は光の剣(仮)で斬りかかる。
「ふはははは!接近戦か!面白い!」
ガーヴは手に光の槍を創り出し私と打ち合う。
「いいぜ!なかなか強いじゃないか!」
「あら?ガーヴは弱くなったんじゃないの?」
「確かにな!だが、この程度でやれるかよ!」
さすがにきついわね、段々押されてる。
「雷光よ!」
朱乃が弓で雷光を放つ!
「いい攻撃だ!だが!」
朱乃の雷光を翼で弾く!
あれを弾くんかい!
「これなら!」
今度はリアスが弓から滅びの矢を放つ!
「まだまだぁ!」
今度はさすがにやばいと思ったのかもう一方の手に槍を創り出し防ぐ。
「
私は魔法を剣に纏わせ斬り付ける!
ズバッ!
リアスの攻撃を弾いた方の槍を切り落としガーヴの腕に軽く傷が出来る。
「なかなかやるじゃねぇか!」
浅かったか!腕の一本でももらおうと思ったのに!
そこへ祐斗とゼノヴィアも参戦してくる。
「ちっ!バルパーの奴はやられたか。時間稼ぎにもならなかったか。」
そう言いつつ私達の攻撃を両手の槍と翼で捌く。
「ほらほらどうした!」
そのとき後方から呪文の詠唱が聞こえた。え!この呪文は!
「みんな合図で全力で離れて!」
「ああ、わかったよ。」
「了解だ!」
意図が通じたのか私に答えながらガーヴへの攻撃を更に激しくする。
3・2・1
「今よ!」
私の声に2人が反応し急いで離れる。
「なんだ?」
私達の行動にガーヴがいぶかしげにするが意図がつかめたのか目を見開いた。
気付いたってもう遅い!
「
小猫と
「
「がああああああああああああああああああああああ!」
赤く染まった光の柱に包まれガーヴが絶叫を上げる。
今だ!
ドライグ!
『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!』
私は呪文を唱えながらガーヴに向かう!
「悪夢の王の一片よ
バキイイイイン!
ガーヴが柱を打ち砕きこちらを見る。
「させるかぁ!」
私に向かって光の槍を投げる!
避けられない!
しかし
バリイイイイイイイイン!
結界を破って乱入してきた白い鎧を着た男が槍を持っていた
「今だ!リナ!」
乱入者に気を取られている隙にガーヴに突っ込む。
「我が力 我が身となりて 共に滅びの道を歩まん 神々の魂すらも打ち砕き」
「やられるかよおおおおおお!」
ガーヴは手に槍を再び作り出し
「
バジイイイイイイイイイイイイ!
こっちの方が少し押してるがガーヴは受け止めたまま翼で私に攻撃してくる!
「させるかあああああ!」
白い鎧の剣士がガーヴの翼を切り裂く。
「ぐああああああああああ!」
そこにもう一人ガーヴに向かってくる!
「
ズン!
リアスの赤い剣がガーヴの脇腹に突き刺さる。
「てりゃあああああああああ!」
私も渾身の力で虚無の刃を振るう。
ザン!
槍を切り落としそのままガーヴの肩から袈裟懸けに切り裂く。
「ぐあああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・。」
断末魔の声を上げてガーヴはそのまま倒れた。
「ハァ、ハァ、ハァッ」
魔法陣も消えたみたいね。
「助かったわ・・・・え~と、白い助っ人さん。」
「ヴァーリだ。白龍皇のヴァーリ。」
へ?
「白龍皇!!!」
『久しいなアルビオン。』
『ああ、ドライグ。』
赤と白の邂逅か。そうなると・・・
「あんたと戦わないといけないわけ?」
「なんでだ?」
平然とヴァーリは言ってのける。
「なんでって・・・。」
「ああ、赤と白の因縁ってやつか?そんなの俺たちには関係ないだろ。それにリナには勝てる気しないって。」
「は?」
どういうこと?
「ああ、俺の前世はガウリイ・ガブリエフだ。」
「ええええええええええええええええええ!ガウリイなの!」
「ああ、そうだ。」
「あんた!記憶は!」
「ん?最初からあるぜ?」
「だったらなんで直ぐに会いにこないのよ!」
「いやあ、実家のこととか色々あってな、アザゼルに保護してもらってしばらくお世話になってたんだよ。リナの事も聞いてたんだがよ、赤と白の因縁があるから少し合うの待ってくれとか言っててな、やっと今日許可が下りたんだよ。」
マジで?アザゼルウウウウウウウウウウ!今度あったらただじゃ置かないわよ!
色々悩んだ末ガウリイはヴァーリです。
そしてアーシアは・・・わかるかな?わかるかw
次回アーシアの前世が分かります。バレバレかもしれませんが。