見てくれたらと思います。
次回は未定ですが土日には出したい!出ろ!
「だめ!当たらない!速すぎる!」
「ウッ!もう!ブラック・リベルはなんでなにもしないの!?」
「ッツゥ〜!!あの子多分だけど飛べない!さっきもジャンプしてやられてたじゃん!」
「嘘でしょって!?ッて危な!」
「きゃっ!あ〜もう!これじゃ連携もできないよぉ!」
私達魔法少女達5人は空での苦戦を強いられていた。
「妖精の基本魔法の飛行ができないなんて!嘘でしょ!?」
茜の妖精、エインセルによると飛行魔法は妖精の基本中の基本で、この魔法が使えないと、共に変身している契約主を飛ばすことが出来ないらしい。逆に言えばそんな妖精と契約していてなんであそこまで強いのかが疑問だが…
「きゃぁ!!!」
そうこうしている間に状況は悪くなる一方だ。
敵の悪魔は前に戦ったロノウェのような圧倒的実力差でおしてくるというものではない。
しかし、それでも空中戦では敵悪魔シトリーの独壇場だ。
さらに今や回避先も読まれ、弱めの攻撃だが何度か直撃を受けていた。
「ガーネット!全員にバリアお願い!アクアマリンは全員に回復魔法!クォーツとアメシストは近づいた時でいいから反撃の用意を!ガーネットのバリアと合わせて私もそっちにかけるから!」
「わかった!
「オールヒーリング!」
「キツいこを……っ!?クォーツ!前出すぎ!」
「ウワッ!ゴメン!なんかはらたって…」
「脳筋みたいなこと言ってる場合じゃない!来るよ!」
再度、攻撃を仕掛けるためシトリーがファイヤーボールの魔法と共に襲いかかって来た!
S県の魔法少女はその連携の良さで有名だ。確かに魔法少女は集団戦闘、つまり一対多を基本とした戦術が主となるがS県の魔法少女、つまりルビー達はその連携や相性の良さから日本全国の各メディアから注目を受けている。
(ブラック・リベルも注目を受けているがこっちの場合は戦闘による周辺の被害などであると言うのは秘密ダゾ?)
しかし、その連携をもってしてもソロモン72柱、第12柱のシトリーには届かない。
その悪魔の姿は美しいの一言だ。
白い翼に白い滑らかな肌、黒いタイツタイプのボンテージに腰には尻尾、頭部にはネコ科を思わせる耳に切れ長の目、そして手には異彩を放つゴツゴツした突起がありその指先には虎や豹を思わせる爪のあるガントレットをはめている。
ハッキリ言うと戦いは大嫌いだ。当たり前だ。殺すのもイヤだし、殺されるのはもっとイヤに決まっている、しかもあの時と変身者は違うとしても魔法少女達と戦うなんてイヤに決まっている。
しかし、ある時魔王に言い渡された。
「行け!シトリー!ロノウェの仇をとってこい」と
確かにロノウェには世話になった。イヤ、私だけじゃないだろう、あの悪魔は堅物だがお人好しで、誰にだってあいつは好かれていた。
しかし、私のとってはそれとこれとでは別だ。ロノウェを倒すほどの化け物と戦うなんてまっぴらゴメンだった。
しかし魔王は昔とはもう違う、もしあの場で私がイヤだと言ったら。間違いなく今の魔王は私を殺していただろう。
あのロノウェにさえ「行かなければお前の……」と何かを言おうとしていたのだ。もしそれがロノウェでなく私だったらどうなるか……………
ならば、今ここで私は戦って勝たなければならない。でないとどうなるか解ったものではない。
「ゴメンね…私はまだ生きたいから…」
そうして私はいっきにもっと上へと飛び立った。
シトリーが飛び立つ、今でさえ地上から100メートルはあるのにその二倍の高さへと。
そこから反転、一気に加速していく。重力加速度だけではない。自分自身の魔力も使った加速。そこからガントレットへ魔力をいっきに集中、爪の一本一本に空間さえ切り裂くような刃が発生する。それはバリアーごと引き裂く彼女の持つ最強の一爪
「
音速さえ超えるその一撃は魔法少女達を、そのガードごと引き裂いた。
しかしその一撃は黒い何かに防がれた。いや直撃するその直前に下から手をカチ上げられたのだ。
「キャッ!!!」
自分自身が生んだ速さもありいっきに飛ばされる。
「嘘!?何が!?」
あたりを見回すとさっきまで相手していた魔法少女5人組しかいない。
「いや!違う!1人いない!」
そう、下にいたはずの存在、超危険人物にして忘れていた存在、ブラック・リベルがいなくなっていた。
「じゃあどこに!!?」
辺りを見回す。
「……………」
どこからか声?のような音が聞こえる。
「………………ぁぁぁ」
「………………ぁぁぁぁああああ゛あ゛あ゛ああああ゛あ゛あ゛」
ブラック・リベルが叫びながら突っ込んできた。
時はブラック・リベルが途方に暮れている時まで遡る。
「うわぁぁぁこれどうしよう!本格的にダメなやつだよ!」
「いやはやなんとかなるかな?と最初は思っていたがこれは本格的に詰んだな!」
「ホント全くだよ」
「「HA・HA・HA・HA・HA!!」」
「言うてる場合か!」
「いやスマン」
ブラック・リベルとアルモアは茶番を繰り広げていた。
「どうしよ!これホントどうしよ!」
「……エクスプロドキャノンを地面に撃って吹き飛ぶとか?」
「アホなの?死ぬよそれ……いやまてよ……」
一つステッキで出来ることに意味がないと思っていた変形機構のことを思い出した。
「…おい、嘘だろ?やる気か?やる気なのか!?自分で言っておいてなんだがあの威力は死ねるぞ!!?」
急な沈黙にアルモアが焦りを見せた。
しかし、物は試しにやりたいことを実行したいという衝動に駆られた。
「
杖を召喚する。
「おい、おい!おい!!おい!!!やめろ!早まるな!死ぬのはまだ早いぞ!!?」
アルモアが制止の声を上げてくる。
「馬鹿エクスプロドキャノンなんて威力を地面にぶつけるわけないだろ?」
「なんだ、ビビらせるな俺がどれだけ心配したと…「
アルモアが固まる。
魔力を槌内に少しだけ充填、四つの槌が回転して魔力の圧縮が始まる。
「やめろ!やめろ!爆発の衝撃はやらで吹き飛ぶぞ!?」
槌部の先が開き銃口としての役割を果たすようになりもうエクスプロドキャノンは発射可能の段階だ。
「うをぉ!!!やめろぉ!!!!しぬぞぉ!!!」
アルモアが叫ぶ。
しかしここでいつもとは違う段階を入れる。
「展 開 !!」
「なに!?」
その指令のより、
重い重機械のような音がしてそれと同時に槌部が円筒型から柄を頂点とした円錐型に変形した。心なしかたかさも高くなっている。
「アルモア、モンロー効果って知ってる?」
微笑を浮かべてアルモアに聞いてみる。
「い、いや…なんだ?そのモンロー効果とやらは」
生唾を飲んで聞き返す。
「それはな?円錐型の頂点で起爆させると爆発が中心線を通って突き進むって言う現象なんだけどな?」
「お、おう」
アルモアをよくみると冷や汗をかいていた。
そして、俺も同じ質の汗をかきながら続きを言う。
「その現象って今の弾丸にも使われてるんだわ…」
「は?」
アルモアのモアイ顔がすごい表情だ。
「つまり今から私たちは、本当の意味で鉄砲玉になります。」
言うや否やジャンプ思いっきり柄を握って股で挟む。
「や!やめろぉ!!!!」
「発破あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
俺は本当の意味で鉄砲玉として吹き飛んだ。
俺は今まで絶叫マシンに乗って一度も叫んだことは無い、せいぜい「おぉ」と言うふうに驚く程度だった。
しかし現在
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
絶賛叫び中だった。
一言で言うとヤバイ速すぎる。エクスプロドキャノン(弱)程度かそれ以下の爆発で俺はほぼ音速に達していた。
あまりの加速度で当てが離れそうだ今は上体がのけぞった状態で上に吹き飛んでいる。
チラッと見やると空飛ぶ悪魔が茜達に突っ込んでいる姿が見えた。しかも、その射線上にちょうど俺がかぶるようにして。
「おぉりやあぁ!!!」
全力で柄を引っ張りガントレットと円錐状の槌が当たるようにする。
重い、金属と金属がぶつかる音が耳に届くがそれどころじゃない。
ぶつかったのはまだいい、が問題は体制を変えることによりまた大きく他の場所に吹き飛んでしまったのだ。
それ即ち戻るためにはもう一セット発破させると言うことで…………
俺は杖を元の状態に戻した。
「ク、クロトォ!!!これは!これはまずいぞ!!」
「うるさい!仕方ないじゃない!!」
喧嘩(?)をしつつ今度はエクスプロドキャノン(弱)程度の魔力を詰めて。回転→圧縮→開口→展開
「お、おい!ちょっと待てやめ…「発破!」」
「「うわあああああ!!!」」
そして今に至る。
後編に続く
ステッキメイス
通常形態は主に打撃武器として使われる。この基本形から突起物が開いだ爆槌携帯、体の先が開口し砲身の役割をする砲撃形態、そして今回追加された円錐状に変形する形態箒モード(仮)がある。
さらにこのメイスは進化するようだが、どうなるか?
シトリーを殺すか生かすかは決めてませんどうしよう。