倭國の王、大和の皇   作:ナナナナナナシ

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※注意※ 最新話までのネタバレを含みます。また、本編読了を想定し書いております。

いくらか新情報もありますので是非読んでいってくださいませ。



用語・ジン物及び挿絵紹介(最新話読了後閲覧推奨)

作品内にて、くどくなってしまう、スピード感が損なわれるなどの理由でカットせざるを得なかった用語などの詳細な説明をのせさせていただきます。多才な方ならばすべて文章中に落とし込めるのでしょうが...

 

是非ご一読頂ければ幸いです。

 

また今後、最新話更新ごとに何か新しい用語、人物、神様が登場した場合随時書き足していこうとおもっております。

 

そして、なにか分からない用語などがある!といった場合にはぜひとも感想欄にてご指摘ください。よろしくお願いいたします。

 

 

 

用語紹介

 

大和(やまと)

 日本の前身国家。王政。この作品の時代では近畿中国四国地方を支配する。作中で熊襲を併合し、九州地方も支配下に置いた。主産業はもっぱら稲作だったが、熊襲併合により熊襲で発展してきた大陸由来の畜産技術や高度な製鉄技術を手に入れた。

国交のある国はなし。朝鮮からの商船がすごくたまーに行き来している。外交しているほど大和に余裕がないともいえる。

最近新たな王が即位し国民は将来の発展を夢見ている。

 

熊襲(くまそ)

 現在の九州地方に住まう大和に属していなかった民族の名。また、九州地方の呼び名でもある。ヤマトタケルに降伏し大和に併合された。大陸と近いこともあり高度な技術をもち、大和内での地位も高い。併合の後も自治を続ける。副官のオトタケルを大和の都に派遣したりといろいろしているらしい。

 

(ひがし)

 大和からみて東の土地のこと。現在でいう中部関東東北地方。北海道はまだ大和には認知されていない。

 いまだ人理が敷かれておらず、神代の理が支配している。ギルガメッシュが神と決別する以前の空気が残っている土地。人は神にひざまづいて庇護してもらわなければ生きていけない。ヤマトタケルが一部人理で覆ったため今後東全体でも人理が覆っていくと思われる。

 

(みやこ)

 大和のなかでもっとも大きな都市。首都。たぶん瀬戸内海に面した近畿地方のどっかにある。作者もどこにあるのか決めかねています。

多くの豪族が代官などを住まわせており、ここの出来事は(この時代にしては)素早く全国へと伝わる。都の民たちは噂好きの上、影響力をもつという為政者からしたらすごく嫌な存在だったりする。

 

伊勢(いせ)

 日本で間違いなく一番の霊地。冬木とか目じゃない。が、現代に至るまでしっかり管理されているので冬木みたいなことにはならない。天照を降ろした倭姫命が居を置くまでは霊地が安定していなかったこともありわずかに村があるだけだったが、極大の霊地の手綱が天照に握られたことで安定し素晴らしい土地へと早変わり。指数関数的に民が集まった。倭姫命が嫌々都に使者を出したことで都にも認知され、いまでは都でも評判高い都市となった。

 

葦原の中ツ国(あしはらのなかつくに)

 神々の土地である高天原、死者の土地である根の国、そして人の土地である葦原の中ツ国。広い意味で人間世界のことだが、まあ日本の土地のことと考えて支障はない。

 

天津神(あまつかみ)国津神(くにつかみ)

 天津神とは高天原に住む神のこと。天照系。国津神とは葦原の中ツ国に住む神のこと。須佐之男系。これを分けることを作中では深くは求めません。どっちも大和の神様と思っておけばいいです。

 

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 人の体、動物植物、大地を流れる神秘の力。現代に至っても普通にあるところを見るに神秘というより法則に近いものなのかもしれない。魔力と違い魔術回路のような特定の才能がなくとも扱える。しかし用途が限定的で身体強化など内向きにしか使えない。故に魔術から遠い東洋では呪術が発展したともいえる。

 

(じゅつ)(じん)

 術とは氣を用いる神秘の一つ。ソロモンが人に扱える技術として生み出した魔術とはまた別系統の神秘の技術。中国で始まり、そのごく初歩的ものが日本に伝わり、日本独自に進化したもの。後々中国との交易が盛んになるにつれ、中国のものと差別化が難しくなり呪術と呼ばれるようになるが、ヤマトタケルの時代においてはいまだ独自色が強い。

魔術が外界に変革をもたらすものに対し、呪術は内向きに変革をもたらすもの。術はその中間のようなものである。しかし、中国で発展する呪術をベースとしているので内向きに作用することは変わらない。術は外界のものに内向きに作用させる。呪術が術者自身を変革させるのに特化しているのに対し、術はその前段階。石ころが石ころ自身を変革させるのが術。焔を現出させるという神秘をなすには、魔術は術者が焔を現出させ、呪術は術者に焔を現出させる能力を付与し、術は空間に焔を現出させる能力を付与する。

そういった違いがある。しかし、術には弊害も多く、空気や石ころといった簡単なものには術をかけられるが、山や土地、河といった存在そのものが力をもつ相手には術をかけられない。変革を強制することができないため。

陣は術を行う補助を担う。陣を刻まず術を発動させようとしても余程力のない物質か余程術者に馴染んだもの相手にしかかけられない。が、陣を刻むと物質そのものが変革しやすくなるため術をかけやすくなる。さらに複雑で用途を限定した陣を刻むと術の効果を高められたりする。しかしそれらは非常な高等技術。学習に多くの時間と金がかかるため時代が下るにつれ一点特化した呪術に置き換わっていった。

 

神の文字(かみのもじ)

 ありとあらゆる事柄の真(まこと)を表す文字。便宜上神の文字あるいは神字と呼ぶが、名は存在しない。神あるいは神の血を受け継いだ者にしか扱うことはできない。また凡百の神の血で良いわけは無く、神代が終わった時代においてはかなり高位の神の血でなくてはならない。そのため、ヤマトタケルは扱えたがタツには扱えない。タツの氏神の格がどうしてもいくらか劣るため。ただし、それが文字あるいは紋様であるということぐらいは分かるかも。

イデアあるいはアカシックレコードといったものに深く関わっている。現代の魔術師が神字を研究することで根源にたどり着くことは不可能ではない。神字を扱うだけの資格が必要となるが。

神字というだけあって非常に強力で、例えば木片を燃やしたいとき、木片に陣を刻み術をかけ、「火を噴く木片」にしたのならそのまま燃え移り木片に火がつく。しかし神字を刻んだ場合、木片は木片でありながら火と変わる。火の神字を刻んだ瞬間に「それは火である」と世界が認識するため。物質の転換とはまた違う。形而上にある「その木片」の項が「火」へと書き変わり、「火なのに燃えていないのはおかしい」と世界が認識し、木片は火へと変わるといった具合である。

世界を変革するものであるから当然その扱いには注意と労力が必要で、ひとたび扱いを間違えれば術者が世界に消されかねない危険な技法である。そのため下位の神々は存在すら知らなかったりする。

類似する存在としてルーンがある。が、ルーンは多様性と汎用性のため真(まこと)から遠ざかっており、世界を変革するほどの効力はもたない。そのかわり誰でも(魔術師的価値観において)安全に扱える。

 

 

 

 

登場ジン物紹介(人/神)

 

・ヤマトタケル

 主人公。第十二代天皇、景行天皇の双子の息子のうち二番目。父景行天皇より疎まれ腐った幼少期を過ごすが橘姫と出会い世界と人の美しさを知る。14歳の時に熊襲併合を成し遂げる。稀代の英雄として称えられ、18歳にして王位につく。その後、大和を覆った災害にも効果的に対処し、その地位を不動のものにした。

 

・タツ(橘姫(たちばなひめ)

 大和の豪族の娘。高貴な生まれであり黙っていれば令嬢といった雰囲気を醸し出すが、口を開けばその快活さが顔を出す。またそんなあり方を一族の奉る神に気に入られている。時にはヤマトタケルのため全てをなげうつ覚悟を固める。

 

倭姫命(やまとひめのみこと)

 景行天皇の妹。先代の天皇の命を受け天照の新たなる住まいを探す。その折天照の素晴らしさに触れ、また天照の子孫でもあったためその身を捧げることで天照と同一となった。すでに人ではない。

天照の側面の一つとなり天照の御力を自由に扱えるようになったが、倭姫命の自由意思を奪うことを危惧した天照はいまだ完全な同一化をなしておらず、また倭姫命は天照と同一となっても畏れ多いと考えているためその力を自分の意思で振るったりはしない。しかし、天照の力を使わなくとも十分に強い。霊格が格段に上昇しているためである。

その分大地に縛られており、居所を定めた後は伊勢から動けなくなっている。

FGOでのダヴィンチちゃん並みにドラえもんが如く便利扱いできて作者は大変助けられているキャラクター。困ったときの倭姫命。

 

天照大御神(あまてらすおおみかみ)

 言わずと知れた日本神話の主神。太陽の神様。万物を照らし、人々を慈しむ善性の神。

しかし主神だけあって神と人との線引きはしっかりとしており、また葦原の中ツ国に子孫を降臨させて人に治めさせることで、神の時代はもう終わったのだから一人で立ちなさいと人を叱咤することもある。母性の象徴。

でもやっぱり自分の子孫だけあって天皇に連なる子供達のことは気になっちゃったり。よくも悪くもお母さんである。

 

・タツのところの神様

 タツの家の奉る神。タツを子と呼び、また実際に血を引いているようである。熊襲遠征の折、熊襲にもともと溢れる「全員強制狂化E付与オーラ」を無効化し、また熊襲を渡れるだけの強化を施した。

狂化Eは坂田金時(バーサーカー)ぐらい。会話は普通にできますただちょっと荒っぽくなりますみたいな。まあ戦国の島津兵ぐらいの狂化具合と思ってくれればいいです。(ごめんなさい)

天照を天照様と呼び、なんらかの関係があるようだがその名前、能力、過去、その他諸々不明なところが多い。

 

武内宿禰(タケウチのスクネ)(じじい)

 ヤマトタケルに初期の頃から仕えた教育係。過去には景行天皇に仕えたこともあった。ヤマトタケルが王位につく数日前に死亡。

 

大碓尊(オオウスのミコト)

 ヤマトタケルの双子の兄。景行天皇の長子。父からは気に入られていたがその能力には疑問がもたれており、18歳にして暗殺でその生涯を終える。

 

景行天皇(けいこうてんのう)

 第十二代天皇。多くの功績を上げたが治世の晩年には民衆からの支持が大きく下落し、重臣からも見放されたことでヤマトタケルに王位を譲る。それらの失望から宮中から影響力を一掃された。

まだ生きている。

 

・クマソタケル

 熊襲の長。粗暴で力こそ全てとか言いそうな蛮族っぷりだが以外にも陳言を受け入れさらにそれを発展させるだけの長としての器がある。

とても強い。氣の扱いにも長けており膨大なタフネスと一撃必殺の拳がある。ヤマトタケルに二度と戦いたくないと言わしめた人物。

後述のオトタケルがいなかったら多分熊襲はただの蛮族になってた。

 

・オトタケル

 熊襲の長その二。血が繋がっている訳ではないがクマソタケルを兄と慕いまたクマソタケルもオトタケルを弟として扱う。熊襲にしてはとても頭がいい。大和の都で高級官吏になれるぐらい頭がいい。この人のおかげで熊襲は国としてまとまっていた。大和の下についた後も内政に敏腕を振るいながら大和の都を行き来し大和も熊襲もますます発展させている。その甲斐あって大和での熊襲の評判は大変よろしい。

 

・東の村の長

 ヤマトタケルら一行を騙そうとした村長。念話の術を体得しており、また、自らの奉ずる神の意思を授かることができる娘をもっていたため、村の長の地位についた。神託を受け主人公一行を排除しようとするが失敗し、あらかじめ埋め込まれていた呪いの因子が発芽し死亡した。その後連鎖的に村人全員の因子も発芽し村は比喩抜きに全滅した。彼もまた自らが大切にしたものを守りたかった男の一人なのだった。

 

 

 

挿絵紹介

 

なんと挿絵をいただくことと相成りました。大変うれしく思います。この場を借りて紹介させていただきます。

fukuimasaki0603様よりいただきました。

 

 

【挿絵表示】

 

 




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