ホグワーツには純血の魔法使いの癖にマグルの科学を学んだ人気教師がいた。そんな話
先生はやっぱり教える事について詳しくないといけないと考えて書きました


※魔法の世界なので我々の物理法則が一部通じない場合がございますなので頭を柔らかくしてお読み下さい

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考えてみたので投稿。執筆活動のリハビリですので御手柔らかに


ホグワーツの変人マグル学教師

この魔法の世界に置いてマグルの考え方は馬鹿にされる。しかしマグルとは本当に愚者なのだろうか?

彼らは我ら魔法使いに成し遂げた事の無い事をしている。箒で空を飛べぬから飛行機や車を作り速く移動する。水を作れないから水の出口と入口を用意しておく。火を作れないから火を簡単に点けられるような物を作っておく。これらはマグルが足りない物を考え補った結果である。今までの結果を積み重ねてきた物である。それに対して我ら魔法使いは必要な物は杖で出せるから仕組みについて深く考えないのではないだろうか。魔法の力があるからマグルより凄いと傲慢になってはいるのではないだろうか。

だからこそ今はマグルの積み重ねてきたことによる偉業について単純に驚こうではないか。

(ジョン・スミスの『不思議なマグルの物作り』の前文より)

 

私はジョン・スミスという純血の魔法使いである。小さい頃に読んだマグルの子供が読む科学の教科書を読んで驚愕したのだ。それは失敗を恐れずに試す事により物事の本質を見極めるという考え方である。それまでは起きた事はそういう事だと受け入れてきた。しかしマグルは小さな疑問に一つ一つ解を求めていった、それにより我々には操る事の出来ない車などを作ったのだろう。だからこそ私はマグルの考え方に基づき魔法について見つめ直してきた。結果としていくつかの成果を残しているのはまたの機会に語ろうではないか。

 

今は母校であるホグワーツでマグル学の先生をしている。魔法界で私の出版した不思議なマグルの物作りは一部の人達の中では熱狂的なファンがいるが一部を除く純血の魔法使い間ではとても問題になり、批判の手紙が多く来た。吼えメールも沢山来たので大変な目にあったのは懐かしい記憶である。おっと話が逸れて閉まったな。しかしこの本のお陰で趣味であるマグルについて調べて発表するだけの簡単な仕事である。暇ならばこれから行う私の授業の時間を覗いていくとしようではないか。

 

 

 

 

 

「まず一つ言うとしたら待たせたな諸君。今までは教科書通りに進めただけのつまらない授業だっただろう」

 

大半の生徒が頷く。

 

「だがしかし。最初に言った通りカリキュラムは全て終わり興味がない者は去った。そしてこれからは面白いマグルの発明についての時間だ。だから教科書を仕舞う事から始めよう」

 

そう私の授業は前半で必要な事を終わらせて後半は全て興味を満たすための授業なのである。ダンブルドア校長の勿論許可は取ってある。しかも早くカリキュラムが終わるため興味がない生徒としても嬉しい。しかしそれは全体の4分の1で残りの4分の3は私の後半の授業を楽しみにしているのである。

 

マッチと燭台を後ろの棚から取り出し机の上から

マッチを手に取り火をつける。それだけで生徒達がざわめきだすがそのまま蝋燭に火をつける。

 

「では最初にマグルの火の取り扱いについてだ。蝋燭に点いた火の消し方について何人かで話し合い考えを出してくれたまえ。魔法主体で生活している君達にはとても難しいだろうがね」

 

3分ほど経ったためそろそろ聞いてみるとしよう

「さて何があるかな?」

「息で吹き消す!」レイブンクローの生徒が言う。正解だが即座に言うとは流石レイブンクロー先手必勝という訳か。

「うむ。正解だ」

「水をかける!」スリザリンの生徒が言う。

「水をかけるのは次に火が点きづらくなるから止めるように」火には水と定番だがそれはハズレである。

「手で揉み消す!」グリフィンドールの生徒が言う。

「君は火傷を恐れないのかね?」知っているのならここで反論するだろう。

「「「........。」」」

 

「さてもう出尽くしたかな?」

 

生徒達は頭を捻っているものの出てくる様子が無いため先に進めるとしようか。

「では無い様なので進めるとしよう。燃えてる芯をピンセットで摘んで蝋に浸すというのがある。これは溶けた蝋が燃えてるのではないという事だ。他には手で風を起こすというのも正解だ。あともういくつかのは実演するとしよう」

 

燭台を持ち火を移し火のついた蝋燭を増やす。

 

「一つ目はこうするのだ!」

 

机の中からガラスの試験管を取り出し上から被せる。すると私やマグルにとっては当たり前のことなのだが火は消える。

「火は燃えるために空気を使っている。そのため火を空気と離すのが一つの方法だ。だから別にガラスが特別という訳では無い。そして燃えるために必要な要素を取り除くという考え方を使って闇の魔術の一種である悪霊の炎を消す呪文を開発したのだ。話が逸れたが被せて火を消すのを試してみたい者はいるかね?」

何人かの生徒の手が挙がったため瓶や湯呑み鉄の箱や木の箱を被せて火を消させた。生徒達の目が点になっているがこの反応は何度見ても面白い。

 

「さてもう一つあるのだがさっきグリフィンドールは本当に惜しい答えをだしたのだ。それをこれから見せよう。瞬きなんてする暇は無いぞ? しっかりと見たまえ」

 

私は蝋燭の火の根本をつまみ火を消した。

もう一度言おう。私は蝋燭の火の根本を つ ま ん だ のである。これには生徒が驚いた。

 

「これは日本と呼ばれる国の極一部の人達がする方法だ。蝋燭の液体が燃えてない証拠にもなるぞ。さて、今度の火の消し方を試してみる勇者はいるかね?」

指の先を見せながら聞いてみる。

 

 

「先生!? 熱く無いんですか?」

レイブンクローの生徒が聞いてくるが勿論答えはこうだ。

 

「知りたいなら試してくれたまえ。それとも試す勇気が無いのかね? 英智を求めるレイブンクローや勇気あるグリフィンドールの諸君」

 

この後誰も出てくる様子が無かったかと思ったが勇気あるグリフィンドールの生徒が挑戦し成功すると残りの生徒達が殺到したのは当然の結果だった。確かこれをマグルの言い方だとファーストペンギンと言ったかな?

 

 

 

さて今回の授業はここまでとしよう。またの機会にお会いしよう




いい評価が多かったら連載版を書くかもしれぬ
蝋燭摘むのは御坊さんが自慢げにやってたので


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