満月が見える夜を背景に、ヴェロニカは低い声で言い放つ。
「いいか、見つけ次第殺せ」
「「「「了解」」」」」
10年後に飛ばされて4日経つ頃、ミルフィオーレのヴァリアー奇襲作戦を知り、奇襲返しの作戦を立てていた。
因みにスクアーロも作戦隊長として戦闘に参加しており、ヴェロニカは8年ぶりにスクアーロの作戦を立てる姿を見る。
スクアーロの立てていく作戦に反対する者はいなく、よく考えたらこいつミルフィオーレの司令塔だったなぁと思い出す。
作戦の説明が終わると、冒頭の言葉と共に敵の古城へ攻め込む。
古城へ足を入れると同時に銃を構え、人に向け撃ちまくる。
スクアーロは研究室に籠り過ぎて体が訛っているせいか、それとも殺しを極力したくないのかヴェロニカの近くでスローペースで敵を狩っていた。
多分後者だろうと思いながら、目の前の敵を葬る。
一階を制圧し、通信機でベルとフランからの制圧報告が入る。
そして少し遅れてルッスーリアとレヴィから三階の制圧報告が入った。
ヴェロニカはレヴィの用意した上質の椅子に座りながら、敵の部隊が攻めて来るのを待っていた。
多分今頃、沢田綱吉達はメローネ基地で入江の仲間入りって場面だろうな…
丁度いいところでスクアーロの通信機に他の隊の者から連絡が入る。
敵が森へ攻め込んできたのでこちらも四方に隊員を散りばめ守る為幹部を呼ぶ。
そこでもレヴィとフランが喧嘩になっていた。
ルッスーリアがレヴィを宥めスクアーロに声を掛ける。
「で、皆の配置はどうするの?スクアーロ作戦隊長」
「レヴィとルッスーリアは城で待機、何かあればサポ-ト。俺は東の抜け道を守る……南はフランとベルだ。雑魚は連れてけ」
スクアーロの言葉にベルが嫌そうな顔をし出す。
「げ…俺がフランのお守!?」
「嫌なのはミーも同じですー…あいつ嫌なタイプですので。前任のマーモンって人の代わりだとかで、こんな被り物強制的に被せられるのも納得いかないしー」
「スクアーロ作戦隊長、任務中あのカエル死ぬかもしんない。俺の手によって」
「う"ぉぉおおい!ふざけてねぇで早く行きやがれ!」
スクアーロはフランとベルを怒鳴り散らす。
南の方角に向かった二人を見送ると、彼も東の方角に向かって飛び立つ。
ルッスーリアとレヴィは城の外で周囲を警戒する。
そんな中ヴェロニカはというと、ベスターを匣から出して密かに本部から持ってきたお菓子を摘まんでいた。
ぶっちゃけベルのお兄さん来るまで暇なので、ベスターで時間を潰していた。
「ベスター」
名前を呼ぶと、ちゃんと来てくれるベスターにでれでれしながら頭や顎下を撫でまくる。
誰もいないことをきちんと確認してからベスターをモフっているので痴態を晒すことはない。
レヴィが用意してきた肉や酒には一切手を付けず、クッキーや紅茶を飲む。
肉が減っていないのも怪しまれそうなので、ベスターに食べさせる。
少し遠くの方で大きい騒音が聞こえ、本格的な殲滅戦が始まったと分かった。
通信機からもスクアーロが状況を説明していた。
空飛ぶ象がいるから気を付けてーみたいなことを言われ、ジルが来るのだと分かると急いでクッキーを口に放り込んで袋を灰にする。
その瞬間、古城の屋根が吹き飛んだ。
ヴェロニカはザンザスの様に太々しい態度で穴の開いた屋根を見やる。
そこにはベルの兄であるジルが笑いながらこちらを見下してきていた。
「ふぅん、お前がザンザスねぇ…ただの不良集団の大将じゃねぇか」
何かもう…潔いほどの雑魚臭を放つなぁ……
ジルの煽りが全く耳に入っていないヴェロニカはどうやって倒そうか悩んでいた。
ここは一瞬で殺してあげた方がいいのかなぁ…私パパみたいにナメぷして耳やられたくないし
全く聞いている様子のないヴェロニカにジルが腹を立て、傍の側近が様子見で攻撃を仕掛けてきた。
象が襲ってくるが、行動する前にベスターが石化させて灰にしてしまう。
ベスター賢いな…ああ、これそのままベスターだけで倒せ………ないな、流石に無理そうだな。
ヴェロニカは心底面倒くさそうに、手のひらで光球を出しジルに向けて放つ。
これまた側近の者が匣兵器を盾に庇う。
ジルが自身の匣兵器で攻撃しようと、その炎を調和してダメージを無効にした。
「なっ、何で効いてねぇんだ!」
欠伸をするベスターにジルは何が起こったか分からず困惑している。
側近も流石に解説出来ず、再び匣兵器を出す。
すると少しだけ多めにベスターに炎を与えると、ベスターが広範囲に咆哮した。
すると側近のハゲや、周りにいた側近の匣兵器とジルのコウモリ達が次々と石化して灰になっていく。
ジルはまだ混乱している!
というテロップが出てくるが、ヴェロニカは焦るジルの言葉を待たず銃で大きめの炎をぶっ放す。
ギリギリで躱したジルは、形勢が不利と悟ったのか撤退する素振りを見せるがベスターが再び咆哮し、ジルの足から徐々に石化していった。
命乞いするジルに向かって、若干多めに炎を溜めた銃弾を撃ち込むと憤怒の炎で一帯が明るくなる。
た~まや~ってか、笑えない…
少しすると、ルッスーリアが寄ってきた。
「あぁん、ボスったらもう殺しちゃったの?」
くねくねしながらすり寄ってくるオカマを無視して、ヴェロニカは通信機に耳を傾ける。
『う"ぉぉおい!ボス!狩り終わったぜぇ"!』
『隊長うるさいですー、もう少し音量抑えてくださーい』
『ボス!このレヴィ・ア・タン!敵を倒しました!』
「うるせえ」
皆無事そうだったので、取り合えず通信機を耳から外し地面に放り投げる。
少し経つと幹部が揃い、スクアーロが日本支部へ連絡をしていた。
「う"ぉおい、日本支部には連絡したぞ…これからどうすんだボス」
「まだイタリアに残党がいるはずだ、片っ端から殺してけ」
それだけ言うと、椅子から立ち上がり本部の方角に歩いていく。
ヴァリアー本部へ着くと幹部達は広間でいつものように寛ぎ始める。
「残党の排除はレヴィとルッスーリアでやれ」
「分かったわぁ」
「分かった…だが何故こいつらは何もないんだ」
スクアーロから指示されたレヴィはフランとベルを指差し不満そうに言い放つ。
「お前らがこいつらより討伐が少なかったからだぁ"…それと俺はこれから単独任務で長期間いねぇからなあ"」
「単独任務って何ですかー?」
「てめぇらに言う必要はねぇよ、ちゃんと本部守ってろ」
「ちぇー」
フランの問いかけに答えることなく、スクアーロはその場を去っていく。
そのまま執務室に入り、周りの気配を探り終えるとヴェロニカへ声を掛ける。
「ヴェロニカちゃん、僕はこれから研究室に籠るね」
「分かった」
「でも何だろ……何か忘れてる気が――――…」
入江の言葉と同時に扉がノックされ、すぐさまスクアーロに切り替える。
扉を開けてきたのは一般隊士で右手には書類を持っていた。
「失礼します、先ほど日本支部から送られてきた資料です」
そいつはそれだけ言うと、資料を渡して下がっていった。
スクアーロと共に資料を見ると、それはボンゴレ10代目達、いわゆる沢田綱吉一行のメローネ基地攻略レポートだった。
「そういえばこんなの送ったね」
「今頃全員チョイスに向けて修行して……」
「「あ、山本武…」」
ヴェロニカとスクアーロはお互いの顔を見る。
「忘れてた……僕、彼の修行手伝わなきゃいけないんだった」
「………いや」
肩を落とす入江にヴェロニカは考え込む。
少しして、顔を上げて入江に言い放つ。
「私が日本へ行こう、お前はそのまま開発に集中してくれ」
「え!?ヴェロニカちゃんが山本君の修行を手伝いにいくの!?」
「お前に剣術を教えたの誰だと思ってるんだ……どのみちこれから10日くらい時間が空くだろうしな、丁度いい時間潰しになる」
「時間潰しって…でもザンザスがスクアーロの代わりに行くって何かおかしくないかい?」
「別に暇潰しって言えば通じる気がするがな……それに本来の父との性格の違いは段々と出てきてるからそこまで違和感あるか?」
「えええ…で、でも……いやそれで山本君が強くなれるならお願いした方がいいよね…」
「ってなわけだ、今から個人ジェットで行ってくる」
「え!?今から!?」
「時差と移動時間考えれば、今からじゃないと間に合わなくなるだろ」
「そうだけど、他の皆にはなんていうの?」
「言う必要ないでしょ、最終的に皆日本に行く予定だし…ただ先に私だけ日本に行くってだけで」
「大問題だよ!」
「取り合えず、跳ね馬には私から連絡しとくから、お前は早く開発に取り組んで」
「そ、そんな………分かったよ…」
入江は不安そうな表情のまま、研究室に入っていった。
ヴェロニカはそのまま携帯を取り出し、ディーノに連絡する。
山本武side
「山本、お前はパスだ」
「え!?」
これからチョイスに向けて修行するにあたって、ディーノが各自に練習内容を教えていく中俺はパスと言われ驚く。
折角ツナ達を守る為の心の整理が出来たというのに、自主練のみになったことにガッカリした。
「お前にはとある指導者がつく予定だが、一日遅れてここに到着する予定だ」
「指導者?誰だ?」
「来てからのお楽しみだな、じゃお前ら修行に取り組んでくれ!」
皆が散らばる中、俺は自主練しようと部屋を出るところでリボーンとディーノの会話が耳に入ってきた。
「おい、山本の指導者って―――――――じゃねぇのか?」
「それが俺も予想外でな…――――――が直々に来るらしい」
「――――――が?それは本当か?」
「な、意外だろ…俺も聞き間違いと思ったけど、本人曰く暇潰しらしい」
「奴らしい理由だな、だがこれほど頼りになる奴はいないだろ」
「まぁな」
一体誰だろうか?
暇潰しで来るとか言ってるが、本当に強くなれるのか疑問だ。
まぁ俺は俺が出来るだけのことをすればいいか!
俺は前向きに考えることにして修行初日は自主練をして過ごした。
夕飯の時間になり、皆で食べているとツナや獄寺が俺の指導者について話していた。
「にしても山本の指導者って誰だろう…」
「俺も気になるのな」
「っけ、何でこいつだけ…」
「まぁまぁ…でも山本の指導者ってことは剣士かな?」
「だと思うけど…どうなんだろうな」
「剣士…つったら……スクアーロとかしか知らねぇな」
「確かに…もしかしてスクアーロだったりしてな」
「ないだろ、あいつは今イタリアにいんだぞ」
山本の予想を獄寺が一蹴し、再び食べることに集中する。
そして俺たちはこの予想を上回る人物がくることを知らなかった。
翌日もまだ俺の指導者は遅れると言われ、そのまま自主練で時間を過ごし、夕飯時に色々なことを聞いた。
笹川京子がアジトを抜け出したけど、ツナがそれを追いかけて詳しく説明したとか、三浦ハルにも説明してしまったことなど。
夕飯を食べ終え、モニターのある会議室へ獄寺、笹川、ツナと俺が向かっていた。
「そういえば山本の指導者まだ来ないの?」
「え?ああ、今日中に来る予定だったんだけど…来なかったのな」
「えええ、大丈夫かなぁ…」
「まぁ一人でも出来ることあるから大丈夫だろ」
会議室へ入り、リボーンとツナが話しているといきなりモニターがハッキングされ、白蘭が映る。
そこでは6日後、過去から来たものは全員並盛神社に集合とだけ伝えられモニター通信は切れる。
笹川兄がツナに怒って殴り出す事態があったけど、なんとか収まる。
皆一様に不安を隠せないまま、会議室を出て広間に戻ろうとした。
廊下を歩いていると笹川京子とすれ違い、俺に声を掛けてきた。
「あ、山本君」
「ん?どうした?笹川」
「さっき、山本達の知り合いが来ててね、今キッチンでおもてなししてたの」
「え?知り合い?」
「うん、山本君に用事があって来たって言ってたよ」
「え、今もキッチンいるのか?」
「うん」
「ありがとな、笹川」
会話が終わると、笹川はそのまま廊下をまっすぐ行き突き当りで曲がっていった。
「知り合い?誰だろ…」
「この時代の俺たちの知り合いなのかな?まぁ行ってみようよ山本」
「そうだな」
「もしかして指導者かもしれないし」
山本、沢田、獄寺、笹川はキッチンへ足を運ぶ。
キッチンのドアを開くと、目の前の光景に誰もが目を疑った。
黒を基調にサイドにベージュの切り替えのあるコートを羽織り、特徴的な髪飾りをしていて、腰には剣を差し、頬に大きな傷跡が残っている男が椅子に座りパフェを食べていた。
「「「ザ、ザンザス!?」」」」
笹川先輩だけ名前を思い出せないようで、あの時の!と大きな声で叫んでいた。
目の前のザンザスはうっとおしそうにこちらに視線を移し、そのまま俺と目が合う。
「ようやく来たか…山本武」
「え、あ!もしかして俺の指導者って…ザンザスなのか!?」
「ええええ!?」
「マジかよ!」
ツナと獄寺がとても驚き、声に出ていた。
だが俺は、ザンザスが10年前と変わっていないことに気付き、問いかけた。
「あれ?何であんた10年前と変わんねーんだ?」
「あれ!?確かに!」
「何でてめーらに言わなきゃいけねぇんだ、黙れカス共」
「ひぃぃぃいいいいっ」
「てめっ、十代目に向かってなんて口聞きやがるんだ!」
「待って獄寺君、喧嘩腰はやめて!」
ツナが血相変えて獄寺に縋りつく。
確かに、今このアジトで一番強いと言えばザンザスかもしれないもんな、と正直に思った。
ザンザスはパフェを平らげ、椅子を立ちあがり俺たちの方へ向かって来た。
咄嗟にザンザスを避けると、ザンザスはそのままキッチンから出ていく。
出る際に一言呟く。
「ついてこい、山本武」
「え、あ、ああ!」
俺は、ツナと獄寺、笹川先輩を残して、ザンザスについていった。
訓練出来る場所へ向かっているのだと思い、途中で喋りかける。
「なぁ、何であんた変わんねーんだ?」
「てめーらとは別経由で飛ばされた」
「え?じゃぁやっぱあんたも10年前から来たのか…」
もう一度聞くと答えてくれるのか、それとも一対一だから答えるのか分からないが、そのまま言葉を続ける。
「スクアーロだと思ってたぜ」
「カス鮫は別任務だ」
「そういえばあんたも剣を扱えるんだよな…」
リング争奪戦でツナ相手に最後剣を使って相手していたのを思い出す。
凄まじい剣捌きに、どっちの武器がメインなのか分からなかった。
空いてる訓練所のドアを開け、ザンザスは鍵を掛ける。
訓練所の壁に嵌め込まれている機械を扱い始め、俺は何をしてるか分からなかったが数分するとこちらを振り向く。
「今日はお前の力量を測るだけだ」
「おう、何すんだ?打ち合いか?」
「そんなもんだ、構えろ」
思っていたよりもちゃんとした指導をつけるらしく、意外なことばかりだった。
ツナとの戦闘を見ていた俺はザンザスの剣の力量を大体知っている。
だから剣を片手で構えたザンザス相手に遠慮なく全力で撃ち込んだ。
数分打ち合いをして理解したことがある。
全然歯が立たない……!
こちらの全力の攻撃すらも全く堪えておらず、余裕の表情で防いでくる。
幻騎士よりも大きな壁に思え、俺は武者震いしながらもザンザスに突っ込む。
型や匣兵器を使った連携技を使いながら攻め込むが、避けられるか防がれるかでザンザスに疲れた様子はない。
「はぁ……はぁ……やっぱ…強ぇな…」
「てめーは弱ぇな」
「っく…まだまだ!」
ザンザスの言葉に歯を食いしばりながら、
刃先がザンザスへ届くというところで、意識が飛んだ。
ヴェロニカside
訓練所でヴェロニカは山本と打ち合っていた。
まだ剣を握って直ぐの割にはぶれていない山本の剣筋に目を見張るものはあるものの、粗が見える。
ヴェロニカは、元の世界のスクアーロを思い出し、今の山本と比べるがまるで話にならない程実力が離れていると思った。
まぁ一年も経たずにここまで振れるとなると称賛ものではあるが、生憎ザンザスの姿をしている今彼を褒めることはない。
何度か型を使ってくるが、予備動作が分かりやすい為すごく防ぎやすいのだ。
これも修行中に直さなければと考えながら、山本の剣術の粗探しをする。
いくつかの指摘点を見つけると、今日はこれで引き上げようかと思っていた時、山本が口を開く。
「はぁ……はぁ……やっぱ…強ぇな…」
「てめーは弱ぇな」
「っく…まだまだ!」
ヴェロニカの言葉に意地になる山本は匣兵器とのコンビネーション技を繰り広げた。
だが切っ先がヴェロニカに当たる直前で、上体をねじり足を振り上げ山本の顎を蹴り上げた。
カウンター攻撃にすんなりノックアウトした山本を見下ろし、ため息を吐く。
ヴェロニカは気絶した山本を放置して、先ほどの壁に埋め込まれている機械を扱いだす。
さきほど、こちらへ入室する際監視カメラがあるか確認していたのだ。
それを後で見返し、他に直す点や指摘する点を見つければと思っていた。
どのみち今夜はもう風呂へ入り寝るだけなので、山本はそのまま放ってヴェロニカは広間へ行く。
そこには沢田綱吉やその他の者もおり、中には入江正一もいた。
ここで本来の通りスクアーロが来ていたらと思うと、少しだけ気になった。
それよりも急に現れたヴェロニカに皆が固まっている最中、リボーンが動き出す。
「おいザンザス、山本はどうした」
「伸びてる」
「そうか、にしてもお前が剣を教えるなんて何考えてやがるんだ」
「暇潰しだ」
「というか何でおめーも10年後に来てんだ?」
「ま、待ってくれ!」
リボーンとザンザスの会話に入江が慌てたような驚いたような顔で入ってくる。
「どうした入江」
「ザ、ザンザスまで10年前から来たっていうのかい!?」
「ああ、どう見てもこの間戦ったばかりのザンザスにしか見えねーぞ」
「そんな、どうやって来たんだい!?僕達の持てる最新技術で綱吉くん達をこの時代に飛ばしたんだ…ヴァリアーにもそれ程の技術者がいるのかい!?」
「るせぇ、黙れ」
「ひぃっ…」
「で、どうなんだ?」
「ふん」
「他にこの時代に飛ばされたやつはいねーのか?」
これ以上答える気は無く、そのまま口を閉じているとリボーンも質問を諦める。
その後はビアンキがザンザスを部屋へ案内した。
ザンザスはシャワーを浴び、先ほどの監視カメラで撮った山本との撃ち合いの動画を眺めている。
ぶっちゃけ何も出来なかった入江を当時のスクアーロレベルにまで育てれたし、山本とか楽勝だろ。
にしてもやっぱりザンザスが指導者とかないなー
でもまぁ、入江は今手が離せないし…仕方ないか
私が山本に剣を教えるなんて…何が起こるか分かったもんじゃないな
動画を切り、ヴェロニカは瞼を閉じた。
次回から、『家庭教師ヒットマンXANXUS!』始まるよ!
【挿絵表示】
嘘です(笑)
ただ山本を鍛える人がいないことに気付いて、え、コレ、ザンザスがやらなアカン奴じゃね?ってなって、仕方なくザンザス出動させました(笑)