翌日の放課後オカ研に行くとオカ研のメンバーと生徒会の会長、副会長、それにイリナとゼノヴィアが来ていた。
「全員揃ったわね。話しを聞こうかしら。」
リアスがイリナ達に聞く。
「ああ。先日教会から聖剣が3本盗まれた。」
いきなりすごいのが来たわね。
「犯人はわかっているの?」
「ああ、主犯は堕天使の幹部コカビエル、それと十数人のはぐれ神父だ。そのあとこの町に潜伏したらしいところまでは判明していて私達のほかにも数人神父達が捜索している。」
随分と大物が動いてるわね、あとでアザゼルに聞こうかしら。
「それで私達はどうすればいいのかしら?」
「何もしなくて良い。聖剣の奪還は私達だけで行う。この事件には一切干渉無しだ。」
うわ~、喧嘩売ってるのかしら?
「どういうこと?」
リアスも嫌悪を隠さずに聞いている。
「これは私達の起こした不祥事なので悪魔には関わって欲しくないという事だ。」
「それと悪魔は信用できない、ってところかしら?」
私も挑発気味に言ってやる。
「そういうことだ。聖剣はお前達悪魔にとっては天敵みたいな物だからな、なので渡すわけにはいかない。」
なるほどね。
「とはいえ私達の町で勝手に暴れられてもかなわないわね?リアス。」
「そうね、私もこの町の管理を任されているから放置なんてできないわ。」
「そもそもあんた達が主戦力だったらコカビエルには適わないわよ?仮に奥の手とか何かあってもコカビエルは倒せないわ。」
「私達も倒せるとは考えてはいない。最悪破壊出来ればそれでいい。」
そんな簡単にいくと思ってるのだろ~か?聖書にも記されている堕天使の一人を簡単に出し抜けるなんて甘いにも程がある。
「昨日の動き見た感じだとそれも無理じゃない?」
「里奈、ゼノヴィアと戦ったの?」
「ええ。実はイリナが幼馴染で家に来たんだけどちょっと言い争って流れで戦ったんだけど、あの程度じゃ出し抜く事も出来ないわね。」
ゼノヴィアは昨日の事を思い出してるのか悔しそうな顔をしている。
「それで提案なんだけど・・・・・と、その前に祐斗、この件になにか思う事でもあるの?」
さっきから聖剣に対して警戒?じゃないわね憎悪のようなものを向けている。
「あはは、里奈さんには適わないね。僕は聖剣が憎くて仕方ないんだよ。」
ああ~祐斗の髪の色はそういうことか。
「祐斗、あんた聖剣計画の生き残り?」
「どうしてそれを里奈さんが!?」
「あの施設ぶっ飛ばしたの私。その時には生きている人は居なかったけど。」
「そうなのか。多分里奈さんは僕が逃げ出した後に来たんだね。」
「他に生き残りは?」
「いないよ、僕達は処分されたのさ。聖剣に適応出来なかったっていう理由だけでね。僕はみんなが逃がしてくれたんだ、でも僕自身もその時にガスを吸っていてね、死ぬ寸前だった所をリアス部長に助けられたんだ。」
なかなか壮絶な過去をもっているわね。
「なんか悪い事聞いちゃったわね。」
「いいさ、今日の話があるまで僕自身も気にしないようにしていたからね。でも、目の前に聖剣があると思うと憎しみが止められないんだよ。」
となるとここは
「やっぱり私達も参加するしかないわね〜。」
「な!」
「だって〜、今の話でわからない?あなた達だけではどう考えても失敗する、私達が手出ししないって言ってもこの感じだと祐斗は1人でも動くでしょ?そうなったら私達だって止めるなり協力するなりしなきゃいけなくなる。それだったら最初から全員で一緒に動いても変わらないんじゃない?」
「だが!」
ゼノヴィアが食い下がってくるが
「あんたも面子に拘ったって解決しないのはわかるでしょ?それにあんた達だけでやって失敗されたら結局こっちにも迷惑かかるんだからね〜。だからこれはお願いじゃなくて決定事項なのよ。それでいいわよね?リアス。」
「勝手に話し進めて、いいわよね?って。でもそうね、里奈の話も間違ってないと思うしその方が私達も動きやすいわね。それにただ見ているなんて性に合わないわ。」
納得してくれた様である。
「とはいえ、一緒に行動ってわけにもいかないでしょうから行動は別々、ただし情報の交換はする。その上で相手を見つけたら連絡して協力して奪還又は破壊ってのが一番いいんじゃない?」
「僕は異論は無いよ。ただ僕の復讐にみんなを巻き込むのは「はい、ストップー。」え?」
「祐斗、それは違うわよ。貴方の復讐に巻き込まれたわけではなく、教会の不祥事に巻き込まれて動くのよ。その上で祐斗の復讐が絡んできたってだけよ。だから祐斗は気にしちゃ駄目よ。それから熱くなっても駄目、騎士なんだから何時でも冷静に、ね?」
「ふふふ、里奈さんにはかなわないね。分かったよ、僕も眷属の一人として行動するよ。」
暴走はなんとか止められたか。現物見たら分かんないけど取り敢えずは問題なさそうね。
「里奈にいい所持って行かれちゃったわね。」
そう言いながらもリアスは笑ってるし。
「あんた達もそれでいいわね?」
「ああ、いいだろう。なら連絡先を交換しておこう。」
そうして連絡先を交換してからイリナ達は帰って行った。
やっぱり面倒なことになったわね〜。
見直してみるとイリナの台詞が無い!