沖田「…土方の死体が…3012体…土方の死体が3013体………」
なんて事をいつもの様に呟きながら起きた。はっきり言って全然寝れてる気がしなかったが取り敢えずあいつに嫌がらせでもしてやろうと無理矢理体を起こした。いつもならとっくに起きて俺を叩き起こしている時間だろう。今日はいつもと反対だなと思った。
角を曲がった先の副長室の襖を開けても誰も居ない片付けられた布団からもう起きていると察しがつく。どうせ顔を洗いに洗面所にでもいるのだろうと思い俺は早歩きしながら向かった。
沖田「土方…さ………」
声をかけようとするも思わず口を噤む。
そこにいるのは探して居たあいつが居たが、どうも様子がおかしくて近づきがたい雰囲気を醸し出して居た。鏡に映った彼の顔には酷い隈が付いて居て今にも死んでしまいそうなほどに虚ろな表情をして居た。
土方「…ほ……その……だ…」
ぶつぶつと何かを喋って居たがその小さな声は此処では聞こえなかった。その姿に何処か危険信号を感じて俺はすぐに話しかけた。
沖田「いやぁ、今日も早ぇですねぇ」
土方「総悟…?」
沖田「なんですかぃ?俺が早起きしちゃまずいんで?」
土方「いや、どうせなら毎日そうしてもらいたいな」
沖田「じゃあ毎日早く起きてあんたの睡眠を邪魔してやりまさぁ」
土方「じゃあ俺は寝ねぇ」
沖田「馬鹿ですかぃ」
土方「うるせぇ」
さっきの虚ろな表情が嘘の様に消えている。まるで仮面を被っている様に…
土方「じゃあ俺は行く。お前もサボるんじゃねぇぞ」
沖田「…土方さん」
土方「あ?」
沖田「……」
土方「?」
沖田「早く死んでくだせぇクソ土方」
土方「お前が死ね!」
いつもの何気ない会話を済ませた後は顔を洗い、室に戻って隊服に着替える。大広間で今日の予定や今後の活動計画などの話をする土方さんの顔は真選組鬼の副長と言う名の仮面をしっかりと被って居た。だが、それ以前に今まで見たことのないほど危ういあいつの顔を見て心底不快に思った。
沖田「(…なんで俺はともかく…近藤さんにも何も言わねぇんでぃ…)」
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沖田「おいザキ」
山崎「なんですか沖田隊長?」
沖田「土方さんの事見はれ」
山崎「え!?」
山崎「俺にストーカーになれと…?」
沖田「今とそうかわらねぇだろぃ」
山崎「俺はストーカーなんてしてません!
局長と一緒にしないでください!」
沖田「じゃあこの前隠れてミントンしてたことばらすぞ」
山崎「うわぁぁ!!なんで知ってるんですか!」
沖田「俺に隠し事なんざ百年早ぇや」
山崎「分かりましたよ…。やればいいんでしょやれば…」
沖田「もし変な事になったらすぐ俺に知らせろよ。隠したら殺すからな」
山崎「分かりましたよぉ…」
ザキの野郎嫌そうな顔してる割には嬉しそうにしやがってキモい。よし後でデスソース入りのあんぱんプレゼントしよ。
取り敢えず次回も頑張りたいです。
見てくれてありがとうございます。