修羅の願うは英雄譚   作:鎌鼬

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癒しの日・5

 

 

あの後、起きた綾辻が寝る前のことを覚えていたせいで軽く引きこもりになってたりしたのを慰めながら迎えた休日。俺たちは予定していた通りにプールに向かっていた。寧音も来たがっていたのだが、サボり過ぎて仕事が山積みになっていたので理事長に捕まってしまって血涙を流しながら泣く泣く諦めていた。きっと理事長がいなかったら俺はどこかで襲われていただろう。

 

 

サンキュー理事長。でも、帰ったら襲われる気がするから安心出来ないけど。

 

 

月影さんからもらったプールの招待状は高級を目的にしたらしく、プールの他にも温泉設備やエステやなんかも揃っていた。そのどれもがその道の一流の職人たちを呼んでいるようで、一括りにしなくても別々でやっていけそうな程の物が揃えられている。何を目的にこんな施設を作ったのかは分からないが、その内首が回らなくなって閉店する気がする。

 

 

「これで良しっと」

 

 

先にプールに入って火乃香が持って来ていたビニール製の浮き輪やらボールに空気を入れておく。女性は準備が長いと聞いているが彼女たちにもそれが当てはまるらしくて俺が来てから十分は経っているのにまだ来ていない。周囲を見渡しても休日なのに利用者は疎らで、その中に彼女たちの姿は見えない。

 

 

仕方がないので喫煙所に移動してタバコに火をつける。その時にブーメランパンツを装備したプールの監視員がウェイターでも兼任していたのか、飲み物を乗せたトレイを片手にポージングしながら音もなくやって来たのでノンアルコールのドリンクを貰うことにする。監視員は一礼すると、来た時と同じように音もなくポージングしたままこの場から離れていった。その時の移動は無駄を極限まで省いた物だったので、それなりにやれる部類の人間だと分かる。恐らく監視員とウェイターだけでは無く警備員としても雇われているのだろう。

 

 

ただポージング決めながら移動しているので、視界に入れた利用者が驚きと共に二度見をしているのだけど。

 

 

「あー!!」

 

「待たせたです」

 

「やっと来たか」

 

 

タバコが吸い終わる頃になって彼女たちはやって来た。ポージングを決めながら近くに来ていた監視員にグラスを返して喫煙所から離れる。

 

 

火乃香は白いワンピース型の水着を、ナナは白いビキニ型の水着で腰にパレオを巻いていた。ナナの身体には作られた事による傷跡があったのだが、保護してから何度か淀爺の治療を受けた事によりアザ一つなく完治していて健康的な身体になっている。しかも破軍学園の制服の上からでも分かるほどにタワワに育った胸がこれでもかと強調されており、ナナの事を視界に入れた男性の利用者が思わず目を惹かれて連れ合いである女性にボディーブローを貰って悶絶していた。

 

 

気持ちは分かる。男は俺を含めて誰だって胸に惹かれるのだから。もしもナナの水着を見て反応しない奴がいるのなら、そいつはホモか不能野郎に違いない。

 

 

「どうです?似合ってるかです?」

 

「あぁ、似合ってるぞ。お前たちのイメージにぴったりだな」

 

「うー!!」

 

 

水着を強調したいのか火乃香がポーズを決め、ナナがそれを見様見真似でしている姿はとても微笑ましいものだった。し慣れていないからか多少のぎこちなさは見られるが、それが2人には合っていた。

 

 

「ところで綾辻はどこだ?姿が見えないけど」

 

「あそこです。あの柱のとこに隠れてるです」

 

 

火乃香が指差した先にあるのは大きな柱。そしてその下のところに置かれた観葉植物の影から顔を出してこちらを伺っているのは確かに綾辻の姿だった。顔が赤いところを見ると恥ずかしいのだろうか?いつもならば放っておいて彼女が慣れるまで待つのだが、今日ここに来たのは綾辻の休息の為なのだ。主役を放っておくなんてありえない。

 

 

なので綾辻が俺が見ている事に気がついて観葉植物の影に顔が隠れ、視界から外れた隙に縮地で綾辻の背後に回る。その時に気配で察知されないように周囲の気配に俺の気配を混ぜ込ませる事を忘れない。

 

 

「あーやーつーじーちゃーん!!」

 

「うひょわ!?」

 

 

耳元で名前を呼びながら肩を叩けば、余程驚いたのか綾辻は良く分からない声をあげながら飛び上がった。

 

 

「お、お、驚かさないでよ!?」

 

「折角遊びに来たのに主役が隠れてるのがいけない。よって俺は悪くない」

 

「うっ!?た、確かに隠れてたボクが悪いのは認めるよ?だけどそんないきなり後ろに現れなくたって!!」

 

 

怒っていますと表そうと腕を忙しなく動かしているが、本気で怒っているようには見えないのでとても微笑ましいものにしか見えない。

 

 

綾辻の水着はそのままスポーツジムでも使えそうなスポーティーなデザインのセパレート。布面積が多めではあるが、幼い頃から剣術を続けているので均整のとれた体型と相まって、綾辻にはとても良く似合っていた。

 

 

そして何より胸があった。流石にナナには負けるものの、女性の平均値と比べれば大きい部類に入る。学園の時では服の上からで目視での判断は難しいかったが、重心の移動なんかでそれなりのサイズはあると確信していたが、やはり大きかった。

 

 

その姿を見て俺の中の男の部分が反応し、寧音によって性癖が歪められていないのを確信して思わず安堵する。あれだけ真っ直ぐな好意を向けている寧音の事は嫌ってはいないが、やはり我が儘ボディの方が好ましいのだ。おっぱい万歳。くびれ万歳。お尻万歳。

 

 

「へいへい、俺が悪かったよ。だから行くぞ。早くしないと痺れを切らした2人が暴れ始めるぞ」

 

「っ!!」

 

 

利用者が少ないのでスペースはあるのだが、それでも2人が暴れるように遊び出せば被害が出るのは目に見えている。なので文句を言う綾辻の手を掴み、強引に俺が膨らませたビニールの浮き輪やボールを見ている2人のところに向かう事にした。

 

 

「あぁ、それとだな。その水着、良く似合ってるぞ」

 

「うぅ……こ、このタイミングで言うのは卑怯だよぉ……」

 

 

俺からすれば似合っているから似合っていると褒めただけなのだが恥ずかしかったのか綾辻は耳を赤くしながら顔を俯かせてしまった。

 

 

俺はそんな綾辻の姿を見ながら笑い、プールサイドで遊び出そうとしている2人の元に向かう事にした。

 

 

 






日が空いたのにこんなものしか書けない辺り、本当作者の語彙力が死んでいるのが分かる。もっと語彙力が欲しい……!!

ロリ夜叉に喰われてるけど、修羅ヌイの好みは我が儘ボディなんだ。つまりはおっぱい万歳。くびれ万歳。お尻万歳。ジークハイルオパーイ。


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