ある日事件は起きた。
「なんだっけ?Aqoursだっけ?スクールアイドルやってるんでしょ?」
「そんなことやってんの?くだらなっ」
周りの人たちも流されて笑っている。
「えへへ...何か悪いことしちゃった...かな?」
千歌は苦笑いで聞いてみた。
「あんたに悪いことされたなんて一言も言ってないじゃない。ただスクールアイドルやったって無駄ってこと。」
周りは笑いながら千歌のことを見た。
千歌は涙をこらえていた。
すると曜が話かけてきた。
「千歌ちゃん、今日はもう帰ろう?」
「うん...」
そういって二人は学校を抜けて千歌の部屋に戻った。
「千歌ちゃん...」
「曜ちゃん、今は一人にしてほしい。」
「そっか...じゃあ帰るね。」
そして曜はすぐに帰って行った。
~午後7時~
「千歌~!夜ご飯食べよ~!」
僕は1階から呼んだ。
返事がない。
気になって千歌の部屋に行った。
トントン
「千歌、入るよ?」
ドアを開けると千歌は布団に包まっていた。
「どうしたの?風邪ひいたの?」
聞いても返事がない。
気になって近づいてみると千歌は泣いていた。
「どうしたの!?何かあった!?」
そういうと僕に抱きついてきた。
「...たすけて...」
そういって千歌は倒れた。
「千歌!?おい!千歌!」
僕は急いで曜に電話した。
「もしもし?」
「曜!今すぐ千歌の家に来て!千歌が倒れた!」
「え!?分かった!今行く!」
曜は急いで電話を切って千歌の家に向かった。
僕はどうすることもできなかった。ただそばにいるだけだった。
「千歌...」
「流星くん~!」
曜が来た。
「多分耐えきれなかったんだと思う。」
「何が?」
そして曜から学校であったことを聞いた。
「いじめだな...」
「うん。多分スクールアイドルをバカにされたこと、いやAqoursのことをバカにされたのがショックだったんだと思う。」
「でもそのこと何も教えてくれなかったよ。」
「多分千歌ちゃんは流星くんのこと気にしてたんじゃないのかな。迷惑かけたら嫌だからって。」
「なんで...なんで言ってくれなかったの...」
僕は千歌の家で初めて泣いた。
「私もあの時千歌ちゃんのこと見てることしかできなかった。守ってあげられなかった。」
曜は涙をこぼしながら呟いた。
「...そんなことないよ...」
「千歌!」
「千歌ちゃん!」
千歌が起き上がった。
曜はすぐ千歌に抱きついた。
「千歌ちゃん...ごめんね...」
曜は泣いていた。
「ううん。大丈夫だよ。だって曜ちゃんは帰ろう?って言ってくれたじゃん。あの時言ってくれなかったら多分もっと大変だったと思う。」
「曜、ちょっと僕やらなきゃいけないことあるから千歌のことお願いしてもいい?」
「うん。」
「どこ行くの?」
千歌は小さい声で僕に聞いてきた。
「ちょっとね。」
そう言って僕は家を出た。
次回もお楽しみに!
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