マクロス U.C.   作:真仁

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マクロス×ガンダムの作品になります。基本視点はマクロス寄りになるとは思います


プロローグ

広大な宇宙、その中を進む一隻の宇宙戦艦があった。それは戦艦というにはあまりにも巨大であり戦艦というよりもむしろ要塞といった表現が当てはまる大きさだった。

SDF-1 マクロス

それはかつて突然宇宙から落下してきた巨大戦艦であった。地球の物よりも遥かに優れた技術で作られたその戦艦は人類に異星人の存在を知らしめるには十分すぎる存在だった。解析の結果、その戦艦は人類よりも遥かに大きな巨体を持った異星人が乗っていた事が分かり、人類は来たるべき星間戦争に備えこの戦艦を修復、更に戦艦から得られたオーバーテクノロジーを利用して新型兵器の開発を行った。こうして落着した宇宙戦艦、通称ASS-1は地球人用の戦艦として修復・改修が施され、新たにSDF-1 マクロスとして地球防衛の要となる筈であった。

しかし、マクロスの改修が終わり、進宙式当日。その時は突然訪れた。マクロスの主砲システムが勝手に作動、衛星軌道上にいた異星人の戦艦を攻撃したのだ。実はマクロスは元々衛星軌道上にいた異星人の艦隊と対立する勢力の物で敵対する勢力の接近を感知すると自動で迎撃するブービートラップが仕掛けられていたのだ。

図らずも異星人の艦隊に対し先制攻撃を仕掛けてしまったマクロスはそのまま異星人との戦闘に突入。しかしこちらはマクロス一隻に対し、向こうは艦隊。徐々に追い詰められたマクロスは装備されてきたフォールドシステムによるフォールド(ワープ航法)により月の裏側にワープし回り込もうとする。しかし人知を超えた技術であるフォールドシステムもまた原因不明の暴走を引き起こしマクロスだけでなく周囲にあった南アタリア島の街や避難民の入ったシェルターごとフォールドを開始してしまいその姿を地球から消した。後に残ったのは南アタリア島があった巨大なクレーターだけだった・・・。

 

 

 

マクロスがフォールドによって飛ばされたのは月の裏側では無く、地球からやく48億km離れた冥王星付近だった。

そこにはマクロスだけでなく南アタリア島の街の残骸やシェルター、マクロスの護衛に回っていた統合軍の水上艦も一緒に飛ばされていた。マクロスは避難民やそれらの残骸を全て回収、幸い巨大な異星人用に作られていたマクロスは地球人が使うにはあまりにも巨大な為、艦内には広大な余剰スペースが存在していた。

しかしマクロスのフォールドシステムがフォールド時に消滅してしまいマクロスは再びフォールド航法を行う事が出来なくなってしまった。地球からあまりにも離れてしまったせいか統合軍本部とも連絡がつかない状況下でマクロスの艦長、ブルーノ・J・グローバルが下した決断は通常エンジンでの航行による地球圏帰還であった。

それはあまりにも途方も無い旅路であったがマクロスに避難した南アタリア島の人々も回収した街の残骸や物資を再利用し、マクロス艦内の余剰スペースを利用し、南アタリア島の街を再建、艦内に街を作り生活を再開した。

こうして、冥王星から地球までの遥かなるマクロスの旅が始まった。


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