東方意味探伝 作:Toragn
なんだか気が抜けたなぁ~...
だってさ、いきなりカリスマ感じる声聞いて緊張してたのに当の館の主は『う』としか話せないんだよ?
しかも通訳係は明らかにこの場面を楽しんでるしさぁ...。
「きゃ~、お嬢様可愛い~!!」
「う~~~(怒)」
「全然恐くないわね」
「そうだな、どちらかというとこの館の子どもみてーな存在のような気がするぜ」
魔理沙はレミリアのことをとても気に入ったのか瞬時に背後に回り込み帽子を取って頭を撫でていた。
「ですよねー! お嬢様はうちの館の子どもなんですぅ~!」
「う~~(恥)」
「おっとー恥ずかしがってきたなー。このこの可愛い奴め!」
「ふーん....! じゃあ魔理沙にその子あげるわ! だから兄さんは私のね!」
「なに言うてはるんですかい? うちのお嬢を渡すと思うとるんかい?」
「それとこれとは話が別だろ!」
カオスなんじゃー。自分は物ではないぞ霊夢よ。
そのエセ関西弁どうにかせーや。
なんか平和やなー......ハッ!!
「あの紅い霧どうにかしてくれないか? レミリアさん」
「うっうっー? ....! うー(合点承知!)」
「おおー、お嬢様がどうにかしてくれるそうですよー?」
「ふーん、言葉は理解出来んがそういうことなんだな」
「まぁいいわ。出来るなら早くしてちょうだい。私は疲れたの」
「うーー!!」
膨大な妖力がレミリアの手元に集まって球体になった瞬間レミリアはそれを空にうちあげた。
すると、紅い霧は球体が当たったところからどんどん消えていった。
「あれは打ち消し魔法かぁ!初めて見たな」
「うっうっうっうっうっう~~~☆」
「得意げになっているお嬢様は愛らしゅうございます~」
「う!」
中良さそうだなー....。
なにが原因だったんだろうか....?
「実はですねー。この霧はお嬢様の魔法失敗により怒ったことなのですよ」
「ほほ~う....つまり退治しても良いってことね」
「お止めくださーい!」
「止めるんだぜ霊夢!」
「あんたはどっちの味方なのよ!」
「レミリアたん.....いや、れみーの味方だぜ!」
「やめぃ! とりあえず、ことの始まりを聞こうかな」
「実は....」
・・・・回想開始ぃぃぃ! ※回想内のかいわは『』で表します
実は...さっきの打ち消し魔法があったじゃないですか。あれの失敗だったんですよー。
『うっうっー?』
『どうしました? お嬢様....?』
『うっうー、ううううっっっっっ........うっ!」
「打ち消し魔法の練習をするから付き合ってくれということですか?』
ジェスチャーをしながらしゃべるお嬢様は大変愛らしゅうございましたわー。
『畏まりました。では外に参りましょう。今は夜なので大きい音はたてないようにしましょうか』
・・・・#
『では、どうぞおやりになってください。ここら一帯の人避けは済ましたので失敗してもどうぞ』
『うー!?』
『いや、一発でうまくいくと思ってんの? おめーはよ?』
『うっ..........う~~....』
この言葉がいけなかったんです。お嬢様のために厳しく言ったらモチベーションが下がったらしくて....。
『う~~~~~......うっ!?』
『ありゃ?』
できたのは紅い球体でした。とりあえずそれを空にうちあげたらこんなことになったんですよ!
本当にお嬢様ってばドジっ娘なんだからっ☆
・・・・回想終わりぃぃぃ!
「....」
「....」
「....」
「ドジっ娘なんだからーもう」
「う~///」
「いや、ほぼほぼあんたのせーでしょうが!」
「へぶん!?」
霊夢はおもいっきり咲夜を殴りとばした。後悔もなさそうだし、反省もしなさそうだった。