龍斗たちが鬼たちの前に立つと鬼たちの中に月詠が立っていた。
「また君か、懲りないね」
「月詠!!」
「先輩~ここは通せまへん覚悟してください、ほな皆さん行きますえ~」
月詠の掛け声で鬼たちが龍斗立ちに向かってきた。
「き、来たれ」
アスナも刹那も武器を構えて敵を待ち構えた、すると突然銃声が聞こえて向かって来た鬼たちが次々に消えていった。
「な、何!?」
「これは術を施した銃弾」
「間に合ったようだな」
アスナが驚きの声をあげると草影から真名と古菲と楓が出てきた。
「遅くなってすまない龍さん、だが楓やクーも連れてきた」
「いや三人ともよく来てくれた、すまない木乃香君を拐われてしまったんだ真名君と古菲君、悪いが僕とここでこいつらを倒すのを手伝ってくれ、刹那君たちと楓君はネギ君たちを追いかけろ」
「そうはさせまへんえ~、先輩!」
刹那とアスナと楓が頷くと、月詠がすごい速さで刹那に斬りかかってきた。
「断空閃!!」
するとどこかからか斬撃が飛んで来て刹那と月詠の間を遮った。
「誰ですぅ~うちの邪魔をするのは!」
月詠が斬撃の飛んで来た方を見ると一人の男がゆっくりと歩いてきた。
「悪い悪い、つい手が出てしまった」
その男はゆっくり月明かりのもとに出るとそこに現れたのは恭輔だった。
「し、師匠!?」
「ん、誰?」
「こりゃまた凄そうな御仁でござるな」
「闘気が滲み出てるアル」
「・・・・・」
刹那と真名以外は恭輔にあったことはないので分からなかったが、この状況を見て味方と判断した。
「遅いぞ恭輔!お前一人か?」
「ああ、アイツはちょっと手間取ってたんでな俺は先に来たんだ、まあ取り合えず月詠お前の相手は俺がしてやる、龍斗お前も刹那たちと行って良いぞ」
恭輔が来たのは龍斗の作戦だった学園長に頼み恭輔をこちらに送ってもらっていたのである。
「分かった、皆行こう」
龍斗たちは恭輔の言葉を信じネギを追うために走っていった。
「?、お前らは行かないのか」
「私とくーはここに残って手伝おう」
真名と古菲は龍斗には付いていかずに恭輔の援護をすることを選んだ。
「分かった、鬼たちはお前たちに任せるぞ」
恭輔はそう言うと月詠のもとに真名たちは鬼たちに向かっていった。
「龍さんあの人に任せて良かったの?」
「ああ、あいつほど適任はいないぐらいだ」
「!?、皆止まるでござる‼」
全員が楓の言葉で止まると、瞬時に楓が先頭に立ち大きな手裏剣を持って回してクナイの雨から皆を守った。
「俺の攻撃を察知するとはなかなか」
木上から降りてきたのは明斎だった。
「ここは拙者に任せて先に行くでござる」
龍斗たちは頷くと更に奥へと走っていった。
(すまない楓君、あいつは何をしてるんだ!!)
龍斗は一人の男に憤りを感じながら走った、そして光の柱が龍斗たちの更に先から上がった。
「何、あの光は」
「儀式が始まったんだ、ネギ君は間に合わなかったのか?」
龍斗たちが走りながら話していると目の前にネギと小太郎が今にも戦いを始めようとしていた。
「ネギ君、君は何をやっているんだ!!」
龍斗はネギの頭をげんこつで一発叩いた。
「り、龍斗!?」
「君はこんな所で何をしてるんだ、頭を冷やせ君が今一番にしなきゃいけないことはなんだ?」
「!?ごめん僕・・・」
「こんな時こそ大局を見失っちゃダメなんだ、さあ分かったのならここは僕に任せて、刹那君たちを連れて行きなさい」
ネギは龍斗の言葉通りに刹那たちをつれて儀式の場へ向かって行った。
「おい、何勝手なことを抜かしとるんや」
「犬神小太郎君だったね、ネギ君の代わりに僕が相手をする、安心しなさい僕の方がまだネギ君よりも強いよ」
龍斗はそう言うと闘気を小太郎にも分かるようにむき出しにした、小太郎はネギを逃がしたものの強者と戦えることに歓喜し龍斗に向かって行った、恭輔対月詠、楓対明斎、龍斗対小太郎三者三様の戦いが今始まる。
なんとかここまで持ってくることができました、今中々ペンが進まないのと仕事が忙しいので少し書けていませんが、ストックが少しあるので助かっています、それではまた17話でお会いしましょう、感想評価お待ちしています。