ネギとエヴァンジェリンの戦いから一週間が過ぎた日の朝、学園長室の中に二人の影があった、一人はこの部屋の主の近衛近衛門ともう一人はサウザンドマスターのライバルと言われた朱神龍斗だった。
「すまんのー朱神急に呼び戻して」
「いえ、そろそろ戻るつもりでしたから丁度良かったですよ」
龍斗は一年間の間表向きは出張の名目で魔法世界に帰っていた、彼もまたサウザンドマスターのナギスプリングフィールドと同じくNGOにも登録されている悠久の風に所属していて本当はその任務のために魔法世界に帰っていたのだ。
「ところでどうして僕を呼び戻したんですか?」
「実はの朱神、今回の修学旅行なんじゃが行き先が京都なんじゃ」
「修学旅行?三年生と言うとなるほどアスナ君や木乃香君たちたちのクラスですか?まさか孫が心配だからという理由じゃないでしょうね」
「いやそれもあるんじゃが、向こうは今過激派が騒いでおっての」
日本には関西呪術協会と関東呪術協会があり近衛門は関東呪術協会の長であり昔から関西呪術協会は関東呪術協会を敵視していたその関西呪術協会も一枚岩ではなく過激派が存在し今京都で騒ぎを起こしていた。
「それとお前に紹介したい者がおるのじゃ」
すると学園長室のドアを叩く音がした。
「学園長、ネギです」
「おおネギ君入ってくれ」
するとドアを開けて10才ぐらいの男の子が入って来た。
「朱神紹介しようネギ君じゃ」
朱神はネギにゆっくり近づいた。
「朱神龍斗だ、いつ会えるかと楽しみにしていたよネギ君、君のお父さんのナギと僕はライバルでもあり良き友でもあった」
「僕はネギスプリングフィールドです、そうだったんですか、朱神さん父さんの行方に心当たりはありませんか?」
彼の父ナギスプリングフィールドはネギが生まれる前に魔法世界で行方不明になり現在も行方がわからずにいた、しかしネギは過去に自分の村が悪魔に襲われたときに父であるナギがその悪魔たちを全て倒し、ネギに自分の形見だと言って杖を残して消えていてそれからネギは父の行方を探していた。
「すまない僕も知らないんだ、だがはっきり言えるのはあいつは簡単には死なないということだ」
「いえ、父さんの昔のお仲間に会えて良かったです、ところで学園長僕はどうして呼ばれたんですか?」
ネギは学園長に呼ばれて来ていたのでそのわけを学園長に聞いた。
「うむ本題に入るが、実はネギ君修学旅行先の京都についてじゃが」
「ええ、皆さん楽しみにして準備してますよ」
「うむ、実は行き先を変更しようと思っておったが」
「ええ!?京都じゃないんですか」
ネギは京都に行くのを楽しみにしており、なおかつ京都にはナギが借りていた書斎があり、そこにどうしても行きたかったのである。
「まあまあ話は最後まで聞きなさい、実は向こうの関西呪術協会が今年は魔法先生が行くと言ったら難色を示しての、じゃが、この朱神を修学旅行に同行させれば大抵の事は大丈夫じゃろう」
「僕のせいで行けなくなるのかと思いましたよ、でも良かった」
「それとこの親書を関西呪術協会の長に渡してくれ」
学園長は親書と書かれた封筒をネギに渡した。
「分かりました」
ネギはそれを懐にしまった。
「それとこれも急じゃが、この朱神を3ーAの副担任に任命する」
「ネギ君これからよろしくお願いするよ」
朱神はニコッとしながら手を差し出した。
「こちらこそよろしくお願いします」
ネギも手を出し朱神と握手をした。
「それとの朱神もう一つだけ頼みがあるんじゃが」
「何でしょう?」
「実は中等部の女子寮の管理人のおばちゃんが辞めてしまっての女子寮の管理人も引き受けてくれんか?」
「いいですけど僕、男ですよ?」
「そこはお前を信頼しとるだから頼む」
学園長の熱意もあり朱神は首を縦に振った、するとチャイムが鳴った。
「それでは学園長僕たちはホームルームに行ってきます、さ行こうネギ君」
「は、はいそれでは学園長失礼します」
二人は学園長室を出て3ーAの教室に向かった。
オリキャラの朱神の紹介は物語で少しずつ明かしていきたいと思います、感想頂けると嬉しいです、それでは2話でお会いしましょう。